作家の待遇問題at BUN
作家の待遇問題 - 暇つぶし2ch31:名無し物書き@推敲中?
14/12/21 00:04:56.13 .net
なにが問題か答えてやろう。が、バカは知らないほうが幸せなので読みにくい長文で書く。

日本には再販制度といって本の価格維持と取次による配本返本の業務がある。価格維持は、セール販売をしてはいけない。配本と返本は、出版取次いわゆる取次によってなかば強制的におこなわれるが、その代わり書店は返本によって売れ残りのリスクを回避できる。
しかし大量の本の配本と返本の業務が煩雑になるため取次が一手に担い、彼らが巨大な権力をもつようになった。実質二社の大手が仕切っている。
出版社はこの取次の支配下にある。よって出版社がどんなに本を出版したくても取次の許可が下りないと全国の書店に配本されない。作家志望は勘違いしているが、出版社が一番偉いのではなく、その上の出版取次が、出版業界のトップに君臨する神だ。
そして取り分は本の価格によって決まっており、取次が1割、書店が2割、著者が1割。残りの6割が出版社。しかし本の平均返本率は4割。確実に売れる予約販売を除くと実質返本率は5割。要するに半分は返本されている。そう考えると出版社の6割は高くない。
さて、察しの良い人間ならもう気づいたはずだ。本の価格は、高いほうがいい。なぜなら取り分が本の価格によって決まっているのだから。たとえば2000円の本が売れれば書店は400円の儲け。これが600円なら120円。
もしかりに本をセール販売し、売れない物をどんどん捌けるシステムなら問題がないが、そうではないから、書店における本の入れ換え作業がたいへんだ。また全国一律に同じ本を配本しなければならない。よって日本における書籍の出版点数は年に8万点ほどが限界だ。
つまり日本における出版物には上限がある。他のビジネスと違うのはここ。ここに、既得権が生じる。

結論。
再販制度のせいで、日本の出版物は、より値段の高いほうが業界人みんなのとっての利益だ。消費者など関係ない。本を売っている、いや売る権利をもつのは、自分たちしかいないのだから。
そして物理的な制限で出版点数に限りがあるため、誰もが出版できる環境にない。出版業界が既得権化し、新規参入が入ってこない。そのため同業者同士のサービス合戦も起きない。
また、既得権の中に入れた作家は楽。作家になれる人数にも制限があるのだから、自由参入が可能な他の業種とくらべたら実はそんなに厳しくない。ただし、入り口が狭い。


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