17/09/09 20:59:36.81 wzITW3pR.net
タニス・リーの作品分析について読んで気づいたんだが、
作者は母娘関係の山に踏み込めば、「人を奴隷・所有物にしてしまう傲慢さ」を
弱点よりむしろ主題に持っていけたね
ヴィルマやフィリーネへの愛玩対象扱いは娘を自分の意のままにする
母のあり方に根ざしているように思えるし、
ゲオルギーネが担った要素はあからさまにこれだ
利己的に他人を奴隷にするからこそ混沌の象徴が与えられてる
下町家族のなかでは実父実姉実母の3人では少しだけ母の影が薄いというか、
母との直面を避けてる気がするし(フェルディナンドと並んで実年齢が近い相手でしかも同性なのだから潜在してる摩擦はかなり大きいはずだった)、
主人公を母にする前に作品を終えてしまっている
アンゲリカやハンネなどの疑似百合演出も、相手をコントロールできるかぎりでの愛玩
という意味で母娘関係のアレンジにすら映る
ゲオルギーネが主人公の分身のごとく見えてくるような対峙を果たしたりすると
主人公の醜悪さは別のかたちに発展できたかもしれんね