☆☆☆ドストエフスキー統一スレッド①☆☆☆at BOOK
☆☆☆ドストエフスキー統一スレッド①☆☆☆ - 暇つぶし2ch39:吾輩は名無しである
20/12/07 22:00:16.98 atNS29Eh.net
URLリンク(jp.rbth.com)

40:吾輩は名無しである
20/12/07 22:16:48.68 hB9Hl/6w.net
>>39
この記事面白いな
ただアンナの写真は他に無かったかな

41:吾輩は名無しである
20/12/07 23:00:17.39 atNS29Eh.net
トルストイのこれ面白いよ
URLリンク(jp.rbth.com)
にしてもちょっとゴツいって表現はシュールで笑ってしまった

42:吾輩は名無しである
20/12/07 23:02:35.81 atNS29Eh.net
ここで爆笑したw
兄たちが初めて私を娼家に連れて行き、私がその行為をやったとき、私は事が終わった後で、その女性のベッドの脇に立って泣いた」。トルストイは後に自分の童貞喪失をこのように回想している。彼は16歳だった。

43:吾輩は名無しである
20/12/08 00:01:38.50 K0i3z5RF.net
>>41
トルストイのヰタ・セクスアリスか
もっと聖人ぽい人かと思ってた
戦争と平和とアンナ・カレーニナは読んだけど内容はほとんど覚えてない

44:吾輩は名無しである
20/12/08 11:09:03.00 ANFkxxpz.net
内容をほとんど覚えていないんじゃ読んだとは言えない
字面を追っただけで頭に入れていないんだね

45:吾輩は名無しである
20/12/08 11:33:08.34 K0i3z5RF.net
>>44
その点はおっしゃる通り

46:吾輩は名無しである
20/12/09 01:44:21.51 07Yb5tjt.net
古典はしかたないところもありますよ
オレも分かったような気でいても、2回目読むと見落としていたところがでてくるでてくるで、最近分かったのは、再読するなら時間をあけるのがいいと気がつきました

47:吾輩は名無しである
20/12/09 15:09:37.24 lCknOQvt.net
>>46
確かにそうですね
戦争と平和もアンナ・カレーニナも10年以上前に一度読んだきりで
記憶を手繰り寄せるとプラトン?という名の賢人が教え諭すシーンとアンナの自殺シーンくらいのものです
戦争と平和は時間があれば読み直そうがとは思いますがいつになることやら

48:吾輩は名無しである
20/12/09 15:11:34.77 iYbGlC+k.net
大江健三郎読め

49:吾輩は名無しである
20/12/09 16:26:18.41 1IZTO0Vs.net
万延元年のフットボールは面白かった
あと初期の短編はいくつか読んだ
近年の作品は福田和也が酷評してたな
元から読む気はないけど

50:吾輩は名無しである
20/12/10 12:12:52.57 QbjCfU70.net
『万延元年のフットボール』はドストエフスキーの影響が顕著だ
フォークナーの土着性とドストエフスキーの心理分析が融合した傑作

51:吾輩は名無しである
20/12/12 00:23:53.39 HfnnEe3J.net
ドストエフスキーの小説の中で最も芸術的純度の高いのは『未成年』と『虐げられた人びと』である

52:吾輩は名無しである
20/12/12 01:57:08.00 zYSCm8Un.net
>>51
いい命題だと思いますが
論証してほしいところではあります

53:吾輩は名無しである
20/12/12 23:38:53.38 vrc311AB.net
>>51
オレは虐げられた人々がドストエフスキーの中でも特に好きです
この哀れな少女の物語にテーマがあるとすれば「許し」の他にはありえないし、もしくは虐げられた人々の恋愛譚であったとしても許しのテーマは省けないと言えます
許すもの、許さないもの、許されるもの、許されざるものがすべていて、それが過去の物語と現在進行中の物語と重なっています
時間の処理をこれほどまで上手くこなしている物語は、言われたように芸術的にも純度が高いのかもしれません
大それた発言という自覚はあるけど、ネリーはイワンの原型をもっていると考えられる
哀れなネリーは「許さない」ものだけど、この少女は「許されるべきもの」の存在も「許されざるべきもの」のことも「許さなければいけない」ことも同時に知っていた
「汝、敵を許せ」と私は聞いたしそれを知っている、それでも私は許さない、と少女は語る
彼らが捨てられないのは時間という存在だと思う
許しとは今までの罪過も過失的な時間もすべて帳消しにして「無条件に」裁きを放棄する行為とも言える
虐げられた人々が被った時間を許さないネリーは母親のために許さないことを選ぼうとして自らは愛を失いかけるが、彼女を愛する人たちが用意されていることはもう一つの許し、許さないことを選んだ少女への「無条件の」裁きの放棄がなされている
ここにもう一つ二重性があるとさえ思いました
だからオレはドストエフスキーの中でも虐げられた人々は別格に好きです

54:吾輩は名無しである
20/12/12 23:47:21.19 vrc311AB.net
修正
×敵を許せ
○敵を愛せ

55:51
20/12/13 00:25:23.42 GmOo2yk8.net
>>53
5ちゃんねるでは滅多にお目にかかれないレスをありがとう
ドストエフスキーは宗教や政治思想とも密接に関係する作家なので、
そちらの方面から分析され、高く評価される傾向にある
しかし、文学の芸術性のみから評価するアプローチも重要だと考える
『未成年』と『虐げられた人びと』は『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』
に匹敵する芸術性豊かなロシアの傑作だと思う

56:吾輩は名無しである
20/12/13 15:42:12.69 6BrmWEuH.net
ドストエフスキーに限らず、文学や本から話題になるのは際立った性格を持つもの、つまりは特別に裕福なもの、あるいは特別に貧しいものや、特別に善良なものもしくは特別に悪いものだったりまします
話題になるとはそういうことで当たり前のことだけど、白痴には普通の人間、それも多くの中の一人として数えられるような人物がよくでてくる
平凡な普通の人間を芸術的に再現することそれが書く方としては難しいのだと思うが、現実的に存在するのは「こういう普通の人」が人間の大半を占めています
ガヴリーラ・アルダリオノヴィチ・イヴォルギンはその最たる例と言える(イヴォルギン将軍の長男。エパンチン家の秘書。腹黒く欲張りで、癇癪持ちの羨望家。7万5000ルーブルを手にするためナスターシャと政略結婚をしようとしている。)
彼の自己紹介はこんなところだけど、この人はある程度賢くある程度裕福である
裕福と言ってもロスチャイルドほどではないが、今日の日銭に頭を惑わすほど貧窮してはいない
ある程度ズル賢いけどある程度には善良でもあり、妄想に自惚れてしまいほど理性がないわけでもないし、人の裏をかいて何かを計るほどの才能は持っている
こういう人間はやがて絶望する
オリジナリティを持たない自分がいるという認識は自立心の問題となり人格的に苦悩するに違いない
彼は不幸ではあるが、彼の持つ苦悩とはとても高い
やがて彼は葛藤に苦しむことになるが、何かを見つけるかもしれない
例えばイッポリートのように、事実、彼らの苦悩と発見されるべき対象人の思いはコロンブスやガリレオのそれに劣らない
「これからもばかなことをしてゆかなくてはならない自分には才能がないという深刻な、絶ゆることのない自覚と、同時にまた、自分はきわめて独立的な人間なのだと信じようとする押さえがたい要求は、ほとんどまだ少年のころからひどく彼の心を痛めつけていた。」

57:吾輩は名無しである
20/12/13 15:43:11.39 6BrmWEuH.net
それとは反対の人たちもいる
彼らは幸福ではあるが愚かでもある
サングラスをかければもはや自分が時代を引き連れている先端にいるように思い込み、妄想に埋没し確信してしまい、自分を疑おうとはしない
こういう人たち、ドストエフスキーやトルストイでよく書かれるのは令嬢たちとして登場する
「心の中に何か人類共通の善良な気持を、ほんの露ほどでも感ずれば、社会発展の先頭に立っているという感じは自分以外の人にはわかるまいと、すぐに思い込んでしまう。また、何かの思想をほんのちょっとでも聞きかじるとか、何かの本の一ページでもほんのちょっとめくって見るとかすれば、もうこれは『自分自身の思想』であって、まぎれもなく、自分自身の頭の中に生まれたのだとさっそく、信じてしまう。」
彼らは愚かではあるが幸福な人たちと言える
やがてくる独立心の葛藤もなく自分の妄想を信じきって人生を終えることにはなるが、それらの苦悩は存在しない
純真な厚かましさを持つ人間には苦悩という自省は似合わない、と言えるのかもしれません
思うのは、はたして、普通に賢い人間と普通に愚かな人間はどちらがいいのかは正直なんとも言えなくなります

58:吾輩は名無しである
20/12/13 15:57:17.62 6BrmWEuH.net
>>55
宗教的もしくは政治的な分析が多いのは簡単だからだと思います
宗教や政治は基準がハッキリしているので対比しやすいし、分析もしやすかったりします
一方で文学を芸術から分析しようよすると美的センスが問われます
これはとても難しい作業のように思います
だから分析する時はついついオレも宗教や政治に頼りがちです
にしても、そこに上げられた本は読んだけど、戦争と平和の登場人物の多さには霹靂させられました
トルストイの頭の中を一回は覗いてみたいw

59:吾輩は名無しである
20/12/15 00:31:19.65 4wq4+QjK.net
美は世界を救うと謎めいた言葉をムイシュキンは残しました
美についてドストエフスキーはこう言ったようです
「この世にただ一人本当に美しい人がおります。それはキリストです。(…) キリスト教文学にあらわれた美しい人びとのなかで、もっとも完成されたのはドン・キホーテです。しかし彼が美しいのは、それと同時に彼が滑稽であるためにほかなりません。」
それによると美とは滑稽であること、そしてキリスト、ドン・キホーテ、白痴、がキーワードのようです
というわけで来年の抱負はセルバンテスのドンキホーテを読むことにしようと思いましたが、ナニコレめっちゃながい…

60:吾輩は名無しである
20/12/15 01:51:06.05 ZI4W3ju0.net
ドン・キホーテの読書リポート
週一マストでお願いしたい

61:吾輩は名無しである
20/12/15 02:13:23.37 4wq4+QjK.net
来年からですけどね
今年中には集めます
出来るだけ読んだ分は書いてみます
進行状況にもよるけどね

62:吾輩は名無しである
20/12/15 10:17:59.24 gMvt9ggA.net
比類なく善良な人間をユーモアたっぷりに描くのが得意だったのがイギリスの文豪ディケンズ
ドストエフスキーもこの作家の愛読者だったが、『大いなる遺産』のジョーなどは途方もなく
善良な人物として見事に造型されており、『白痴』のムイシュキンもここまで美しく造型しきれていない

63:吾輩は名無しである
20/12/16 21:20:23.77 XIvkyvg5.net
坂口安吾はドストエフスキーは比類なく善良な人間を描こうとしてカラマーゾフのアリョーシャでなんとか間に合った(大意)と書いてたが
オレはどこか病的な人間をブラックユーモアたっぷりに描くドストエフスキーが好きなんだよね

64:吾輩は名無しである
20/12/17 01:27:37.69 4TlKNsvw.net
先日言っていたノスタルジアを見ました
まだ消化できていません
これ映画じゃなくて(というかなんの分類と呼んでいいのかも分からない)文学とか詩の映像化みたいなものかもしれない
一滴に一滴を足すと大きな一滴になるという魂の拡張の話とか、精神と肉体の存在についての同時性の有無の話とか、その辺の解釈については精神的すぎて難しいすぎるけど、もし凡人のオレにも簡単に分かるところがあるとすれば、ロシア人がどれだけ哀愁に近い感情を祖国という土壌に思いを寄せているのかはハッキリと理解できました
ドストエフスキーの土壌主義もそうで、ロシア、それもソ連下にあった彼らには国家、それも幼少期に過ごした大地というのは彼ら自身の自己同一性の中で基礎や礎になり得るような重要な役割を果たしていて欠かせない大きな存在になっているように感じました
おまえは存在しないし、存在を持たない
神がおまえの代わりに存在する

