【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっ Part74【変な女】at BOOKALL
【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっ Part74【変な女】 - 暇つぶし2ch679:この名無しがすごい!
18/11/05 15:51:18.04 RxAcfQisZ
面白くないわけじゃないし谷川のケツを蹴り上げるって意味では買うのをおすすめする

680:この名無しがすごい!
18/11/07 21:24:16.22 wmSnfI7Ks
>>678
おや、それは残念だね

681:佐々木の世界創造日誌 さたーん ◆yg8YDexMUkMB
18/11/09 19:31:34.36 YrILvkk/c
 そろそろ冬服のブレザーだけだと肌寒く感じるくらいの季節だった。
 シャミセンが布団の中に潜り込んでくるようになったことで俺は秋も終盤に近いことを感じたのだが、まだ10月中旬なのにこの寒さはどういうことなんだと母なる大地の心配をしながら今日も部室に向かうのである。
 部室に入ると、古泉がいた。いや、古泉しかいなかったと言うべきか。
「今日の部活は休みだそうですよ。僕は昨日していたボードゲームの片づけをしていただけです。終わったらすぐ帰りますよ」
 なるほどな、それならとっとと帰らせて頂こうじゃないか。
家に帰って妹の宿題を手伝い─―けっこう手間取って2時間もかかっちまった─―風呂に入っていた時だった。

あいつから電話がかかってきたのは。

682:この名無しがすごい!
18/11/09 20:07:09.33 YrILvkk/c
「キョンくんでんわー」
 風呂に入ってる時にかかってくる電話にいい思い出はないんだがな。誰からだ?
「おんなのひとー。キョンくんの友達だってー」
 だから電話がかかってきたら名前を聞いとけって何回言った?
まぁこんな時間にかけてくるような女なんてあいつしかいないだろうが・・・・・・
「やぁ、キョン。やはり入浴中だったようだね。まぁこんな時間にかけてきた僕にも責任がある。すまないね」
 やはり受話器の奥から聞こえてきたのは佐々木の声だった。
「久しぶりにお前の声が聞けたのは嬉しいが・・・・・・何の用だ?」
 また橘京子やらなんちゃら領域やらがろくでもない事を企みだしたんじゃないだろうな。
なにが可笑しいのか佐々木はくっくっと笑い声を漏らすと
「僕が知っている範囲内だとそんなことは無い。今回の電話は個人的な用件についてのものだ」
「用事?どういうことだ?」
「キョン・・・・・・」
 そう前置きしてから、佐々木は、天地がトリプルアクセルしそうな事を言った。
「明日、僕と一緒に出掛けないかい?」?

683:この名無しがすごい!
18/11/22 20:53:22.97 GRCEJk3Jv
期待

684:>>683 あざます!励みになりますね ◆yg8YDexMUkMB
18/12/18 21:18:20.19 Cg18G/l+B
「いや、いそがしいなら別にいいんだがね。どうせいつでも出来る事なんだが、どうせなら早いほうがいいからね。善は急げとも言うし」
 明日は土曜日、SOS団不思議探しツアーの日である。もし万一にでもサボった場合我らが団長が黙っているはずも無く、当然古泉のバイトが忙しくなることは明らかだ。そんな無用のトラブルを引き起こす気は毛頭無い。だが佐々木と二人で休日を過ごすというのも悪い話ではない。
「土曜は少々野暮用があって忙しいから無理だ。だが日曜なら付き合うぞ」
「オーケー、では日曜九時に、いつもの喫茶店で。じゃあ」
 そう言って電話は切れた。
長風呂したせいで少々のぼせた。強く被りを振って、俺はベッドに飛び込んだ。
 何かが起こる気がして、全く眠れなかった。

685:この名無しがすごい!
18/12/18 21:24:50.11 HTtwXR3EN
期待しています。

686:カルチェ・ラタンの迷い子たち キョンと佐々木とハルヒと古泉~
18/12/18 22:01:26.80 HTtwXR3EN
     カルチェ・ラタンの迷い子たち キョンと佐々木とハルヒと古泉~その108

 不思議な夢を見ていた。
 夢の中で、わたしは高校生だった。
 知らない街の、坂の上の高校に、わたしは通っていた。
 わたしは誰も部員がいない部室にいて、そんな日々が続いたある日、男の子と女の子がやってきた。
 二人は部員となり、やがてあと二人部員が増えて、廃部寸前だった文芸部はヘンテコリンな名前のサ-クルになり、
 へんな活動ばかりやっていた。
 わたしはやがて男の子と親しくなり、いつも一緒に行動していた。
 わたしに困ったことがあると、男の子はいつも力を貸してくれた。
 そうやって、長くて短いような時間を過ごした。

 「大学に行くんだ」

 進路を決める日。
 男の子は強い決意で、力を込めてそういった。

 わたしとは違う道を進む。
 わたしとは違う世界へ行く。

 彼の事が好きだった。
 彼はわたしを支えてくれた。

 一緒に過ごした時間は短いけれど、わたしにとっては、何よりもかけがえのない宝物。

 夢の中のわたし。
 今ここにいるわたし。

 あのわたしは、別のわたし。
 彼とすごしたもう一人のわたし。

 でも、同じように、わたしは彼のもとから離れていくのだ。
 ---------------------------------------------------------------------------------

