24/08/01 20:02:17.47 RMzDBbEH.net
平凡社って、聞かれたら「ああ、あの出版社ね」って、誰しもが一度は聞いたことがある名前だと思います。でも、実際にどんな本を出しているのか、具体的に知っている人は少ないかもしれません。
平凡社は、辞書や事典といった学術的な本から、小説やエッセイなど、幅広いジャンルの本を出版しています。特に、日本の古典文学や哲学、歴史といった分野の本は、質が高く、信頼できるものとして知られています。
たとえば、「岩波文庫」と並ぶ古典文学の文庫シリーズとして有名な「平凡社ライブラリー」は、美しい装丁と読みやすい活字で、古典文学を気軽に楽しむことができる点が魅力です。また、哲学や思想に関する入門書も多く、哲学を学び始めたい人にとって、とても良いシリーズです。
さらに、平凡社は、一般の人にもわかりやすく書かれた科学や社会に関する本もたくさん出版しています。難しい専門用語を使わず、図や表をたくさん使って説明されているので、科学や社会の仕組みについて、楽しく学ぶことができます。
もちろん、平凡社が出版している本は、学術的な内容が中心なので、すべての本が面白いとは限りません。
64:吾輩は名無しである
24/08/02 13:54:48.47 jBZAJUyr.net
>>53
東洋文庫の背表紙、金色で高級感があってすごくかっこいいですよね!でも、巻数細かく分かれてて、値段が高すぎるのが残念です。文庫本なのに、単行本より高いなんて、ちょっと考えられません。特に直木賞全集なんかは、もっとお手頃な値段にしてほしいなって思います。全巻揃えようと思ったら、かなりの出費になっちゃいます。
65:吾輩は名無しである
24/08/02 14:53:40.90 G+jXLqYW.net
>>3
平凡社新書自体はある
たぶん平凡社ライブラリーのことかな
66:吾輩は名無しである
24/08/02 20:50:48.33 ko3Y4OEP.net
ライブラリーではゲルツェン『向こう岸から』がいいよな
67:吾輩は名無しである
24/08/03 20:49:38.39 zMkWJViE.net
東洋文庫だと『詰むや詰まざるや』がいいな。奇跡のような詰将棋の作品集
68:吾輩は名無しである
24/09/02 23:45:09.86 DBhqVcFe.net
松井和翠
全く流派が違くて衝撃を受けたのは蓮實重彦とか別役実とか高山宏とか橋
本治とか…。
2024年8月7日
平凡社ライブラリー
31『けものづくし : 真説・動物学大系』別役実
237『鳥づくし : 「続」真説・動物学大系 』別役実
69:吾輩は名無しである
24/09/23 10:04:02.94 0M+IT5LX.net
「祖国が甘美であると思う人はいまだ繊弱な人にすぎない。けれども、す
べての地が祖国であると思う人はすでに力強い人である。がしかし、全世
界が流謫の地であると思う人は完全な人である。」サン=ヴィクトルのフ
ーゴー『ディダスカリコン』(『中世思想原典集成9 サン=ヴィクトル
学派』平凡社)
第一の人は世界に愛を固定したのであり、第二の人は世界に愛を分散させ
たのであり、第三の人は世界への愛を消し去ったのである。」
(「ディダスカリコン」第3巻第19章『中世思想原典集成9 サン=ヴィク
トル学派』平凡社)
大歓声をあげ近くの緑地でパチーヴとよばれる大宴会を開いた。
ジプシーはパチーヴとパチーヴの間を旅しているともいわれた。
これは、十字路と十字路の間が彼らの旅のすべてであるということにほか
ならない。
阿部謹也『中世を旅する人びと―ヨーロッパ庶民生活点描 』平凡社
「わたしたちが自分の力でこの世に生まれてくることができなかったよう
に、わたしたちは自分の力だけでは自分自身になることができない。これ
は自明なことではあるが、たやすく自覚できることではない。」(中山元
『〈他者〉からはじまる社会哲学』平凡社)