65:吾輩は名無しである
20/12/17 01:54:00.05 4TlKNsvw.net
そして頭の中から第九とマタイ受難曲が離れない…

66:吾輩は名無しである
20/12/18 08:30:03.08 Nw4I1z6h.net
久々に貧しき人びとを読んでる
清書専門の年配の下級官吏マカール・ジェーヴシキンと遠い親戚で破滅した領地管理人の娘ワルワーラ・ドブロショーロワの間の書簡体小説
この傑作を書いた時作家はまだ23歳だって
基本善良な二人の過去と現在を生き生きと描写しながら時に辛辣な毒を感じさせる書きっぷりが若書きとはいえさすが
女学校出でプーシキンを愛読するワルワーラにジェーヴシキンが知人である三流作家のクサさ満載の作品をさも立派な文学作品かのように紹介するが
ドストエフスキーによる三流作家の文体模写(?)が実に上手に下手くそに書いてある

67:吾輩は名無しである
20/12/18 10:14:56.89 /DQkdUFh.net
近いうちに『分身』と『永遠の夫』を読むつもり

68:吾輩は名無しである
20/12/18 11:32:39.49 Nw4I1z6h.net
>>67
ええね
オレは全集制覇するぞ!と意気込んで1巻から読み始めても
いつもアッサリ『分身』で挫折してきた
次に読んでみようかな

69:吾輩は名無しである
20/12/18 11:36:55.17 SLyKMRv7.net
>>53
『虐げられた人びと』の少女ネリーはディケンズの傑作
『骨董屋』のヒロイン、ネルから造型されている
ネリーがいるのといないのとでは、この小説の深さはまるで違っていただろう

70:吾輩は名無しである
20/12/18 15:12:33.59 sM/iAKlr.net
『骨董屋』の連載当時新刊を積んだ船が入港するとイギリスの船乗りにアメリカの荷役夫が
「ネルはどうなった?」
と尋ねたという話がある
聞いちゃっていいのかよとも思うがそれぐらい大人気だったらしい
今では文学作品とされ敬遠され気味な小説も当時は娯楽の王様的存在だったわけで
そう考えるとバルザックもディケンズもドストエフスキーも成功した大エンタメプロデューサーとしての側面もあるのかと改めて思う

71:吾輩は名無しである
20/12/18 17:06:05.62 I0Zz1ivL.net
ドストエフスキーは違うな

72:吾輩は名無しである
20/12/18 17:32:22.85 LqDqNfCC.net
>>71
なるほど
なんで違うと思う?

73:吾輩は名無しである
20/12/18 20:54:16.95 sM/iAKlr.net
バルザックやディケンズが生きた19世紀の英仏は市民革命を経て社会的には安定に向かいつつあったのに対し
当時の露はまさに共産主義革命前夜の混乱期で
その混沌とした社会で生き構想を練り小説を書いたというある意味特権的地位を持ったことが
ドストエフスキーに対する特異な評価を生んだんじゃないかとは思う
もちろん本人の才能あってこそだが
政治的混沌が文学的な異才を生み出す例は
マジックリアリズムで知られる南米文学にもあるらしい

74:吾輩は名無しである
20/12/18 21:56:00.07 AiR9JVup.net
>>1の朝鮮人立ち入り厳禁って何でなの?

75:吾輩は名無しである
20/12/18 22:18:11.69 /DQkdUFh.net
イギリスはともかく19世紀前半のフランスは帝政、共和政、王政復古と
めまぐるしい激変の時代で、とても安定期とはいえない

76:吾輩は名無しである
20/12/18 22:58:44.46 kTMTfmN5.net
>>74
ドストエフスキーが今で言うネトウヨみたいな人だったからね。
その作品を愛す者もネトウヨたれという、創価学会員の熱い思いが込められているだよ。

77:吾輩は名無しである
20/12/19 02:08:47.66 DuWKmQR5.net
ちな、ロシアの19世紀前半の時代背景です
カラマーゾフの兄弟の成立
URLリンク(textview.jp)
まず、この小説が、1861年のアレクサンドル二世による農奴解放後のロシアを舞台にしていることは明らかです。
小説の第4部で、陪審制度(1864年に導入)に基づく裁判が描かれていることがその証です。
そこで私はこう規定しようと思うのです。
13年後の「いま」とは、ドストエフスキーがこの小説を書き始めた時点、すなわち、雑誌連載が始まった1879年である、したがってその 「13年前」とは、ずばり1866年である、と。
では、この当時のロシア社会はどのような状況にあったのでしょうか。
まず、まっさきに目に入るのが、1861年のアレクサンドル二世による農奴解放です。
まさにこの施策によって、約250年におよぶロマノフ王朝の屋台骨に鋭い亀裂が走りました。
近代化に乗り遅れ、クリミア戦争(1853~56)に敗れたロシアにとって、ヨーロッパ的な近代国家の道を目指し、工業化を図るには、何よりも安価な労働力が欠かせませんでした。
これによって、第一に、ひと握りの貴族=地主階級と圧倒的な数の農民という二極の構造が崩れ始めます。
しかし、農奴解放は、より赤裸々なかたちで新たな二極化した社会を現出させました。
行き場を失った多くの元農奴たちが、都会の底辺にうずくまる「ルンペンプロレタリアート」と化していったのです。彼らはもはや、キリスト教の神に救いを求めることはできませんでした。
何よりも、欲望の実現をいとも容易なものとする金への執着とアナーキーな自由が、解き放たれた彼らの心と現実の生活を支配し始めていきます。こうして、農奴解放以後に書かれたドストエフスキーの小説のすべての中心的テーマの主役を金が担い始めます。『罪と罰』にしろ、『白痴』にしろ、ほとんどの登場人物が、金を中心に、車座に配置されたかのような印象すら受けるほどです。

78:吾輩は名無しである
20/12/19 02:08:57.86 DuWKmQR5.net
『カラマーゾフの兄弟』も例外ではありませんでした。拝金主義は、登場人物たちの心理や行動を理解する上で欠かせない事実です。
父親のフョードル・カラマーゾフは自分の財産を息子たちにびた一文も渡さないと息巻き、長男のドミートリーも、婚約者に借りた3000ルーブルを返すために身も心も引き裂かれた状態で金策に走ります。
父親と長男が奪い合うグルーシェニカは、初め蓄財に励むエゴイスティックな女性として登場します。カラマーゾフ家の次男イワンも、料理 人スメルジャコフも、ある意味で金の囚人です。
もう一つ述べておきたいのは、この拝金主義の高まりと呼応するかのように革命の機運(すなわち人民主義)が台頭し始めたことです。
ドストエフスキーが『カラマーゾフの兄弟』に着手する時期は、まさに政治テロルがクライマックスを迎えようとしていました。
1878年1月 ペテルブルク特別市長官フョードル・トレーポフ将軍暗殺未遂事件
1878年8月 憲兵総監メゼンツォフ刺殺事件
1878年12月 陸軍将校ドゥブローヴィン事件
1879年3月 ドレンチェリン将軍暗殺未遂事件
1879年4月 参謀本部前皇帝暗殺未遂事件
1879年11月 皇帝列車爆破事件
驚くべき頻度と言わざるをえません。
ところが、さきほど「第一の小説」の舞台の年号として導き出した1866年は、その先駆けとなった事件、すなわちアレクサンドル二世の最初の暗殺未遂事件が起きた年だったのです。
ちなみに、この暗殺未遂事件を起こして処刑された人物の名は、ドミートリー・カラコーゾフ。この人物の名前をみなさんは、しっかりと記憶にとどめておかなくてはなりません。
■『NHK100分de名著 カラマーゾフの兄弟』より

79:吾輩は名無しみたいな
20/12/19 02:13:06.15 WR5ANZXm.net
>>75
ぐぬー
確かに

80:吾輩は名無しである
20/12/19 02:18:56.24 WR5ANZXm.net
ドミートリー・カラコーゾフて
まんまやんけ

81:吾輩は名無しである
20/12/19 11:53:42.39 fKmxXbBs.net
いま、帝政ロシア末期の大臣暗殺事件をめぐるコンラッドの『西欧の眼の下に』を
読んでいるが、とても興味深い
ロシアと西ヨーロッパをまったく別の世界として対比して描いている
ロシアは帝政から共産主義独裁へと暗黒の圧政が続いた

82:吾輩は名無しである
20/12/19 12:28:43.04 DuWKmQR5.net
コンラッドですね
短くていい本だなと思って読んだ闇の奥は難しすぎて挫折しそうになったのを覚えています

83:吾輩は名無しである
20/12/19 12:33:45.63 WR5ANZXm.net
コンラッドは読んだことないけどおもしろそうと思ってちょっと調べてみた
コンラッドが元船員でドストエフスキーを嫌ってたことは知ってたが
その理由がわかった気がする(以下ウィキより)
コンラッドは没落したポーランド貴族の小地主の息子で
父はロシア支配下のポーランドにおいて独立運動を指導していたが投獄流刑の後両親を結核で失っている
文学研究者でもあった父の影響でシェイクスピア、ディケンズ、ユゴー、ポーランドの古典に親しみ、フランス語を習い、海洋文学に出会い感化され
裕福な母方の伯父に引き取られ教育を受けていたが海への思いが膨れ上がり
伯父が止めるのを振り切って船員となって武器密輸や国家間の政治的陰謀にも関与するようなヤバイ船にも乗ったりして世界をめぐり縁あってイギリスで世界的大作家になるってなんかスゲえ人だなこの人
コンラッドの文学作品は、チャールズ・ディケンズやフョードル・ドストエフスキーに代表される古典的小説とモダニズム小説との中間的存在として位置づけられる。
ただしコンラッド本人は、イワン・ツルゲーネフを除き、ロシア文学にはあまり良い印象を持っていなかった
とのこと

84:吾輩は名無しである
20/12/19 23:08:55.73 xMAtAeYg.net
マンガしか読まない知能なのに、ドストエフスキーの「罪と罰」をラノベ感覚で読んだらムチャクチャ面白かった。
表現が底知能を物語っていて恥ずかしいが。
江川卓訳で、読みやすい。下巻の終わりの方が胸熱展開。
ラスコーリニコフが周りに愛されすぎ。
「カラマーゾフの兄弟」に挑戦してるが、1巻が辛い。面白くなるんだよね?

