11/01/07 19:02:15 .net
プロ・ドール
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丁寧に書かれている話ですねえ。手塚治虫の火の鳥生命編によく似てますが……。
他にもなんかあったような気がするが、思い出せない。61枚もあるのにスイスイ読めました。
曜日を書いた意味があるのかなあとか思ったりもしたし、風景描写に難がある部分もあるが
キャラがしっかり立っていて悪くない作品でした。
お約束どおりの擦れ違いや、手紙オチなども使っているし、そこに至る流れも的確。
少年が一度手紙を捨てると思わせておいて届けるのもサスペンスの定番。
後半の解決も定石どおりで裏切りはない。安心して読めますね。
意外性を犠牲にしてしまってはいますけれど。
>乾いた手の甲は何もすくい取ることなく空を切った。
ラストのこの文の意味するところ、作者の言いたいところが最終的にクローンを人間と認めないと
そういうことであるのなら面白さは一段上がったように思えます。
作者さんが簡素返しで火の鳥のことは忘れたと言ってますけど、
クローン人間のハンティングという部分は共通してるんですよね、生命編と。
読み手が火の鳥生命編を読んでいるかどうか、マンハント系の作品を読んだことがあるかどうか
それらで評価が変わってくるんでしょうね。安定していて読みやすい作品だと思いました。