☆☆☆ドストエフスキー統一スレッド①☆☆☆at BOOK
☆☆☆ドストエフスキー統一スレッド①☆☆☆ - 暇つぶし2ch53:吾輩は名無しである
20/12/12 23:38:53.38 vrc311AB.net
>>51
オレは虐げられた人々がドストエフスキーの中でも特に好きです
この哀れな少女の物語にテーマがあるとすれば「許し」の他にはありえないし、もしくは虐げられた人々の恋愛譚であったとしても許しのテーマは省けないと言えます
許すもの、許さないもの、許されるもの、許されざるものがすべていて、それが過去の物語と現在進行中の物語と重なっています
時間の処理をこれほどまで上手くこなしている物語は、言われたように芸術的にも純度が高いのかもしれません
大それた発言という自覚はあるけど、ネリーはイワンの原型をもっていると考えられる
哀れなネリーは「許さない」ものだけど、この少女は「許されるべきもの」の存在も「許されざるべきもの」のことも「許さなければいけない」ことも同時に知っていた
「汝、敵を許せ」と私は聞いたしそれを知っている、それでも私は許さない、と少女は語る
彼らが捨てられないのは時間という存在だと思う
許しとは今までの罪過も過失的な時間もすべて帳消しにして「無条件に」裁きを放棄する行為とも言える
虐げられた人々が被った時間を許さないネリーは母親のために許さないことを選ぼうとして自らは愛を失いかけるが、彼女を愛する人たちが用意されていることはもう一つの許し、許さないことを選んだ少女への「無条件の」裁きの放棄がなされている
ここにもう一つ二重性があるとさえ思いました
だからオレはドストエフスキーの中でも虐げられた人々は別格に好きです


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