85:吾輩は名無しである
20/12/20 00:11:50.69 DsoHI3js.net
萩原朔太郎は影響を受けた文学者3人について書いたエッセイで
詩人としてポー小説家としてドストエフスキー(あと一人は忘れた)を挙げ
好きなドストエフスキーの作品として白痴ハマらなかった作品として悪霊を挙げている
一方ドストエフスキーに傾倒するカミュは悪霊を自ら戯曲化するほど影響を受けているなど
人によってハマる作品は様々
でも罪と罰を面白く読んだのならおそらくカラマーゾフの兄弟も気に入るんじゃないかと
わからんけど

86:吾輩は名無しである
20/12/20 00:20:31.43 DsoHI3js.net
>>84

あと読み終えた もしくはつまらなくて読むのを止めたら
是非感想を聞かしてください

87:吾輩は名無しである
20/12/20 00:44:45.75 Gnkr/jvK.net
埴谷雄高もドストエフスキーとポーを賞揚していた
『死霊』は日本文学の金字塔

88:吾輩は名無しである
20/12/20 00:56:34.15 5lni+sIN.net
>>86
「罪と罰」の手に汗握るサスペンス感、伝わってくる暗い重い情景の表現、そしてラストの心地よさ、全て良かったです。こんなに面白い小説だとは驚きました。
ラスコリーニコフがソーニャに罪を告白するシーン、エロすぎる。
カラマーゾフ、頑張ってみるよ。原卓也訳です。

89:吾輩は名無しである
20/12/20 01:41:36.23 DsoHI3js.net
>>87
死霊全部読んだの?
てかあれ完結したの?
なにも知らんですまんけど

90:吾輩は名無しである
20/12/20 01:54:18.92 DsoHI3js.net
>>88
手塚治虫と野田秀樹も罪と罰がムチャクチャおもしろいって言ってたからね
キミは二人と同じぐらいの小説の読み手でしょ

91:吾輩は名無しである
20/12/20 01:54:23.79 kwjX4uMA.net
>>81
人間の心にはどんなものでも入る--過去と未来のすべてがそこにあるんだから。あの原住民の心のなかには何があったのか。歓びか、恐怖か、悲しみか、献身か、勇気か、怒りか--それはわからないが--とにかく真実が--時という外套を剥ぎ取られた真実が--そこにあったのは間違いない。原理原則を持っているべきだ?原理原則なんか役に立たない。あとから身につけたもの、服--服なんてただの小ぎれいなぼろだ--そんなものは、最初の身震いで吹っ飛んでしまう。そうじゃなくて、必要なのは、考えぬいた上での信念だ。闇の奥から
個人的に思ったのは、無人島で過ごす少年たちの人間の理性と獣性の対決の物語、蝿の王を思い出しました
でも闇の奥は植民地時代の大虐殺とかもあったところの物語だから本全体に暗いイメージがあったようにオレには思えました
闇の奥をガッツリはしょって言えば、崇高なものも醜悪なものもすべて一人の人間の中にある、みたいなことが言いたかったのかもしれないとオレは考えています

92:吾輩は名無しである
20/12/20 08:10:51.27 Gnkr/jvK.net
>>89
20世紀前衛文学は物語中心ではないから、『死霊』も『特性のない男』も
未完ではあるが、小説としての要諦は書かれており問題ない
もちろん両作とも自分は完読している
ムージルは他の作家には容赦なく手厳しいが、ドストエフスキーだけは認めた
『特性のない男』は『カラマーゾフの兄弟』同様壮大な観念小説だ

93:吾輩は名無しである
20/12/20 10:21:02.18 DsoHI3js.net
>>92
『死霊』も!『特性のない男』も!!
恐れ入りやした
どっちもいつかは読んでみたい

94:吾輩は名無しである
20/12/20 20:27:34.06 kwjX4uMA.net
>>85
レス読んでていてなんか引っかかっていたけど、多分あと1人はホフマンじゃないっすか(砂男の人)
ポーと並んであげられる名前でホフマンはよく聞きます

95:吾輩は名無しである
20/12/20 22:14:27.37 32hQkYXC.net
>>94
あー! 確かに
猫町に潜む砂男 怖すぎる
いつになるかわかりませんが
わかったら報告します

96:吾輩は名無しである
20/12/20 22:36:38.70 kwjX4uMA.net
>>83
1918年の独立までにポーランドは分割されたり歴史上地図から消滅したりした国なんすよね
コンラッドの話でロシアとポーランドの対立が出てきたけど、ムイシュキンにふられたアグラーヤは外国に家族で旅立ち、そこで会ったポーランド伯爵と婚約までする
結局は伯爵でもなんでもないただの亡命者なんだけど、彼に唆されてポーランド再興在外委員会の会員にまでなってカトリック教徒にまでなってしまう
ここでもポーランドはロシアにとって差別的な国として扱われている感じは否めない
ナスターシャとアグラーヤの間でムイシュキンは揺れ動くことになり、かわいそうなな人という理由でナスターシャを選んでしまう
愛するのに結婚など価値がない、というのはムイシュキンだけであって将軍の令嬢アグラーヤからしたらたまったものではないはず
ムイシュキンといえばロシア公爵であり反カトリックを公言するほどのキリスト者
そう考えるとアグラーヤはポーランドとカトリックの肩を持つことでムイシュキンに復讐したかったと結論が出せるけど、ムイシュキン吹っ切れない彼女はかわいそうに思う
いつまでもムイシュキンという存在の呪縛から逃れられないアグラーヤは絶世の美少女として描かれているのもなんとも皮肉でもある

97:吾輩は名無しである
20/12/21 01:13:54.26 doCDZeHF.net
アグラーヤがポーランド貴族と結婚してなんかヤサグレて可哀そうだなと思ったのは覚えてるけど
カトリック教徒になったというのは読み飛ばしてた
超重要なくだりじゃないですか
大審問官のカトリック批判(?)の絡みで言えば異教徒になったようなもの?
オレも一つ思い出しました
ドミートリィ・カラマーゾフがグルーシェニカと捨て鉢のバカ騒ぎをした時その場にいたポーランド人と乾杯を交わすシーンで
ミーチャはポーランドのために乾杯の音頭を取ったのにポーランド人はロシアのための乾杯では杯に口をつけず
ポーランド分割前のロシアに乾杯とニヤついて言い出したのに対してミーチャが
「お前あたまバカだろ」(ちょっと脚色あり)と瞬時にブチ切れたのが間が絶妙でいかにも血の気の多い退役軍人らしくてカッコ良かった
でもコンラッドにしたらそりゃ好きにはならんなと今になって納得しました

98:吾輩は名無しである
20/12/21 01:47:40.33 PNZaS6ub.net
>>97
そうそう、カラマーゾフで思い出すのはこの場面ですよね
ポーランド人として、コンラッドからすればドストエフスキーは土壌主義者だったから好きになれなかったのかもしれません
アグラーヤはカトリックで懺悔室に入りさえします
密室で懺悔して神父が許しを与える、というのはカトリック独自の教義のようです
こういうのもムイシュキンからすればカトリックを批判する要素になり得ることで、まさに神にとって代わろうとする大審問官の話に繋がっていきますね
歴史上の話になりますが、懺悔室や神父が許しの特権を与えるのカトリックのやり方に反対して、許せるのはキリストのみと唱えてきたものは審問され殺されてきました
深読みしますが、アグラーヤが懺悔室に入るというのはムイシュキンへの殺意なのかもしれません
憎しみは愛と表裏一体なんて言われる言葉があるくらいにフラれた少女は憎悪すら抱いていたように思うます

99:吾輩は名無しである
20/12/21 01:57:26.61 doCDZeHF.net
ムイシュキンへの殺意ww
おもしろすぎる

100:吾輩は名無しである
20/12/21 12:11:13.58 jKU8gDvi.net
100

101:吾輩は名無しである
20/12/21 12:21:19.05 PNZaS6ub.net
>>99
心理的に深読みするとですけどね
懺悔室に入ることで自分の中にあるムイシュキンという想像知を殺して排除することを望んだかもしれない
アレゴリカルに解釈すれば、精神的な殺害を犯すことで関係を吹っ切ることを望んだりします

102:吾輩は名無しである
20/12/21 15:31:32.82 W7xB+HVb.net
>>101
いや全然ありだと思いますよ
むしろその方が面白い
自暴自棄の末の精神的自殺と考えることもできるのでしょうが
私は面白い方が好きなので
いずれにしろ白痴の主要登場人物4人は結末で皆象徴的死を向かえており
作家はイヴォルギン将軍やレーベジェフというコメディリリーフを交えつつ
ハムレット同様最後は皆死んでしまうという悲劇として白痴を構想したのかもしれません

103:吾輩は名無しである
20/12/22 00:25:08.23 SzxG8S7Z.net
>>102
そうそう、象徴的な死っすね
白痴なんかを読んでいると、やがては死についても考えなくてはならなくなります(オレだけかもしれないけどw)
死とは存在の崩壊でもあります
自己を失うことが怖いのではなく、存在を失うことこそ恐ろしいのかもしれません
心理学なんかでは自己をよく取り扱うけど、オレは個人的に、ドストエフスキーは自己と存在を同じように扱っていたと解釈しています
なんで殺意と言ったかというと、オレは自殺も殺人だと思っているからです
自殺とはとりも直さず自分で自分を殺すこと
自分とは自己を含む自分の存在そのもののことです
説明があった通りに、アグラーヤは自暴自棄の末の精神的自殺と考えるのがおそらくは正しいと思いますが、その過程において殺人を犯さなければならなくなります
ここでもちろん彼らが失うのは自己自身ではありますが、自己自身を失うことは自分の存在を失うことと同じことである、と言ったとして何か間違いがある言い切れるのだろうかと思います

104:吾輩は名無しである
20/12/22 00:27:48.99 SzxG8S7Z.net
ハムレットなんかは象徴的な死がすごく強調されていますね
復讐をとげたハムレットも結局は死ぬ
シェイクスピアで思い出したけど、マクベスで死について語る有名な一節があります
他者の喪失(殺人)は象徴的な自己の喪失(自殺)と変わらない、いわゆる、存在の喪失のこと、のように感じました
マクベスはダンカン王を殺したあと彼はいいます
殺したのは王ではない、眠りを殺したのだと
マクベス
一人が「神よ、われらに恵みを」と叫び、もう一人が「アーメン」と言った。
まるでこの死刑執行人の手をしたおれを見ているようだった。
彼らが恐怖のなかで、「神よ、われらに恵みを」と言ったとき、 おれは「アーメン」と言えなかった。
しかし、どうして「アーメン」と言えなかったのだろう。
おれに祈りが一番必要なときに、「アーメン」が 喉につかえてしまった。
「もはや眠るな、マクベスは眠りを殺した」
と叫ぶ声を聞いた気がする、無垢の眠り、 気苦労のもつれた糸をほぐして編むのが眠り、 眠りは、日々の生活のなかの死、労働の痛みを癒す入浴、 傷ついた心の軟膏、自然から賜ったご馳走、 人生の饗宴の主たる栄養源だ。

105:吾輩は名無しである
20/12/22 01:45:34.45 Fag8lXzh.net
オレはやっぱりアグラーヤみたいな美少女が
「死ね ムイシュキン##」と無意識的にせよ思ってたって発想が面白くて
傷心の乙女が自暴自棄になってって可哀そうなアグラーヤって読むより
カトリックに改宗して子だくさんのふてぶてしくもチョット昔の面影のあるおばあちゃんのアグラーヤになってほしいという
ド氏が敢えてかなんか知らんけど罪と罰をエピローグであたふたとハッピーエンドに持ち込んだ気持ちと同じ? かどうかわからんけど
そんな気持ちです
わけわからなくて申し訳ない
マクベスか
蜘蛛の巣城やね
黒澤監督はラストシーン弓道の名人集めてホントに矢を放って撮ったらしいけど
三船敏郎もそれをやらした監督も弓道の名人たちも
度胸あるよね…
すまんマクベスは今まであんまり思い入れないから語れんねん 

106:吾輩は名無しである
20/12/22 12:26:05.50 SzxG8S7Z.net
>>105
アグラーヤは強い子だからそうなる可能性もありますね
ラピュタのドーラみたいなw
反骨精神なんてコンプレックスがないと生まれないものなんだから、打倒ムイシュキンでカッコいい婦人になって欲しい

107:吾輩は名無しである
20/12/22 13:01:57.22 Fag8lXzh.net
ドーラてww

108:吾輩は名無しである
20/12/22 15:16:19.33 JRdcgIri.net
このスレの住人は一人ですよね

109:吾輩は名無しである
20/12/22 15:17:36.20 alDe1JA8.net
>>107
で腕には FUCK OFF IDIOT ! と入れ墨してあると

110:吾輩は名無しである
20/12/22 15:22:43.05 alDe1JA8.net
>>108
いや
基本2人でたまに他の人が書き込んでる
もっと人が増えればいいのに
というかスレ主はいるのだろうか

111:吾輩は名無しである
20/12/22 16:11:31.77 k3aDa+rH.net
>>108
キリスト教の兄ちゃんと創価の二人体制です
おそらくスレを立てたのも創価
でもここでは創価がいつもの人格で書き込まないから安心していいよ

112:吾輩は名無しである
20/12/22 16:15:57.51 alDe1JA8.net
>>111
創価じゃねーわ
まぁ証明する手段もねーけど

113:吾輩は名無しである
20/12/22 18:04:21.08 qQNX2lgA.net
>>112
家にある御本尊(笑)を燃やした画像をupしろ
腐れ無能が

114:吾輩は名無しである
20/12/22 18:42:11.44 alDe1JA8.net
>>113
まあまあまともにレスを重ねてきたつもりだが
お前みたいな低能に絡まれたら仕方ない
そもそも御本尊が何かも知らんが
お前の指示通りにしたら一体何が証明されるんだ?

