あなたの文章真面目に酷評します88at BUN
あなたの文章真面目に酷評します88 - 暇つぶし2ch77:し
17/05/04 04:11:25.77 .net
酷評よろしく!
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あれは私が中学校1年に上がってばかりの春だった。二ヶ月前に僕が通う公立中学校で同じクラスの吉田からある誘いを受けた。
「高橋みゆきって覚えてる?」普段話すことのない吉田が突然私の席まで来て唐突に云った。
「高橋みゆき?」
「そう、覚えてるでしょ?」
「高橋みゆきって小学校のときの……?」
「うん、あのね……その……今度の日曜日、私とみゆきとあんたで三人で遊ばない?」そう吉田が切り出した時、僕は吉田の誘いを間髪入れずに断わった。
「悪いけど部活があるから無理だね」こう僕が言った時の真意に悪気はなかった。吉田に誘われて私が先ず思ったことは「面倒だ」ということだった。
中学に上がり部活動もおもしろくなってきた頃だった。正直に言うと僕はこの頃、高橋の存在をすっかり忘れていたのだ。
高橋みゆきと僕とは小学校5、6年のときに三度も席が隣になった学友だった。高橋は県内屈指の私立女子中学に進学した。
受験のない地元の公立中学校に進学する僕は、あの頃無邪気に高橋と接していたのを今になって思い出す。
我が小学校で中学受験組は僕のクラスに12人ほどいた。小学生だった私は彼らのピリピリした空気を読まずに、高橋によく話しかけていた。
割に高橋も僕に合わせてくれた。僕と高橋は、男女の旧友としてはまあまあ気心が知れた間柄だった。
高橋は僕のことを名前で呼んだことがない。僕の憶えている限りで、高橋はいつも僕のことを「あんた」と云っていた。
「あんたも勉強したら」この言葉を高橋は、いつも口癖のように云っていた。
「おまえも公立こいよ」私は無邪気にこう返していた。


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