18/12/21 20:16:20.58 .net
>>68
修正してみました……。
「先生!」
みっちゃんは、叫んだ。
「ちっちゃい人が見えます!」
理科室に、みんなの笑い声が響いた。
「嘘をつくのは良くないわ、みっちゃん」
先生は言った。
「今は顕微鏡で塩の粒を観察する時間よ」
「でも、いるわ。丸い粒から出てきたのよ……あら、笑ったわ!」
どれどれ、と先生は覗いた。
「何もないじゃない」
先生は言った。
「そんなはずないのに……」
いつの間にか、それはいなくなっていた。
しかし、みっちゃんは確かに見たのだ。銀色のスーツのようなものを着た小人が、丸い粒からはいでてくるのを。
授業が終わり、みっちゃんはふと窓の外に目をやった。
「雪だわ……」
みっちゃんはすっかり嬉しくなって、小人のことなどすっかり忘れてしまった。
十年ぶりの大雪になりそうだ、とラジオは報道していた。
みっちゃんの見た丸い粒と同じものが、そこにはたくさん混じっていた。