115:吾輩は名無しである
20/12/22 19:41:34.60 SzxG8S7Z.net
自演する人がいるとこういうところでも弊害を生むんすよね
疑わなくていい人まで疑われて、疑う必要のなかった人まで疑わなければならなくなる
どっちも巻き込まれて被害を受けることになる
とくに誰が誰だか分からない匿名掲示板なんかでは、猜疑心を植え付けるのに自演はもってこいの手段でもある
賢さを持てば疑うしかない
彼はそこまで考えて自演していたわけじゃないと思うけど、第三者まで被害をもうむっている
とりあえずオレは文体を変えないつもりでいるし、避難所として当分はここを使わしてもらいます
ちなみにスレ建てたのはオレじゃないので確実に2人はいる
以下は予想だけど、彼がタルコフスキーを制覇していたとも思えないし、その時にレスしてた人が2人はいる
シェイクスピアやコンラッド、白痴と罪と罰、もしくはドストエフスキーの短編に詳しい人がいる
それと単発でたまにレスする人がちらほらいるので、もちろんそれらの人が同一人物の可能性はあるけど、少なくとも3から4人くらいはこのスレにもいると推測しています

116:吾輩は名無しである
20/12/22 19:42:49.37 Xuec2jdx.net
ああ、とうとう荒らしに見つかったか

117:吾輩は名無しである
20/12/22 20:31:53.38 alDe1JA8.net
創価のじいさんは最初からこのスレを意識してたよ
じいさんがシェークスピアやらなんやらこのスレで話題になったワードをあっちのスレで使ってたからね
しかしあっちのスレで誰かに出されたカラマーゾフの問題に答えられなくて手詰まりになってきたから
イラついてる気がする

118:吾輩は名無しである
20/12/22 22:20:11.31 xsK3EYPG.net
創価に向けてる>>111のレスから5分以内に返信したID:alDe1JA8はかなり怪しい
>>117の内容も「創価はこのスレを見るが書き込まない」というようなニュアンスがある。本人だと疑われないように創価へ少しだけ批判を加えているところも匂う

119:吾輩は名無しである
20/12/22 22:34:51.69 alDe1JA8.net
マクベスはまだあまりよく読めてないが
悲劇絡みで言うと
今までアリストテレスのいうカタルシスがよくわからんかった
「悲劇が観客の心に怖れと憐れみを呼び起こし感情を浄化する効果」らしいが
ハムレットで言えば見事父の仇を取ってめでたしめでたしの方がよっぽどスカッとするじゃんとか
オイディプス王に至ってはもうなんであの結末で感情が浄化されるんだよと思ってたんだが
最近ちょっと見えてきたことがあって
他人の不幸は蜜の味と言ったら身も蓋もないし
オイディプスザマーとも思わんが
人間の心に潜むダークな部分が悲劇を見ることによって浄化されるってことなのかなーと今のところ思ってる

120:吾輩は名無しである
20/12/22 22:39:05.37 alDe1JA8.net
>>118
だから創価じゃねーって
証明はしようがないがね

121:吾輩は名無しである
20/12/22 22:58:15.52 chEYuJbc.net
>>120
では、宗教は何を信じてるの?

122:吾輩は名無しである
20/12/22 23:07:31.47 alDe1JA8.net
>>121
尋問する気か?
せめてまずは自分から書けよ失礼な野郎だな

123:吾輩は名無しである
20/12/22 23:25:57.93 xsK3EYPG.net
>>122
なぜすぐに答えないんだ?
後ろめたいことでもあるのか?
A)創価としてのボロが出るから
B)特定されるような珍しい宗教だから

124:吾輩は名無しである
20/12/22 23:36:53.84 Fag8lXzh.net
>>123
お前が書いたら書くよ
と言ってもオレは特定の宗派の信者ではないから大したことは書けんがね
はいどうぞ

125:吾輩は名無しである
20/12/22 23:47:12.64 Fag8lXzh.net
>>123
どうした
さっさと書けよ

126:吾輩は名無しである
20/12/23 00:04:16.53 Qwgrou88.net
>>119
アリストテレスやプラトンのいうカタルシスとは、日常的によく使われるトラウマやコンプレックスからの解放的な意味はないようです
カタルシスとは個体の体験や歴史的な個から普遍的な美徳の獲得であり認識の質をあげることを意味します
つまりカタルシスとは美徳という認識の問題でした
アリストテレスにとって良いものとは活動と状態です
良い状態にあるものは良い行いをし、悪い状態にあるもは悪い行いをすることになります
二者択一は存在しません
選択ではなくその人間が培った状態によって必然的に活動していく、という倫理学の問題でした
もう一つが模倣という特性が問題になります
人は他者を模倣して生きている、という前提があります
自分が良いと思う人を模倣し吸収しようと欲します
この場合でいう「良い」とは善という意味ではなく、快いという感情の良さも含んでいます
ある時に急になんの前触れもなく、不条理に不幸のどん底にいるもの、まさに不条理な苦難の中を漂っているだけならば悲劇になりません
ただの悪です、ただの不幸です
ここに悲劇を加えます
とても大切なことですが、悲劇とは「過ち」それも「滑稽」な過失がなければ成り立ちません
大雑把に言えば「あの時こうしていたら!」みたいな、本人の過ちが必要になります
それが劇としてあらわれた時、人はその人に同情という「恐れ」を共感して他者を「憐み」ます
こうして倫理は培われていきます
良いものを「模倣」して良い「状態」になろうとします
「良い」とは「悪い」を洗い流していく活動です
魂を浄化していくことをカタルシスと言います

127:吾輩は名無しである
20/12/23 00:05:46.19 Qwgrou88.net
マクベスとオイディプスの例も書こうと思いましたが、間違えて消えちゃった( ; ; )
スマホなんで割愛します

128:吾輩は名無しである
20/12/23 00:09:19.09 bvp78DBv.net
>>126
なるほど
アリストテレスが詩学で述べたカタルシス論もそういう感じですか

129:吾輩は名無しである
20/12/23 00:19:22.84 Qwgrou88.net
>>128
アリストテレスの詩学でいうカタルシスがこういう感じです(もっとも詩学は専門家でも解釈が異なるので断定はできませんが)
日常的な意味で使っているカタルシスは心理学のカタルシスですので意味が変わってきます

130:吾輩は名無しである
20/12/23 00:21:21.28 bvp78DBv.net
>>129
そしたらオレが考えた他人の不幸は蜜の味≒カタルシスはまるで真逆ですね
もうちょっと考えてみます

131:吾輩は名無しである
20/12/23 00:25:33.59 Qwgrou88.net
>>130
いや、その段階を経ていかなければならないとは書いてありますよ(記憶を辿っているだけですが)
だからまずはそれでいいようです
そのあとに憐むんすよ
ざまー、でも可愛そうだなって
この時に魂は浄化される、というのが詩学です
美徳を獲得していき人格が良い状態になっていく、というのがアリストテレスの倫理学です

132:吾輩は名無しである
20/12/23 00:30:47.55 bvp78DBv.net
>>131
今悪い冗談を考えていて
とすれば観劇セラピーや観劇修行とかもありか  とか
そんな私の魂が浄化されるのはいつになることやら

133:吾輩は名無しである
20/12/23 00:49:42.60 Qwgrou88.net
>>132
実はこのカタルシスの例として身近な物語がありますよ
カタルシスって一言で言えば無意識の意識化なんすよ
いつのまにか認識が逆転されてしまうような出来事が無意識的に行われて、それを契機に意識が変わることを言います
ある夢をきっかけに「認識」が一転してしまうような人がいたりします
ある日、鉄棒が回っている夢を見た少年が、次の日に、今まで出来なかった逆上がりができてしまったりとか、こんなのもカタルシスと呼んだりします
まったくの余談になってしまいましたが、ラスコリニコフのラストの夢はカタルシスですね
あの夢を見てからソーニャの愛に気がついていく
夢がラスコリニコフの認識自体を逆転させています

134:吾輩は名無しである
20/12/23 00:55:59.36 8gjCrJ6K.net
俺も若い頃はタルコフスキーをかなり観た
三百人劇場のリバイバルとかで
リアルタイムではサクリファイスのみだけど
数年前タルが撮影のため牛を生きたまま燃やしたことを知り、どん引きましたわ
タルは早めに死んでよし

135:吾輩は名無しである
20/12/23 00:59:21.33 bvp78DBv.net
>>133
ふーむ 難しいっすね
ユングの自己実現のようなってあんまりよく知らないけど
しばらく寝かしておきます

136:吾輩は名無しである
20/12/23 01:31:48.30 Qwgrou88.net
>>135
寝かしておけばいつか起きるかのしれまい
だけど繋がっていきます
オレもそうだったけど、聖書を読んでドストエフスキーにつながって、ドストエフスキーが心理学的なところがあるからフロイトとかユングとか読み出したりして、みたいな
本は連鎖していくのも読書の醍醐味っす
>>134
知らなかったです
牛さん可愛そう

137:吾輩は名無しである
20/12/23 03:02:10.75 bvp78DBv.net
こんなことは本来書くべきことじゃないんだが
あっちのスレで創価のじいさんが例の質問から逃げ回っててホント失笑を禁じ得ない

138:吾輩は名無しである
20/12/23 09:12:23.30 bXhAzcEn.net
とても役に立つスレでありがたい
読了後忘れかけていたことが思い出されてくる
スレ主としてうれしい
なお、オレは創価学会関係者ではない

139:吾輩は名無しである
20/12/23 10:01:19.11 9zFlLWXl.net
>>138
俺はあなたの役に立っている書き込みの人ではありませんが
このスレの2つめを立てる際はぜひ>>1から朝鮮人の3文字をオミットしてほしいです

140:吾輩は名無しである
20/12/24 01:09:35.68 uXZmIrC+.net
>>138
スレ主さん乙です
いいシェルターを立ててくれてありがとう
オレも創価のじいさん(の人格の一つ)とか言われて心外極まりないが
こればっかりは違うと言っても信じない奴は信じないだろうしまぁ証明のしようもないので
このままこのスレで遊ばせてもらいます
話変わって
クリスマスで思い出すのがディケンズの「クリスマス・キャロル」
もそうなんだけどオレは四年間のシベリア流刑にドストエフスキーが処せられた時の体験記「死の家の記録」のクリスマス・シーン
曰く「だいたいにおいて、お互い同士の盗み合いはすさまじかった…想像できることと思うが、ここは泥棒の達人どもの集まりなのだ」
と獄内で所持を許されていた唯一の本である聖書を、彼に敬意を持って接してくれてた囚人に盗まれたエピソードを紹介しているが
そんな世間の除け者ぞろいの囚人たちがいつになく妙にとりすましながらうきうきワクワクする様子が微笑ましい

141:吾輩は名無しである
20/12/24 02:22:11.29 YASO9W1b.net
>>140
よく覚えていますね
もう細かい部分は忘れてしまった
ドストエフスキーで書かれている囚人て意外とキリストとか聖書を大切にしている人が登場しますよね
余談ですが、ロシア正教ではユリウス暦という暦を昔から今でも採用しているため、クリスマスは1月7日になるようです
ということは新年→クリスマスの順番だけけどなんか(変
新年についてなにか死の家の記録には書かれていなかったですか

142:吾輩は名無しである
20/12/24 02:23:11.58 YASO9W1b.net
ちなみにオレはスレ主じゃないいっす
横入りしましたw

143:吾輩は名無しである
20/12/24 03:19:10.12 uXZmIrC+.net
>>141
文学板で知ったかして間違ってた日には鬼のように叩かれるのはわかってますから
書く前に裏は取ります
覚えてるのはクリスマスのワクワクあったなと聖書盗まれた話あったな
でパラパラ読み返しながら書きました
でクリスマスが12月25日じゃないとかオレのレスを根底から揺るがすような新ネタを…
確かにドストエフスキーの誕生日も旧暦と新暦で違いますよね確か
新年については覚えないなぁ
だいたいクリスチャンてクリスマスが一年の最大のイベントで正月ははーん??て感じらしいじゃないですか
ロシア正教徒が「新年あけましておめでとうございます」って
異教徒としてポグロム仕掛けられそう

