【レビュー】読み終わったら書き込むスレ【感想】at BOOKS
【レビュー】読み終わったら書き込むスレ【感想】 - 暇つぶし2ch400:無名草子さん
14/07/10 00:58:51.90 .net
お前ら他人様の書いた本のレビューしてる暇あったら自分で1冊でも本出せば?
バカなの?
死ぬの?

401:無名草子さん
14/07/10 01:38:18.50 .net
それは以前書いた通りさ。

僕は4年前に「日本の原子力発電は近いうちに取り返しのつかない大事故を起こすだろう」とブログで予言した。
一昨年は「子宮頸癌ウィルスの予防接種など有害無益」と警告した。
去年は「NHKは “TPPに参加するとどうなるか・・・韓国はFTAに参加して関税が0になったおかげで工業製品の売り上げが30%も
伸びました” などと印象操作をしているが,そんなことは絶対に起こりえない。もともと安いのが取り柄で関税が50%以上も
かかっていた国と,高品質製品が売りで今現在でも15%しか関税のかかっていない国を比較する馬鹿があるかい」と指摘しておいた。

こんな東電に訴えられるであろうようなことを平気で書く人間の本を出す出版社があるかね?
出しても読む人がいるか?
ある/いるというなら連れてきてくれたまえよ,君。

402:無名草子さん
14/07/10 20:59:49.67 .net
小泉武夫/新潮文庫『これがC級グルメのありったけ』

この人のエッセイの本はどれもつまらなくはないけれど,どれを読んでも同じようなものでもある。
だから僕には同じ新潮文庫の『不味い!』が面白かった。この本でも美味かったものよりマズかったものの話の
方が面白い。

いや、うまいまずいなんてレベルじゃないな。小泉センセイは探究心が旺盛過ぎてもはや奇人の部類に入る。
「はじめに」を読んだだけでも、小学2年の時からすでに “へびいちご” や “あせびの花” を食べて食中毒を起
こした話が出てくるのだ。
へびいちごを食べた後は「激しい嘔吐におそわれ」あせびの時はこれに「痺れも加わって入院し,胃洗浄を受けた」
というのだからあまりシャレにならない。

で、これで懲りたかと思えばまったく懲りておらず,むしろ以後ますます「食べられるか食べられないかに異常に関心が
わき」「それに挑戦したい気持ちが気持ちが強くなりました」というのだから凄い。

・・・というわけでこの本は一読に値する。でもそういう人の言うことだから,あんまり真に受けるとヒドい目に会い
そうな気もする。沖縄の「ぴーじゃー汁」(=山羊汁)も「独特の山羊臭が鼻にきついですが、この汁の真髄といった
ものを知れば、あとはどんどん食べられます」などと書いている。
別に沖縄差別でもなく、かの東海林さだおも堪らず逃げ出したという猛烈な臭いのする山羊汁なんてものには普通
の人はそんなに簡単に「慣れ」やすまい。

★★★

403:無名草子さん
14/07/10 23:53:56.91 .net
殺戮に至る病

最後のどんでん返しが有名なこの小説、
一気に読もうとしたけど途中でグロテスク過ぎて気持ち悪くなって一日置いて再読したほどのシロモノ。
今は整理つかなくてなんとも言えないが二週目になったらまた改まった考えで読めるのだろう

★★★☆☆

404:無名草子さん
14/07/11 20:16:54.78 .net
紅山雪夫/新潮文庫『イスラム物知り事典』①

世界的にイスラム建築の美しさには定評があるらしい。この本で知った。
とは言っても僕は建物の外観よりも口絵にあるような内部の装飾の方にしか心惹かれないのであった。
ほかには多分似たものもないような、細かな幾何学文様・草花文様・アラビア文字の彩釉タイルやモザ
イクによる天井まで覆いつくした装飾。
(ドビュッシーのピアノ曲『アラベスク』などもこうしたものをイメージして書かれたに違いない。)
そのうちこの方面の美術書、あるいは実物を見てみたいものだ。

405:無名草子さん
14/07/13 20:01:10.79 .net

ムハンマドに率いられたメディナ・イスラーム軍との戦いでは、メッカ側は当事珍しかった騎兵隊を編成して出陣してきた。
普通なら馬など投入されたら一気に蹴散らされてしまうところである。
しかしムハンマドはペルシャ軍にいたことがあるという商人の建策を聞き入れ、町のまわりの騎兵隊の通りそうなところに
は空掘りを掘り巡らしておいたのであった。メッカ騎兵隊の馬はみんなこれに落っこちて、もたもたしているところへ次々矢
を射込まれて何の役にも立たなかったらしい。

…僕がなんでこんな事に興味を持つかというと、歴史の本を読んでいて馬を戦闘用に使った民族の圧倒的な強さに驚かさ
れたことが何度もあるからである。
たとえば中央アジアに住んでいたらしい古代アーリア人(所謂白人の祖の一)が馬に戦車を引かせる戦法を身につけるとイン
ドやペルシャをたちまち征服してしまった話。ケルト人も同様の事情で東ヨーロッパ、黒海近くの僻遠の地からあっという間に
西ヨーロッパまで広がった話。中国がなぜあんなに(隋・唐時代、あるいはもっと以前から元・清に至るまで)北方の騎馬民族に
征服されてばかりいたかと言えば、中国ではなぜか馬が育たず歩兵中心だったからであるという話。チンギス・ハーンの世界帝
国は言わずもがな、である。
中国も世界の三馬鹿に数えられる万里の長城なんぞより、滅多にない黄河の渡れるところあたりに空堀か水堀でも掘ってお
けば良かったろうに。
(「世界の三馬鹿」とは戦時中日本海軍内で自嘲気味に言われた言葉。ほかの二つは「ピラミッド、戦艦大和」だそうな。)

406:無名草子さん
14/07/13 20:15:18.90 .net
下関マグロ・北尾トロ/幻冬舎文庫『おっさん問答①おっさん傍聴にいく!』(前)

おっさんだろうと若い人だろうと面白けりゃ別にいいのだが、困ったことに北尾トロは今回妙に真面目だし下関マグロ
は明らかに裁判傍聴になぞ大して関心がない。たぶんこの対談後も傍聴なんて仕事でもなきゃしやすまい。
面白い裁判傍聴記読みたければ、阿曽山大噴火/河出文庫『裁判狂時代』『裁判狂事件簿』や(やや落ちるが)北尾トロ
文春文庫『裁判長!ここは4年でどうすか』『裁判長!これで執行猶予は甘くないすか』がいい。霞っ子クラブの本も大
して面白くないのでブック・オフかどっかでどうぞ。

ところでこの本にも誰が読んでも興味深い、というより腹が立つところがある。よく聞く話ではあるのだが、弁護士には
どうかと思うような人間がかなりいて、たとえば痴漢事件―下着に手を入れられ下腹部を触られた―の被害者女性に以下の
ような証人尋問をするのだ。

407:無名草子さん
14/07/13 20:16:27.33 .net
(後)

弁護士:私は個人的にはこういうことは訊きたくないのですが……デリケートな問題ですから失礼な質問をしてしまうかも
      知れないけれども、仕事ですから……。
      下着に手を入れられて、最初はお尻を触られていて、そのうち前に手がまわってきて、最後は下着の中に手が
      入ってきて,思わず叫んで捕まった、ということですが、大体何秒くらい? お尻に当たっていたのは?
被害者:わかりませんけど、1分か2分だと思います
弁護士:ああわかりました。それから前にまわってくる。それはいきなり前にまわってきたのか、ジリジリとまわってきた
      のか…
被害者:ジリジリという感じです
弁護士:じゃああなたは嫌だったらそこで叫ぶこともできましたよね?
被害者:いえ違います。怖くて声が出なかったんです
弁護士:そりゃそうですよね。いや失敬失敬

北尾トロ注:つまり弁護人は「気持ちが良かったんじゃないの?」という具合にもっていきたいわけ。思い出して泣き出して
しまう証人もいるよ。

弁護士:前に手がきて、怖いのであれば本当に体が固くなって両足なんかガシッと閉じますよね。なかなかその状態で下着に
      手を入れて触るというのはしにくい状態になるわけですよね?

北尾トロ注:「結局拒否しなかったんじゃないか」と言いたいわけです。

・・・まだまだ続くのだが胸くそ悪いので以下略。
まったく「仕事ですから」じゃないだろという話であり、弁護士としてどうとかと言うより人間としてどうか、という話で
ある。しかもこういう事実上(金のためなら)どんな依頼も安請け合いするような弁護士の話は珍しくないのだ。
こんなふうだから僕は弁護士や医者を「先生」などとは呼んだことがないのである。
★★

408:無名草子さん
14/07/15 19:59:13.81 .net
と学会/楽工社『トンデモマンガの世界2』

この本,山本弘や唐沢俊一の文章も載っているが、大部分は新田五郎という人が書いている。
この人は “評価の対象外となった漫画” の収集家で、同人誌・講演活動をやっているそうで,要するに
シロウトである。
まあなんでも面白けりゃいいのだけれど,あんまりお金が取れるレヴェルではない。
唯一新田氏自身も書いていて面白かっただろうと思えるのは「あり得たかも知れない未来世界でジャイ
アント馬場やカール・ゴッチやタイガー・ジェット・シンなどが見守るなか、アントニオ猪木と前田日明が数
時間に及ぶガチンコ勝負を繰り広げる」という、上川瑞徹作『格闘王伝説 Jr.WARS』なる作品の話だけ。


409:無名草子さん
14/07/17 00:09:42.08 .net
小原誠/文春文庫『探偵裏事件ファイル』

多分この小原という人は自分で書いていないと思う。そもそもこの本,本当にあったか事かどうかも
あやしい話ばかりである。
依頼の内容が「長女(20代後半)と子供の頃から仲が良かった父親が,先日一緒に酒を飲んで帰宅
して同じ部屋に寝ているうちに(なぜか)レイプしてしまい,それでその長女が行方不明になってしま
ったから探してくれと依頼してきた夫婦」とか。
「カツラをかぶっているのが周囲にバレていないか、バレているとしたら陰で笑われてやしないか調べて
くれと依頼してきた男」とか。
どうもバカバカしくていかんね。

この本が役に立つとすれば,ダメな探偵の見分け方・料金など、依頼する場合の一応の目安になること
が書かれていること、そして探偵になるにはどういう人が向いているか,が書いてあることくらいだろう
(これもどれほど信頼できる話やら)。


410:無名草子さん
14/07/17 00:31:01.78 .net
久繁哲之助/ちくま新書『地域再生の罠』 (1/Ⅱ)

著者は数多くの地域振興策の失敗例を挙げているが、私にはどれも当たり前のことのように思える。

●宇都宮109は4年も持たずに撤退した
   宇都宮の109に行くくらいなら、そりゃ東京渋谷の本家に行くだろうよ。
●中心街再生の切り札として建てられた「宇都宮表参道スクエア」からは撤退するテナントが続出
   これも当然だろう。大して人口も多くなく、みんな車で移動するのに,車では行きづらい地方
   都市の中心部に商業ビルを建てれば人が集まるだろうなんて,なんでそんなヘンなことを考え
   るのか僕にはわからない。(「表参道」・・・)
●松江市の天神町商店街は地域再生や地域活性化の成功例として数多くの書籍等に取りあげられているが
  実はイベント以外ではほとんど人っ子一人歩いていない
   それはそうだろう。地方都市で繁盛している個人商店は、スーパーでは手に入らない商品(特に食べ物)
   の店だけである。そもそも商店街なんてもう基本的に必要ないのだ。
●レトロ化で成功したと言われる長野市「ぱてぃお大門」や「昭和の町」を謳う大分県豊後高田市の商店街には
 見学の客は来ても店に入る人はあまりいない
   そりゃ店に入る理由は別にないこと上に同じである。川越の古い町並みを見るための「小江戸ばす」も同様。
   川越は長~い商店街が今でもあって面白いが、それ以外は江戸明治から続く街並みも車だらけだから歩くのも怖い。

411:無名草子さん
14/07/17 00:53:19.74 .net
(2/Ⅱ)

著者ももっと違うやり方があるはずだ、といろいろ提案し成功例を挙げてはいるのだが、残念ながらどれも
説得力があるとは言いがたい。例が特殊過ぎるのだ。

・「宇都宮はジャズのまちでかつ優れたバーテンダーの店がいくつもあり…」とか言われてもな。
  そんな金持ちの商売道楽みたいな店に本当に客が入っているのかしらん?

・「青森市では駅前に電車待ち用の “アウガ” なる商業ビルを建て、それ自体は赤字だが、そばに
  ある新町商店街と共存共栄が出来ている」というのもどうかな。
  一時間に一本しか電車が来ないところの話じゃあんまり参考にはなるまい。

・「皇居のまわりにある銭湯は、ジョギングをする人が汗を流す場として賑わっており」・・・って地方
  都市じゃないじゃん(あの辺に銭湯がいくつもあるとはオドロキだけど)。

そもそも著者の提案によって実際地域再生が出来たところの例を挙げるのでなきゃこういう本を書いても
しょうがあるまいと思うが、そういう話は出てこない。
著者はあちこち地方都市から地域振興・再生について講演を頼まれて行くそうだが、失礼ながらそれも地方
都市の役所の「私たちだっていろいろ考えてるんです!」という市民への言い訳のために利用されているだけ
ではないのかね、と僕は思ってしまった。
★★

412:無名草子さん
14/07/17 01:14:08.76 .net
森川嘉一郎/幻冬舎文庫『趣都の誕生 萌える都市アキハバラ』

著者によれば「秋葉原の変化は商業資本主導ではなくオタクの趣味の構造による集合であるところが
決定的に新しいのである」。
そうかも知れないけれど、だから何?


