15/08/22 17:05:26.71 .net
>>103
芥川龍之介『あばばばば』
URLリンク(www.aozora.gr.jp)
「マツチを一つくれ給へ」と云つた。
には句点がないが、
「貰ふのは気の毒だ。ぢや朝日あさひを一つくれ給へ。」
には句点がある。
このように伝統的な作家は句点のあるなしをちゃんと書き分けている。
前者は読者にたいする説明的な書き方。直接話法。
後者は物語の世界の独立した登場人物のセリフ。
しかしいつ頃からか出版社が勝手に句点を省き、作家の微妙なニュアンスも削り取ってしまった。
あろうことか自分たちの偏向的な日本語の書き方をもってこれが小説の書き方などとおこがましいことまでのたまっている。
が、その多くは日本人ではなくヒトモドキの関係者である。