144:吾輩は名無しである
20/12/24 04:01:57.07 uXZmIrC+.net
>>141
でポグロムの裏を取るためにググったら酷い写真が結構な数出てきた
ロシア革命はユダヤ人がロシア人に復讐するために起こしたって陰謀論がありますが
これだけのことされ続けたらそりゃ復讐心も積み重なるわな   と感じさせられましたね
別にユダヤ人の肩を持つわけではありませんが
宗教が違う人間は人間ではないから何をしてもいい
逆に言えば宗教が「仲間である人間」と「敵」(カール・シュミットから適当に借りました)を分ける枠組みとなってるわけで
宗教って怖いと一般的日本人が思ってしまうのもやむを得ないかもしれないなぁと思わされました

145:吾輩は名無しである
20/12/24 09:49:39.27 uXZmIrC+.net
ついでに読み直して目についたエピソードを一つ
「最後にもう一つ、囚人の懐ろをあたためはしないが、いつもきれないで、ありがたい収入の道があった。
それは施しものである。わが国の上層階級の人々は、商人や町人や一般民衆がいわゆる『不幸な人たち』にたいして
どれほどの思いやりをもっているか、理解していない。…わたしははじめて金の施しを受けたときのことを、覚えている。
それは監獄について間もないころだった。わたしは看守につきそわれて、一人で朝の労働からもどってきた。
向こうから母親と、十歳ばかりの天使のようにかわいらしい少女がやってきた。…
少女はわたしを見ると、顔を赤らめて、母親に何ごとかささやいた。
すると母親はすぐに立ちどまって、包みの中から四分の一コぺイカ銅貨をさがして、それを少女にわたした。
少女は私を追ってはしってきた……
「さあ、『不幸なおじさん』、このお金をどうぞ、キリストさまのためよ」と少女はわたしのまえへかけぬけて、
わたしの手に銅貨をおしこみながら、叫んだ。わたしはそれを受け取ると、少女はすっかり満足して母親のところへもどっていった。
その銅貨をわたしは長いこと大切にもっていた。」
件の聖書もペテルブルグからシベリアに行く途中トポリスクでデカブリストでの妻たちに贈られたものらしい。

146:吾輩は名無しである
20/12/24 09:55:24.76 uXZmIrC+.net
訂正
デカブリストでの妻たち→デカブリストの妻たち
大事なトコを打ちまちがえてしまった…

147:吾輩は名無しである
20/12/24 21:57:26.09 YASO9W1b.net
>>143
オレが思うにキリスト者の一番のイベントは復活祭、イースターだと思っています
復活祭はキリストの復活を記憶する、言うなれば、キリスト教の最大の原理である「復活」、死の克服を意味するため大切に扱われているのかもしれません
イベントにならないイースターは、日本人では馴染みがないようですが、ロシアでは日曜日に教会に行かない人もこの日だけは参加する祝日のようです
URLリンク(jp.rbth.com)
そもそもクリスマスは1世紀頃のローマ帝国が国教を変えたために定めたキリストの誕生日であり、ローマ帝国ではミトラ教の太陽信仰がもともとあり、そのお祭りが12/25だったためキリストの誕生日と仮定したようです
キリスト教国家のフィリピンではクリスマスを祝わないようです
同じ宗教でも考え方によって見方が変わってくるのはどこの国でも同じようです
正教会とラスコーリニキとかみたいに
>>144
悪とはシステムを無批判に受け入れること、なんてアーレントはユダヤ人迫害を分析したけど、これは全体主義に言えることで特定の宗教対立に限る話ではないと思います
悪にも種類があるけど、量的な悪はおそらく受動的な追従による悪に違いないはずです
上手くやっていきたい、出来るだけ楽にこなしていきたい、誰もが思う当たり前の理屈だけど、考えることを放棄した時に悪はうまれるのかもしれません
「世界最大の悪は、ごく平凡な人間が行う悪です。
そんな人には動機もなく、信念も邪心も悪魔的な意図もない。
人間であることを拒絶した者なのです。
そして、この現象を、私は”悪の凡庸さ”と名付けました。
ハンナアーレント」

148:吾輩は名無しである
20/12/24 21:57:34.56 YASO9W1b.net
>>145
なんか死の家の記録を思い出してきた
寄付文化が習慣として根付いているのは聖書の影響っすね
貧しいものに与えよ、はキリスト教の基本ですが、オレの解釈では運命についての考え方の違いがベースになっていると推測しています
貧しいもの、悪を行うもの、不幸な人になるのは「環境」によるためであり、誰もがそうなってしまう(そう生まれていた)可能性が本来的に存在していた、もしくは現にそうなっているからに過ぎないと考えるからでもある
逆に経済的な成功や実現があっても、自分の力で獲得したというよりそれだけの力を与えてもらった、そういう人生にたまたまか必然かはさて置き運命付けられた、と考える人が多いため寄付文化が発達しているのではないか、なんて思っています
話ついでに言えば、日本は世界寄付指数がかなり悪いです
人助けランキングでは最下位をとりました
アジアではワースト3位をいつも争っています
自助とか自己責任とかよく言われるけど、まるで反対の価値観を持っている国もあることをもっと学ぶべきだし、それが出来るのも読書によると考えています
そういえばカラマーゾフでも出てきたけど、ロシアなんかは囚人のように貧しいもの以外でも「神がかり」と言われる人たち、言葉は悪いけど要は頭のおかしい人たちも保護しています
神がかりな人と言えばスメルジャチシャヤ、スメルジャイコフの母親はフョードルによって保護されることになるけど、ロシア的にはあり得ることだったのかもしれません

149:吾輩は名無しである
20/12/25 00:46:31.82 hemWJUn9.net
>>147
本屋学問のオレとは学識量が一段違いますな
イエスの誕生が福音の始まりとしたら復活は福音の本質たる奇跡
で奇跡はイエスが神の子であることを担保(スンマセン下世話な表現で)するがゆえに最も重要ということですかな
イースターの日が「春分の日の後の最初の満月から数えて最初の日曜日」と定められているとググって知り
だいたい冬至の日に生まれだいたい春分の日に復活してる
人間の血の来歴が太陽と地球に規定されるがゆえに宗教的祭日もそれに纏わって定まっていくものなのかと思うと面白いものですね
ハンナ・アーレントとシモーヌ・ヴェイユが今まで何となくごっちゃになってましたが
当たり前のことながら全然別人ですね(恥)
ハンナ・アーレントはハイデッガーの下で哲学を学びながら不倫関係になりフッサールやヤスパースの指導も受けてるって何者ですかこの人
って書きながらレーベジェフ主義者のオレの興味は下世話に走るなぁと
彼女は保守主義なのか進歩主義なのか
それともそんなに単純に分類される思想家ではないのか気になりますね
あと共和党支持か民主党支持かもって下世話すぎるか

150:吾輩は名無しである
20/12/25 12:22:02.52 hemWJUn9.net
ドストエフスキーの全集に土壌主義宣言なる文章が収録されているんですね
今度読んでみよ
私は最近は悪について取り立てて考えたことはなく
とりあえず人の支配じゃなくて法の支配と自由主義・人権尊重・民主主義という人類の英知に沿った思想・制度を守っていくしかないよね
と単純に漠然と思っており
あと人権や自由も無制限はダメねやっぱり秩序とのバランスを取っていくことが大事
という小市民的穏健主義なんですが
全体主義の暴力を身をもって体験したアーレント女史の”悪の凡庸さ”ですか
初めて接した概念なので新鮮に感じました(というかググったら女史の影響を受けた人物の中に丸山正男が入ってて
読んだことはないんですが丸山のファシズム論はアーレントの影響下というかパクリ?と言ったら怒られるか)
イタリアのファシズムの縁起は知らんのですがナチズムは第一次大戦後宿敵ドイツを殺しにかかったフランスの責任も大きく
狂ったようなインフレで経済が崩壊し生きていかれない状況になったらドイツ人も発狂するよなと
かと言ってナチズムが許されるわけもないし肯定するわけではないので不快だったらごめんなさい
ドストエフスキーが悪についてどう考えていたかちょっと思い返してみたんですが
傲慢な英雄免罪思想によって罪を犯したラスコーリニコフは結局は内面的に罰せられ大地に接吻して自首し法的に罰せられることとなり
ロシアの大地を離れたデラシネスタヴローギンは一時その富と才能と魅力によって多くの若者のカリスマ的存在となり生を謳歌することがあってもついには枯れる時が来て
理知的に有神論を切り捨てたイワンは無神論を教えたスメルジャコフによって殺人教唆犯となる
結局キリスト教/ロシア正教への信仰と土壌主義(これはまだ私はよくわかってない概念なんですが)に基づいて悪を考えていたということでしょうか

151:吾輩は名無しである
20/12/25 16:20:07.58 zkCzUiaA.net
>>149
アーレントについてはあまり詳しくありませんが、読んだ本から推論すると保守でも進歩主義でもありません
確定できる概念があるとすれば自由と新生です
まず自由とは何かを考えます
誰もが好き勝手に責任を誰も負わない世界は時に自由に見えますが、この自由の中には生命を脅かすほどの危険が伴います
それだけ人間は卑しく、わがままであり、自分勝手だとアーレントは考えました
アーレントは共生するためにまず教育が必要になると言います
教育において私的領域というものがあります
最初は家族です
子供にとっての最初の教育の場所は家庭です
次に公的領域があって、これは学校などと広がっていき、やがては社会や正解へと人は向かっていくのです
教育の場所ではまずまとめる権威者がいて、子供は服従すると同時に外部の危険から保護されます
ここに権威に対するアーレントの考え方があります
権威者は、もし暴力的な強制や理性的な説得があったとしても子供を服従させることは可能かもしれません
しかしながら、権威とは尊敬によって樹立されるべきだとアーレントは考えます
権威が喪失される場合は軽蔑によります
尊敬によって樹立される権威は、強制された権威と違って軽蔑を排除できるのです
この私的領域において大切なのは保護されているという意識づけです
子供は守られていると実感できるとアイデンティティを確立し、自らの存在を肯定します
これは自由につながります
自由なものは自律的であり、創造的であり、活動的であり、共生的です
共生の敵は対立です
恐怖は自らの存在を不安定にし、安定のために他者と対立し、そして対立は疎外を生み出します
安心を持って成長した子供は「旧い世界を(私的領域)を持ったまま更新」します
自由に社会へと参加するのです
これが新生です
自由には存在論的な安定の心と人格が自律的であること、新生には存在の確立が必要であること、アーレントは保守にとどまらず、また進歩主義にも留まることはなくその両方を批判して更新することを選んだとオレは思っています

152:吾輩は名無しである
20/12/25 16:23:00.88 zkCzUiaA.net
>>150
読んでいて思想面面白かったです
土壌主義やその他についてはまた後でね
なんと答えていいか整理してみます

153:吾輩は名無しである
20/12/25 19:35:08.41 zkCzUiaA.net
>>150
やっと見つけた
ドストエフスキーの土壌主義がよくあらわれているのは、作家の日記に記されたプーシキンのオネーギンの登場人物についての言及から読み取ることができます(最後に引用しておきます)
土壌主義を理解するために簡単な方法があります
それは土壌主義の反対を考えると分かりやすいようです
それは拡張主義です
拡張主義では文明の伝達、都市化、近代化、効率化、工業化もそうだし、とにかく没個性的に出来るだけ均等になるように「発展」していくことです
現代でうたわれるグローバル化の正体こそ拡張主義です
日本にもありました
ご存知の通りそれは文明開花と呼ばれています
明治の時代、文明開花によって日本はとても豊かになっていきます
食事から運搬具から何まで発展するのです
そもそも最初に拡張主義を取り入れたのはヨーロッパでした
これがルネッサンスです
ロシアでは、スラブ主義と西欧主義が貴族階級の人たちにもたらされることになります
文明が近代化(西欧化)するために生活は向上しました
(起源はバベルの塔、いわくバビロン文明なんだけど、この辺は宗教的な説明になるので割愛します)
ただし拡張主義には代償がありました
それは伝統の喪失です
この伝統を守ろうとする意識を土壌(大地)主義とドストエフスキーは言いました
土壌、大地、「土地」とは「伝統」のことです