鎌田遵/岩波新書『ネイティブ・アメリカン』

彼らがいまだにこんなに悲惨な境遇だとは知らなんだ。(今更ながら)アメリカ白人はナチスより酷い。
★★★


清谷信一/講談社文庫『ル・オタク フランスおたく物語』

フランスではもう日本製アニメ・マンガは当たり前のものになっていて、これ以上の伸びは期待できない
らしい。
★★★

413:無名草子さん
14/07/17 01:21:46.17 .net
藤原正彦/新潮文庫『数学者の言葉では』

こりゃまたクソつまらないただの雑談。この人は数学以外のことを語るとまるで駄目。『国家の品格』
なんて問題外。


恵比須半蔵/彩図社『就職先はブラック企業』

パソコン教室、英会話学校、高速バス会社など、いかにもなところの話が多くてあんまり面白くない。
ただ、大企業でも実質ブラックな部署もあるというのは参考にならないでもない。
★★

414:無名草子さん
14/07/18 21:18:37.22 .net
司馬遼太郎 / 播磨灘物語

1巻 黒田官兵衛を題材に小説でも書いてみるか、まずは官兵衛の祖先から・・・(以下余談)
2巻 中国攻めを書くためには、まず信長のことから触れないと・・・、ああ・・・信長様サイコー
3巻 イカンイカン、官兵衛のことを書かないと・・・、でも秀吉のことも気になる
4巻 秀吉・・・、秀吉、秀吉秀吉秀吉秀吉秀吉秀吉ィィー!!(昇天)・・・ふう、え?官兵衛?ぶっちゃけ平凡な紳士だよね(あとがき)

415:無名草子さん
14/07/19 22:01:45.94 .net
猿猴
前半はまあ面白いのだが
後半大和神話、各国の神話などがばっと出てきて物語がだれてくる
設定上説明が必要なのはわかるが神の名前とかみんな似ててよくわからんわ
終始、主人公には共感できなかった

星ふたつ

416:無名草子さん
14/07/24 09:07:23.24 .net
呉智英+適菜収/講談社『愚民文明の暴走』(1/Ⅱ)

僕はもともと文学が専門みたいなもので,政治については勉強中。おまけに新聞もTVのニュースも積極的には
見ない。なので,この二人の言っていることについてはよくわからないところが多い。
(「橋下徹を政界に送り込んだ某漫才師」って一体誰のことだ?)

でもまあ,理解できた範囲のことを見たところでは,どうもあんまり大したことは言っていないと思われる。
(大意)「民主主義という制度そのものに疑念を持つ人が増えている」というのはその通りだろう。でもだからって
「投票するには選挙人資格試験をパスしないといけないという制度を作るべきだ。中卒程度の常識を問うのが第
一次試験」なんてのはどうかな。
なんだか高校生みたいな発想ざんすね。

417:無名草子さん
14/07/24 09:44:19.61 .net
(2/Ⅱ)
実は僕も似たような事を考えてはいるのだが,試験をするなら例えば「 “不景気だと言うけれど,お金掛け
なくても/経済成長しなくても幸福に生きていく方法を考えればいいじゃないか” という考えはなぜ間違って
いるか」なんてことを問うのでなければバカを篩い落とすことは出来ない,と思うな。
(答えはもちろん「それは資本主義の否定であるから」。)

この本は一方,「知識人業界の裏話・噂話」といった風なものとして読むことも出来るし,その方が面白いし
たぶん正解だ。このスレでも『ふしぎなキリスト教』について批判的に取り上げたけれど,その著者の橋爪大
三郎も大澤真幸も(二人によれば)とんでもなく愚かしい事を平気で書いているのだとか。
以前橋爪の『民主主義は最高の政治制度である』なんて「ずいぶん変な本を出すもんだな??」と僕も思った
のだが,やっぱりね。買わなくて良かったw

まあ当然ながら,他人を舌鋒鋭く批判したところでその分呉・適菜が賢いという証明になるわけでもないが
インテリ業界に関心のある人にはこの本,消夏読み物としてまことに好適であると思う。

★★★☆

418:無名草子さん
14/07/25 00:31:12.94 .net
小林泰三/光文社新書『日本の国宝、最初はこんな色だった』

マンダラが美術品として好きな人間は東大寺大仏殿の復元されたカラフルな内部見たら嬉しくなる筈。
(不思議と復元前のものの方がいいとしか思えないのもあるが)
★★★

俵万智/新潮新書『考える短歌』

シロウト投稿短歌を添削しているが、びっくりするほどへたくそな歌ばかりで読むに耐えず。


419:無名草子さん
14/07/26 10:34:17.08 .net
宮部みゆき/『火車』/新潮文庫
★×5

有名なのに読んだことなかった
これホント凄いわ
こんなに引き込まれる作品は久々

420:無名草子さん
14/07/27 19:44:51.72 .net
推定驚異

キモオタが大人の恋愛ってこんな感じ?って書いたような不快な小説だった

ミリオタならウケるのだろうか

421:無名草子さん
14/07/28 17:25:19.79 .net
夜ごとの闇の奥底で

タイトルに惹かれて買ったけど目茶苦茶面白かった
個人的に大好きな兄妹愛(ほんとは姉妹愛が一番好きだが)を書かれていてよかった
サイコサスペンス物

422:無名草子さん
14/07/30 20:11:13.75 .net
川合光/講談社現代新書『はじめての<超ひも理論>』

この本,はじめて読んだ時は正直ちんぷんかんぷんであった。まあそれは仕方のないことである。
なにしろ著者は大学の教科書としても使えるように書いたというのだから(僕は物理なんて高校1年
の時既に落ちこぼれであったのだ)。
しかし僕はなぜかその後徐々に宇宙論、相対論、量子論にはまって行き、数冊易しい本を読んだ後
最近になってこの本のことを思い出して再読してみたら・・・うーん、こりゃ面白い。既に大統一理論(強
い力・弱い力・電磁気力を統一した)は確立しているのは知っていたが「超ひも理論」によって重力をも
加えた“超大統一理論” が導ける可能性がある,すなわち宇宙のすべてを記述可能な根本理論が成立間近
らしい,なんてことを聞くと、マヌケな話ながら「こんなすごいことを言っている本だったのか!」とわくわく
してしまった。
とは言え超ひも理論そのものについては私はこの本ではじめて知ったようなもので、理解したとはとうてい
言えない。そもそも数式が読めなきゃ本当にわかったことにはならないようであるし。
まあこっちはシロウトであるから,何だって面白きゃいいのである。

★★★☆

423:無名草子さん
14/08/01 20:10:32.88 .net
今野晴貴/ちくま新書『生活保護 ―知られざる恐怖の現場』

吉本芸人なんぞ叩いて溜飲を下げている場合ではないのである。生活保護は受けるも地獄,受けないも地獄なのだ。
自動車すら持てず,お金に換えられるものはすべて処分せねばならず,住むところだって安アパートに引っ越さねば
ならなかったりする。再就職だってろくすっぽ出来やしないのである。

ここ数年,生活保護を打ちきられ,あるいは申請することすら拒否されて,餓死・孤独死する人が続出しているのだ。
'13年にはさらに生活保護を受けにくくする法案が成立してしまった。こんな国民の命の安い “先進国” がどこにあろう?
“集団的自衛権” もへったくれもあるものか。

しかも国民も役人も政治家もそれを何とも思っていない,というのが問題だ。これでは「食料も燃料も補給してやらない。
現地調達で戦争をやれ」で,東南アジアで何十万人もの兵隊が餓死してしまった時代と本質的に同じことである。

日本人の劣化が激しい。年金制度改革どころか生活保護の切り捨てとか,国も国民ももう節約主婦的な発想しかできなく
なっている。消費税率をちょびちょび引き上げるだの,切り詰めてはならないものまで切り詰めて「何もしてないわけじゃ
ない」という言い訳に使おうというのだ。
「明日は我が身」とはこのことである。

★★★★

424:無名草子さん
14/08/07 02:48:25.56 .net
増田悦佐/PHP研究所『「景気は操作できる」と思っているエリートたちの大間違い』(1/Ⅲ)

僕も政治家や役人や経済学者に経済を良くする能力がある,というのは何かの錯覚だと思う。
アベノミクスなんてものでなぜ日本の景気が良くなると思うのか不思議である。

通産省が「アメリカの要求を巧みに躱しつつ日本の産業を育ててきた,などというのも(高橋洋一氏が言う
通り)事実はむしろその逆である。「自動車業界を再編してアメリカのように寡占市場にすべきだ」などと
要らぬお節介を焼くのがせいぜいだ。

以前も書いた通りで,立花隆はなぜ「日本を経済大国にしたのは大蔵省」などと世迷言を言っているのか。

宮澤喜一は「戦後最もよく経済がわかっていた総理大臣」(孫崎享)というのは本当かも知れないが,実行力
のある政治家とはとても言えない。だから賢くても何にもならない。

田中角栄は志も能力も実行力もあった人であるが,増田氏も言うように「だからむしろ始末に悪い」ようなもの
である。

経済学者などいちいち言うも莫迦らしいようなものだ。

425:無名草子さん
14/08/07 09:13:08.22 .net
(2/Ⅲ)

しかし >383 にも書いたように,増田氏が熱く語っているのはむしろ「アメリカの現状には我慢がならない」と
いうことである。経済一般の話のはずが,しょっちゅうアメリカのエリートや金持ちに対する批判の方へ
ずれていく。そしてその方が面白い。例えば―

・GMは近い将来再び破綻するだろう。なぜなら何も変わっていないから。安くて良いクルマを作る方向にも
 行っていないし,経営合理化も何らしていない。アメリカ政府のやったことは,税金8兆円をGMに注ぎ込み
 その後売れもしない車を増産させ,経営が上向いたように見せかけて株価を釣り上げ,その後GM株を売り抜けて
 「1兆円損しただけで済んだw」・・・という茶番劇だけである。
 貧しくてガソリンも買えない若者も増える一方であるし。

・採掘するだけでもひどく手間のかかるシェールガスなど高くつくから使い物にならない。そもそもアメリカは何を
 するにもクルマ=石油に依存しすぎているから,景気の良い企業・業界があっても国全体はちっとも豊かには
 ならないように出来てしまっているのだ。

・・・等々。

426:無名草子さん
14/08/17 20:26:33.40 BE:564952376-2BP(0).net
(3/Ⅲ)

ところで氏はケインズまでも否定して「デフレは庶民の味方なんだから無理に景気を良くしようとする
必要はない=生産調整が進めば自然と景気は上向く」というのだが,これは違うと思う。今の日本は明
らかに単なるデフレではなく,社会が急速に変化しつつあるからである。僕のまわりでもろくな就職
口がなくて就職浪人している人間が続出しているし,各企業が人件費を削って利益率を上げる方向に
動いているのは間違いない。おまけに焼石に水の消費税率引き上げ等々,政府の無能っぷりも酷い。

427:無名草子さん
14/08/17 20:29:32.48 BE:564952376-2BP(0).net
(おまけ)
ということは,何らかの対策を立てない限り,栄えるのは貧困ビジネスやブラック企業であるのは明白であろう。

思うにケインズ経済学が悪いのではない。ニューディール政策のおかげでアメリカが不況から立ち直ったというの
は確かに眉唾ものだが,上手くやれば効果はある。良いお手本もある。ナチスである。
増田氏には武田知弘/祥伝社新書『ヒトラーの経済政策』を一読されるようお奨めする。

★★☆

428:無名草子さん
14/08/19 20:14:06.80 BE:564952376-2BP(0).net
W.ソウルゼンバーグ/文春文庫『捕食者なき世界』(1/Ⅲ)

“緑の世界仮説” というのがあって,これは「オオカミやらライオンやら,その土地の食物連鎖の最高位に
あるもののおかげで世界は緑を保っていられるのだ」という話である。
二本にいるとピンとこないが,これはまあ考えてみれば当たり前の話ではある。いや日本だって,猿や猪の
所為でどれだけ里山が荒らされているやらわからない。猿の場合は大型犬を放てば済むのだが,今は法によ
ってそれが出来ないのだ。

429:無名草子さん
14/08/19 20:16:25.57 BE:564952376-2BP(0).net
(2/Ⅳ)

ましてライオンのいなくなったアフリカでのマントヒヒの好き放題な暴れっぷりや,アメリカのピューマや
狼が人間に駆逐された地域での鹿や羚羊による自然の荒廃ぶりは本当にひどい。
この本はそのアメリカ各地にオオカミやピューマ(ベーリング海峡を渡ってアメリカで独自の進化を遂げたライ
オンだ)の再導入の記録である。

430:無名草子さん
14/08/20 18:28:14.19 .net
(3/Ⅳ)

この本,動物学にも生態学にもアウトドアにも格別関心のないボクが,なぜだか巻措く能はざる勢いで読んでしまった。
まるで生物学的戦争SF画のように。
それは多分,最近うちの近くにもアライグマが出没したりして生態系が根本的に崩れつつある,という危機感がボクの
どこかにもある,ということだろう。
「このままではこのあたりの田舎の里山も,草食動物も食わない葛やいばらばかりの世界に変っていってしまうかも
知れない・・・」。

431:無名草子さん
14/08/20 18:36:14.73 .net
(4/Ⅳ)

「生態系が壊れつつあるといっても,定期的にめぐってくる “地球の生物の大量絶滅期” に較べたら
大したものではない」という人もいるが,そういうことではないと思う。ボクの考えでは今全地球で
砂漠化が進行しつつあるのだ。そしてこれは人間が自らを滅ぼしつつあるということでもある。
たとえば古代に於いてはほとんどが森林地帯だったヨーロッパも既に長い農業時代のせいで土地が塩化
しつつあるのだ。

いつも思うことではあるが,そして頭のおかしい人みたいではあるが,「人間にも捕食者が必要なのでは
ないか?」と今回も考えさせられたことであった(『進撃の巨人』? いや,ああいうものではなく。)

★★★★

432:無名草子さん
14/08/20 19:18:43.13 .net
竹内薫+竹内さなみ/中公文庫『シュレディンガーの哲学する猫』
原作:同+新崎三幸:漫画/イーストプレス『シュレディンガーの哲学する猫』

“知的アクセサリー” と云ったものの典型のような本。
これを読んだだけで哲学が分かった人がいたら,間違いなくその人は天才だ。



433:無名草子さん
14/08/21 08:10:23.43 .net
船山信次/中公新書『毒と薬の世界史』

「毒」も「薬」も「世界史」も漠然としているが.三つ合わせても扱う範囲が広過ぎで掴みどころがない。
特に何を書きたかったのかも判然としない。

僕は長いこと「死刑執行の時ソクラテスが飲まされたという “毒ニンジン” というのはどんなものなの
だろう?」と思ってきたが、それについての著者の説明が “一種のアルカロイド” だ,というのだから
困ってしまう。
そりゃ当たり前である。植物の薬効成分=毒性のある成分のことをアルカロイドと言うのだから。
どうも馬鹿々々しくっていかんね。