 「おい、長東」

 キョン君に声をかけられて、わたしは我に返る。

 「どうしたんだ、ぼんやりして?」

 歩道の真ん中にわたしは立ち止まっていたらしい。おまけに夢まで見ていたらしい。

 「え?、あっ、その……、ちょっと、夜空に見とれちゃて、お酒の飲みすぎかな」

 顔が赤くなるのが自分でもはっきりとわかる。

 そして、夢の中の男の子は、キョン君だった。

687:カルチェ・ラタンの迷い子たち キョンと佐々木とハルヒと古泉~
18/12/18 22:42:42.87 HTtwXR3EN
    カルチェ・ラタンの迷い子たち キョンと佐々木とハルヒと古泉~その109

 「未来の時空間軸が不安定化している」

 しばし長門の体(長東ではあるが)を抱きしめた後、抱擁を解いて、長門が俺に告げた言葉がそれだった。

 「é-Qarufz-85923世界、すなわち今のあなたがいる未来の時空間軸は、この世界の時間で、2年前に流動
変転性が止まり、固定化された。しかし、その固定化が揺らぎ、時空間軸が変化しつつある」
 「原因は?まさか、ハルヒにあの力が戻ってきているのか?」

 高校時代、散々俺達を振り回し、長門をはじめとする3人のかけがえのない友人たちを呼び寄せたあの力が
ハルヒに復活するのか?

 「違う。この不安定化は、改変により生じた、時空間への負荷偏移が、あなたの未来軸の変異可能性が生じたことに
より起きた現象。固定化を伴った時空改変能力による改変は、涼宮ハルヒの単独要素を基とするものではなく、
あなたというもう一つの改変要素があって行われた。それゆえにあなたや、あるいは涼宮ハルヒに変異可能性が生じた場合、
負荷偏移は、本来あるべき姿、すなわち改変前の世界への再改変を構築しようと働きかける。しかし時空間が固定化された
過去を変えることは不可能であり、負荷偏移の力は、未来へ向かって働く」

 ここで長門はいったん言葉を止め、そして俺にこう告げた。

 「あなたの未来は、大きく変化する」

688:この名無しがすごい!
18/12/29 19:36:58.29 hWEXSE/uo
年越し佐々木さん

689:この名無しがすごい!
19/01/01 19:32:01.53 zImIt4e8b
佐々木さん、明けましておめでとうございます。
今年こそは、新しいあなたのお話が発表される事を願っています。

690:さたーん
19/01/04 08:27:14.45 +OWMRZ6nG
佐々木さん、あけましておめでとうございます。
今年もあなたの活躍を期待すると共に、谷川が仕事することを祈っています。

691:この名無しがすごい!
19/02/04 20:37:46.74 H/mwCmsym
そろそろ谷川先生の新刊が出てもよさそうなものだけど

692:カルチェ・ラタンの迷い子たち キョンと佐々木とハルヒと古泉~
19/03/02 21:40:42.79 D/Jb61ud9
        カルチェ・ラタンの迷い子たち キョンと佐々木とハルヒと古泉~その110

 「あなたの未来は、大きく変化する」

 長門の話をかいつまんで言うと、俺の未来は、二年前に決められた、ということだった。
 俺自身の選択ではあるものの、ある種の方向性が作られ、時の流れはその方向に向かい、俺の未来はその先に
流れの中に存在する。
 どうやら俺の人生は、その通りに進んでいたらしい。

 だが……


 「その時空間軸は今や固定化されてはいない。故にあなたの未来は不確定要因により、大きく変動する。それはあなただけでなく、
あなたの周りの人の未来も変動させていく」

 ”人生は、自分一人で決まるわけではない”

 K大の教養学の講義に学んだ言葉が、ふと心に浮かんだ。
 -------------------------------------------------------------------------------------------------------
 
 哲学の道を俺と長門は並んで歩く。
 
 「わたしはとても気分がいい」

 淡々と、しかし喜びの感情が混じった長門のつぶやきに、俺は深く頷く。

 「こうしてあなたと一緒の時を過ごす。それがどれだけ大切なことなのか。わたしが”長東”であれば、もっと理解出来たのに」
 「だけど、もうすぐこの時間も終わる」

 その言葉に俺は歩みを止め、長門の顔を見つめる
 感情に乏しい、しかし俺にはわかる、悲し気な表情を浮かべた長門の顔。
 
 「わたしがこの場所に入れるのはこの時のこの時間だけ。時空間の不安定化に伴う”ゆらぎ”は固定化に伴う”戒”をなくすが、
それはすぐに元に戻る」

 「わたしもまた戻らねばならない」
 

693:この名無しがすごい!
19/03/08 19:53:15.63 rErt6u76x
つ④

694:この名無しがすごい!
19/03/11 01:14:50.94 ViUuf/Otm
佐々木の事をまだ覚えてる人がいて嬉しいな
ss作家もまた頑張ってくれ

695:この名無しがすごい!
19/03/21 22:33:41.85 1POGpc2Cj
春が来ましたよ、佐々木さん

696:この名無しがすごい!
19/03/29 00:45:09.70 dhZ8D026F
もうすぐ桜が咲きますよ、佐々木さん

最近佐々木さんのイラストが無いと思っていたらこんなのを見つけた
URLリンク(twitter.com)
佐々木さん合同誌かぁ…懐かしいなぁ

697:カルチェ・ラタンの迷い子たち キョンと佐々木とハルヒと古泉~
19/04/16 22:34:41.68 zZ+FN3Z6O
カルチェ・ラタンの迷い子たち キョンと佐々木とハルヒと古泉~その111

