14/12/26 11:32:52.38 .net
バトルありのオリジナルリレー小説開幕！
炎の転校生、赤澤 陸矢が瞬聖高校の平和と自由を取り戻す為、高校生と戦う物語。
2:名無し物書き＠推敲中？
14/12/26 20:41:35.34 .net
うわぁ……
3:名無し物書き＠推敲中？
14/12/26 20:50:22.23 .net
黒板には赤沢陸矢と書かれている。
教師が転校生と紹介した中年男性の姿を見るや、向かい合う生徒たちは皆そう戸惑いを口から漏らした。
年齢についてはこの際気にしない。問題は彼が手にしている火炎放射器にあった。
4:名無し物書き＠推敲中？
14/12/29 03:37:13.00 .net
あれって農薬とかまくやつ？ 一人の生徒が隣の席に向け口元に手をあてて聞いた。
本人にとっては声を抑えたつもりではあったが好奇心もあり、誰もが無駄口を叩かない静けさにあって、それは教室内の隅々に届いてしまっていた。
5:名無し物書き＠推敲中？
14/12/29 15:46:48.98 .net
そしてその声はもちろん、壇上の転校生の耳にも届いていた。彼の眉がぴくりと動く。
途端、静まりかえった教室にピリピリとした緊張感が走った。
そして、ただ成り行きを見守ることしかできない生徒達に向かって、その転校生は口を開いた。
6:名無し物書き＠推敲中？
14/12/30 22:07:46.45 .net
「あ……ああ、これですか―、わたくし、前職は市の農業研究所で研究員をしておりまして」
焼畑の効率化を云々、と、少し野暮ったい黒縁のメガネのつるに触りながら説明をし始める。
どうやら彼にとっては誇らしい過去らしく、遠慮がちだった声は次第に熱を帯びていく。
前職って、それ転校生じゃないじゃん。小難しい話は右から左に。一番前の真ん中の、彼から間近の席の男子生徒は気づいてしまった。
何か理由があるのだろうとは思い至るが、デリケートな事実が隠されているかもしれないとは経験が浅く考え付かない。
その生徒は好奇心のままに赤澤の独演を遮るように手をあげようとして―
7:名無し物書き＠推敲中？
15/01/02 16:32:00.18 .net
どこからともなく響く歌に耳を奪われる。
ペニス一郎「ペニゴ～、ペニゴォオオゥ～」
8:名無し物書き＠推敲中？
15/01/04 01:30:17.41 .net
クラスの秩序を乱す問題児である一郎が遅刻の挙句にグラウンドで騒いでいる。
普段の授業妨害はともかく、最近は拾ったロトくじで得たとのことらしい巨額の資産を背景に学校の在りようにまで口を挟む彼の態度に、頭に血が上った一人の女子生徒の鈴木が呼応するように叫んだ。
9:名無し物書き＠推敲中？
15/01/11 07:40:35.12 .net
「伊藤くん、どうでもいいけど服だけはちゃんと来てよね。全裸なんて許さないんだからあ！」
女生徒鈴木の手には奇妙なステッキが握られている。
「マハリク、マヤコン、ぱむぽっぷん！」
呪文に呼応して、ステッキの先端から閃光が迸る。
それは全裸で踊り続ける伊藤を直撃した。
10:名無し物書き＠推敲中？
15/01/18 11:23:15.12 .net
わあ、もう止まってるよw
11:名無し物書き＠推敲中？
15/02/02 02:38:09.53 .net
鈴木が伊藤に―、一般人に魔法を行使したのは初めてのことだった。
だからだろう。何の抵抗もなく石の塊になってしまった彼の姿を見て噴き出したのは。
自分の力の前には、一般人はあまりにも脆弱にも過ぎるのだ。
それは本来秩序を重んじてきたはずの鈴木に歪な影を落とした。力による秩序の実現が目の前にちらついたのだ。