434:無名草子さん
14/08/24 20:13:16.06 .net
大槻ケンヂ『グミ・チョコレート・パイン』

グミ編は面白い。でもチョコレート編,パイン編と書くのに間を置き過ぎて流れが悪くなり,終わりの方は
少なからずぐだぐだ感あり。
★★☆

小林誠/講談社ブルーバックス『消えた反物質』

たぶん院生レベルを想定して書かれている。僕には今のところまるで歯が立たないので評価なし。

幻冬舎新書『25人の偉大なジャズメンが語る名盤・名言・名演奏』

意外に皆色々な音楽を聴いたり演奏していたり、非常に真摯な姿勢で音楽に取り組む人が多くて感心
する。 まぁクスり好きのジャズメンだって多い筈だし、少々キレイ事過ぎる気もするが。

森田ゆり/岩波新書『子どもへの性的虐待』

この本は記述が具体的かつ適切なのでこういう問題の日本に於ける基本文献になるだろうと思う。
但し終わりの方、精神分析なんて持ち出したのはいただけない。無駄に話がややこしくなるだけ。
★★★

435:無名草子さん
14/08/26 20:33:03.90 .net
竹内薫/晋遊舎新書『バカヤロー経済学』

日本の政治経済を理解するには,この本は絶対に読んでいなければならない。なぜなら経済学や政治の主張に
ついてどんなに良く理解していたところで財務省キャリアがそれらを好き放題に骨抜きにして省益・私利私欲
を守るやりくちを知らなければ無意味だから。
実はこの本,例のつまらないスキャンダルのせいで名前が出せなくなったらしいが,高橋洋一氏との対談本で
ある。財務省出身の氏がその功名かつ悪質なやりくちやしくみを徹底的に暴いている。その点,テリー伊藤の
『お笑い大蔵省極秘情報』も貴重なものだが,あれは読んでいると頭痛がしてくる。こちらはむしろあまりの
ことに笑いたくなるくらいのものだ。そもそも氏や植草教授や本間教授,中川昭一氏が巻き込まれたスキャン
ダルからして明らかに不自然な話なのは見ればわかるし,この本を読めばもっとよくわかる。

これでは(以前書いた原子力発電関係者に限らず)政治家や官僚の世界もあんまりまともな人間が関わりたがる
ようなものではない。日本国民は一度はこの本を読んで絶望せねばなるまい。そうでなければ何も始まらない。

★★★★★

436:無名草子さん
14/08/28 07:44:22.17 .net
筒井康隆/岩波現代文庫『文学部唯野教授』

こんなんで批評理論がわかるわけはない。小説としても大した話はない。
まあ文学理論だの文系大学教授の実態だのいうような “知的”な世界を垣間見てみたいという
(今どき奇特な)人はどうぞ。調子の良い語り口だから読んで退屈はしない。

この方面でもう少しまともな本が読みたい人は,テリー・イーグルトン/岩波文庫『文学とは何か
―現代批評理論への招待(上) 』を。左翼嫌いでければ,ですが。

★★

437:無名草子さん
14/09/01 22:01:36.89 .net
高嶋ちさ子/PHP新書『ヴァイオリニストの音楽案内』 Ⅰ

この本は面白い。と言っても音楽案内として特に優れているという訳ではない。面白いのはむしろ著者の
人柄である。ものの言い方が奇妙にあけすけで子供みたいなのだ。たとえばハイドンについて:

交響曲の父と呼ばれたハイドンは百四曲というぼうだいな量の似たような曲(失敬! ((^┰^))ゞ)を残しています。

などと書く。まあそうなんだけど…

ベートーヴェン交響曲第五番について書くのに、先づベートーヴェンの風貌について:

実際の彼は身長は160cmそこそこ、あばた顔に丸くて低い鼻と短い首、その上不器用で髭を剃るたび顔中血だらけに
していたのだとか。音楽家につきものの恋の話も少なく、生涯を独身で通したというかわいそうな男性なのでした。

…エートまあそれはそうなんだけど、天国のベートーヴェンが聞いたら「誰が“かわいそうな男” じゃ、コラ」と苦情を
言ってくるであろう。

438:無名草子さん
14/09/01 22:03:12.64 .net


もう一つ、これは知ってる人は皆知っているのかも知れないが、私には驚きだった。『水戸黄門』のテーマ曲につて:

一般のクラシック愛好家でない方は、もしかしたらラヴェルの《ボレロ》を聴いて「これって水戸黄門のパクリじゃん」と
思いかねないですよね。もちろんメロディは違うんですけど雰囲気がね~。

いや、リズムが3拍子→4拍子になってるし,それはないと思うけど…うーん、言われてみると確かに似てるなw

こうしたわけで、本のオビの「読めばきっと高嶋さんとクラシック音楽が好きになります!」(恵俊彰)というのも
古典音楽はともかく高嶋女史についてはあながち社交辞令ばかりでもない気がするのであった。

★★★

439:無名草子さん
14/09/01 22:38:43.72 .net
この夏、谷崎潤一郎の『細雪』を読みました。
最初はだるかったけど、途中からどんどん惹き込まれて行きました。
あれだけ社会の風習や価値観が違うのに魅了されてしまうのは、
さすが文豪のなせる業なのでしょうか。
次は、源氏物語を読んでみたいです。

440:無名草子さん
14/09/02 15:04:39.25 .net
大谷崎現代語訳の『源氏物語』を読むのかな。原文はむつかしいし,全体が長過ぎるから
良い選択ですね。
僕は国文科出だけど,原著を岩波文庫で読んだらほとんど注釈らしい注釈も現代語訳も
ついていないから,ほとんど意味が読み取れませんでした。
文学に限らず,古典は岩波文庫で読んじゃ駄目ですね。

441:439
14/09/04 18:28:50.21 .net
>440
谷崎訳の源氏物語を読んでみようと思っています。
なんでも細雪は源氏物語の影響を受けたとか。
日常生活の些細なことを書いているのに魅力的な小説でした。

谷崎の源氏物語は比較的難しいといわれていますがトライしてみようと思っています。

442:無名草子さん
14/09/06 06:04:59.10 .net
>>436
あれは『感想』レベルの内容を『評論』と言って筒井を叩いてた奴らへの皮肉だからね
日本沈没を受けて日本以外沈没書いたのと同じよ。ジョーク

443:無名草子さん
14/09/06 19:59:25.12 .net
そうかな。
まあいづれ真剣な顔して読むようなもんじゃないのでしょうね。

444:無名草子さん
14/09/06 20:08:03.37 .net
野村哲也/中公新書『パタゴニア』

この本,書店で見かけて「僕はインドア派だけどNHKの秘境探検番組なんかは好きだしな」と思って買って読む。
確かに世界でこんな清潔感があって美しいところはほかにあんまりあるまいと思う。
でも僕は風の強いところはイヤだな。空っ風の本場に育った人間はついそう思ってしまう。
そしてこの間NHK視てて気づいたのだが、僕はメキシコの荒れ地やアラブの砂漠を美しいと思ってしまうような
割合ヘンな感受性の持ち主であるらしい。でも実際にそんな寒暖の差が大きいところへ行ったら,一日で音を
上げるに決まっているな。やっぱり本やTVで見るだけにしといた方が良さげである。

★★★

445:無名草子さん
14/09/07 20:22:24.96 .net
古田博司/ちくま新書『ヨーロッパ思想を読み解く ―何が近代科学を生んだか』

「日本人にとってはこの世の反対側は全部異界だが,西洋人にとって向こう側とはこの世に属しながら見え
ない世界=我々の五感でとらえられない世界を指す」などと著者は言うが,これでは何もわからない。
たぶん,たとえばデカルトの「理性でとらえられるものだけが実在する。なぜなら理性によってとらえられない
ものは明確に存在するとは言えないからである。その正しさは神によって保証される」という奇妙な循環論
のことなどを言っているのだと思われる。
あるいはニュートン力学の基礎となった考え―この宇宙は神が作った以上,神の定めた理法があるはずだ
―といったような。
でもこういうのは,こちらにある程度の素養がなかったら見当もつかないことである。
その上著者はまるでこうした奇妙な考えをする西洋人の方が偉い,と言っているかのようでもある。
どうも馬鹿々々しくっていかんね。



446:無名草子さん
14/09/24 12:56:10.23 .net
小浜逸郎/PHP文庫『なぜ人を殺してはいけないのか』

「人は何のために生きるのか」「売(買)春は悪か」等,10の倫理問題が取り上げられている。
たとえば「なぜ人を殺してはいけないのか」については小浜氏自身も言うように,結論が平凡ながら
しかしそれでじゅうぶんな気が僕もした。

でも僕は主として「死刑は廃止すべきか」の項が読みたかったのだ。そして読んで良かったと思った。
廃止派の主張について―

・冤罪だった場合散り返しがつかない → 「だから冤罪をゼロに近づける方法を模索するべきだ」なら
 わかるが「だから死刑なんて廃止してしまえばいいんだ」などというのは理屈になっていない。
・死刑は残酷だ → ならばできる限り残酷でない死刑の方法を考えよ,というのが筋である。そもそも
 被害者はもっと悲惨な目に会っているのに何を言っているのか。

・・・等々。
僕は溜飲が下がった。

★★★☆

447:無名草子さん
14/09/24 12:59:03.14 .net
今泉忠明/ソフトバンククリエイティブ サイエンス・アイ新書『猛毒動物 最恐50』

捕食者と言えば・・・
以前高知の漁師町育ちの西原理恵子が「法螺貝がいなくなったからオニヒトデ増えて…」などと
漫画に書いていて,僕は意味がわからなかったのだけれど、この本によると法螺貝というのは
平気でオニヒトデを食ってしまうらしい。
また、キングコブラの主食はなんとヘビで、毒ヘビでも平気で食うというのでちょっと驚いた。

大体猛毒生物の話というのは妙に面白いものだけど,この本も美しい(かつ不気味な)カラー写真
が豊富で楽しい。

★★★☆

448:無名草子さん
14/09/24 13:24:25.73 .net
ウィリアム・ソウルゼンバーグ/文芸春秋『ねずみに支配された島』

>428 とは逆に,これは “いてはならない場所に人間が持ち込んだ捕食者から固有の希少・貴重動物を
守れ” 大作戦の話である。その捕食者は,鼠,山羊,猫等々,どこにでもいるような動物ばかり。人間
が持ち込んだんだから当たり前だし,別段彼らが悪いわけではない。ただその場所で生きて繁殖しただけ
だ。
だが,ベーリング海の島々でネズミたちが希少な海鳥を次々襲い,脳を喰らい,習性によって大量の死体を
溜めこんで腐るままに放置し・・・といった痛ましい描写を読んでいると,義憤のようなものを感じずにはいら
れない。
また口絵写真にあるニュージーランドの飛べないオウムの一種のヘンテコな鳥カカポがのん気そうに歩いて
いる姿も狐の所為で見られなくなるとしたら僕は非常に悲しい。
上記と下記のように,生物は多様でなければ人間も地球も荒廃の一途だということもあるし。
だから僕は “ネズミだけに効く毒餌を開発し,ヘリポクターで撒き,全滅させるのに成功し・・・” といった
話にはまるで戦争アクションものSFのような興奮を感じてしまうのだ。

いささか不謹慎な気もするし,一番悪いのは人間という気もする。でも私には面白いんだからしょうがない。

★★★★

449:無名草子さん
14/09/24 13:30:19.56 .net
モイゼス・ヴェラスケス=マノフ/文藝春秋『寄生虫なき病』(1/Ⅱ)

以前中国人はよく食べる割に太った人がいないのはなぜかと言うと,まだ寄生虫持ってる人が多いせいだと聞いた。
「さもありなん」とも思ったが,「どうも変だな」とも思う。寄生虫が人間から横取りする熱量なんてたかが知れている
から。

先日うちの大学生の姪がⅠ型糖尿病(自己免疫疾患)だと診断された。僕みたいなジジイは「昔はこれやアトピー,喘息
の子供なんてあんまりいなかったけどなあ?」とよく思う。

歯磨きは食べる前にした方が良いらしい。理由は食べた後すぐ磨いて歯の汚れや細菌を洗い流してしまっては免疫が働く
余地がないかので,しまいに仕事怠けるようになるから。

お風呂も石鹸使うのは一週間に2回くらいでじゅうぶんらしい。それ以上になると,これまた免疫の仕事を奪ってしまう
のでかえって風邪を引きやすくなったりするのだそうな。

450:無名草子さん
14/09/24 19:50:00.39 .net
(2/Ⅱ)

何の話をしているかと言うと,それほど免疫の働きというのは微妙なものだということ。だから僕は
この本の著者がアレルギー治療の一環としてわざと寄生虫の卵を飲んだ話を聞いてもあんまり驚かな
かったのだ。
しかし別に寄生虫飲めばアレルギー,喘息,糖尿病等が治るとかいったような単純な話ではない。腸内
細菌叢や寄生虫や,果てはピロリ菌に至るまで体に害ばかりとは言えず,むしろ僕達の体は彼らのもの
でもあり,彼らと免疫細胞の闘争と友好の上に健康というものは成り立っているのだ,ということに多
くの人々が気がつき始めている,ということである。巻末の福岡伸一の言葉を借りれば,この “動的均衡”
が先進国では揺らいでいるせいで未開人には見られないような自己免疫疾患が急増しているのだ。
病原菌を突きとめることよりも,今後はこの “「不在」による病” の究明にわれわれの運命は懸っている。
病気のことだけではなく,多分吾々人類および地球環境全体の未来が,である。

★★★★

451:無名草子さん
14/09/26 09:14:29.01 .net
岩波明/新潮文庫『心に狂いが生じる時』

この本は明らかに自分で書いたものではない。たぶん喋ったことをライターが文章にしたものである。
普通もともと物書きでもないのにこんなふうにセンテンスが短くて歯切れが良くて読みやすい,即ち手
慣れた文章を書く人はいない。それでも面白けりゃ別にいいのだが,この本は結局何が言いたいのか
わからない。馬鹿らしいから第二章まで読んでやめた。



