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H.G.ウェルズ『世界史概観』下(岩波新書)
絶対王政の時代から第二次大戦まで(付録では60年代に出た改訂部分が載っていて、そちらは戦後の冷戦時代まで記述されている)
この下巻のほとんどが近代と現代の記述に割かれていて、著者の同時代の問題意識からか、両世界大戦(特に第二次)については詳細に述べられている。
旧版のラストでは、なぜかまた生命の誕生について再論していて、妙に悲観的なムードで終わる。
改訂版では第一次世界大戦後の状況から書き直されている。スターリンや毛沢東に対する評価は辛辣であり、またアメリカのマッカーシズムの赤狩りについても批判している。
近代から現代に近づくに従って、政治家や国家の愚行に対する批判的口調が熱を帯びてくる。
通史と言うには近現代史の比率がバランス的に多めではあるが、名著と言っていいと思う。
以上はすべて既にベストに入っているもの
あと二重投稿してしまいました本当にごめんなさい