2ch厨房が新書等のベスト 5冊目at BOOKS
2ch厨房が新書等のベスト 5冊目 - 暇つぶし2ch776:つづき
15/04/09 20:51:09.60 .net
第1章では、古代の天文学・占星術・哲学における、宇宙観の変遷をたどっていく。
古代ギリシアの数学者エウドクソスからアポロニオスを経て、プトレマイオスに至る、
精緻を極めた天動説が完成していく過程を、わりと詳しく追っている。
また、地動説によって「人間中心主義を転換させた」と一般に誤解されている、
コペルニクスの思想を、正確に捉え直している。
コペルニクスは、別に太陽を宇宙の中心に置くことを狙ったわけではなく、
「等速円運動の原理」の回復を目指した結果として
「偉大な球(地球を運ぶ天球)」の中心を、宇宙の中心としたのだ。
コペルニクス自身は人間中心的な考え方を崩しておらず、
そもそも当時は宇宙の中心が良い場所とは考えられてなかった。
コペルニクスが人間中心主義を否定したという誤解の基づく「コペルニクスの原理」は、後の啓蒙主義者が広めた。

777:つづき
15/04/09 20:53:32.87 .net
第2章では、まず、古代地中海世界に生まれた、「原子論者の“無限宇宙”」「プラトン・アリストテレスの“有限宇宙”」
「ストア派の“有限宇宙+無限空間”」という3つの宇宙観を解説。
次にニュートンの自らの重力理論に基づく宇宙観を解説。
さらにアインシュタインの、有限だが果てのない閉じた宇宙、ビッグバン・モデルの登場と定常宇宙論との相克、と続いていく。
ビッグバン・モデルは、宗教的な天地創造論を思わせるとして、当初は科学者の反発も強かった。
ハッブルによって宇宙の膨張が観測された後も、ビッグバン・モデルには観測データと合わない不都合があり、
なかなか受け入れられなかった。

778:つづき
15/04/09 20:54:36.91 .net
第3章では、「あれこれの物理定数は、なぜ今のような値になっているのだろうか」という問いを発し、
まず、さまざまな数字の「コインシデンス(偶然の一致)」を検討する。
ハーマン・ポンディは、電子の電荷(e)・電子の質量(m)・陽子の質量(mp)・重力定数(γ)・
光の速度(c)・宇宙の物質の平均密度(ρ0)・ハッブル定数の逆数(T)の7つの定数から、
4つの無次元量を作り、そこに現れる10の40乗という数字の一致に注目した。
ディラックやガモフもこの問題を考察した。
こうした中で、1974年にブランドン・カーターという物理学者が
「大きな数のコインシデンスと宇宙論における人間原理」という論文を発表した。
この頃にはビッグバン・モデルが最有力となっていた(65年に背景放射が観測されたため)。
カーターの人間原理は、「目的論」的に解釈される限り科学的には受け入れられないものだが、
「弱い人間原理」については「観測選択効果」として考えられる。
ここでの「観測選択効果」とは、観測者がいる時間と場所によって観測結果が異なる、といういわば当たり前の原理である。
変化していく宇宙の歴史の中で、人間が観測できるのは、人間が生存できる時期の宇宙だけである。
人間が観測できる宇宙が、人間の生存に都合よくできているのは当たり前なのである。
しかしまだ「強い人間原理」の謎が残っている。

779:つづき
15/04/09 20:55:46.30 .net
第4章では「多宇宙(マルチバース)」の宇宙論によって、
「強い人間原理」も「観測選択効果」の一種と考えられることが指摘される。
この宇宙が人間の生存につごうよく「ファインチューニング」されているように見えるのは、
無数の宇宙の中で人間が存在できる宇宙に人間が存在しているというだけのことである。
この章では、エヴェレットの多世界解釈に少し触れ、
また、アラン・グースと佐藤勝彦のインフレーション・モデルをやや詳しく説明している。
第5章では、まず素粒子物理学の歴史を簡単にたどる。
次に真空のエネルギーに関して。アインシュタインの宇宙項(λ)の話題や、
スティーヴン・ワインバーグの人間原理を使った真空エネルギーの値の予測などについて説明。
最後に、ひも理論から導き出される多宇宙論があり、それによると宇宙の青写真は10の500乗通りもある。
そして現代の宇宙論では、多宇宙ヴィジョンはデフォであるとのこと。