長門の言葉に、俺は疑問を覚えた。
 「待ってくれ、長門。”この時の、この時間だけ”とはどういうことだ?俺の未来が変化することによる時空間の不安定化が生じるなら、未来が決まってもいない
現段階で、”戒”とやらが、俺とお前が会うことができない制約がどうしてまた生じるんだ?」

 「具体的にわたしからすべてを言うことはできない。それを知ることにより、未来の時間軸の、予想のつかない変化が起こる可能性が生じる可能性が高い」
 「ただ、あなたの未来が不安定化するといっても、それは続くわけではない。新たな未来の時間軸の固定化の萌芽が生まれると、流れは急速にその方向へ向かい、
”戒”が生じる」

 ここで長門は言葉を区切り、また続けた。

 「長東由希は、わたしの並列在異連続同素体は、あなたの未来に影響を与える可能性を持つ存在だった。しかし、その可能性は、今日のこの日の、この時間をもって
消える。この娘とあなたの繋がりは、これから先、途切れることはないが、徐々に離れていく。そして、それは、あなたの時間軸の固定化につながっていく」

 -----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

 そろそろ長門が去る時が来たようだ。
 
 「最後に」

 長門の言葉に、俺はうなずき、もういちど長門(長東)の体を、あの高校生活最後の日のように、言葉にならない、俺と長門だけにしかわからない、たくさんの
思いを込めて、抱きしめる。
 どれくらいそうしていたのか、長いような、短いような時間が過ぎ、長門は俺の体に回していた手を外し、俺から離れる。

 「あなたに会えなくても、わたしはあなたを見守っている。あなたがわたしの事を覚えていてくれるように、わたしもあなたのことを忘れることはない。あなたと
過ごした時間の記憶と共に、わたしはこれからもあり続ける」

 長門のその言葉を、俺はしっかり胸に刻みつける

 「これから先、あなたの未来が変化することにより、あなたは迷うことがあるかもしれない。苦しむかもしれない。けれど、迷った時には道標がある。苦しむ時に
はあなたを支える人がいる。あなたはあなたの大事な思いを、あなたと共にあるものを信じて進んでほしい」

 「さようなら、あなた」

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698:カルチェ・ラタンの迷い子たち キョンと佐々木とハルヒと古泉~
19/04/16 23:17:57.53 zZ+FN3Z6O
 「おい、長東」

 キョン君に声をかけられて、わたしは我に返る。

 道の真ん中で呆けて突っ立っていたなんて、よりによってキョン君の前でそんなことをするなんて、
わたしは顔から火が出るくらい恥ずかしかった。
 キョン君は笑っていたが、それ以上は何も言わず、酔い覚ましと称して、一緒に歩き始めた。

 ”でも”

 こんな風にキョン君と一緒の時間を過ごせる時も、もうすぐ終わる。

 「キョン君、わたしね」

 叔父さんの所で働くのは4月からだけど、それを待たずに、わたしは年が明けてからすぐに、今住んでいる
アパ-トを引き払うつもりでいた。
 京都は学生の街。
 3月は新入生となった学生による引っ越しシ-ズンの、一番忙しい時で、業者に頼んでも予約を取るのは難しく、
料金も跳ね上がる。

 ”その前に叔父さんの所に引っ越しして来ればいい”

 叔父さんの家には離れがあって、そこに住んで、叔父さんの下で働かせてもらえるのはとてもありがたいことだった。
 高校卒業して二年という月日が過ぎようとしているけど、その間、一人暮らしをして、自分で生活のリズムを作り、家事を
やって、勉強したり、バイトしたり、あるいは専門学校の仲間と知り合えたことは、本当にいい経験になった。

 そして。

 キョン君と出会えたこと。
 キョン君と一緒の時間を過ごせたこと。
 キョン君を好きになったこと。

 ”だけど”

 キョン君には、大事に思う人がいる。
 学校が一緒で、わたしより共に過ごす時間も多くて、とても綺麗で、頭がよくて、キョン君と話が合って、キョン君と
一緒にいることが、ごく自然で当たり前のように、だれもが感じる人が。

 ”かなわない”

 その人にはとても勝てない。
 わたしが入り込む余地はなかった。

 それでも。

 キョン君と過ごせた時間は、わたしにとって、大切な思い出になるのだ。

699:この名無しがすごい!
19/04/29 13:34:29.74 8baMM3SXm
平成が終わりそうですよ、佐々木さん


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