452:無名草子さん
14/09/26 18:10:56.46 .net
突然の結論。それに至る根拠は不明。
もしかしたらこれが根拠か?と思える箇所を探し出し
原書に当たると曲解としかいいようがない恣意的解釈。
結論と根拠が離れ離れ、どれが根拠かも明確でなく非常に読みづらい。
説明不足。評価を見ても著者は誤解しているなどとまである。。
このような読んでて疲れる、頭に入ってこない、
読まれることを拒絶しているかのような文章。
もしや?と思い著者の経歴を見ると
だいたい外国語大出の人であることが多いという法則に気づく。

453:無名草子さん
14/09/29 20:33:48.12 .net
仁藤夢乃/光文社新書『女子高生の裏社会 「関係性の貧困」に生きる少女たち』

JKリフレや所謂お散歩ビジネスに堕ちた少女たちに取材した本。確かに憐れをさそう娘たちだ。
でも著者は「私達は少女たちを救うために援交おじさんたちのしつこさを見習わうべきだ。めげずに
声をかけ,裏切られても諦めずに伴走し続けなければならない」と著者は言うが,そんな事はフツー
の人間には無理。僕も(子供ならまだしも)そこまで他人の人生には関われない。
それにこれはいたちごっこでもある。“アイドル” が握手会ビジネスなんてものを平気でやる時代だもの,
「秋葉原観光案内は誇りの持てる立派なビジネス」なんてズレた事を本気で言うような女子高校生が
出てくるのも致し方ない事というもんである。

★★★

454:無名草子さん
14/10/02 03:12:14.47 .net
町山智浩 / 集英社 『 トラウマ映画館 』

町山が十代のまだ初々しかった頃,TVなどで観ていろんな意味でどきどきした洋画について語っている。
何にドキドキするのかと言えば,性的なこと(『尼僧ヨアンナ』『早春』),人種差別/虐待(『マンディンゴ』),
キ〇ガイ(A.パーキンス主演『可愛い毒草』),貧乏白人の身も蓋もない現実(『ロリ・マドンナ戦争』)など
である。
正直今となっては観てもたぶん大して面白くないであろう映画が多い。でも私は町山と年齢が近いので『悪魔
のいけにえ』など観て「アメリカの映画ってスゲえ…」と呆然としたりした頃のことが思い起こされて懐かしくも
嬉しくなってしまったのだった。

★★★☆

455:無名草子さん
14/10/06 09:17:42.28 .net
高橋洋一+竹内薫/インフォレスト『鳩山由紀夫の政治を科学する』

この本は『バカヤロー経済学』の続編である。タイトル見ればわかる通り,2009年刊の古い本。でもまだ新刊
本書店で買える。つまそれほど面白く貴重な本だという事である。例こそ古いが,政治家(そして政治家)の言う
事する事の裏にある真意,あるいは魂胆が事細かに暴かれている。

尤もらしく国民のためを装いつつ,実は自民党の支持層を弱体化させ,民主党の支持基盤を固めるやりくち。
鳩山内閣の閣僚の選び方に隠された小沢一郎の隠然たる支配力・影響力,等々。

一方,「八ッ場ダム工事はマニフェストにやめると書いちゃったからやめる」だの「CO2大幅削減をサミットでの
演説でぶち上げたけど,高速道路は無料化する」などと明らかに勢いでバカげたことを言ってしまうような考え
のなさ。

今回政治家も財務官僚同様あんまりまともな人間のする事じゃないということがよくわかって,しまいには笑う
しかなくなる。

★★★★☆

456:無名草子さん
14/10/06 19:36:01.27 .net
間違えた。“(そして官僚)”。

457:無名草子さん
14/10/07 09:42:30.71 .net
岩田靖夫/ちくま新書『ギリシア哲学入門』(1/Ⅱ)

この著者は最近まで一般向きの著書が少なかったので「知る人ぞ知る偉大なヨーロッパ哲学研究者」と
いった扱いらしい。けれども僕にはこの人は「正義」や「愛」や「道徳」が大好きな熱心なキリスト教賛美
者≒プラトン主義者であって,哲学的センスといったものを持った人間とは少しも思えない。
「自分はクリスチャンである」とは言ってはいないが,この本でも岩波ジュニア新書『ヨーロッパ思想入門』
でも,この人がイエスやソクラテス/プラトンやレヴィナスについて語る時,その口ぶりは実際のところ「論
ずる」と言うよりは全くの「賛美」である。
「ヨーロッパ哲学がキリスト教とプラトン哲学を主たる源泉にしている」というのは正しいが,そんなことは
誰でも見りゃわかることである。

458:無名草子さん
14/10/07 10:02:21.39 .net
(2/Ⅱ)
だが,僕は永井均とともに「 “よく生きる” やて? それがなんぼのもんや?」あるいは「ソクラテスは
『国家』の中で“何があろうと道徳的に生きることが一番幸福なのだ” ということをむやみとひつこく
証明しようとしているが,それは全く成功していない」と思う者である。
また僕は「哲学」よりも木田元のいう「反哲学」の方に0共感するものでもある。そして齢を取るに従って
つくづく「キリスト教というのは禍々しく絶望的な感じのする嫌な宗教だなあ」と思うようになっている。
従ってそういう視点がまったく欠如しているこの著者には,尊敬よりも珍獣を見たような気持ちにさせられ
たのであった。(※個人の感想です。)

一方著者はたとえば老荘思想についても「すべての人は兄弟姉妹だということなのです」などと奇怪な解説を
しているが,『老子』や『荘子』のどこにそんな事が書いてあるというのだろう?
柄にもないことについては沈黙しなければならない。僕は辟易して途中で放り出した。



459:無名草子さん
14/11/01 11:23:52.45 .net
増田利明/彩図社文庫『今日から日雇い労働者になった』

日雇い労働者を一か月やってみたライター増田のリポート。日ごとに増田氏の気持ちが荒んでいくのがよく
わかる。「あのオヤジ,こんな簡単な仕事をあんなダラダラやりやがって同じ賃金てのは納得できねえ」。
僕も貧乏育ちだし,しょっちゅう口げんかしていた親を見てきたらこういうのはよくわかる。
貧乏・低収入なのは恥かしいことではない。だが「 君子もとより窮す 小人窮すればここに濫(みだ)る」だ。
そして残念ながら世の中大部分の人間は(僕を含めて) “小人” でしかないのだ。

とは言え,幸いなことに(今のところ)僕なんぞには他人事だから,読んでいて思ったのは「ネットカフェや
山谷のドヤに泊まるのも一週間くらいなら楽しそうな気もするな」ということであった。山谷は最近外国人の
間でも一種のゲストハウスとして人気らしいし。

★★★

460:無名草子さん
14/11/05 23:26:12.12 .net
鉄人社『映画になった戦慄の実話3 真相はそうだったのか!』

コンビニ本のこのシリーズも3作目。これも猟奇ネタが好きな人なら読んで損はない。

今回僕がひどく胸くそ悪い思いをさせられたのは,子供が巻き込まれた事件の話だった。
アイルランドの教会が'70年代まで未婚の母の子供を取り上げて,主としてアメリカに里子として売
りとばしていた事実。彼女ら自身には洗濯女として強制労働させていた(罰を与える名目で教会が
金儲けをしていたのだ)。
これまた70年代まで,英国の教会と政府が組んで,社会福祉費の削減と白豪主義のために,養護
施設の子供たちをオーストラリアに棄民していた事実(子供はそこで奴隷労働をさせられた)。
1998年,オーストリアで当時10歳の少女が,珍種の両生類のような顔をしたキモ男に拉致監禁され
・・・って,書くに耐えないからもうやめておこう。子供のこういう話は滅入る。

(もっとエグい話も出くるから閲覧注意!)

★★★☆

461:無名草子さん
14/11/08 20:06:58.63 .net
副島隆彦/光文社『税金官僚に痛めつけられた有名人たち』

デヴィ夫人がフランスに持っていたアパルトマン(所謂マンション)を売って得たお金を日本に送金
したら多額の税金をかけられた。フランスと日本で二重取りだ。この上死ねば莫大な相続税をかけ
られるなら娘に家も残せない。いずれ日本を離れるしかない。

・・・悪いけど僕は金持ちになったことがないし,自慢じゃないが相続税払うほどの資産もない。
ボロ家と市街化調整区域の田畑があるだけだ。「金持ちは大変だねw」って感想しか浮かばないや。
よって評価なし。

462:無名草子さん
14/11/12 11:44:49.87 .net
「もしもノンフィクション作家がお化けに出会ったら」を読んだ。
冒頭で、「霊能者」をひとくくりにしてけなしてるのは、多分近親憎悪では。
むかしの祈祷師の中には、差別に加担する人たちがいた。
それをわたしは霊能本質主義と呼んでいる。
見える人もいれば、そうでない人もいるのは当然だが、大事なのは感性。
見えないと言われる人だって、私とはみているものが違うことがある。
自分に見えないものが見える、というのは、不思議系に限ったことではない。
この本の著者は、霊能本質主義に陥っていると思う。
最初の章で、何の罪のない人の写真を出してきて、
「自分が見た悪霊と同じ顔だ」だなんて、びっくりした。
あまりの無神経さにあきれた。
不思議エピソードは、なんか突っ込みどころが多い。
見えたんならそれでいい。それに対する反論も、またあっていいのだ。
視点の高さも気になるところだった。
私が知人から聞いた不思議エピソードの方が、よっぽど面白い。
松谷みよ子の本も同時に買って読んだが、こちらはとてもよかった。

463:BOCONON
15/01/16 18:00:58.48 rR9Cdzf46
山下祐介/ちくま新書『地方消滅の罠 「増田レポート」と人口減少社会の正体』

まったくリクツにもなっていないことばっかりむきになって書いている絵に描いたような馬鹿。
こいつも宮台真司と同じ首都大学東京の教員だそうな。なぜ日本の社会学者というのはこうも
野郎自大なのだろう?
・・・いや,社会学だけではないな。経済学でもなんでもまともに社会科学を勉強したいなら
海外留学するほかはない。そして日本の大学も,たとえばアメリカの一流大学の院で学位を取
ってきた者以外は教員として採用しない,というくらいの決まりでもつくらなけりゃどうにも
なるまい。

・・・いや,学者だけではないな。日銀の総裁も世界の中央銀行の総裁たちのように,当然の
ように経済学博士号を持っているくらいの人物を据えなきゃ日本全体が困るのだ。いつまでも
バーナンキやクルーグマンに “クレイジー!” と一言で切り捨てられるようなことばかりやって
る総裁ばかりじゃ日本はお終いみたいなもんである。
(その点,安倍首相は日銀総裁を自分で決めた,即ち自分の言うことを聞く人間を選んだ,という
のは画期的なことである。どうやら安倍さんは「財務省の言いなりにはならない」と決意を固めて
いるかのようである。消費税10%も先送りにする,というのもそうだ。さて,この人がどの程度財
務省の逆襲に耐えられるか,これは見ものである。)

464:BOCONON
15/01/18 11:41:11.73 QOBMmfAs.net
山下祐介/ちくま新書『地方消滅の罠 「増田レポート」と人口減少社会の正体』

まったくリクツにもなっていないことばっかりむきになって書いている絵に描いたような馬鹿。
こいつも宮台真司と同じ首都大学東京の教員だそうな。なぜ日本の社会学者というのはこうも
野郎自大なのだろう?
・・・いや,社会学だけではないな。経済学でもなんでもまともに社会科学を勉強したいなら
海外留学するほかはない。そして日本の大学も,たとえばアメリカの一流大学の院で学位を取
ってきた者以外は教員として採用しない,というくらいの決まりでもつくらなけりゃどうにも
なるまい。

・・・いや,学者だけではないな。日銀の総裁も世界の中央銀行の総裁たちのように,当然の
ように経済学博士号を持っているくらいの人物を据えなきゃ日本全体が困るのだ。いつまでも
バーナンキやクルーグマンに “クレイジー!” と一言で切り捨てられるようなことばかりやって
る総裁ばかりじゃ日本はお終いみたいなもんである。
(その点,安倍首相は日銀総裁を自分で決めた,即ち自分の言うことを聞く人間を選んだ,という
のは画期的なことである。どうやら安倍さんは「財務省の言いなりにはならない」と決意を固めて
いるかのようである。消費税10%も先送りにする,というのもそうだ。さて,この人がどの程度財
務省の逆襲に耐えられるか,これは見ものである。)



465:無名草子さん
15/01/20 12:29:19.71 .net
副島隆彦/ビジネス社『副島隆彦の政治映画評論 ヨーロッパ映画編』

アメリカ映画を語る時と違って今一つさえない感じだし,読んでも(オビの惹句と違って)
これではフランス文化もイスラム教もわからないと思う。
でも例の副島節で僕には面白いからいいや。

★★☆

466:無名草子さん
15/01/24 16:46:33.08 .net
神永正博+小飼弾/角川oneテーマ21『未来予測を嗤え!』

この本はなんだかすごいことをいろいろ言っているようである。でも僕にはあんまりよくわからない。
著者二人ともが根っからの理系なので,私立文系の僕には噛み砕けないのだ。僕が理解し得た範囲で
面白かったのは―

・「どうも人間には “自由意志” と言うのは無いんじゃないか?」と僕は思ってきたが,実際この
 二人によれば,いろいろ科学的な実験からも今のところそういう結論にしかならないらしい。
・そして人間は自分が何を欲しているのかも知らない。それがわかるのは一応の結論を出した後から
 である。
・従って確かなのは,昨今の(文学部を軽視するような)すぐに実利を求める態度からは大して優れた
 アイディアは生まれない。結局はむしろ社会が行き詰まるもとである。
・だから結局,好きで遊びのように研究や勉強をする人間こそ貴重なのだ。
・しかし好奇心や探究心は既に持っているもの/知っているものからしか生まれない。だから本も読まず
 ネットの世界しか知らない人間には大したものは生み出せない。

 ・・・僕はどうやら間違ってはいないようだとの意を強くした。

★★★★

467:バカヤロー経済学
15/02/03 20:08:05.42 .net
>>435
今頃になってやっと読みました
高橋洋一さんの本はすでに2冊くらい読みましたが
これがダントツで分かりやすかったです。
こういう本を長年さがしていました。
どなたにもおすすめです
ありがとうございました

468:無名草子さん
15/02/04 21:30:22.75 .net
嘘じゃなかったでしょ,僕の書いたことw
続編の >455 も是非お読みになって下さい。面白くてためになる。
保証します。

