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ぶるつり医者になりたかったと語る
オーディション。
2002年1月10日
昔、なりたかったものは医者だった。
だけどやっぱりだんだん自分というものがなんとなく違って見えてからは、いろいろとなりたいものは変わっていった。
文章を書いたり、詞を書いたり、へんてこりんでヘタクソなマンガを描いたり、詞を書いたものになんとなくメロディーを乗せてみたりとか。
まぁ数年前は本気でオーディション雑誌を読んでいた頃もあった。ものまねでやろうとフジテレビに応募したこともあった(笑)。
実際に少しではあるけど送ったりもした。だけどやっぱりおいらは見てくれが良くないから、写真の時点でずっこけたりとか、楽器が弾けなくてデモテープがアカペラでそのまま録音して送って見事に打ちのめされたりとか。
やっぱりおいらはそういった表舞台に立つとまずいのかなと思って、しばらくはあきらめていた。
☆
そんなおいらはギャル雑誌(どうして読んでるの)をめくっていた。そこでたまたまオーディションの広告が載っていて、仕事を上がるときにちょっとコピーさせてもらった。ソニーのオーディション。
「歌がうまい人も、ヘタだって謙遜してる人も、キャラ自慢の人も、自慢することがこれといってない人も、とにかく、受けてみてください。あとはこちらでなんとかします。」
「あとはこちらでなんとかします」かぁ……。
おいらはその言葉に揺らめいてしまったらしい(笑)。まぁなんだろう、こちらでなんとかしますというのなら、こんなキャラの濃いおいらでもなんとかしてくれるんだろうか。
そもそもそんなおいらが受かる余地なんてあるのかななんて思ったりもしてしまう。書類審査を通らなければ通知されないわけだし……。
なんだか夢って忘れられない自分がいるのかな。
募集資格も25歳程度までの男女・グループだからギリギリセーフというところか。だけど、自己PRは何を出せばいいんだろう。自分のことをあますことなく書いたのちに、そして自分が作った歌詞でも送ればいいのかなぁ。
こんなおいらのこんな作品をどうか読んでくれと言わんばかりに少し送ってみようということになるのか。デモテープも送りたいけどそれだけで判断されるのは嫌だから、やっぱり生の声を聴いて欲しいと思うし。
こんなおいらでも大丈夫なのかななんて思ったり、自分に自信を持ってやっていけばきっとできると思う。過去よりも大事なのは今だから。
過去にどんな経験をしたとしても、今の自分を見て欲しい。そしてこれからどうなっていくかを楽しみにして欲しい、そんなメッセージを込めながら。
とりあえず、やってみようと思う。年齢はギリギリだけど。
☆
だけど、そんな自分がいると同時に、夢を封じ込めて普通(？)の生活をしたい自分もいる。現実を見てしまうと、漠然としてしまう。
自分が今までやってきた生活は人よりはやっぱりハードコアな部分があるから、性的な部分で異常ではあっても、それを普通と割り切ってしまうのかもしれない。だから、その方向に進んでしまいそうな自分もいるんだということ。
つくづくそう考えると、ホントにおいらは曖昧な奴だと思う。