11/06/17 09:33:34.88 .net
文春文庫『お言葉ですが…』をよんだ。(シリーズになつてゐて續刊もあるやう)
前の方のページは誤植が多い。第一刷だからか。
最後をよむと、週刊誌に載つたのを單行本にしそれを文庫化した模樣。
それでこの始末だ。
それはともかく、あんまり質のよい本ではない。
「「づ」をまもる會」とかいふ章で、「よいことずくめ」などは「づくめ」だと書いてある。
「すくむ・すくみ」の轉で「ずくめ」が正。「盡くし」の接尾辭化ではない。
「あとがき」で自分のことを「學者くずれ」と書いてゐる。これこそ「くづれ」だ。
ほかにもあつたが忘れた。
直前に、文春新書『漢字と日本人』もよんだ。これも第一刷。
誤植は並程度だからともかくとして、四聲にあまりくはしくないのかな。
日本人が「フクチツキ」といゝならはしてきた入聲すら誤つてゐる。
漢詩に親しまない人のやうだ。中國文學者とあるが、近代文學か。
高島俊男つて誰だ、といふのでよまされたのがこれら。