70:吾輩は名無しである
24/09/23 10:05:53.53 0M+IT5LX.net
「どんな民族であれ、どれだけ異なる環境で暮らそうと、人間はある共通
する一点で何も変わらない。それは、だれもがたった一度のかけがえのな
い一生を生きるということだ。世界はそのような無数の点で成りたってい
るということだ。」
「私はいつしか、目に見えるあらゆるものは、地球という自然が再生して
いるつかの間の表現物にすぎないのではないかと思うようになった。人間
さえその例外ではない。植物が大地から顔を出し、再び土に還ってゆくよ
うに……。」(『星野道夫 約束の川』平凡社)
「人間って自分に必要ないことまでやっちゃうわけじゃない。それで巻き
込まれて、それをあたかもリアリティだと思いこむわけだ。ところがそう
じゃない。それは単に巻き込まれてるだけなの。」(『細野晴臣 分福茶
釜』平凡社)
「共通語の「いきなり」は、「いきなり止まる」「いきなり泣き出す」の
ように、動作が何の前触れもなく突然起こることを意味するが、宮城県で
は、「この服いきなりかわいい」「この店いきなり安い」のように状態を
強調する時にも使われる。」
「「とろける」と聞くと、ピザトーストにのせた熱々のチーズが頭をよぎ
り、条件反射のようによだれが垂れてきそうである。ところが青森の「と
ろける」は、「片付ける、整理する」ことを表す。」(篠崎晃一『それい
け!方言探偵団』平凡社新書)
71:吾輩は名無しである
24/09/23 10:07:30.28 0M+IT5LX.net
「高慢ー臆病。高慢は能動性を通じて始まり、臆病は受動性を通じて始ま
る。が、その他の点では、両者は同一である。というのも、臆病のなかに
は、善に対する不安が保持されうるに足るだけの能動性があるからであ
る。高慢は奥深い臆病である。」(村上恭一訳『[新訳]不安の概念』平
凡社)
「人間は自分自身の歴史を創るが、しかし、自発的に、自分で選んだ状況
の下で歴史を創るのではなく、すぐ目の前にある、与えられた、過去から
受け渡された状況の下でそうする。すべての死せる世代の伝統が、悪夢に
ように生きている者の思考にのしかかっている。」(『ブリュメール18
日』平凡社)
“廣松(渉)さんは実存主義とマルクス主義をつなぎ合わせた思想を「マ
ル存主義」と呼び、軽蔑していた。サルトルを指して「フランスのサルを
殺せ」と言ったこともある。廣松さんは、革命の倫理を避けているように
見えた。”(加藤尚武「平凡社ライブラリー版 あとがき」、『ヘーゲル・
セレクション』)
なぜ民衆はこんなにも頑迷で理を悟ることができないのだろう、なぜ彼ら
は自身の隷属を誇りとするのだろう、なぜひとびとは隷属こそが自由であ
るかのように自身の隷属を「もとめて」闘うのだろう(『スピノザ』
ジル・ドゥルーズ、訳 鈴木雅大、平凡社)
「このように東洋人ないしアラブは愚鈍で、「エネルギーと自発性に欠
け」、「いやらしい追従」と陰謀と悪知恵と動物虐待に耽り、~(中略)
~あらゆる点でアングロ・サクソン人種の明晰・率直・高貴さと対照的な
のである」
(E.W.Said, 1977, オリエンタリズム(平凡社) 金沢紀子 訳)
72:吾輩は名無しである
24/09/23 10:09:26.90 0M+IT5LX.net
「よく見ると「いわゆる基本」のなかにもいくつもの不純物が含まれてい
るのが見えてくる。いいかえると、視点を変えるとそのなかに含まれる不
純物が見分けられるようになって、ほんとうの基本原理そのものが個別に
見えてくるのだ。」
「固まりのままの技術でつくっていると、ひとつの結合の式に別の数値を
代入したにすぎず、新しいものは何もなく、もとの式があらわれるだけ。
そういう使い方をしていたとき、「私」は定式の内に消去されてしまった
のだ。」(関島寿子『バスケタリーの定式』平凡社)
