あなたの文章とにかく褒めます!at BUN
あなたの文章とにかく褒めます! - 暇つぶし2ch50:
17/05/23 22:42:30.13 .net
ぐわー、ひどくばっかりだぁ

51:
17/05/23 22:50:27.38 .net
再差し替え
笑顔で僕の個人情報をそらんじる。毎日トントン以外は当たっている。時々サボるからだ。
「ど、どうしてそれを?」
「これもヒミツです」
かなり気味が悪いがそのコはどうしても悪人には見えない。ボクは混乱した。
そのコは体を傾けてボクに人差し指を突きつけた。ひどく大変そうな体勢だ。
「その恋、叶えます!」
そのコがぷるぷる震えているのは、決して寒さからだけではなかった。

52:
17/05/23 23:15:33.48 .net
やがてそのコはパタリとベンチに倒れた。力尽きたのだ。
「その恋って言っても、ボクは恋なんてしてないから」
ボクは弁当に目を落として言った。ウソだった。わが社のマドンナと言われるゴージャスな美女に密かな恋心を抱いている。でも、とてもボクなんかを相手にしてくれるワケはないのだ。だからボクは誰にも恋なんてしていない。
「山下夏子さん、32歳、総務部秘書課社長付き第1秘書、容姿端麗、学業優秀、4ヶ国語を自由に操るクァドリンガル、空手4段」
そのコがベンチに横になったまま言った。空手4段なのは知らなかった!
「ど、どうしてそれを!?」
そのコがむっくりと体を起こした。
「興信所に頼みました」
「あー、なるほどね」
そのコが山下さんの情報を知っているワケがわかった。興信所に依頼すればこれくらいの情報は手に入るだろう。納得だ。
いやいやいやいや、そうじゃないだろう! 何が起こっているのか、さっぱり理解できない。
会社の同僚のいたずらだろうか? でも、そんなことをしようとする同僚に思い当たりがない。誰もボクなんかに興味はないのだ。
昼休みがそろそろ終わる時間だと気がついた。
「会社に戻らないと」
僕は立ち上がった。
そのコが人差し指をビシィと突きつけた。
「それ、残すのですか?」
半分食べそびれた弁当を指していた。途中のゴミ箱に捨てようと思っていたものだ。
黙って差し出すと、両手で受け取ってにっこりした。貧しい家の子なのだろうか。
「じゃあね」
ボクはそう言って背中を向けた。そのコのことがちょっと気になったが、なんだか振り返ってはいけないような気がして、そのまま会社へ戻った。

53:
17/05/24 01:27:18.19 .net
午後からは仕事が捗って、いつもより早く9時に会社を出ることができた。夜になると流石に冷える。
ボクは安物のコートの襟をかき合わせ歩道に出ると、社屋脇に建てられたワケのわからないオブジェの横に昼間と同じ格好をしたあのコが、ガタガタ震えながら立っているのを見つけた。
ボクはちょっと考えたのち、そのコに近づいていった。
「寒いの?」
もうちょっと気の利いたことを言えないものか。
そのコはボクに気づかなかったのか、ちょっと驚いた顔を見せたあとで、
「もの、すごく、寒い、ですぅ~」
と歯をガチガチ鳴らしながら言った。鼻が赤くなっている。
ボクは鼻でため息をつくと、ポケットを探って何も無いことを確認してからコートを脱ぎ、
そのコの肩にかけた。
そのコは一瞬ぽかんとしてボクを見上げて、それから、とろけるような笑顔になった。
「ありがとうございますぅ」
そのコは両手でコートの襟を内側から掴んでかき合わせた。
「臭ったらごめんな」
「いえ、いい匂いです。それにあったかい」
そのコはコートに鼻をすりすりして言った。寒さで鼻が効かないんじゃないの? 鼻水を付けないでおくれよ。
「おうちへ帰らないの?」
「あなたを待ってました」
ストーカーか! こんなおじさんに物好きだなぁ。
「もう帰りなよ」
「帰る家はないんです」
しょんぼりした様子でうつむいた。
家出少女か! これは大人としてなんとかしないと。
「タキさん、お疲れっすー」
後ろから声がして振り返ると、年下の同僚が出て来たところだった。同僚は片手を上げて笑顔を見せる。会社の一部の人はボクをタキさんと呼ぶ。
「お疲れさま」
ボクも片手を上げて同僚を見送った。ここに長く留まるのは良くない気がした。

54:名無し物書き@推敲中?
17/05/24 20:21:48.62 .net
ちょっと落ち着け


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