469:無名草子さん
15/02/09 22:26:19.40 .net
BLACK ザ・タブー編集部/ミリオン出版『ザ・逮捕!』
つまらない上に,読んでいると「紙媒体もここまで堕ちたか・・・」となんだか荒んだ気分になってくる。
猟奇ネタのコンビニムックはミリオン出版もコアマガジンももうおしまい也。


470:無名草子さん
15/02/10 23:27:20.13 .net
高橋洋一/あさ出版『バカな外交論』(1/Ⅱ)
これも外交について語るなら読んでいないと話にならないくらいの本である。たとえば “集団的自衛権” なんて
ものはNATO(ネイト―と読む)と同じで,戦争や国際紛争を起こさず,起きたとしても被害を小さくて済ませる
ためのものである。逆ではない。
事実NATOに加盟していないからウクライナはあんなことになって,しかもどこの国も仲裁もしてくれないのである。
或いは,フィリピンでは頭が悪くて反米的なアキノ大統領がアメリカ軍を撤退させてしまった。で,当然その直後
元々領土問題でもめていた○○諸島を中国にあっさり占拠されてしまった。だから今ごろになって集団的自衛権容
認発言などしているのである。
一方自衛隊は海外では戦争ではなく人道支援しか出来ないし,現にしていない。自国でも相手が先に攻撃してこない
限りは反撃も出来ないのだ。だから尚更集団的自衛権を重視せねばならないのである。

471:無名草子さん
15/02/11 06:06:02.48 .net
トマ・ピケティ/みすず書房『21世紀の資本』
マルクス主義の夢は繰り返された。1度目は人類の希望の光として。2度目は単なる悪あがきとして。


472:無名草子さん
15/02/17 16:39:44.30 .net
苫米地英人/サイゾー『カジノは日本を救うのか?』
図書館で借りた。
賛否両論が、要領よくまとめられていて、参考資料も充実しているし
読みやすい。
しかし一読した後、カジノ賛成派になる人いますかね?
日本でこんなの嫌だわって、洗脳されてしまったの
★★★☆
>>471
今話題の本らしいね。

473:無名草子さん
15/02/17 22:24:55.67 .net
Dr.苫米地の本は信用して良いのかどうか,僕は少し怪しいと思う。
そしておおよそ「サイゾーの本に当たりなし」とも。

474:471
15/02/17 22:32:49.95 .net
>>473
でしょ? だから
一回読んでみてって、ここでお願いしてるんですよm(__)m

475:無名草子さん
15/02/18 12:32:18.42 .net
じゃあ,まあ,機会があったら(多分ないと思うけどw)。

476:無名草子さん
15/02/18 13:21:45.44 .net
高橋洋一/BUNGEISYA『経済復活  金融製作の失敗から学ぶ』
2013年の本。もう高橋先生の本も既に聞いた事が多過ぎてあんまり面白くはない。だがその分先生がアベノミクスや
消費税増税について述べていることは僕の思っていたこととほぼ同じだったので「僕の理解は間違っていないらしい」と
ちょっと安心する。僕の思っていたこととは,例えば―
・三本の矢のうち①財政出動:これは一時的には効果があったように見える。だが “マンデル=フレミングの法則” で証明
 されている通り,変動相場制の国では財政出動は結局は効果がない。(実際そうなった)
・②金融緩和:これこそが一番大事・・・と言うよりこれ以外は不要である。だから安倍首相が自分の言うことを聞いてインフレ
 目標を設定し達成するように努める日銀総裁を自分が選んだ,というのは画期的な事である。
 (消費税と込みではなんにもならんが)
・③成長戦略:これはバカげた話だ、役人や政治家,ビジネス経験のない人たちにそんな事が出来るわけがない。
 (実際国に育ててもらった産業なんてものは存在しない)
・消費税は日本を不景気にするだけ。財政健全化などしないし,福祉が充実もしない。(実際増収分は財務省がみんなばら撒
 いてしまった)
 ・・・こんな予想が当たっても嬉しくもないし,本当は誰でもわかることなのだ。だから賢い人たちは早いうちに株を買って
 おいて,そこそこ値上がりしたところで売り払って儲けたらしい。やれやれ。
★★★

477:無名草子さん
15/02/18 20:04:05.08 .net
>>452
外語大出身者の書き手というと田中克彦(古いw)と大久保佳代子くらいしか思いつかないなあ,僕は。
でも田中克彦は確かにヒドい。「漢語には例えば “運賃” など,ウンとかチンとか読むものが多い。従って
漢字は日本語を汚くしているから使わない方がいいのだ」などと本気(?)で言っているのだから驚く。80年代にも
なって「自分はスターリン主義者である」なんて公言しているのにもあきれた。
「ソ連/ロシヤが好きなのか? ならザミャーチンやバフチンはどうなんだ?」と僕は思ったものだ。岩波新書からも
本を出しているが,この出版社も「TK生騒動と言い,お前らは左翼ならなんでもいいんかい」と言いたくなることしば
しばであるな。

478:無名草子さん
15/02/19 07:40:08.43 .net
間違えた。「政策」。

479:無名草子さん
15/02/21 08:49:40.93 .net
中村敦彦/幻冬舎新書『ルポ 中年童貞』
もともとはこの著者の主戦場はAV業界だったらしいがオレはそういう方面にはあまり関心がない。
でもそれ以外なら大体この人の本にはハズレがないと言える。なぜかと言えば―著者本人は心外
だろうけれど―どれも言わば “ダメ人間博覧会” といったオモムキがあるからである。オレには見世
物的興味をそそるのだ。
この本もなかなかツワモノ揃いである。最初に出てくるアニメおたくは「大阪から “自分を変えたくて”
上京したはいいが結局東京でも何も出来ず秋葉原のシェアハウスに住んで日雇い労働者をやっている高校
中退32歳の男」。
シェアハウスったって,もと中小企業の事務所だったようなビルの1フロアを細かく区切っただけだ(1.5畳だと。
押入れに籠る子供だね,まるで)。家賃月39,500円って高くねえか?
当然アニメDVDなど買えないから,ネットかゲオのレンタルだとさ。こんな未来もなにもない生活していながら
「童貞じゃなくなったら処女に相手にされなくなる」などと面妖な価値観にしがみついている。どこの処女がそんな
こと言ったんだか。だいいちそんな事よりしなきゃならないことがあるだろ。
・・・と云ったふうだからまことに面白いのである(本当は面白がってる場合じゃないんだが)。
もっと悲惨にして強烈に駄目な人間も出てきます。オレみたいな不謹慎な人も,日本社会の未来について真剣に考えて
いるような人も読む価値ありである。
★★★★

480:無名草子さん
15/02/21 13:14:00.50 .net
>>473
書いている人が詐欺師ですので、ラノベを読むように楽しめばいいと思います。

481:無名草子さん
15/02/22 01:04:43.72 .net
>>480
「読んだ本」について書くのがここのお約束ではなかったっけ?

読む人に対して(だけ)、感想言うのってなんだか

482:無名草子さん
15/02/23 22:30:30.02 .net
レザー・アスラン/文藝春秋『イエス・キリストは実在したのか?』
何だか邦題と内容が逆みたいな本だ。
僕は「厳密に言えばイエスは実在したとは言えまい。山本七平は “ローマの正式な歴史書に名前が
出てくるんだから・・・” なんて言っていたが,それだけじゃしょうがあるまい。少なくともそれは
福音書に書いてあるイエスの生涯が史実であることの証明には全くなっていない。その福音書にも
元ネタがある。エジプト神話に出てくる或る人物の生涯をなぞっているのだから,ふつうに考えたら
福音書なんてものは全部作り話であると思わざるを得まい」と思ってきた。
でもこの著者にはそういう視点はまったく欠如している。例えばイエスがナザレなる寒村で生まれ育
ったという話を事実上否定しておきながら,数ページ後では「イエスは近くの復興工事に歩いて通った
だろう」と,いつの間にかイエスがナザレに住んでいたことを前提にしてものを言っている,と云った
按配である。まあイエスやキリスト教が好きなのだろう,この著者は。
莫迦々々しいので僕は6,70頁読んで放り出したので評価無し。

483:無名草子さん
15/02/26 02:02:56.65 .net
岡本裕一郎/中公新書『フランス現代思想史』
この本は分かり易く書いてあるように見える。しかし多分ほとんどの人は読んでも大したことは何もわからない。
だが安心するがいい,それはこの著者が頭が悪くてよく分かっていないせいである。何がかと言えば,フランス現代
思想が,ではなく,わかるような書き方が,である。
例えば第1章で「『一般言語学講義』では “構造” という言葉はほとんど使われていないし,レヴィ=ストロースは
構造人類学を構想した頃まだソシュール言語学をよく知らなかった。なのにソシュール言語学を構造主義の起源と見
なしてよいのか?」と云った意味のことを書いている。
そう言われても,ソシュールなど知らない大方の読者にはよいとも悪いとも判断のしようがあるまい。
一方僕のようにある程度は知っている読者には「そりゃ構造主義のヒントになったのはソシュールの流れの一部を汲む
R,ヤコブソンの音韻論で,しかしソシュールも言う通り “音韻論/音声学などは言語学の補助的な学問に過ぎない” の
だから,構造主義がソシュール言語学から生まれたってことはないよなあ,記号論ならまだしも」といったもので,言わ
ば当たり前である。だがそういう,敢えて言うなら高級な読者はこんな本は多分読んでもしょうがない。
そうなれば,わかってもらうためには著者はソシュール言語学講義から始めなければなるまいが,それじゃあそれだけで
1冊終わってしまうから無理・・・といった按配。
これ以外,レヴィ=ストロースのサルトル批判等々にも同様なことが言える。つまり何もかも中途半端な書き方で,一体
誰に読ませるつもりで書いたのやらどうも判然としない。
新書本も最近こういうのが多くて困る。学歴差別じみているが「九州大学で博士号を取って玉川大学で教えている程度の
学者じゃなあw」と僕は思わざるを得ない。


484:無名草子さん
15/02/26 07:59:39.68 .net
堤未果/集英社新書『沈みゆく大国アメリカ』
これは「オバマケア(国民皆保険制度)は共和党や保険会社のロビイストに骨抜きにされて失敗し,
むしろ余計にひどいことになった」と言っている本である。でもそれは町山智浩やこの人自身の本
で何度も聞いた話である。もちろんこの本の方が詳しいけれど,普通の日本人がそういうことをそ
んなに詳しく知っていてもしょうがないのである。少なくとも僕はそうだ。
最後の方でこの人はTPPのせいで日本も同じ轍を踏むのではないか=アメリカの保険会社等に食い物
にされるのじゃないかと心配しているがTTP規約から見てそんな事はあり得ないし,アメリカ自体が
医療の分野でそんなことはしないとわざわざ言っているし,実際既にTPPに参加している国でもそんな
事は起きてやしないのである。
・・・というわけで,この人の本は岩波新書『ルポ貧困大国アメリカ』シリーズを読んでいれば,それ
以外は読む必要はないと僕は考える。
★★

485:無名草子さん
15/02/28 19:29:14.16 .net
>>477
遅レスですが大久保さんは千葉大、外語大は光浦さんですよー

486:無名草子さん
15/03/01 21:38:48.11 .net
どうやらそのようですね。ずいぶん前『めちゃイケ』で大久保さんが中国語を喋って
いるのを見て勘違いしたままだった。実際なぜか挨拶程度の中国語は話せるらしい。
そんな事はとも角,僕は「光浦なんかより大久保さんの方が面白いのになー」とずっと
思っていたので彼女が売れっ子になったのはめでたい。

487:無名草子さん
15/03/03 20:54:32.57 .net
『聖なる怠け者の冒険』森見登美彦
総合:★★★★★
充実:★★★★★
徹夜:★★★★☆
タイトル、表紙が気になり、図書館で借りました。
京都、宵山の土曜日を舞台に、怠け者の小和田くん、謎の怪人ぽんぽこ仮面、小和田くんの上司と彼女の恩田先輩、桃木さん、所長、探偵とその助手などなど様々な登場人物が最高の土曜日を求めて冒険する。
読んでいて楽しくなり、森見さんの世界に引き込まれます。
果たしてぽんぽこ仮面の正体は?謎の組織の目的とは?是非読んでみて下さい。

488:無名草子さん
15/03/05 09:04:56.37 .net
内田樹+春日武彦『健全な身体に狂気は宿る』①
この本も言わば「高級世間話」として読むと面白い。十年くらい前の本なのに新刊本屋で買えたのも面白く有益で
だから結構売れ続けているからだろう。対談本というのも莫迦にしたもんでもない。「この人こんなお喋りだっけ?」
と思うほど内田樹がノって喋っている。
と言ってもさすがに第1~3章あたりまでは世代論や自分探しなどつまらぬとか,引きこもりの話題とか,さすが
にネタが古くなってはいるが。

489:無名草子さん
15/03/05 09:22:23.41 .net
↑新書のシリーズ「角川oneテーマ21」の一冊。

490:無名草子さん
15/03/07 00:40:46.36 .net
宇野功芳+中野雄+福島章恭/文春文庫『クラシックCDの名盤』
こういう本は好きな人は見てすぐ買うだろうからレビューは不要みたいなもんであるな。
僕が敢えてつまらぬ評価をするとすれば,この人たちの文春新書のシリーズも3冊めになって
丁度良い取り合わせになった気がする。功芳先生は例によって癖が強いし,これに加うるにまだ
青年じみたところのある福島氏,というだけでは胸焼けしそうだけれど,良くも悪くも常識人の
中野氏の文章が入ることによって,言わばマルクス兄弟(或いはネプチューン)のような効果が生
まれているのだ。
そして宇野功芳が(たぶん年齢的に)死を意識せざるを得なくなり,その心境をショスタコーヴィチ
やR.シュトラウスの曲に託して語っているのに僕は引きつけられる。僕は福島氏に年齢は近いけれど
この年代は既に肉親や幼馴染みなどが亡くなり始めているのが普通だからである。
・・・とまあ,以上は至極個人的な感想。
★★★★

491:無名草子さん
15/03/07 19:45:05.56 .net
東野圭吾/マスカレードホテル
いまさらかもだけど、、
男女どちらにも勧められる
分かり易い爽やかミステリー 
この作者の作品で初めて面白いと思えた。
★★★★★

492:無名草子さん
15/03/12 08:34:52.05 .net
②『健全な身体に狂気は宿る』による教訓集
内田:初めて車買う時,ぶつけるかも知れないから安い中古車を買おうとしたら,ディーラーやってる友人に
    言われました。「絶対にピカピカの新車を買わなきゃダメだ。“ぶつけてもいいもの” なんて買ったら
    間違いなく本当にぶつける」
春日:わたしは患者さんへのアドヴァイスを思いつかないような時は「部屋を片付けなさい」と言うんです。すると
    これが実際効いたりする。部屋の片付き度と頭の整理度はパラレルだと思いますね。

493:無名草子さん
15/03/12 08:43:12.32 .net
そう言えば平山夢明もそれで1年間何も書けないでいたスランプを脱することができたって言ってたな。

494:無名草子さん
15/03/12 16:31:38.96 .net
>>477
外大出身は相方の光浦さんで、大久保さんは千葉だよ。

495:無名草子さん
15/03/14 00:41:22.28 .net
>485,>486 は目に入らざらん乎,君?

