21/06/10 01:17:14.30 DIx6qVIz.net
石原慎太郎は同じ本で、三島の死を次のようにも語っています。
それにしても三島さんがボディビルなんぞといういわばフェイクの肉体を容易に作り上げてしまう手立てに入れ上げてさえいなければ、氏は肉体という彼にとって対極的な遠さにあったものに行き会うことも無く、むしろ自分の抱えた肉体への劣等感をバネにしてもっと隠微な徹底して美的なものを追求しつくし、未曽有の美意識の世界を構築したかもしれないが、なまじ肉体への憧れを抱いてしまっただけに、下手なスポーツ程度への耽溺ならともかく、スポーツではとてもかなわぬ自らの能力の代行として、抱えてしまった肉体への裏打ちとしての政治的行為を選ぶ羽目になってしまったに違いない。