【創作好きの女集まれ!】女性専用創作雑談スレat BUN
【創作好きの女集まれ!】女性専用創作雑談スレ - 暇つぶし2ch76:◯◯
22/03/13 17:22:25.21 .net
「教授これはちょっとまずいんじゃないでしょうか?悪性新生物の様に見受けられます。」
助教の立場でこれは流石に出過ぎたまねだったのであろう。
出田客員教授はそんな私の指摘をさも無かった様に
「加藤さん、ほらこの肺の曇りは気胸による影響で、タバコも吸わない患者の田中さんに腫瘍と決めつけるのは今までの経験上あきらかに所見が違うんだよ」
そう言って私の所見を根底から打ち消した。
同席している准教授や講師は私の意見など無かった様に教授の意見を繰り返した。
「加藤、ちゃんと見れば気胸だって分かるだろ?」
「加藤、いくら初めて受け持った患者だからって感情移入しすぎだよ、ねぇ出田教授、」
みんなそう言って私の意見は却下された。
悔しかった。自慢じゃないけどこの病院に来るまでは助教としてもエリートで
医局でも次の講師候補だった。全ては順調だった
T大からの客員教授の出田が来る前迄は
出田は事あるごとに「加藤、今日どうだい。俺はお前に期待している。一緒に2人で研究しないか?」
私は知っていた
研究?なんの研究なのか。聞くまでもない。
「教授、すいませんこれからA病院の救急外来に行かなければいけないんです。」
加藤は「A病院のIRに行かなくても僕の研究会に来れば将来は安定なのにね」と、ニヤニヤしながら言った。
私は「はい、そうできればいいですね。」と苦笑いをしながら答えた。
出田は「君の好きにすればいいよ。でも僕の研究会に来れなかった事。後悔しなければいいね。」
その翌日から私の医局での立場は急激に変わった。
いつのまにか担当患者が減り医局の誰もが私と目を合わせてくれなくなった。


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