154:吾輩は名無しである
20/12/25 19:38:25.62 zkCzUiaA.net
作家の日記 プーシキンについての演説より
「彼は幻想を愛しているのだ。が、彼自身も幻想なのである。まったく、もし彼女が彼に従って行ったならば、彼は明日にも幻滅を感じて、自分の一時の熱中を冷笑の目で見るだろう。
彼にはなんの地盤もない、これは風に漂う草の葉なのである。
ところが、彼女はまるで違う。
絶望の中にあっても、自分の生涯は滅びたという悩ましい意識の中にも、彼女にはなんと言っても、魂の寄り掛かる強固な揺ぎなきなにものかがある。
それは彼女の少女時代の追憶である。
彼女の慎ましい清らかな生活の始まった、淋しい田舎にある故郷の思い出である。
それは「彼女の哀れな乳母の墓の上なる十字架と、木立の陰」である。
ああ、これらの思い出と、昔の様々な人の姿は、今や彼女
にとっては何よりも尊いものであり、彼女に残された唯一のものであるが、これが彼女の魂をどんづまりの絶望から救っているのである。
これは決して些少なことではない。
否、そこには多くのものが含まれている。
なぜなら、それは完全な土台であり、一種ゆるぎのない、破壊しがたいなにものかなのである。
そこには故郷、郷土の民衆、その聖物との接触がある。」

155:吾輩は名無しである
20/12/25 19:44:05.89 zkCzUiaA.net
>>150
>結局キリスト教/ロシア正教への信仰と土壌主義(これはまだ私はよくわかってない概念なんですが)に基づいて悪を考えていたということでしょうか
ここまできて文明が開花することや発展することを善とするのか悪と呼ぶのか、伝統に留まることを善とするのか悪とするのかは自分自身です
どちらかしか選べません
貧しいままでいるか豊かになるのか、そのかわりに個性を残すか没個性になっていくのかは必ずついてきます
あくまでキリスト教では、という限定付きの枠組みで語るのならば、伝統の喪失は悪です

156:吾輩は名無しである
20/12/25 20:01:38.27 zkCzUiaA.net
開花→開化

157:吾輩は名無しである
20/12/25 21:45:56.56 eMbOZD66.net
>>154
ドストエフスキーのプーシキン演説は聴衆の熱狂的支持を得て晩年における一つの達成だったとアンリ・トロワイヤが書いた伝記だったかで読んだ記憶があります
大成功に感動したドストエフスキーが興奮して夜眠れずにわざわざ一人で演説会場に戻って感激を噛み締め直したってエピソードに
ボッチかよ!!
と要らぬ思いが頭に浮かんだのを覚えています
演説もオネーギンもこれを機会にじっくり読んでみたいと思います

確かレーニンも愛読してたらしいチェルヌイシェフスキー(合ってるかな)の「何をなすべきか」にドストエフスキーは批判的で何かの小説で揶揄してた記憶があります
若い頃にはオーウェンだかサン・シモンだかのマルクスのいう空想的社会主義を信奉してた時期もあったが
死刑判決からのシベリア流刑体験を経ていわゆる「転向」したということなんでしょうね
土壌主義は保守主義と同じと考えていいものなんでしょうか
違うとしたらどこが違うのでしょうか

158:吾輩は名無しである
20/12/25 23:44:41.91 zkCzUiaA.net
>>157
オレもそうやって次に何を読むか決めています
ようは読んでいる作家に次の作家を紹介してもらうと探す手間が省けますね
ちなみにドストエフスキーが傾向した空想的社会主義者はシャルルフーリエですね
何冊か読んだけど、まさに奇人変人でした
アレはまぎれもない天才です
保守主義の大前提は政治の分類と思っておけば間違いないんじゃないかと思っています
土壌主義とは文明の分野も含んでの主義思想です
保守とは問題解決の方法論です
知られた方法(やったことがある、誰かがやった)で問題を解決する方法論に基づいて政治を行う人たちを保守主義者と定義できます
反対が改革主義者もしくは進歩主義者
「事実確認」が保守、「行為遂行」が進歩主義
土壌主義は伝統が廃れない範囲なら解決策は何でもOK
土壌主義の目的は問題を解決していくことではなく、伝統を保存していくことが目的なので、触れてはいけない部分だけ残せるならば方法については寛容的です
伝統が守れる範囲の自由ならOK
日本に限ってはなぜか保守と土壌が同じ扱いになっているため混合しやすいようです
伝統を愛しながら進歩主義を支持する、なんて人たちは世界では珍しいことではありません
必然的に、もっとも自己を保存しようとする保守は守るという目的の土壌主義と家族定期類似性があるために同じになる傾向はあると思います
オレはなんだかんだ言っても保守的な性格なんすよw
行為遂行を簡単に口にするのは好きじゃない
事実確認を前提として解決していきたいと思っています
あなたはどうですか

159:吾輩は名無しである
20/12/25 23:50:23.53 zkCzUiaA.net
○家族的類似性↑

160:吾輩は名無しである
20/12/26 00:02:12.83 aOmelsM3.net
これはオレの主観から偏見も含んだ見方ですが、現在で土壌主義に近いのはイスラム圏の人たち
彼らからすれば日本人とかはありえない人種にみえます
神は信じない、豚肉も食う、性に対して奔放
だけど気にしない
自分たちの伝統には関与してこないからです
ユダヤ人へ対しては同じ神を信じていても敵対する
パレスチナなどの聖地を奪還しようとするからです
伝統を破壊しようとするため対立します
土壌主義者たちが問題にするのは宗教のことが多いようです
彼らにとって守るべきものは伝統が上位なんだと思います
ドストエフスキーでも言えることで、正教会がカトリックを嫌悪するのも伝統の違いがあるから
だからムイシュキン公爵はローマカトリック、西方の教会文化の伝統を嫌うのです

161:吾輩は名無しである
20/12/26 00:18:00.64 UUAd9T3Y.net
>>158
ああフーリエか
そのフーリエも何冊か読んだって貴方は何者なんですか
ってのは置いといて
オレはド氏とレベルは全然違いますが流れは一緒で昔は社会主義や共産主義にわけもなくかぶれ
とは言ってもオレの場合難しい本を読んでもよくわからんので
レーニンの国家と革命とかエンゲルスの私有財産とうんたらかんたらをわからないままページをめくってた時期もありましたが
今じゃすっかり(貴方の定義とは違うでしょうが)保守主義土壌主義です

162:吾輩は名無しである
20/12/26 00:38:09.59 aOmelsM3.net
>>161
自覚があるくらい偏ってますけどね
本はドストエフスキーから辿っていって、読んでる本に紹介してもらうだけ
プラトンは大好きだけど、ギリシャ哲学もドストエフスキーは関係あるし、やっぱりドストエフスキー関係ばっかり
日本人でありながら日本人の作家に関しては遠藤周作と宮沢賢治くらいだけ
これだってキリスト教で繋がった作家だし
古典以外はここ10年くらいまったく手も出していないっす
あとは全然話にもなりませんw
だからオレは保守で反土壌主義なんだと思います
ちなみにフーリエとかもキリスト教社会主義者なんすよ
ムシャする無神論なんかよりこれが一番厄介なんだ、ってカラマーゾフで誰だっけ、そんなことを言っていた気がします

163:吾輩は名無しである
20/12/26 00:51:31.09 aOmelsM3.net
>>161
うんうん、社会主義や共産主義が主義としては完璧なので傾向する気持ちはわかります
意外に日本の共産党って話す内容もしっかりしてるし
ただ歴史的に共産党でまともな国がなかっただけで、多分だけど社会主義やれるほど文明が発達していなかったからだと思われます

164:吾輩は名無しである
20/12/26 00:52:14.05 UUAd9T3Y.net
>>162
ほえー(驚き)

165:吾輩は名無しである
20/12/26 00:53:48.02 aOmelsM3.net
もしかするとこれだけ発達した今ならベーシックインカムできる国もあるかしれないとさえ思う
ベーシックインカムも社会主義みたいなもんすからね

166:吾輩は名無しである
20/12/26 01:12:20.86 UUAd9T3Y.net
>>163
共産主義国家は人の支配の亜種である党の支配ですからね
人権も自由も党の掲げる理想のためには侵害弾圧するもやむなしという考えで
まともな国家運営ができるわけはありません

167:吾輩は名無しである
20/12/26 01:28:48.53 UUAd9T3Y.net
>>165
自由や人権が守られるなら社会主義的政策もいいですね
ただ人間が理想のままに生きられるとは思えないので
難しい部分もあるのだと思います

168:吾輩は名無しである
20/12/26 01:38:36.78 aOmelsM3.net
>>166
>>167
そこに行き着くとは、過去にか社会・共産主義にかぶれた甲斐があったってことっすね
まさに意識の逆転ですね
カタルシスされたのかもしれない
やっぱり理想だから理想なんですよね
理想が根底にある主義は現実で運営するとなるとレベルが高すぎるようです
カエサルみたいな人が出てきてくれないもんだろうかw

169:吾輩は名無しである
20/12/26 01:57:38.74 UUAd9T3Y.net
>>168
お!!
カタルシスしちゃったってこと?
は冗談として
よく知らんのですがカエサルってそんなに政治的手腕があったんですか
逆に剛腕を振るいすぎてブルータスにまで裏切られた とか?

170:吾輩は名無しである
20/12/26 02:04:58.49 aOmelsM3.net
>>169
優秀な政治家の代名詞みたいなもんです
実際にはもっと凄腕だった人はいるけど、雰囲気で有名になってる人っているじゃないっすか
そんな感じです
裏切られてグサっとやられますね、シェイクスピアで知った口だけど

171:吾輩は名無しである
20/12/26 02:13:02.90 UUAd9T3Y.net
>>170
ほえー(感嘆)

172:吾輩は名無しである
20/12/26 02:27:26.12 UUAd9T3Y.net
>>170
いろいろと面白い話をありがとうございました
オレは落ちます(もっと人増えるといいですね…)
似たようなスレがアゲられてて
毎年同じようなことやってんのが面白い
スレリンク(book板)

173:吾輩は名無しである
20/12/26 19:40:42.50 UUAd9T3Y.net
去年のスレの方が人がいっぱいいた様子
あと学術という固定さんがいた

174:吾輩は名無しである
20/12/26 21:53:35.09 aOmelsM3.net
同じ作者のスレッドの数が増えれば人はばらけますからね
どこに書き込んでいいか分からない人もいるだろうし
ていうか最近知ったんだけど、5chにはスレッドだけじゃなく「創価・公明」の掲示板まで用意されているじゃん…

175:吾輩は名無しである
20/12/26 23:03:58.02 UUAd9T3Y.net
おもしろかったのでコピペ
1吾輩は名無しである2019/05/18(土) 09:44:46.64ID:pmpuyLd1
ドストエフスキーを真面目に語り合うスレ。
キチのソーカと学術は立ち入り禁止!
馬鹿がうつるからw
10学術2019/06/01(土) 10:25:14.23ID:DaWjqq9V
座っているので書き込んでみる。

176:吾輩は名無しである
20/12/27 16:47:16.90 IPmWMrdd.net
これは違う意味で面白かったのでコピペしてみる
0085 吾輩は名無しである 2019/08/17 01:03:51
死は我々から意識を永遠に奪うものであるが、不思議な利益もあって、深い夢のない眠りは最も幸福な人生のいずれの日よりも好ましい。
(プラトン)
この世は、苦悩と不安に苛まれている生物が、互いに食い合うことによって生を繋いでいる修羅場である。
墓石を叩いて、もう一度生き返りたいかと死者に問えば、彼らは首を横に振るだろう。
そして、ソクラテスの意見もこれと同じである。
(ショーペンハウアー)

177:吾輩は名無しである
20/12/27 21:37:37.04 ysI6xb6N.net
ドストエフスキーやトルストイと同時代のロシア人で、
この二人から自分より格上だと認められ尊敬されていたのは、
フョードロフという人物で合ってる?

