17/04/24 17:18:30.73 .net
「あと一球!あと一球」
カクテル光線は交錯し、カクテルの飲み過ぎで二日酔いの私の醜態をあぶり出していた。
罵声は地鳴りとなり、吹雪のような寒気を帯びて、まるで生き物のように私を包み込む。
その吹雪の中に、グロッキー状態の私は完全に飲み込まれていた。私は一人、雪山の一番高いところで、既に困難となりつつある呼吸を試みた。
呼吸を意識すると、いつも思い出す。プロとしての初めてマウンドに上がった日。帰り際、飲酒検問に引っかかり必死に呼吸をしているふりをする私。
そう。このマウンドは、私にとっての不幸のスタート地点なのだ。見るのもうんざりだ。
夢にまで現れるプロ野球の、どろどろとした罵声の飛び交うマウンド。
もがきながら漂着した陸の孤島。
そこに私は縛られているのであった。
改変してみたよ1/2