780:つづき
15/04/09 20:56:39.66 .net
終章では「グレーの階調の中の科学」と題して、多宇宙ヴィジョンや人間原理に対する著者の考えが述べられた後、
「宗教的真理と異なり、科学的知識は永遠に白黒確定することはないのかもしれない。
むしろ永遠にグレーの階調にあるからこそ、科学的知識は強まり、広がるのではないだろうか」
と著者の科学観がまとめられている。
科学史上の風説・俗説・誤解を正しながら、科学思想の変遷を丁寧に追っていき、
人間原理について科学的に納得できる解釈を提出している。
久々に突っ込みどころの見つからない完璧な科学啓蒙書を読ませていただいた。文句なしの星5つ★★★★★

781:無名草子さん
15/07/28 14:23:38.01 .net
岡本茂樹『反省させると犯罪者になります』(新潮新書)2013年発行

著者は臨床教育学者で、刑務所受刑者に対する更生支援を行っている。
論旨はタイトルに尽きるが、若干誤解を招きそうである。
実際には、反省を否定しているわけではなく、むしろ囚人が主体的に真の反省に至ることを目標にしている。
正確には「反省を強制すると」と書くべきだろうし、その方が常識的にも理解しやすいはずだが、
インパクトを重視して、逆説性を強調したのだろう。
要するに、不満や抑圧を抱えたままの犯罪者に対して反省を強要すると、
犯罪者は自己の内面に向き合うことのないまま、表面的な反省のポーズだけが上達していくとのことである。
著者の更生支援の方法としては、囚人に社会や親に対する不満などの本音を吐き出させ、
心を開かせ、他人を受け入れる心理に導いていく。
そして自分の心の痛みに気付いて初めて他人の痛みにも気付くことができるとのこと。
例として酒井法子の謝罪会見を参照し、反省することの問題点を指摘している。
いじめ問題では、尾木ママを批判し、いきなり被害者の立場を思いやることを強制するのではなく、
加害者の視点から始めて、まずは、いじめる側の本音を語らせることを推奨している。
最後に、我慢することや、他人に迷惑をかけないこと、男らしく生きること、などを中心とした教育を批判。
他人に頼ったり甘えたりすることが苦手な者が犯罪者になりやすいとしている。

782:つづき
15/07/28 14:25:14.75 .net
著者の理論としては、親による抑圧とか幼児期のトラウマを強調しており、
やや古くさい精神分析風のモデルに依拠しているようだ。
「反省させてはならない」というのは一見逆説的だが、よく考えれば納得できる話である。
犯罪者は社会に対して漠然とした恨みつらみや憎悪を抱いているわけで、
そうした不満を心の底に押し込めたまま形ばかりの反省をしても、
真の反省にはならないであろうことは容易に想像できる。そういう意味では著者の指摘と実践は重要である。
ただ、親による抑圧を重視しすぎる著者の理論は疑問であり明らかに間違いだと思う。
なんでもかんでも親の抑圧に還元するのは、過去の捏造という精神分析にありがちな暴力になりかねない。
理論としては「心のバランスシート」モデルで理解した方が妥当だろう。
つまり、犯罪者は、親を含めた社会から様々なものを奪われたり被害を被ってきたと深層意識で感じており、
社会に対して巨額の「貸し」があると感じている。
支援者がそうした犯罪者の不満を聞いてやり受け入れてやれば、犯罪者は「貸し」が解消されたと感じる。
そうすると始めて自分の被害者に対する「借り」が真に実感できるようになる、ということではないか。

783:つづき
15/07/28 14:26:35.60 .net
また、イジメに関して「まず加害者の視点から」というのは考え方としては正しいと思うのだが、
これをホームルーム等で話し合うのは明らかにまずい。
いじめっ子の本音を自由に発言させたら、それ自体がいじめられっ子に対する集団リンチになりかねない。
やるなら個別面接か、いじめっ子だけを集めて話しを聞くべきだろう。
だいたい実際にイジメの真っ最中だったら、まず被害者の保護が最優先であり、
「加害者の視点から話し合って」などという悠長なことは言ってられないはずである。
正直、著者の教育観や人間観には、視野狭窄な思い込みが多く、一見柔軟なようでいて硬直している部分もあり、
支持できないところも多いのだが、非常に重要な洞察※を含んでいるということで、
あえて高く評価しておきたい。星4つ★★★★

