[白鯨]ハーマン・メルヴィル[バートルビー]at BOOK
[白鯨]ハーマン・メルヴィル[バートルビー] - 暇つぶし2ch50:吾輩は名無しである
11/02/05 20:22:35 .net
>>48
何が面白いのだ?

51:吾輩は名無しである
11/02/05 21:57:32 .net
まあ、読んでごらんよ。分かるから。

52:吾輩は名無しである
11/02/07 02:02:21 .net
グレゴリー・ペックは超二枚目なのにエイブラハム船長をやったり、
晩年にはヒトラー役をやったり、いやはや、本当に素晴らしい役者だったなあ・・
個人的なベストは「仔鹿物語」「頭上の敵機」「白鯨」「アラバマ物語」かな。
(ちなみに一週間前に‘To Kill the Mockingbird'を読み始めました。)


53:吾輩は名無しである
11/02/07 02:09:56 .net
To KIll a Mockingbird、でした。

(西部開拓史のチャラ男役もよかったね。)

54:吾輩は名無しである
11/02/08 02:50:41 .net
厭世家だね。

55:吾輩は名無しである
11/02/11 23:46:52 .net
阿部知二訳がかっこいい。

56:吾輩は名無しである
11/02/20 21:28:45.73 .net
バートルビー読んだけどよくわからんかった
結局何が言いたいねん

57:吾輩は名無しである
11/02/20 23:52:32.45 .net
メルヴィルの「バートルビー」とホーソーンの「ウェイクフィールド」は、アメリカ文学が生んだ二大怪談。

58:吾輩は名無しである
11/02/21 15:29:52.80 .net
バートルビーの仕事って郵便局の夜勤みたいな感じ?

59:吾輩は名無しである
11/02/21 23:35:23.93 .net
コピー機の代わり。

60:吾輩は名無しである
11/02/23 11:17:35.45 .net
原書でいろいろ読みましたが英語力がたりてないこともあり読みきれてないのがほとんど
なんですがApple-tree tableが神秘的で一番おもしろかったです。
読みやすいというのが一番の理由なんですが。


61:吾輩は名無しである
11/03/01 23:35:01.95 .net
【国際】長編小説「白鯨」のきっかけとなった捕鯨船をハワイ海底で発見…1823年に沈没
1 : ◆SCHearTCPU @胸のときめきφ ★:2011/03/01(火) 23:16:08.96 ID:???0 ?PLT(12556)
米作家メルビル(1819~91年)が長編小説「白鯨」を書くきっかけとなった事故を
起こした船長の捕鯨船の残骸が、このほどハワイ沖の海底で見つかった。
米海洋大気局(NOAA)が発表した。この船が沈没したのは1823年。
海洋考古学者は「捕鯨など当時の人々の海での活動を知る重要な手掛かりになる」と
評価している。
船はジョージ・ポラード船長が乗っていたツー・ブラザーズ号。ホノルルの北西約965キロの
海域で見つかった。木造の船体は原形をとどめていなかったが、捕鯨に使われた銛(もり)や、
捕獲したクジラをつるしたフック、クジラの脂肪から鯨油をつくるのに使用された
釜などが見つかった。
ポラード船長の別の捕鯨船エセックス号は1821年、南太平洋でクジラとぶつかり沈没。
メルビルはこれに着想を得て1851年、巨大クジラと捕鯨船の乗組員の闘いを
描いた「白鯨」を発表した。当時は米国でも、マサチューセッツ州などを母港とする
捕鯨船による捕鯨が盛んだった。

AP通信によると、ポラード船長らはこの事故後に漂流し、救助されるまで
仲間の人肉を食べて生き延びた。船長はその後ツー・ブラザーズ号で捕鯨の航海に出たが、
座礁して再び沈没。捕鯨をやめたという。


62:吾輩は名無しである
11/03/02 02:19:49.59 .net
はっきり言う。
そんな実話と『白鯨』とは何の関係もない。
あの傑作はあくまでメルヴィルのイマジネーションの産物だ。
人間社会の様々な要素が絶妙な語り口で盛り込まれていく様相こそが
この作品の醍醐味といえよう。

63:吾輩は名無しである
11/03/02 06:07:51.72 .net
>>62
お前のレスも『白鯨』とは何の関係もない。

64:吾輩は名無しである
11/03/02 13:15:36.31 .net
>>62
「何の関係もない」は嘘だろ

65:吾輩は名無しである
11/03/04 12:58:45.80 .net
『白鯨』は壮大な観念小説。
実話と比べながら読むなんて、ちまちましすぎ。

66:吾輩は名無しである
11/03/06 00:17:35.58 .net
初期の『タイピー』『オムー』の頃は実話に基づいたリアリズム小説で、
それなりに人気を博したが、だんだん作風が思索的、厭世的に変わっていき、
『ピエール』『詐欺師』になると、読者からはまるでそっぽを向かれてしまった。
『白鯨』はちょうどその中間点にあり、絶妙なバランスを保つゆえに
メルヴィルの最高傑作となった。

