15/05/21 08:06:09.97 +IAiNKRE.net
まず最初に,桝田氏は「ゲームの定義にもよるが,ゲームとストーリーは,相性がいいとは思わない」とバッサリ断言する。
曰く,本当に面白い物語は,「ゆらぎ」がないほうが面白い。
きちんとしたグランド・ビジョンを作れる人が,様々な技法を駆使して,過不足なく作ったストーリーのほうが,物語そのものとしては面白いのだ。
ゲームにおけるストーリーが面白く感じるのは,そこに「プレイヤーの体験」が付加されるからであって,
純粋にストーリーとプロットだけ追っていけば,小説や映画のほうが物語の媒体としては優れている,と氏は語った。
その上で,ゲームにおけるストーリーには独特の効用があると桝田氏は指摘する。
ゲームにおけるストーリーは,そのゲーム世界が持っているルールやゲーム性を,ごく自然に,かつコンパクトに説明する力を有する。
ゲームを遊ぶ人は,ゲームを起動したら一刻も早くゲーム本編を遊び始めたいわけだから,この「自然でコンパクト」という効用には大きな意義がある。