「いかなる時代も他の時代に感性を継承することはできない。伝えること
ができるのはこの感性に関する知性だけだ。感情に関しては、自分は自分
だが、知性に関しては、自分は他者なのだ。知性はわれわれを分散させ
る。」
「私たちのなかには 無数のものが生きている
自分が思い 感じるとき 私にはわからない
感じ 思っているのが誰なのか
自分とはたんに 感覚や思念の
場にすぎないのだ」
(フェルナンド・ペソア著、澤田直訳『新編 不穏の書、断章』平凡社)
73:吾輩は名無しである
24/09/23 10:11:03.26 0M+IT5LX.net
「あるときどきに心を叩き、過去のある行為の記憶に胸が痛むといった、
ひそやかで苦しい余韻であり、そのずきずきする傷の痛みが病をうがち、
この病が徐々に深刻になって死にいたるのである。」
デュマ作 西永良成訳『新訳モンテ・クリスト伯 1』平凡社
”まだ影響がよくわかっていないリスクもある。
それは「セシウムボール」と呼ばれる微粒子だ。
1000分の1ミリ前後で、水に溶けにくく、体の中に長くとどま
ってしまう。”
添田孝史
『東電原発事故 10年で明らかになったこと』平凡社新書
「本当をいえば、伝統は直接それ自身のアンチテーゼのなかにこそ生き延
びている。いいかえれば、反発される場合にこそ伝統は生きているの
だ。」
「既成の勢力に依拠するようになった伝統は悪質である。露骨な支配権を
精神的に隠蔽する具としての伝統は、必然的に、例の自堕落に成り下がっ
てしまう。」(Th.W.アドルノ著、三光長治・高辻知義訳『不協和音』平
凡社)
「中世語の辞書としても有用な『日葡辞書』では、(1)ブシ=軍人、
(2)サブライ=貴族、すなわちブシ≠サブライとなる。それはサムライ
の原義が、貴族に仕える人だったことと深く関係するであろう。」(石井
進『鎌倉武士の実像』平凡社)
74:吾輩は名無しである
24/09/23 10:12:36.01 0M+IT5LX.net
村上一郞bot
均ちゃん(鈴木均)達に会い、大いに呑んで、双書部五ヵ年計画なるもの
をでっち上げ〔略〕東洋学双書のようなものになるな、と言い合った。今
日、平凡社は、『東洋文庫』を次々と出版しているが、そのアイディアは
この雪の日の放談に谷川健一氏らの提起が重なったものであったろう
『振りさけ見れば』
2024年9月6日
ようかん
厳密には文庫でなかろうが、
平凡社東洋文庫
は中国現代文学には本当にありがたい。
晩清小説史 断鴻零雁記 陳独秀文集 胡適文集 魯迅の中国小説史略
周作人の日本談義集と読書雑記 郭沫若自伝 王独青自伝
最近は羅振玉自伝まで出た。
この調子でどんどん出してください
心の底から応援してます
2024年9月18日
75:吾輩は名無しである
24/09/28 13:42:39.29 co8kHbI4.net
YOSHIDA Hiroshi 吉田寛「NHK 世界サブカルチャー史 ゲーム編」放送中
大昔に私が(最年少の)訳者として企画・翻訳した『アドルノ 音楽・メデ
ィア論集』 は平凡社から出ましたが、私
が院生時代に本郷でやっていたアドルノ読書会に編集者が来て、企画化し
ました。当時まだ平凡社はぎりぎり音羽にあったんじゃないかな。これも
ご近所のなせるわざ。
2023年7月24日
76:吾輩は名無しである
24/09/29 23:52:13.64 gojqFj2U.net
「アマチュアリズムとは、文字どおりの意味をいえば、利益とか利害に、
もしくは狭量な専門的観点にしばられることなく、憂慮とか愛着によって
動機づけられる活動のことである。現代の知識人は、アマチュアたるべき
である。」
「知識人の声はたしかに孤独である。だが、その声は、なんらかの現実の
運動や、民族の願望、あるいは共有された理想の集団的追求と自由自在に
むすびつくことによってはじめて、高らかに響きわたる」(エドワード・
W・サイード『知識人とは何か』平凡社)