496:無名草子さん
15/03/14 12:43:19.92 .net
ノーデザイアっていう無料の本屋、ちょっと変わってる。
URLリンク(www.no-desire.com)
.

497:無名草子さん
15/03/18 13:35:40.57 .net
森本あんり/新潮選書『反知性主義 アメリカが生んだ「熱病」の正体』
「なぜ一般的にはアメリカ人は反知性主義的/インテリ嫌いなのか」ということについてこの著者は
一番肝心なことを書いていない。即ち「アメリカはまったくインテリではないような人が集まって
作ったような国だから,そりゃ当たり前だ」ということ。
始めのうちは「正しい清教徒の国を作るのだ」などと思って海を渡ってきた理想主義的かつ志の高
い人々ばかりだったが,そういう人がそんなにいるわけもない。そしてまだ第一次産業の時代だっ
たから,その後はアメリカなんぞに移住したがる物好きはあまりいなかったのだ。今で言うニュー
ヨーク州もマサチューセッツ州も寒すぎる上に土地も荒地で農業なんてろくすっぽ出来ないから。
それでも移民してくる連中と言えばだから,例えば故郷で悪さをし過ぎて海外に逃亡してきた者やら
あまりに貧乏過ぎてやけくそ気味に移住してきた者とか,「一山当ててやろう」と思って来た山師的
な人物,とかいったたぐいの人間たちであった。そんな連中は当然インテリなど好きではない。ア
メリカに来ても支配階級はやっぱりインテリだから尚更。
でも結果としてはそういう人々がアメリカ合衆国の礎を築いたのである。
以上のことがわかっていないとこの本に事細かに書いてある事どもの本当の意味もわからない。でも
書いてない。たぶん著者は知らないのだと思う。だから結局なんだかわかったようなわからないよう
な気持ちにさせられる話ばかり,という結果になってしまっているのだった。
・・・というわけで最後まで読んでも大したことはわかりそうもないので僕は途中で見切りをつけた。
よって評価なし。

498:無名草子さん
15/03/21 18:44:39.15 .net
池田清彦/新潮文庫『「進化論」を書き換える』
世の中の大半の人間は「原子力発電はCO2を出さない」というのと同じくらい「DNAは生物の言わば設計図」だと
思っている。それは現代の主流派進化論=ネオ・ダーウィニズムの信奉者も同様である。でも間違っている。
もしそれが正しいならたとえば(よく言われるように)DNAがほぼ同じであるから人間とチンパンジーはほと
んど同じような生物でなければならない。だが実際は御覧の通りである。
或いはDNAだけ較べるなら河馬と鯨は,河馬とたとえば牛よりずっと近縁である。でも似ても似つかない。
つまりはDNAは「設計図」などではない。それだけでは決まらない部分が大きすぎるのだ。
では何が生物の体を形作っているのかと言うと…それは今のところまだよく分かってはいない。だが徐々
に明らかになりつつある。母親の卵細胞がDNAから何をいつ読み取って使っているか。ある遺伝子がほか
の遺伝子をいかに抑えたり発現させたりしているか。同じDNAが時期によって違う意味に読み取られたり
…等々。
僕はダーウィン学説にはずっと疑問を持っていたし,池田清彦他の「構造主義進化論」というのは25年前から
知っていて,でも『構造主義生物学とは何か』『構造主義と進化論』なんて本を読んでも専門外な上に抽象的
過ぎて正直あんまりつかみどころがない気がした。だが最近様々な実験によって彼らの主張が裏付けられつつ
あるらしい。著者が「ネオ・ダーウィニズムは自分の目が黒いうちに瓦解するかも知れない」というのは本当
かも知れない,と思った。
★★★★

499:無名草子さん
15/03/21 20:22:28.17 .net
ブックレビュー始めたんでよかったらツイッターみてくだせい。 
URLリンク(twitter.com)

500:無名草子さん
15/03/25 19:53:04.05 .net
洋泉社MOOK『ヘンな本大全』
紙媒体ではサブカルというジャンルは絶滅危惧種みたいなもので,だから若くて才能のある書き手が
出現することはあまり期待できない。この本もだから,面白いのは既に定評のある書き手が担当した
部分だけである。「吉田豪が選ぶ ヘンなタレント本」「同 ヘンなアイドル本」「高野秀行が選ぶ ヘンな
旅本」「早川いくをが選ぶ ヘンな生物本」と云ったところ。
でもそういう部分は多くなく,大方は聞いたこともない人間がつまらないことを書いているだけだ。
だから買ってまで読むことはお奨めできない。僕みたいな物好きな人以外は興味のある部分だけ立ち
読みすればじゅうぶんだと思う。僕は長時間立ち読みしたりジュンク堂で座り読みする人間は好きじゃ
ないが,この場合こんな本を作って出した出版社が悪いのである。
★★

501:無名草子さん
15/03/27 08:47:02.71 .net
柳下毅一郎/KANZEN『皆殺し映画通信 天下御免』
この本は有料WEBマガジンの連載をまとめたもので,業界人にもお金払って読んでいる人間は少なくない
らしい。けれども一般的にはどうも日本映画のひどさに気づいている人間,危機意識を持っている人間は
あまりいないようである。それはこの本のネット上の評判をみるとよくわかる。
その上柳下は(翻訳はともかく)あんまり自分で書いた文章は上手くない。生硬で流れが悪い。今一つど
んな映画だかわからないような書き方だし,関西人なのに(あるいは故に)ユーモアも大してない。
しかし僕には非常に面白かったし,「たかが映画で…」という人も『薔薇色のブー子』の項と巻末の対談
くらいは読んでもらいたい。『ブー子』や『変態仮面』なんて実に客を馬鹿にした映画なのに,それがわ
からないような人間ばかりでは,僕は本当に日本の映画という以上のものに愛想が尽きてしまうから。
★★★☆

502:無名草子さん
15/04/01 19:43:45.77 .net
郷原信郎+森炎/講談社『虚構の法治国家』
非常に面白い本だし,美濃加茂市長事件での検察の暴走について等みんな正しいことを
言っているのだろうと思うのだけれど,何かもう一つよくわかった気がしない。それは
たぶん僕が裁判の実情についてあまりに無知であるから。そしてこの本読んでも「なんで
検察は村木厚子さんや美濃加茂市長のような“本当に悪事を働いていたとしても大した重
罪でもないこと” に目をつけるのだろう?」といったことがよくわからないせいである。
まあこれからこの方面の本にハマそうなり気もするので,好奇心をかき立ててくれたから
僕にとっては入門のきっかけとしてはじゅうぶんであった。
★★★

503:無名草子さん
15/04/03 20:50:25.27 .net
鈴木大介/幻冬舎新書『最貧困女子』
僕は「そんなに遠くない将来,日本でもオーストリアあたりのように “限られた場所と時間なら売春は
合法” ということになってゆくだろう」と思っていた。国家が国民を豊かに幸福にする能力が最早ない
となれば,それはまあ当然のようなものである。
この本を読むとしかし,そういう時代は既に到来しつつあるらしい。関東の地方都市の定収入な若い女達
の間では,バイト感覚ではなく言わば「誇りを持って」デリヘルをやっている子が珍しくないのだそうな。
(勿論顔もスタイルも並以上の子限定だけど)。
だから問題なのはむしろ,知的障害のある女,そこまでは行かないとしても虐待されて育った事務処理能力が
まるでなくて生活保護の申請すら出来ない女,または未成年(小中学生を含む)である。こういう子たちを日本
の社会はどう遇するべきかと言えば・・・正直僕には見当もつかない。
著者も一応(あまり説得力のない)提言をしているが,それより先進各国のやっていることを参考にしたら良い
と思う。一般に思われているのとは違って,日本が社会保障にまわしているお金は先進国の中では恥しいくらい
少ないのだから。片山さつきのような財務省の元・現キャリアなんぞの言う事を真に受けていては何も始まらな
いのである。
★★★☆

504:BOCONON
15/04/10 08:57:09.13 .net
小谷野敦/筑摩書房『江藤淳と大江健三郎』
こんな本を読む暇人もそんなにおるまいと思う。でも(もはや文学なんぞには関心を失くしているにも
関わらず)僕には面白かった。なぜかと言えば―
・青年時代文学青年だったから話題が懐かしい。「あったあった,そういうことw」って。
・齢とともに「(日本の)近代文学の研究くらいバカバカしいものはない」(百目鬼恭三郎)と思うように
  なっているし,江藤の晩年の少々狂気じみた言動や大江の,S.ソンタグに「あなたの意見は子供っぽい」
  と一蹴されたコソボをめぐる政治的発言等々は単なる愚行としか思えない。そして他人の愚行を見物
  するくらい愉快なことはあまりない。
・小谷野敦はゴシップ好きだし僕も結構そういう下世話な趣味だ。
・作品評抜きで書いたと小谷野は言うが,江藤・大江の成功していない作品ははっきりそう書いているし
  ところどころで漱石や小林秀雄その他に言及していて「『こころ』は漱石の最もくだらない作品」「この
  小林・江藤対談で三島の死について述べているところを見ると,まったく江藤の言っているのが正しい。
  小林はキ〇ガイまたは馬鹿」などと書いていたりして実に面白い。
★★★☆

505:無名草子さん
15/04/11 21:57:22.33 .net
瀬木比呂志/講談社新書『絶望の裁判所』
この本は良く売れたようだが僕にはそれほど大したものとは思えない。もともと僕は裁判所も
裁判官も(或いは弁護士も)あんまりろくなものではないと思っていたから,驚くような話は
特にない。せいぜい日本の裁判官はそれほど忙しいわけではないから「抱えている裁判が多い
からいちいち詳細に吟味してはいられない」というのは下手な言い訳に過ぎないこと,裁判員
制度の問題点についての記述などが参考になった程度である。
★★

506:無名草子さん
15/04/17 10:56:18.11 .net
松谷明彦/PHP新書『東京劣化』
昨今これからの地方の衰退を論じる人が多いようだが,地方は “消失” なぞしない。これから本当に
大変なのはむしろ東京である。むやみと多い比較的若い人が30年後にはみんな65歳以上の高齢者になる
からである。その数は400万人以上に達する。
…というのはわかる気もするけれど,どうもこの人の話聞いていると何か騙されたような気分になる。
例えばまるで日本の主たる産業が「後進国型」の製造業であるかのように言っているところ。むろんこれ
は事実に反する。中国・韓国ならわかるが,日本はとっくに第三次産業の国になっていて,従ってDGPに
占める輸出の割合も15%程度に過ぎない。だから「世界中から優れた技術者を集めよ」というのには別に
反対はしないけれど,そんな事は「やらないよりましかも知れない」といった程度の話に過ぎない。
…といったわけで,まあ暇な人は読みたきゃ読めば?


507:無名草子さん
15/04/21 11:49:31.19 .net
瀬木比呂志/講談社新書『ニッポンの裁判』
言わば “トンデモ裁判 or 裁判官” の実例が豊富に挙げられていて,思った通り >540 よりずっと面白い
本だった。
…いや,面白がってる場合ではないな。読むと「原子力村にはあんまりまともでない人間しかいない以上
日本の原子力発電は放っておけば必ず事故や不祥事を起こすように出来ているのだ」というのと同じく「日
本の司法関係者はだいたいあんまりまともな人間でないので冤罪は必ず起こるような仕組みが出来てしまって
いるし,国がよほどひどい事をやっても行政訴訟は(裁判官の保身のせいで)たいがい負けることに決まって
いるのだ」ということがいやというほどわかって慄然とせざるを得ないのであった。
ところで著者は元(エリート)裁判官であるが,なんでこんなに馬鹿げた判決や和解勧告を平気で出す裁判官
ばかり多いのか,は結局よくわからないらしい。僕思うにそれはたぶんつまらない仕事仲間や出世なんぞより
ロックや映画の方が好きな自由主義者だからだと思う。そういう気持ちはよくわかる気がするが,でもそういう
人間の方がごく少数派だというのも僕にはよくわかっていて,だからまたも溜息をつかざるを得ないのであった。
★★★☆

508:無名草子さん
15/04/24 22:28:47.86 .net
中原圭介/朝日新聞出版『格差社会アメリカを追う日本のゆくえ』
これはたぶん以下のような経緯でこういう本になったのであると思われる。
朝日新聞としては財務省に消費税の軽減税率を新聞に適用してもらいたい。だからアベノミクス≒リフレ派の
「金融緩和で景気を良くして税収を増やす」というやり方は失敗したことにしたい。
               ↓
「2ちゃんねるなどでも悪名高いインチキFPのこの男なら喜んでそういう本を書くに違いない」というわけで
中原圭介が著者に選ばれて書くことになる。
               ↓
お望み通りとにかくインフレは悪い,デフレは悪くない,アベノミクスは失敗したという本を書く。
               ↓
しかしデフレ容認派なら需要喚起によって景気を良くすべきだと言わねばならないが「だから財政出動
せよ」ではアベノミクスと同じになってしまうからはたと困る。
               ↓
しょうがないので「デフレでも物価がさがるのは良いことだし,日本はアメリカ的格差社会になりつつ
あるがまだアメリカよりずっと健全で安全で住み良い国だし,日本の企業は従業員を大事にしてきたのだ
から日本人は幸福で “失われた20年” なんてものは存在しなかったとも言えるし…」と話が支離滅裂な
まま終わる。
・・・という次第。
この本はだから,読んで以上のようなことが見抜けるか否かによって自分あるいは他人が馬鹿かそうでない
か判定できるので,そういうツールが欲しい人にはお薦めする。


509:無名草子さん
15/04/26 21:58:27.01 .net
大槻ケンヂ+山口敏太郎/KADOKAWA『人生で大切なことはオカルトとプロレスが教えてくれた』
どんな分野であれ,マニアックな人の話は面白い。この本もマニアの世界の滑稽にして異様なエピ
ソードをいろいろ披露してくれて楽しい。特にオカルトに関しては,二人とも単純なビリーヴァ―
ではないとは言いつつも微妙にアブない発言をしてしまうのが奇観である。大槻は「ネットこそ何者
かが人間に与えた呪いのシステムなんじゃないかと半分本気で思っているんです」などと言い,山口
は日本は「アメリカの属国」といった意味のことを力説していたりする。なんだか実際はあまりいい
もんでもないとわかっていながら制服の女子高校生に魅かれてしまう男みたいである。
★★★☆

510:無名草子さん
15/04/27 23:54:18.23 .net
その程度の発言のどこが危ないんだ、中学生?

