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[『人工島戦記』始末]
『人工島戦記』って長編、実は三千五百枚書いて放り投げてあるんだけど、登場人物が
二百人からいるんです。ほんでそれが1993年ってところに時間を区切ったバブルの
はじけた後の地方都市の大学生たちがデモをやる話で、んでこの際、日本の男ってものが
抱えてる問題を全部総なめにしてやろうと思ってて、主人公はいるんだけど、こいつが
最も端的に語るのは、小学5年に彼の家が東京から埼玉に引っ越したとき起こった登校拒否と
いじめの話、ほんで今の大学の仲のいい同級生が、中学時代、過疎の山の中で温泉が出て
突然民宿というサービス業になった中で傷ついた話、それから地方都市のど真中の
古い町に住んでいる奴の父親が全共闘世代で、その親との葛藤をめぐる話、んで昭和が
終わったときに中学3年で高校受験やってた連中、そこにありとあらゆる男のネックを
ぜーんぶ横一列に並ばせてやって、そいつらがデモするという膨大な話です。
それで当人が混乱するから、「人工島戦記 人名地名時点」ってのを先に作りながらやって、
その辞典だけで既に八百枚あるんですよ(笑)。そいで地図が十枚あるという。四県に
またがる話で、地方都市だから、伝統のど真中にいる人、周辺にいる人、地方新興住宅地へ
流入してきた人、隣の県から通ってる人、あるいは隣の県とのいがみ合いとか、東大信仰を
支える土壌みたいなくだらない具体性をぜーんぶ嘘の固有名詞で書いてやれ。架空の県で
架空の地名で、そこの殿様十一代の名前全部作って、今や地方都市でも大学が七つくらい
あるから、帝大系国立大とそれに対応するマンモス私大、専門学校系造形大があって、
それに対応する高校は、公立と私立のこことここであって、電車の線も引っ張って、
地方都市はこういうところには駅を作らないよな、ここはバスだなとか、そのバックグラウンドを
町の歴史とからめてぜーんぶ作ったら死ぬほど疲れた……。
以上、転載とりあえず終わり。連投失礼。