178:吾輩は名無しである
20/12/27 22:14:08.37 IPmWMrdd.net
そんな人がいること自体知らんかった

179:吾輩は名無しである
20/12/28 00:10:02.69 3YPbuiuW.net
この人か
フョードロフ伝
スヴェトラーナ セミョーノヴァ (著)
安岡 治子 , 亀山 郁夫 (翻訳)
アマゾンでも売ってるね
膨大な百科全書的知識に基づいた、宗教的かつ科学的なその夢想的理念によって、
ドストエフスキー、トルストイ、プラトーノフらにも多大なイマジネーションを与えた、19世紀末ロシアの「幻の思想家」ニコライ・フョードロフ。
再評価の進むロシア思想のなかでも、もっともラディカルなその思想と、ユニークな生涯の全貌を明らかにする、本格的評伝。
だって
試しに最寄りの図書館にあるか検索掛けてみたらナントあったので予約してみた

180:吾輩は名無しである
20/12/28 16:03:46.28 jKxN4X0y.net
遥か昔に新潮文庫のソクラテスの弁明とソクラテス最後の日々(そんなの無い?)を読んだが
確かソクラテスが死は来世の始まりかそれとも無のどちらかで無は夢を見ない最も快適な眠りと同じ 怖れる必要ゼロ
と大意そんなことが書いてあった記憶がある
子供の頃は自分が死んだら永遠に消滅してしまうんだと思うと消えてなくなった自分に対する永遠の時という存在にビビりまくってたが
今は自分が消滅し無になるということは
少なくとも自分においては永遠も何もかも消滅するということで少しは永遠くんにも親しみ(?)を感じるようになった
ヒョードル・カラマーゾフは死神がすぐそこに近づいている気配を察したかアリョーシャとイワンに死後の世界の有無を尋ね
アリョーシャは「ある」と答えイワンは「ない」と断言した
ヒョードルはイワンに対しそれにしても少しぐらいは何かあったっていいだろうとブツブツ文句を言うというくだりがあるが
まぁどうなるかは死んでみなけりゃわからない
面白いのはギリシア人に近代人同様
死すなわち無
という概念があったということで
来世なり輪廻転生なりを原初的宇宙観に包含するのが人間の文化の当たり前かと思ってたが
そうでもないのか
それともギリシア人と近代人が特殊なのか

181:吾輩は名無しである
20/12/28 16:32:48.54 h1M40+ZL.net
死は無に間違いない
産まれる前が無だったように

182:吾輩は名無しである
20/12/28 17:25:45.18 jKxN4X0y.net
いくつかコピペさせてもらったレスにも同様の箴言があるので三度めのコピペ
0084 吾輩は名無しである 2019/08/17 01:03:18
今ある、ということは何物にも変えがたい恩恵なのに、生まれてこない、死を賛美するなんて悲しい
ざっとググったらこんなに出てきた、なんて世の中だw
しかもショーペンハウアーばかりじゃないかw
中略
結局、私の生活は苦痛と重荷にすぎなかったし
私は死を恐れない。私は産まれるまで何十億年もの間死んでいたのに、少しの不自由も感じなかったのだから。
(マーク・トウェイン)
マーク・トウェインてトム・ソーヤーやハックルベリー・フィンの冒険あとアーサー王宮殿のヤンキーだっけか
を書いてるとこからまるっきりオプティミストって感じだけど晩年の不思議な少年(未読ですが)て小説では完全にペシミストになってるらしい
何があったのかは知らんけど

183:吾輩は名無しである
20/12/28 19:53:25.71 8vFMh40p.net
>>179
ロシア宇宙主義の元祖みたいな人物のようだけど、何で日本ではあまり知られていないんだろ?
ドストエフスキーとトルストイの二人から一目置かれるって、何気に凄いと思うんだが

184:吾輩は名無しである
20/12/28 20:04:33.33 2AsiIBQB.net
>>183
亀山郁夫が翻訳に絡んでるということは
ネクストブレイクを狙ってるに違いない
というのは冗談として
世界にはそのような埋もれた思想家なりは山ほどいるってことではないでしょうか
というかこの世には知らないことの方が圧倒的に多い

185:吾輩は名無しである
20/12/28 22:22:36.46 ImmWNtZf.net
>>180
プラトンの国家に「エルの物語」という逸話があります
それがプラトンの輪廻転生です
プラトンなんかが死後についてどう考えていたのか理解できるようです
とても短いのでググってみて下さい
もしかするとどこかで全文も載っているかもしれません
仏教の輪廻転生は死ぬとそのまま肉体が違う肉体に転生します
人が死ねば、輪廻転生というシステムが因果応報に基づいて違う肉体に転生しますので、裁き主は必要ないし、神も必要なくなります
魂がなくても輪廻転生は成り立つのです
プラトンでの輪廻転生では、死は魂と肉体の分離で、魂は不滅で肉体は朽ちると考えます
ここまではカラマーゾフで語られた(フョードフが尋ねた)キリスト教の死後と同じです
プラトンによれば、死後、魂は変わらず前のままですが、まずは前世の行いによって裁かれて、1000年の後、魂はそのままで肉体は新しくなって転生します
この時に前の世界でのことをすべて忘れてしまいます
人は生まれる前のことを忘れてしまうため、生まれる前は無であったと言うのです
これが古代ギリシャの人が考えた無です
つまり忘れてしまうため生まれる前が無だった、と人は呼んでいるのです
現代人、日本人でいう無は唯物論の無です
現代ではなんでも科学を根拠にするので、魂なんてものは想像の産物にすぎず肉体の生が終われば死と考えます
意識は脳が作り出した映像なので、死ねば意識もなくるので文字通り無になります
なので古代ギリシャの人たちが言っている無と現代人が考える無は「同じ無」だけど意味は変わっているようです

186:吾輩は名無しである
20/12/28 22:27:00.46 ImmWNtZf.net
>>183
フョードロフって人は目立つのが嫌いな人だったようですね

187:吾輩は名無しである
20/12/28 22:31:13.43 ImmWNtZf.net
>>184
どこかでよく聞いた名前だと思ったら亀山さんが書いていたのか
ほんとにそう思います
世界は知らないことだらけで埋もれた思想家がたくさんいるけど、発掘される人とそうじゃない人の違いってなんなんでしょうか
そういうことを考えると運命なんてものがあるんじゃないかと思いたくなります

188:吾輩は名無しである
20/12/28 22:33:54.47 ImmWNtZf.net
○フョードル
スマホなのでいつもいつも誤字脱字すみません

189:吾輩は名無しである
20/12/29 00:32:05.99 fKTxF9xM.net
>>185
「エルの物語」とりあえずウィキで粗筋だけ読みましたが
唯物論的無よりもよほどマシ(言い方が悪いか)
と言うか勇気づけられる物語ですね
ユングが来世の存在という考えは人生に意味だか味わいだかを与える塩のようなもの (全くうろ覚えで適当な記憶ですが)と書いてたのを思い出しました
ダンテの神曲はこれをモチーフにしたのか?というかパクった?と言うと怒られるか
とするとソクラテスは夢を見ない眠りと死をたとえた時
このような来世観をもってそう語ったってことになりますか

190:吾輩は名無しである
20/12/29 01:18:29.12 xj7IBbOp.net
>>189
あれはきっと煉獄のことですよ
カトリックは死後の世界を天国、地獄、煉獄としました
ダンテはカトリックなので神曲で煉獄を書きました
ドストエフスキー、トルストイ、正教会、プロテスタントも煉獄の概念を否定しています
聖書のどこにも煉獄なんて書かれていない、という単純なことです
きっとそういうことっすね
正しく生きてきたものはエルの世界でも裁かれない、それが終わって転生するときだって正しい来世を選ぶことができる、と考えていたので死は恐るべきものではなかったのかもしれません
それとソクラテスが死が幸福の日より好ましいと言ったのは「生は苦痛である」という側面があって、死ぬことで生の苦しみから解放される、という見方があったからだと考えられます
肉体は魂の牢獄である、としていました
名前が一緒にあがっているショーペンハウエルもそうだけど、人間は根拠を持たずに何かを求めています
これがショーペンハウエルのいう「意志」です
世界は私の意志と表象であるとかなんとか言うんだけど、簡単に言えば、肉体は「肉」だから肉体がある以上は何かを求め続けること=生きていること、なんですよ
で、満足すると「退屈」が訪れる
退屈は苦痛です
で、満足できないと欲求不満なわけです
欲求不満は苦痛です
なのでどっちになっても生きてる=苦痛なわけです
で、安定の時があるとすれば意志がなくなった時と考えます
すなわち死は意志からの解放であるため、深い夢のない眠りは最も幸福な人生のいずれの日よりも好ましい、というわけです

191:吾輩は名無しである
20/12/29 01:53:07.55 xj7IBbOp.net
ちなみにこれらを真っ向から反対するものがいます
何を隠そうニーチェです
生きる意志こそ肯定せよ、というわけです
つまり「神がいないならば私が神である」と言ったキリーロフは神のあるなしにまだ確証を持ってはいないわけですが、ニーチェに限ってはこうです
「神はいない、だから私が神である」
キリスト教も肉は克服するもの、しかも生きたままで肉なしに生きる、という教えがあります
あくまでキリストの力を借りてということになりますが
カラマーゾフの兄弟で引用された聖句が思い当たると考えられます
ドストエフスキーの思想もこういう感じだったのではないか、とオレは個人的に考えています
ヨハネによる福音書
12:24
よくよくあなたがたに言っておく。一粒の麦が地に落ちて死ななければ、それはただ一粒のままである。しかし、もし死んだなら、豊かに実を結ぶようになる。
12:25
自分の命を愛する者はそれを失い、この世で自分の命を憎む者は、それを保って永遠の命に至るであろう。

192:吾輩は名無しである
20/12/29 03:29:16.99 fKTxF9xM.net
>>191
ニーチェは難しいですね
才能を嘱望されて大学教授に招聘されたながら悲劇の誕生という学会からしたら規格外のものを発表したがゆえにアカデミズムからはまともに相手にされなくなり
ツァラトゥストラこの人を見よ等を書いた後に発狂するもその後評価され世界的哲学者として今も読み継がれるという計り知れない人生
思想的にも超人とか永劫回帰とか
難しい
ただエルの物語の1000年経つと復活するというイメージと永遠の時を経て自分と同じ人間が再び生まれ出て再び自分と同じ人生を繰り返すというアイデアが似てるのかなと感じました

193:吾輩は名無しである
20/12/29 09:59:33.64 fKTxF9xM.net
というか
神が死んだことを理知的に悟ったニーチェが
フロイトやユングのいう無意識において神と来世の代替として超人と永劫回帰を発想したのかも
と今回思いました
人は虚無に耐えきれないのか
イワン・カラマーゾフの懊悩にも通じる のか?

