16/06/07 12:37:43.79 .net
>>792
>同じ時間だけ働いて10の成果を挙げる者と1しか挙げられない者が
>同じ報酬を得ることのほうが不自然だ。
という間違った考えが蔓延している。もしそれが事実なら、日本で成功を収めた人間が、海外に出ても、同じ成功を収めなければならない。
つまり、10の成果を上げた、という認識がそもそも間違っている。
たとえば、視聴率を稼ぎ億単位の金を得る芸能人にしても、テレビという媒体や日本独特の電波環境があってのこと。もしその芸能人に絶対的な能力があれば、ネット配信をしてそれだけ稼げるか? または海外に出て行ってもそれだけ稼げるだろうか?
プロスポーツで活躍したら億を稼ぐ。成果を上げたから当然だ、といえるが、その成果とはこの時代に生まれた幸運によって得られている。つまり、今の時代に生まれていなかったら乞食だった可能性もある。
ようするに、10の成果を上げたという、思い込み、自惚れによって、自分たちの取り分を増やしている連中がいるということ。
つまり、人間の能力に差はあっても、働きには比例しない。
むしろ日本経済の失速は、間違った金融政策にあり、能力の高いといわれていた高級官僚らの行政ミスにある。彼らの働きとしては、甚大な被害を与えている。
格差社会の根本原因は個々人の能力の差にあると考えている者は、自分には他人よりも何十倍もの能力があると信じている。つまりまだ夢を見ている。
そういった連中は、おまえも頑張れば大金持ちになれる、というまやかしに引っ掛かる。いつか自分も金持ちになれるということで、ブラック企業にもしがみつく。拝金主義の果てに、詐欺まがいのことをし出す。犯罪者となって捕まる者も出てくる。
能力の高い人間が必ずしも高収入ではないのは、金儲けがゼロサムゲームであり、結局、誰かがお金を独り占めすれば、誰かがそのぶんを借金をすることになることがわかっているからである。
強欲となり独り占めすれば、金をもたぬ者が増え、犯罪率を上げる、治安が悪くなり、不満を持った人間に、命を一瞬にして奪われることさえある。が、まさにそれが残酷な自然の摂理であるといえるかもしれない。