511:無名草子さん
15/04/28 22:05:12.96 .net
ナニ,「年次改革要望書」なんてまったくの内政干渉のための文書を突きつけられて拒否できない国が
アメリカの属国(&#9400;副島隆彦)みた様なもんだ,なんてことはバカでない限り誰でも見りゃわかるわけで
そんなことを「オレは大企業に勤めたことがあるからそれがわかるのだ」などと大発見でもしたように言
っている山口ビンタロウにも困ったもんだw …と僕は言っているのである。

512:無名草子さん
15/04/29 11:16:47.44 .net
トマ・ピケティ/みすず書房『21世紀の資本』
この程度の新味のない結論を出すのになんでこんな異様なほど徹底して詳細に調べ上げた結果を長々と
書いているんだかわらないし、それを有難がって読む人間の気持ちはもっとわからない。


513:無名草子さん
15/05/05 11:18:40.96 .net
副島隆彦/ベスト新書『余剰の時代』
19世紀末から20世紀始めは西洋にとって決定的に大きな転換期だったのは間違いない。それは
マルクス,フロイト,ソシュール,ニーチェ等々が今に続く言わば “キリスト教の代用品探し”
を始めた時代であった。
しかし副島隆彦によると,それよりもハイデガーやJ.M.ケインズ等によって恐るべき問題が気づ
かれ始めた時代である。即ち余剰=生産設備や製品だけではなく人間が余ってしまう時代の到来。
もう人類の大多数を幸福に豊かにすることは無理な時代だということである。
これに対する処方箋は,ない。始めから著者が諦めてしまっているようなものだから,結局この本も
話が支離熱滅裂なまま終わるのであった。
そして僕も,たとえば環境問題で言えば,地球は全世界規模で砂漠化に向かうだろうと思う。人間が
多過ぎるということはかくも怖ろしいことなのだ。ラディカル・エコロジストの考えるように人類はいっぺ
ん亡びた方が良いのかも知れない,と僕は思わざるを得ない。

514:無名草子さん
15/05/13 16:18:59.20 .net
URLリンク(asperger-adhd.info)
自己正当化型ADHD(ジャイアン型ADHD)かもしれない【アスペルガー症候群】

515:無名草子さん
15/05/14 07:49:22.89 .net
僕のことなら自慢じゃないがよく言われるよ,アスペだの境界性人格障害だのw

516:無名草子さん
15/05/14 08:15:57.68 .net
町山智浩/文藝春秋『マリファナも銃もバカもOKの国』
爺さん婆さんの(あるいはとっくに死んだ)世代にはフランス文化に憧れる人が多かったらしいが
『宇宙大作戦』(即ち『スタートレック』)など楽しみに視て育った僕らは断然アメリカだ。
僕も町山もいまだに『スタートレック イントゥダークネス』のような出来の良いスタートレック映画
観るとコーフンしてしまう。
・・・と言っても当然子供の頃のように無邪気にアメリカに憧れることは出来ない。『スタートレック』に
しても「これも結局アメリカらしい “最後はなんでも暴力で解決” って映画なんだよな・・・」というの
はわかっているのだ。
それでもアメリカは面白い。何より(事実上「お上のなさることに間違いはございますまい」で生きている
日本人と違って)中央集権を嫌うところが気分がいい。時には暴力に訴えてでも,だ。
この本を読むと『タクシードライバー』のトラヴィスのようなイカれた男たちはまだまだ健在のようで僕は
嬉しい。
★★★★

517:無名草子さん
15/05/22 02:29:29.17 .net
【画像】ニキビの潰し方「白にきびの芯」を出す方法

518:消されてた
15/07/05 23:59:00.57 .net
FRIDAY(フライデー) 2015年 7/17 号 [雑誌] 雑誌 2015/7/3
最も参考になったカスタマーレビュー
新国立劇場の維持費は毎年35億円!迷走の黒幕
投稿者 pelikan トップ100レビュアー 投稿日 2015/7/4
 FRIDAY(フライデー) 7/17号には、「みんなが反対 新国立劇場 ザハ案ゴリ押しの黒幕」の見出しが躍っています。
 現在、その総工費と工事期間で大迷走中の新国立劇場ですが、もともと、旧国立競技場の解体費用の財源からして問題のあるものでした。
 改めていうまでもなく、自民党は東日本大震災復興のための財源確保と称して、2011年から5年間に渡り国民から所得税、住民税、法人税約11兆円を巻
き上げましたが、フタを開けてみれば被災者のためではなく、庁舎の改修、ハコ物公共事業、新幹線、高速道路、ダム等の利権拡大でこの財源に群がり取
り放題となった騙し増税でした。
 文部科学省もこのどさくさに紛れて復興とは全く無関係な旧国立競技場解体費として約203億円を掠め取っていますが、実際の国立競技場解体工事の落
札価格は36億円で、残りは埋蔵文化財発掘等調査費4億円、JSC本部事務所等移転(ビルの移転建替工事費)関係費等126億円、その他37億円となって
いて、まともな概算要求では査定されない経費として使いまくっているのが現状です。

519:消されてた
15/07/06 00:00:41.49 .net
 さて、文部科学省にも文教族とも呼ばれる利権絡みの族議員が存在し、古くは故柳川覚治参議院委員が幅を効かし、同議員のパーティー券代等の捻出
のため各局課ではせっせと裏金作りに精を出し、同省の華道サークルや箏同好会の女子職員がパーティー会場のセッティング、受付を行う等、省と同議員
とが一心同体となって、持ちつ持たれつの関係にありますが、現在は文教族の首領(ドン)森喜郎参議院議員が文部科学省を牛耳っています。 
 現在の新国立劇場建設での迷走について、文部科学省はやっきとなってザハ・ハディド氏のデザイン性に問題があったとか、この作品を選定したコンペ
ティションの審査委員長の安藤忠雄に責任がある等の責任転嫁論を各マスコミにリークしているようですが、それではザハ案が出された段階で文部科学省
は何故修正に動かなかったのか疑問が残るところです。
 当事者である同省が傍観者のような言動を行うこと自体、無能と言わざるを得ません。
 FRIDAYのこの記事にも書かれているとおり、同省の無能振りは文教族の首領(ドン)森喜郎参議院議員と一心同体であるがために、日本ラグビー協会会
長としての森議員が画策する2019年開催のラグビーワールド杯に振り回されているのは明かで、万一、この建設計画が頓挫した場合、同省は同議員の影
響が大で全てが同議員のせいであった等と手の平を返して豹変し責任逃れに奔走するかもしれません。
 現在、その責任をなすり合っている同省ですが、この記事で書かれているとおり、整備費が北京で約480億、ロンドンで約650億に対し、新国立競技場で
は2,520円と異常とも思える金額で、さらに、五輪後に設置予定の屋根に係る工事費は数100億円、しかも、この競技場完成後の維持費は毎年35億円を要
するとは開いた口が塞がりません。
 国民の税金をハゲタカのように群れるこの利権構造、国民はそろそろ、ノーという声を大にしていかなければなりません。

520:無名草子さん
15/07/06 12:56:13.06 .net
確かに>>1の癖のあるオナニーAAや文章がナルシスト臭くて毎回気持ち悪い
自分がスレ立てして60年スレを管轄して社会に参加してるつもりなんだけどうさ。
こいつ>>1が立てたファッションオナニースレは気持ち悪いから使いたくないな俺も
ま、お前の思い通りにだけはさせねーからな

521:無名草子さん
15/07/11 21:50:47.26 .net
公務員の給料を下げろ

522:無名草子さん
15/07/11 22:34:19.86 .net
地方公務員の給料倍にしろ

523:無名草子さん
15/07/14 13:24:33.96 .net
地方公務員の給料を半分以下に下げて、格差をなくせ

524:無名草子さん
15/07/14 22:38:45.98 .net
公務員の給料を下げろ

525:無名草子さん
15/07/19 10:49:55.42 .net
公務員の給料を下げろ

526:無名草子さん
15/07/26 01:06:08.80 .net
★消費税増税は、公務員の高給を維持するために使われている
国民の多くが幸せになれないのは、公務員が税金をしゃぶり尽くしているから、
必要な社会保障政策や経済成長政策に予算が足りなくて使えなくなっている。
絶対に流用しないと言っていた東北大震災復興税もゆるキャラ予算や省舎の改修やハコもの公共事業に消えた。

527:無名草子さん
15/07/27 17:01:42.04 .net
小池 龍之介
こだわらない練習: 「それ、どうでもいい」という過ごしかた

528:無名草子さん
15/07/29 21:18:55.22 .net
その女アレックス読み終わった。
読まなきゃよかったと思うと同時に、なぜこんなのがフランスで売れたのか理解できなかった。

529:無名草子さん
15/07/31 16:40:00.52 .net
>>528
BOOK・OFFで108円で売ってたから俺も読もうか考え中

530:無名草子さん
15/08/01 16:54:08.16 .net
>>529
まだうちの図書館450人程度予約あるほど人気だw
一応読んでみようとみんな思ってるんだろうな

531:無名草子さん
15/08/17 09:32:49.52 .net
長文書いたり大量にコピペする人嫌い
ジョンパラヒリ『低地』
ガウリが嫌な女だ

532:無名草子さん
15/08/22 03:13:19.90 .net
そんだけかよ。

533:無名草子さん
15/08/22 13:19:13.23 .net
>>531
KWSK

534:無名草子さん
15/09/06 02:56:40.47 .net
白石 拓
高層マンション症候群(シンドローム)(祥伝社新書224)

535:無名草子さん
15/10/16 03:13:29.50 .net
面白かった

536:無名草子さん
15/10/22 21:50:36.71 .net
木村泰司/ビジュアルだいわ文庫『名画は嘘をつく』
コンビニで売ってた。「ムンク『叫び』に描かれた男は叫びを聞いているのではなく耳を
ふさいでいるのだ」とか「レンブラント『夜警』は夜に見えるが実は昼の場面。表面保護
のためのニスが劣化して画面が暗くなってしまったのだ」と云った,短くどうってことも
ない話が多いが,印刷が良くて図版が多くて綺麗で楽しめる。
★★★☆

537:無名草子さん
15/10/23 19:01:16.94 .net
増田明利/彩図社文庫『今日からワーキングプアになった 底辺労働にあえぐ34人の素顔』
タイトル通りの本。東北大震災はわかるけれど,リーマンショックで会社がつぶれてワーキングプアに
なったという人がこんなに多いとは知らなんだ。
まあ僕もワーキングプアみたいなものだが,さすがに「タクシー運転手募集 月収40万円可」なんて広告に
心惹かれる元社長ほど困窮してはいないな。いくら貧すれば鈍するったって,そんな仕事でそんな収入
なんて・・・ねえ?(苦笑)。
★★★

538:無名草子さん
15/10/23 19:51:17.07 .net
革命前夜 須賀しのぶ
雑誌に書評が載っていたので読んだ。久々にアタリだった。
ピアノを東ドイツで学ぶ学生の話だけど、時はベルリンの壁が壊される少し前。
クラシックは全然わからないけど、とにかく面白くて、あっという間に読んだ。
かなり面白かった。
★★★★★

539:無名草子さん
15/10/23 21:06:31.94 .net
ヤマザキマリ/幻冬舎文庫『望遠ニッポン見聞録』
著者は案外と芸術家の家に生まれたお嬢様育ちらしい。そのせいかどうか,僕の期待したよりは硬くてユーモアの
ない本だった。
面白かったのは所謂 “チョイ悪オヤジ” 的なイタリア人のスナップ写真満載の日本の雑誌をみて,イタリア人達が
口々に「こんな男は見たことがない」と言っていたという話。「イタリア男は家族,特に奥さんを大事に
するから,若い女に言い寄るためのような服装をするなんて通常あり得ない」のだとか。
やっぱりねw
★★

540:無名草子さん
15/10/24 00:25:08.09 .net
KDPランキングってなんだろ

541:無名草子さん
15/10/27 18:16:19.50 .net
藤井聡+適菜収/新潮社『デモクラシーの毒』 (前)
著者たちは「自分らは正しい保守主義者である。なぜならヨーロッパの正しい保守思想を学んだし
ニーチェやオルテガ・イ・ガセットに大衆をどんなふうに軽蔑すべきかを教わったから」という。
でも僕には何だかよくわからない(ニーチェと保守思想なんてものがなんで両立するんだか)。
以下の話も同様に「なぜそんな事がそう考える理由になるのか」というのが一向にわからない。
・天皇家は良いものである。あんなに長く続いているのはきっと日本人にとって良いものだからに違
 いない。
・石原慎太郎はとんでもない奴である。なぜなら天皇制を軽んじる発言を平気でするから。

542:無名草子さん
15/10/27 18:30:22.15 .net
(後)
・官僚も原子力発電等の専門家も良いものである。なぜなら馬鹿な大衆より賢いから。
・小沢一郎も小泉純一郎も安倍晋三も竹中平蔵もみんな悪い奴である。なぜなら改革主義者だから。
・中でも橋下徹は一番悪い。ラディカルな改革主義者だから。彼はアナーキストである。詐欺師で
 ある。強盗である。殺人者のようなものである。
まあ,僕も石原慎太郎なんぞ支持はしないが・・・なんでこんな吉外みたいなことばっかり言っている
のか,この著者たちのほかの本も読めば少しはわかるかも知れないが,僕は別に知りたくはない。もう
たくさんである。
(適菜収「橋下徹を見ていると金嬉老事件を思い出す」って,いくつだよオマエw)

