16/05/17 03:22:41.02 .net
吉行さんは……
元編集者ならではの営業戦略かも知れないが、
対談や共著など含めて、他の作家との
交友関係はかなり広かったように思うね。
まあそこが「文壇の人事部長」とか
言われた所以かも。文壇なんてものは
かなり昔に崩壊してたと思うけどねw
第三の新人や島尾敏雄あたりは割と
初期の親交で、編集者時代は水上勉とかね。
以降は
開高健や山口瞳、の元コピーライター勢。
村松友視、色川武大あたりの元編集者勢。
色川さんだけじゃなく麻雀人脈で
川上宗薫とかもいるね。
芥川賞系も直木賞系も遊び系も
基本的に分け隔てはないように見える……
が、最期を看取った終生の友人・阿川弘之の本や
愛人だった大塚英子の本によれば
(信用できる話しかどうか、は分からんが)
自分が認めていない友人作家の本は贈られても
読みもしなかったらしい。
阿川弘之の記述では、吉行さんと親交が深い作家でも
本人が聞いたら真っ青になる
ような辛辣な評価を下していたようだ。
人生論やエッセイ、対談の類いは余技として
効率よく稼いでくれる営業品目だったけど、
「文学」に関しては決して揺るがせにしない。
厳しくストイックな人だったと思うけどな。