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文学のミニマル・イメージ モーリス・ブランショ論 郷原佳以著 左右社 3800円
<語りえぬものえの想像力>
モーリス・ブランショは、一般的に難解な批評家、作家として知られてきた。
わからないことをわかったことにしようと、ブランショという固有名詞に
「非人称性」や「虚無」のレベルを貼り、エクリチュールという言葉の
「観念的」な一部分にのみ理解を押し込めようとしてきた側面があった。それは
もっとも反ブランショ的な思考でありながら、表層的な理解はしばしばそのように
なされていたように思える。