543:無名草子さん
15/10/28 02:18:51.29 .net
MB著/扶桑社『最速でおしゃれに見せる方法』
「若い人向きの本のようだけどこのスタイリストは理論派らしいから,少しは参考にはなるかも」
と思って読んでみると,なんだかこりゃ「オカマになる法」みたいな本であるな。
近頃の若い男のファッションというのは,昔ふうに言えば「ボーイッシュな感じの女の子」といった
アンバイで,一体どういう男に見られたいのやら僕には意味不明である。
“ボーダーTシャツにアラレちゃん眼鏡,黒のハット,白底のスニーカー,黒のスキニージーンズ等
(ついでに裾をまくって足首を露出)” なんて調子。そういうのが好きな人には良いんだろうけど。
相変わらずのピッチリ黒スーツと言い,外国人がよく「日本の男はなぜオカマのような格好をしている
のだ??」と言うのもむべなる哉。
元禄期のどっちが男やら女やらわからない風俗浮世絵じぁあるまいし,おかしな時代になったものだ。
★★★★

544:無名草子さん
15/10/29 02:12:54.13 .net
高野秀行+清水克之/集英社インターナショナル『世界の辺境とハードボイルド室町時代』
タイトル通り,辺境ノンフィクション作家と中世史学者の対談。僕はどちらにもさして関心
はないのに面白く読めてしまった。というのは,現代ニッポンがかなり不気味な世界である
ことがなんとなくわかるようになっているから。
「ものを盗むと殺されるようなアフリカの辺境や室町時代よりもはるかに現代日本の都会の方
が怖い。みんな暴力の怖さがわかっていないから。暴力の行使にルールがないし,仲裁に入る
人もいない」「“人を殺してはなぜいけないか” なんて言い種など,世界の日常的に暴力にさら
されている地域に住んでいたら出てくる余地はない」といったふうで。
つけ加えるなら,著者たちは触れていないが,日本の場合地方は地方で少女誘拐事件の類が起こ
り易いという別の怖さもある。どこへ行くにもクルマだから,どこからどんな邪悪な人間がやって
くるかわからないのだ・・・と,これは地方在住の僕の実感。
★★★★

545:無名草子さん
15/10/29 19:11:41.20 .net
原田曜平/朝日新書『新・オタク経済 3兆円市場の地殻大変動』
この著者によれば,浸透と拡散がすすんだせいで,ごくフツーの(あるいはかなりなリア充の)若
い男女が“オタクであること” は別段珍しいことでも恥しいことでもなくなったのだそうな。
それは僕もうすうす感じていた。僕の住んでいる北関東の地方都市の駅前にもアニメイトが出店
するような時代ではあるし。
でもこの新しいオタク層は,古いオタクと違ってオタク的知識を溜めこんだりしないのだそうな。
なぜならネットで調べればタダで詳しい知識がいくらでも得られるから。
それどころかアニメ等のDVDすら買わないのだそうな。ネットに違法アップロードされたものがタダ
で何でも視られるから。
「そがいなもんかいな」という気もするが,博報堂関係者の著者がそんなことを言っちゃっていいの
かね。だって彼らは要するにオタク活動にお金なんて使わないってことだもの。一応著者はここには
巨大なマーケットになり得るものがあると言い,いくつか提言もしているが,生憎と僕なんぞにはそ
れはまったく説得力のない話としか思われないのであった。
まあ,広告屋さんの言うことだしなw
★★

546:無名草子さん
15/10/30 02:39:05.05 .net
>>538
クラシック音楽がネタになっている娯楽小説とは珍しや。しかも傑作ということなら
読んでみようかな。クラシック音楽好きだし。

547:無名草子さん
15/10/31 00:07:02.73 .net
年金だけはちゃんと払っとけ。 8 [転載禁止]&#169;2ch.net
スレリンク(dame板)

548:無名草子さん
15/11/04 18:29:18.76 .net
宮崎俊一/講談社『ビジネススーツを格上げする60のルール』
この松屋のバイヤー氏の本は良く売れたらしく3冊目が出た。なるほど僕も共感したり教え
られたりするところが多い。
・スーツに大き過ぎる腕時計やスポーツ時計(G-SHOCKも)はNG
  確かに。「げんみつにはバンドは革が正統的であるが日本の気候をだとステンレスも
  やむを得ない」というのにも賛成。
  ちなみに著者は書いていないが,ロレックスも60年代の半アンティークなどは良いが
  現行品はゴツ過ぎるし日本人の腕には大き過ぎである。
・スリッポンの靴はカジュアルフライデイなどなら可だが,サイズは足がようやっと入る
 くらいに甲がきついのが正しい。
  ・・・これも本当だ。僕もDr.マーチンのスリッポン買った時に「こんなに甲がきつくて
  大丈夫かな」と思ったのだけれど,案外履いてて痛くもならず歩きやすかった。
  まあ,程度問題だろうけど。
・バッグは茶と黒両方揃える余裕がなければ黒っぽいグリーンにすると靴やベルトが茶でも
 黒でもイケる
  これはいいこと聞いた。僕は「お金持ちはたいてい黒かグリーンの財布を持っている」と
  ゲッターズ飯田が言うので「今持ってるのは茶色だし,買いかえるってもあんまり黒い靴
  履かないし…」と思っていたのだ。
・・・といった調子。
★★★★

549:無名草子さん
15/11/05 00:00:43.90 .net
多田文明/講談社+α新書『「絶対ダマされない人」ほどダマされる』
最近の詐欺の手口について。
・最近は振り込ませるのがむつかしくなってきたので,振り込め詐欺グループは手渡しで現金(や
 カード)を騙し取るらしい。
・そのために個人情報を元にだましやすい高齢者や馬鹿を選んで息子役,警察官役,弁護士役
 等々投入して,個人対組織のオーダーメイド的な詐欺のやり方をするのだそうな。
 成程これでは騙されるよなあw
・個人情報については「あなたの個人情報が洩れています。つきましてはこれを抹消するためにお金
 がかかりますので(或いはC.カードが必要なので)そちらに伺う者に渡してください」なんてやり
 方が目につく。ネット流出したものは決して消せやしないのに(ハメ撮り写真とか)やれやれ。
・・・しかしこの本,全体になんだかスカスカしていて(この著者のものとしては)大して面白くは
ない。まあ物好きな人はどうぞ。
★★

550:無名草子さん
15/11/05 08:27:19.21 .net
藤田孝典/朝日新書『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』
喋ったことをライターが文章に起こしたような本だし,タイトルでおおよその内容は予想がつく。
確かに本当に困った問題だ。でも多分億単位の資産がなければ老後は安泰じゃない,というのでは
個人が対策をしてもたかが知れている。非正規雇用の若者などは特に。
アベノミクスどころじゃないのである。日本が福祉にまわしているお金は先進国ではあり得ないほど
少ないのである。消費税率なんていくら上げても増収分は財務省がバラまいてしまうから同じことで
ある(夜中にこっそり「たくさん福祉にまわしてます」と言い訳CM打つのが関の山だ)。
そろそろまともな政治家とそれを支持するまともな国民が出て来なけりゃこんな問題はどうにもなり
はしない,と僕は断案を下す。
★★★

551:無名草子さん
15/11/06 21:13:48.13 .net
安曇潤平
赤いヤッケの男(文庫D) (MF文庫ダ・ヴィンチ)

552:無名草子さん
15/11/07 03:50:58.90 .net
アットノン 顔

553:無名草子さん
15/11/11 11:39:23.62 .net
稲垣栄洋/ちくま新書『たたかう植物 ―仁義なき生存戦略』
こんな写真を見てビックリした事のある人は少なからず居よう。僕もだ。
            ↓
URLリンク(wadaphoto.jp)
「南の国では植物も猛々しいくらいに繁茂していることはよくある。とは言え,この沖縄のガジュマルに
似た “絞殺しの木” は一体なぜ遺跡なんぞに取りついたものやら」と僕も思った。その答えが書いてある
のがこの本である。
こんなに派手なやり方でなくても,植物の病原菌,虫,鳥,動物との戦い方 or 共存の仕方はあまりに巧妙
かつ念が入り過ぎていて,ついでに著者の書き方も些か悪のり気味なのでしまいにはなんだか可笑しくなって
くる。実に面白い。
★★★★☆

554:無名草子さん
15/11/12 03:16:44.08 .net
このスレにも
2ちゃん運営が掲示板を盛り上げるために貼ってるコピペがあるね。
最近は書き込み減ってるから2ちゃん運営が自ら書き込みしてるんだねw
誰も読んでないのに御苦労様だねぇ。

555:無名草子さん
15/11/13 07:58:12.96 .net
佐藤優+手嶋龍一/新潮新書『動乱のインテリジェンス』『知の武装: 救国のインテリジェンス』
『賢者の戦略』その他(1/2)
この二人の対談集は新潮新書で毎年1冊刊行されるのが通例のようになってきつつあるようである。
(今年ももうじき出るだろう。)
で,感想としては確かに勉強にはなると思う。大方スカスカした感じで読むと損したと思うことの
多い本の多い佐藤優の本の中では読みごたえがある方だ。けれども政治経済社会に関する本の常と
して,僕は「この人達は本気で “世のため人のため” なんて考えて意見を言っているのか,どうも疑
わしい感じがするな」と思ってしまう。
佐藤優はそれこそ何か戦略的・党派的にものを言っているのじゃないのか? 僕はノンポリのようなも
のではあるが「“竹島は日本のものだ” なんて,大した根拠もないことをいつまでも言い張っている人
たちがいる」だなんて本気か? 国際司法裁判所の判決はおろか,日韓の学生同士が議論しても韓国側は
手も足も出ず「とに角誰が何と言おうと韓国民は独島は韓国のものだって思うのだから,この気持ちわか
って下さいよ」なんて泣き言(本人たちは少しもそうは思っていないだろうが)を言い出す始末なのに?

556:無名草子さん
15/11/13 07:59:55.01 .net
(2/2)
佐藤は「従軍慰安婦の問題についてはアメリカも深刻に受け止めている。アメリカは自由と人道主義の国
なのだから,日本人ももっと真剣に解決をはかるべきだ」と云った意味のことも言う。だが僕にはこんな
事をマジメくさって言う人の気持ちはよくわからない。正直失笑ものだと思う。
妙にプーチンに対して好意的なところもなんだかヘンだな。
・・・と云ったわけで,こういう “読めば少しは賢くなれるかも知れないが,同じくらい馬鹿になっちゃい
そうな気もする本” は,少なくとも僕はもうたくさんである。


557:無名草子さん
15/11/18 21:07:10.56 .net
のなか あき子
東京のDEEPスポットに行ってみた!
チンチン毛剃り 五反田風俗

558:無名草子さん
15/11/21 22:34:27.13 .net
久田将義/講談社新書『生身の暴力論』(前)
さすが元『ダークサイドJAPAN』『実話ナックルズ』編集長だけあって,せいぜい “濃い目の
世間話” といった程度の大した内容もまとまりもない話がだらだら続いて終り。
お暇な方はどうぞ。
ついでに書いておくと,著者はフィリップ・マーロウの有名なせりふとして「強くなければ
生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない」というのを引いているが,原文は
大分ニュアンスが違う。
ある女性に「あなたはhardな人なのに,そうしてそんなにやさしくなれるの?」と問われたP.
マーロウは「hardでなかったら生きていけない。gentleになれなかったら生きている資格がない」
と答えるのである。

559:無名草子さん
15/11/24 01:17:21.65 .net
紺野理々
西野に世界は無理だろう (リンダブックス)

560:無名草子さん
15/11/24 11:21:23.09 .net
(後)
野暮を承知で説明するなら,これは(“男は” ではなく)「僕は私立探偵なんて仕事しているし,もともと
そんなに強い人間でもない。だからいつも厳しい気持ちでいなきゃ生きていけないんだ。でも,それだけ
だったら ...誰かに優しく紳士的に振る舞わなきゃならない時に優しくもなれないような男なら,僕な
んて生きる資格もないさ」と言っているのだ。
これがハードボイルドというものである。細かいようだが,こういうニュアンスを汲み取れないような書き
手の本じゃ,そりゃあんまりじっくり読みたいような本にはならないというもんである。
★★

561:無名草子さん
15/11/28 22:34:07.82 .net
副島隆彦/祥伝社『再発する世界連鎖暴落』
「GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は株式運用分を25%に増やすだろう」という著者の
予測は当たった。そしてそれで大損するだろうという予測も当たった。今年の暴落でどうやら
10兆円以上の損失を出したらしい。GPIF内部ではその責任問題でえらいことになっているとか。
その上さらに,アメリカも日本ももはや政府が株式市場を操作する力など残っていないから,情
況はさらに悪化するだろうと著者は言う。これも当たりそうである。
やれやれ,もう溜息しか出ないね。
★★★★

562:無名草子さん
15/11/28 22:43:50.30 .net
流行る髪型オーダーBOOK 2016 (SUN MAGAZINE MOOK)

563:無名草子さん
15/12/01 11:28:52.17 .net
武田砂鉄/朝日出版社『紋切型社会―言葉で固まる現代を解きほぐす』
当たり前の話だけれど,「現代日本の社会が “紋切り型社会” である」などと断ずるためには以下の手続
きが不可欠だ。
①「紋切り型」とはどういう物言いを指すのか,作業仮説でもいいから定義をはっきりさせる。でなきゃ
  何とでも言える。
②昔の日本は “紋切り型社会” ではなかった,ということを証明する。これ抜きでは「現代社会は...」も
  何もない。
③諸外国は「紋切り型」がはびこっている社会でないことを確かめる。これ抜きでは「現代日本が」も何も
  ない。
学術論文ではないとは言え,以上をクリアしていないようじゃ,それは「草食系男子」「肉食系女子」がどうの
こうのいうようなしょうもない印象論にしかならない。で,もちろん著者はクリアしていない。と言って
冗談半分で書いた本でもないのだから救いようがない。
・・・こうしたわけで,これは馬鹿の書く本の見本みた様なものである。こんな本にヨイショ文を寄せている
重松清や白井聡はおのれを恥じるべし。



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