21/03/13 11:28:02.67 1qSYxaW+.net
一億年
母さんは女手一つで、俺をここまで育ててくれた。
父さんは俺がまだ赤ん坊の頃に、流行り病で死んでしまったらしい。誠実で実直な人だったと聞いたけれど、顔も覚えていなければ一緒にいた記憶すらないので、あまりピンと来なかった。何でもくっきりとした目は母さん似で、真っ黒な髪は父さん似らしい。
あまり小さい頃の記憶はないけれど、母さんが毎日毎日俺のために身を粉にして働いてくれたことだけは、しっかりと覚えていた。
俺が今通っているグラン剣術学院の入学費と授業料だって、母さんが少ない給金を何年も何年も貯めて工面してくれたものだ。
パワハラ
故郷に残してきた母さんのこともあるので、丁重にお断りさせてもらった。
彼女は女手一つで、俺をここまで育ててくれた。
父さんは俺が生まれてすぐ、流行り病で亡くなってしまったらしい。
優しくて誠実な人だったと聞いているが、顔も覚えてなければ、一緒にいた記憶もないので、正直あまりピンとこなかった。
なんでも白い髪は父さん似で、柔らかい目元は母さん似だそうだ。
小さい時のことはあまり覚えてないけど、それでも母さんが身を粉にして働いてくれたことは、しっかりと記憶に残っている。
冒険者学院の入学金や三年間の授業料も、彼女が少ない給金を何年も溜めて工面してくれた。