20/09/27 07:30:23.78 AK9BoXV5.net
シモンはずっと俺を目の敵にしているはずなのに、なぜそんな俺をこのギルドに置いてくれていたかというと、それは俺の幼馴染のエミリアの存在が大きい。
大きいというか、それが全部だけど。
このギルド内でも5本の指に入る強者で、十二分ギルドに貢献している美少女。
彼女がどうしてもと言ってくれたおかげで俺はギルドに雇ってもらっていた。
もっと早く俺のことは追い出したかったはずだが、これまではエミリアに気を使っていたんだと思う。
そして今日、とうとうシモンは行動に出ようとしている。
これまでこの部屋に呼び出させることなんて無かったからだ。
理由は分からない。
「……クビだ」
「…………」
「【神剣使い】などという名前に期待したのが俺の間違いだったわ! 結局役立たずの無能じゃないか! 弱すぎるにも程がある!」
「…………」
それは同感。
でもこんなメチャクチャな話があるか?
だけどこうなったらもうどうしようもない。
俺は納得がいかないままシモンの小言を1時間ほど聞き、ギルドを追放された。