※ 重要な洞察というのは「素朴な道徳感情に基づく行いや制度が非常にまずい結果を生むことがある」ということである。
「悪いことをしたのだから反省しろ」というのは、一般人のごく自然な道徳感情であり、これを否定するのは非常に難しい。
著者の主張や実践も、厳しい道徳観を持っている人々には理解されにくいだろう。
そういう人が犯罪者の「本音」を聞けば、即座に「自己中」「エゴイスト」「甘え」と言いたくなるはずであり、
著者のメソッドが広く受け入れられることはないだろう。
自然で素朴な道徳感情が災厄をもたらしている例は、経済問題でもよく見られる。
最近ではユーロ圏のギリシャ問題などは典型だろう。

784:無名草子さん
15/12/04 02:41:31.68 .net
ブログでやるといいと思う
そんだけ毎回丁寧な論評書いてればアフィ貼っても踏んでくれるぞ

785:無名草子さん
15/12/05 01:45:40.62 .net
確かにブログでやってほしい。上から目線で恐縮だが、ここまで詳しく書いてくれてたらこのスレじゃなくても読みたいと思う人はいると思われ。

786:無名草子さん
15/12/05 18:26:47.51 .net
リクエストしてええか?
「新しい労働社会」(岩波新書)やってほしい

787:無名草子さん
16/01/31 14:51:45.26 .net
>>663
すげ━亀だけど
URLリンク(d.hatena.ne.jp)

広井ってこんな下らない事しか言ってないのか
勝手に信奉者連れて田舎でコミュ━ンでも作ってろって感じだな

788:無名草子さん
16/07/21 06:24:29.39
支援
よく落ちないな

789:無名草子さん
17/05/05 19:16:51.23 .net
深川図書館特殊部落

790:無名草子さん
17/06/24 09:50:07.57 .net
深川図書館特殊部落

同和加配

奇声あげて人をボコボコにぶんなぐってもOK お咎めなし
ガキどもが走り回る 見て見ぬふり
公務員による恣意行為
etc

なんのための施設か? →特殊な関係用

791:無名草子さん
17/12/21 00:31:48.07 .net
江東区立深川図書館特殊
銅和加配
奇声あげて人をボコボコにぶんなぐってもOK お咎めなし
被害者が警察を呼んでくれと何度も言っているのに公務員は無視し続けてた
幼児が歓声上げて走り回る       見ぬふり
小学生が歓声上げて走り回る     見ぬふり
中学生が大声で談笑して走り回る   見ぬふり
高校生が閲覧机で談笑雑談      見ぬふり
公務員による恣意行為
etc
なんのための施設か? →特殊な関係用
翌日、被害者を公務員が脅していた

792:無名草子さん
18/01/12 10:22:28.75 .net
一般書籍よりもおすすめてきにネットで得する情報とか
グーグル検索⇒『稲本のメツイオウレフフレゼ
BDUAE

793:無名草子さん
18/02/24 10:20:39.49 .net
江東区立深川図書館特殊
銅和加配
在特
奇声あげて人をボコボコにぶんなぐってもOK お咎めなし
被害者が警察を呼んでくれと何度も言っているのに公務員は無視し続けてた
幼児が歓声上げて走り回る       見ぬふり
小学生が歓声上げて走り回る     見ぬふり
中学生が大声で談笑して走り回る   見ぬふり
高校生が閲覧机で談笑雑談      見ぬふり
公務員による恣意行為
etc
なんのための施設か? →特殊な関係用
翌日、被害者を公務員が脅していた

794:無名草子さん
18/05/29 19:15:18.56 .net
RE68I

795:無名草子さん
18/10/06 10:22:50.14 .net
URLリンク(www.yasukuni.or.jp)
基地外衛士に注意

796:無名草子さん
19/07/09 07:11:25.09 .net
つまらん


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