18/10/12 21:03:18.11 .net
長屋を追われ、家財道具を大八車に積んで唐草模様の風呂敷を背負い、泪橋の下の段平ゴルゴを訪ねたが、
山谷もまた明石組の岩井ゴルゴの不動産占有の憂き目にあっており、段平ゴルゴと互いの境遇を嘆きながら
屋台でやけ酒をあおっていたところ、
たまたま寅ゴルゴがのれんをくぐって入って来て、
「よ!こりゃまたお二人さん。どうしちゃったの、そんなうんこ食ったみたいな顔して。ダメだよそれじゃ。
ただでさえ醜い顔なんだから、もっとこうにこやかにできないのにこやかに」と声をかけられ、
ことの顛末を話したところ、
「じゃ、ふたりとも行くとこないの?ウチくりゃいいじゃないそんな水臭いこと言ってないで、
困ったときお互い様でしょお互い様。産で死んだが三島のお仙、お仙ばかりが女ごじゃないよ。
京都は極楽寺坂の門前でかの有名な 小野小町が、三日三晩飲まず食わずに野たれ死んだのが三十三。
とかく三という数字はあやが悪い。 三三六歩で引け目が無いという。ねっ、どう?
ささ、飲んで飲んで。おやじさん、ボーっとしてないで、酒。銚子じゃなくて、瓶ごと出して瓶ごと」
…と、いうわけで、すっかり酔っぱらった一徹ゴルゴと段平ゴルゴは今夜ウチ泊まるってから、
さくら、早く布団引いて布団!な寅ゴルゴ