10/11/21 15:46:15 .net
「もう夕方か。」
ヒロは、眠たい目をこすりながらつぶやく。久々の休日を、半分寝て過ごしてしまったことを悔やみながら、
明日からまた始まるであろう工場での過酷な労働を思い、やるせない気持ちになる。
体を起こし、立ち上がった矢先、暴走族が大きな音を立てながらヒロの家の近くを通り過ぎる。
「死ねカスども。」
どういう頭してれば騒音まきちらしながら住宅街を走れるんだと思いながらも、
すぐに自分が、少なくとも客観的に見て彼らと大差ないということに気づく。
ヒロはまた布団に横たわり、目を閉じる。ヒロが次に目を開けたのは、
それから2時間と30分ほど後。時刻は8時を回っていた。昨晩床に就いたのが午前4時だから、
もう16時間ほど寝ているのかと、変に感心する。もう眠気もないので、顔を洗い、
食べかけのスナック菓子をほおばった。それからPCのスイッチを入れ、
特に何も考えず「今起きた」というスレッドを立てる。すぐにレスが来た。
「うるせーゴミ死ね」
よくある書き込みだが、今のヒロにはこの言葉がとても辛かった。
ヒロは泣きそうになったが、寸前で怒りが勝り、狂気を起こす。
「こんなカスどもの集まりの掲示板、糞にまみれてなくなってしまえばいい。」