「民衆は伝統に甘んじているのではなくて、経済生活上甘んぜざるを得な
いのだ。真に甘んじ得る伝統ならば、伝統精神とか伝統主義とかいって騒
がなくても、間違いなく保存されるものなのだ。」
「古典が引く伝統の糸は、哲学なら哲学史の、社会科学なら社会科学史
の、流れを貫いていつも不断の作用を各時代に及ぼしている。だからして
古典は論拠とされてはならぬが、併し又必ず参照されねばならぬものとな
る。」(林淑美編『戸坂潤セレクション』平凡社)
77:吾輩は名無しである
24/10/06 19:11:02.02 2w+Lu7sT.net
「登山は、しっかりした目的と着実な根気強さが、ただの腕力よりもすぐ
れていることを教えてくれる。そして、どんな山頂一つでも、ときには、
わずか一歩でも、忍耐強い労苦によって得られるのだということがわか
る。」
「日本の国家的宗教である神道の真の根底となっているものが、自然崇
拝と祖先崇拝の結合と考えるなら、日本の最も一般的な山岳巡礼クラブが神
道と結びついているとしても当然である。」(ウォルター・ウェストン
著、水野勉訳『日本アルプス再訪』平凡社)
78:吾輩は名無しである
24/10/19 18:53:33.11 9Ryzxarw.net
並河逸成(なみか・それなり)
五年前小田原へ転居した際、二千冊ほど売却したが、後悔しかない。特に
雑誌、平凡社の「太陽」の創刊号~百号までとか、「ニューミュージック
マガジン」の」創刊号~「ニュー」が取れるまは後悔している。ただ、置
き場所が……。可能な限り図書館を利用しているが、それでも手元に置き
たい本は………
2024年10月11日
79:吾輩は名無しである
24/12/12 21:11:06.36 W1gfyUZq.net
「無帽の『長谷川』」
もう平凡社の『中世思想原典集成』シリーズは、アマゾンで安くなって
も、買わないかも知れない。
同様に、『荒地詩集』のコンプリートも、諦めざるを得ないかも知れな
い。
ボナヴェントゥラの本も、もう買わないかも知れない。
今迄本を買い過ぎたことを、反省しているのである。
反省するのが遅いよ。
2024年12月10日
80:吾輩は名無しである
25/01/03 23:23:39.88 IFvibI4m.net
「人間一人の悲しさや寂しさが、通り一ぺんの薄っぺらな同情ではかり知
ることが出来たら、人生は斯うも救はれないものになる筈はありません
わ。まして、一人の人の人格を、一方的な憶測の一言語で批評するなん
て、もっての外だと思ひますわ。」(石牟礼道子『道子の草文』平凡社
)
81:吾輩は名無しである
25/01/04 02:02:16.21 H+zzoo92.net
hyperneko
平凡社の『日本写真史 写真雑誌1874-1985』もそうで、資料として素晴ら
しいのもさることながら、内林さん鈴木ユージさんとの話の中で出てき
て、ああとかううとか言って買ったので印象深い
本当に資料として素晴らしい
戦前戦後の雑誌集めるとか普通に死ぬんでこういう良書を活用したいゆ
😇
2024年12月31日
82:吾輩は名無しである
25/01/05 22:21:31.74 Yf1afVBL.net
長井美暁
原広司さんの訃報に接して…住まいの図書館出版局から1990年に出版され
た後、絶版となっていた原さんの著書『住居に都市を埋蔵する』が昨秋、
平凡社から復刊されました。山本理顕さんと植田実さんが原さんについて
語る巻末インタビューも必読です。(その構成を担当しました)
2025年1月5日
83:吾輩は名無しである
25/02/21 19:43:06.07 u7g2suWk.net
「封建社会の没落から生まれた近代ブルジョア社会は、階級対立をなくし
はしなかった。それは、新たな階級を、新たな抑圧条件を、新たな闘争形
態を、古いものと置き換えたにすぎない。」(カール・マルクス『共産主
義者宣言』平凡社)