194:吾輩は名無しである
20/12/29 10:50:13.23 fKTxF9xM.net
で思ったのですが
「一粒の麦が地に落ちて死ななければ、それはただ一粒のままである。しかし、もし死んだなら、豊かに実を結ぶようになる。」
の「死」はキリスト教でいう悔い改めること
本スレ(?)において459氏が「これは、ゾシマの兄→ゾシマ→アリョ-シャ→アリョーシャの兄ミーチャへと伝えられていく、そしておそらく第二の小説でコーリャに伝えられることになるはずだったと思われる」
と明解されてますが
ゾシマの兄が言ったように「われわれはだれでも、すべての人に対してあらゆる面で罪深い人間だけれど、なかでも僕はいちばん罪深いんですよ」
「人間はだれでも、あらゆる人あらゆるものに対して、すべての人の前に罪があるんです」
と悟ることなのか と教えられました
エゴ/利己心を捨てること
利己心が服を着てるような私やおそらく普通の人でもそうそうできるものではないのでしょうが
そういうことだったのか と思いましたね

195:吾輩は名無しである
20/12/29 22:10:23.55 ch13FVEN.net
>>194
そんな感じっすね
オレはゾシマの思想の本質は「一括り」にして考えることがあると思っています
主語はすべて括られた人間になります
同じものとして共に生きている、という共生の思想です
原罪もそうで、もちろん幸福もそうで、何かを考える時に対象になるのは人間である以上はみんなが括られることになります
「人間はだれでも、あらゆる人あらゆるものに対して、すべての人の前に罪があるんです」

196:吾輩は名無しである
20/12/30 00:30:53.88 RFCl6bIO.net
>>195
とは言えオレはあまり良いドストエフスキーの読者ではないので
彼が訴えたかったであろう愛や善よりも
どちらかと言うともっとダークでヒリヒリするところに惹かれちゃうんですよね
だからゾシマ長老で一番印象に残ってるシーンは序盤で信者の農婦たちに祝福を授けるところで
おそらく夫を殺したために死後の裁きに恐れおののいているやつれきって見るからに結核らしい農婦に神の愛と赦しを説くところで
チョット読み返してみたけどいいこと言うね長老
「長老は女に十字を三度切ると、自分の首から聖像をはずして、彼女にかけてやった。」っていい人だなこの人と結局感心してしまった

197:吾輩は名無しである
20/12/30 01:13:02.31 mFNTmk2z.net
>>196
他人の戯言だと思ってもらえたらと思うけど、いい読者ですね
アリストテレスの悲劇論じゃないけど、作者だって普遍的な善より個人的な心の暗部を読みとってもらいたいと思って書いていると思います
善は完成されているので省みる必要がそもそもないけど、悪には完成を目指すべくして内省が必要となるようです
というオレも、イワンやキリーロフが好きなので、ドストエフスキーに心地よい物語は求めていませんw

198:吾輩は名無しである
20/12/30 02:03:52.50 RFCl6bIO.net
>>197
好きなキャラで
イワン    わかる
キリーロフ  え??
珍しいって言っちゃあ失礼かもしれませんが
かなり珍しい好みじゃないですか?

199:吾輩は名無しである
20/12/30 09:06:02.33 RFCl6bIO.net
もっとも
オレは5大長編の中では悪霊が一番好き(と言う表現が合ってるのかわかりませんが)で
おそらく奇人変人しか出てこないこの小説(常識人と言えるのはダーリアくらいのもの?)の登場人物の中で誰が一番好きかと聞かれたら
語り手である「私」(K だったかな)なので
人のことをあれこれ言える立場ではないんですが

200:吾輩は名無しである
20/12/30 09:16:46.35 RFCl6bIO.net
ググったらGか
しかもアントン・ラヴレンチエヴィチという名前まであって新聞記者でした
この人も常識人ですね 作家の分身的人物
Kはカフカかw

201:吾輩は名無しである
20/12/30 13:07:38.29 Z5T907vz.net
>>198
ドストエフスキーが存在論の立場で書いたのはキリーロフだけだと思うんすよね
なので一際目立ってキリーロフがお気に入りです
犬でも飼ったらキリーロフと名付けますw

202:吾輩は名無しである
20/12/30 13:14:44.23 Z5T907vz.net
かつてこの地上に一つの日があった。
そしてこの地球の真ん中に、三つの十字架が立っていた。十字架の上 にあった一人は、きわめて深い信仰を有していたので、いま一人の者に向って「お前は今日わしと一緒に天国におもむくだろう」と言った。
やがてその日は終わって二人とも死んでしまった。
そして、ともに旅路につい たけれど、天国も復活も発見できなかった。予言は適中しなかった。
いいか、この人は全地球における最高の 人で、地球の生活の目的となっていたのだ。その上にある一切のものを含めてこの一個の遊星全体もこの人が いなかったら、ただの狂乱にすぎない。この人の前にも後にもこれほどの人は決していたかったし、また絶対に現われないだろう。
それは実際、奇蹟といってもいい位だ。
こういう人はこれまでにあいなかったし今後も決して現われないだろうというところに奇蹟が含まれているわけなのだ。
もしそうとすれば、自然律がこの人童容赦しないでその奇蹟さえ容赦しないで、彼をして偽りの中に生き、偽りのために死なしめたとすれ ば、当然この遊星全体が虚偽で、虚偽と愚かしい剛笑の上に存在しているわけなのだ。
して承ると、この遊星 の法則そのものが虚偽なのだ。
悪魔の喜劇なのだ。一体何のために生きるのだ。
前に三本の十字架の話で触れたけど、ここに出てくるセリフ「一体何のために生きるのか」こんな話はドストエフスキーの中でキリーロフくらいです

203:吾輩は名無しである
20/12/30 16:01:40.51 3BgJwxy4.net
>>202
この宇宙の存在意義を論じたものでしょうか
おもしろいですね
これ出典は悪霊ですか
ちょっと記憶にないので

204:吾輩は名無しである
20/12/30 16:33:57.47 8vQr8PLg.net
来年はドストエフスキーメモリアルイアー、略してドスメモですからね
悪霊は岩波文庫改版でよかですか?

205:吾輩は名無しである
20/12/30 17:25:29.90 3BgJwxy4.net
>>204
おー
言われてみれば生誕200周年だ

206:吾輩は名無しである
20/12/30 17:32:22.83 RWde5f79.net
イヤーに慎んで訂正いたします

207:吾輩は名無しである
20/12/30 17:39:52.16 Z5T907vz.net
>>203
悪霊のキリーロフのセリフです
もし本当に復活なんてものがなかったとすれば、壮大な喜劇なんすよね
どれほどの人たちが復活を信じて自らの命を犠牲にしてきたか測ることすらできなくなる
>>204
URLリンク(www.aflo.com)
フョードル・ドストエフスキー生誕200年(1821年11月11日)
苦悩と矛盾に満ちた人間の内面を巧みに描き20世紀文学に多大な影響を与えたロシアの文豪。代表作『カラマーゾフの兄弟』『地下室の手記』。
200年前の作家、と言われると不思議な気持ちになります
ちなみにオレは新潮がよかったです

208:吾輩は名無しである
20/12/30 18:14:20.10 Z5T907vz.net
キリーロフってとても良心的なんだと思います
スタヴローギンなんかはとことん世界の欺瞞を否定してやろうと思っている節がある
例えばキリーロフとスタヴローギンの会話でこんなことがある
スタヴローギン
この地球で散々悪行の限りをつくし千年も万年も爪はじきになっていても月の世界に居を移してそれを眺めていれば何の揃痒も感じないだろう。
キリーロフ
わかりません、ぼくは月に住んだことがないから
そういえば、ゴーンが逃亡した時なんかはスタヴローギンを思い出した
月とは別世界という象徴でもある
日本の法の下に逸脱する行動をいくらとろうとも、レバノンに帰ってしまえばなんてことはない
誰も裁けない法律なんて、起訴されようと、重刑を課されようと、その国から出てしまえばゼロでもある
この問題にキリーロフは、そんなこと考えたこともない、と答えます
キリーロフは思ったより良心的なんだと思います

209:吾輩は名無しである
20/12/30 18:29:40.92 3BgJwxy4.net
>>208
良心的だし純粋
しかし考えようによってはキリーロフほど恐るべきキャラはそういないんじゃないか
自らの思想に忠実であるために悪党ピョートルの注文通りの文書を残し思想を実践するとか
ふと三島由紀夫が思う浮かびました

210:吾輩は名無しである
20/12/30 18:51:54.84 yC9y8ekz.net
>>207
どうもありがとうございます新潮ですか
新潮は表紙のでかい字での悪霊がかなり気に入りません
ただあなたには一目置かせていただいてるので、
図書館で両方借りて最初だけ読み決めたいと思います

211:吾輩は名無しである
20/12/30 18:56:22.59 3BgJwxy4.net
>>207
このキリーロフのセリフとかはキリスト教を知らないと理解できないでしょうね
そもそもどの作家であれより深く理解するためにはその作品が書かれた背景
例えば作家が生きた時代や生まれ育った文化・宗教・思想などを知ることによってさらに見えてくるものがあるから
それらを知っておいた方がいいのは火を見るより明らかですね
むしろ背景知識なしでは単に理解することすらままならないでしょう

212:吾輩は名無しである
20/12/31 00:07:14.93 HADEnU1J.net
>>210
幸運な時代です
翻訳が一冊ではなくて数冊ある恩恵の時代に生まれました
評価してくれたことを感謝します
ぜひ自分にあった訳を見つけて下さい
>>211
背景を知るということは分析することでもありますね
分析には理性の働きが欠かせません
人は何かを知ろうと欲すると、まずは対象を想像する
想像知によってどういうものであるのか判断します
ただし想像は間違えやすい
なぜなら想像は多種多様であり人の数だけ存在し、想像は対象物に触発されるという受動の働きが先になってしまう
対象を正確に理解して、理解の間違いを避けるためには「共通の概念」を探さなくてはならないと仮定でき得る
つまり分析です
その人を知りたいなら「私からどう見えるのか」ではなく「その人が見ていたもの」知らなければならなくなる
ドストエフスキーを分析するにあたって「キリスト」はその共通概念になり得る、とオレも同意します

213:吾輩は名無しである
20/12/31 01:11:48.62 HADEnU1J.net
>>202を理解するために聖書を知らなければなりません
該当部分はルカによる福音書などです
これを知らずしてキリーロフが語った「三本の十字架」は理解できないと考えます
ルカによる福音書 23:35-43
民衆は立って見ていた。役人たちもあざ笑って言った、「彼は他人を救った。もし彼が神のキリスト、選ばれた者であるなら、自分自身を救うがよい」。
兵卒どももイエスをののしり、近寄ってきて酢いぶどう酒をさし出して言った、
「あなたがユダヤ人の王なら、自分を救いなさい」。
イエスの上には、「これはユダヤ人の王」と書いた札がかけてあった。
十字架にかけられた犯罪人のひとりが、「あなたはキリストではないか。それなら、自分を救い、またわれわれも救ってみよ」と、イエスに悪口を言いつづけた。
もうひとりは、それをたしなめて言った、「おまえは同じ刑を受けていながら、神を恐れないのか。
お互は自分のやった事のむくいを受けているのだから、こうなったのは当然だ。しかし、このかたは何も悪いことをしたのではない」。
そして言った、「イエスよ、あなたが御国の権威をもっておいでになる時には、わたしを思い出してください」。
イエスは言われた、「よく言っておくが、あなたはきょう、わたしと一緒にパラダイスにいるであろう」。

214:吾輩は名無しである
20/12/31 11:18:18.13 s0MYqNSi.net
新潮文庫の『悪霊』江川卓訳はスタヴローギンの告白を巻末に置いているのが気にいらない
米川正夫訳は岩波文庫でなく河出の全集を持っていて愛読している

215:吾輩は名無しである
20/12/31 13:28:43.13 2D4M0vAQ.net
新潮文庫『悪霊』江川卓訳
「序に代えて
 今日までなんの特記すべきこともなかったわが町において、最近、相次いで起こったまことに奇怪なる事件の叙述に手を染めるにあたり、私は、おのが非才のいたすところとはいえ、いささか迂遠なところから、
すなわち、才能ゆたかにして最も尊敬すべきステパン・トロフィーモヴィチ・ヴェルホーヴェンスキー氏の一代記にかかわる若干のディテールからして、稿を起すことを余儀なくされている。…」
光文社「古典新訳」文庫『悪霊』亀山郁夫訳
「序に代えて
 今日まで何ひとつきわだったところのないわたしたちの町で、最近たてつづけに起こった奇怪きわまりない事件を書きしるすにあたり、わたしはいくらか遠回りを覚悟して、
まず手はじめに、才能ゆたかにして敬愛すべきステパン・トロフィーモヴィチ・ヴェルホヴェンスキー氏の経歴にまつわる細かい話を、いくつか紹介することからはじめなくてはならない。…」
残念ながら名訳で知られる米川正夫訳は手許にないので併記できません


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