67:吾輩は名無しである
11/03/06 15:43:16.81 .net
「ごめんこうむります」で喜んでるのはポスモダなんだろ。
『白鯨』みたいな大きな物語が嫌だとか言って。

68:吾輩は名無しである
11/03/06 22:27:04.50 .net
バートルビーを面白いと思う人のほうが普通なんじゃないか?
英米の個人やメディアの短編小説傑作リストでは
たいてい最上位のほうに入っているぞー。

69:吾輩は名無しである
11/03/06 22:55:33.59 .net
小型軽量が好まれる現代ですからね。

70:吾輩は名無しである
11/03/07 00:47:47.81 .net
『白鯨』も「バートルビー」も傑作だと思うな。

71:吾輩は名無しである
11/03/07 00:56:48.09 .net
『バートルビー』は他の作家にも匹敵する作品がありそうだけど、『白鯨』はそう思えない。

72:吾輩は名無しである
11/03/07 01:32:17.69 .net
マッコウクジラは加齢とともに白くなるかウィキペディアで争点になってるぞ

73:吾輩は名無しである
11/03/08 18:54:41.45 .net
おいバートルビーって小説は結局なにがいいたかったのか教えろ

74:吾輩は名無しである
11/03/09 02:22:23.76 .net
文明を拒否したっていいじゃないか、ということさ。

75:吾輩は名無しである
11/03/30 02:10:36.85 .net
ずうとるびなら知ってる。

76:吾輩は名無しである
11/04/07 03:25:09.33 .net
ベニトー・セレーノもいいよね。

77:吾輩は名無しである
11/06/10 02:38:13.61 .net
>>73
お前のその素直さ健気さとある意味接点がある

78:吾輩は名無しである
11/06/29 18:19:32.72 .net
>>76
終盤乳首が立った。

79:吾輩は名無しである
11/07/08 01:21:42.57 .net
メルビル自身が水夫だったのだから、
「白鯨」が現実と無関係な観念小説ということもあるまい。
黙示録的な、浮世離れした壮大な幻想味をまとってはいるけれど。


80:吾輩は名無しである
11/07/08 04:13:01.62 .net
白鯨だけ好きな奴(文学史で偉大とか習う)
バートルビーだけ好きな奴(ドゥルーズかアガンベンあたりに由来する人気)
どっちもそのへんはどうでもいいんだろうw

81:吾輩は名無しである
11/07/08 11:44:29.90 .net
しかし白鯨を書いたのが30歳頃だろ?
時代も地域も違うとは言え、現代日本の30歳と較べると圧倒的だわ

82:吾輩は名無しである
11/07/10 16:34:51.38 .net
いや、メルヴィルが特別なんだと思うが……
初めて年表を見た時は仰天したわ

83:吾輩は名無しである
11/07/17 03:54:38.90 .net
メルヴィルの不幸はてめえの才能に気づかなかったことだろーな。
ついでに文章的な技量のなさってのもアレなんだけど、
まー、そこがイイってことで。
良くも悪くもホーソーンと対照的だわな。

84:吾輩は名無しである
11/07/17 12:59:26.28 .net
>>83
文章的な技量の無さって何?
ちなみに米国では普通に学習教材に使われてますが

85:吾輩は名無しである
11/07/20 17:13:50.41 .net
語り手が途中で代わってしまう感じがするのは意図してなのだろうか?

86:吾輩は名無しである
11/07/20 20:07:16.62 .net
>>85
白鯨の話?
あれはイシュメイルの部分が完全なる後付けだからだよ
エイハブに関する物語がまず最初にあって、それに誘発されて書いた断章をいろいろくっつけて、
でも読みなおしてみるとエイハブがあまりにも突出していて一般人観点に欠けると思われたので
凡人主人公(イシュメイル)が出てきたって感じ
例えば、最初にクィークェグとあれだけ仲良くなったのに、
出航後彼が病気になったときは全然自分が登場しない、など
ただ、そこから先もメルヴィルは思いつきで全般にわたって
ちょこちょこ細かく手を入れてたみたいで、どうもそういう書き方(だんだん膨らませていく)の人だったらしい
白鯨に関するテクスト研究書は色々出ていてすごい楽しいよ

87:吾輩は名無しである
11/07/20 20:56:01.66 .net
>>86
はい、白鯨の話。言葉足らずでごめんなさい。
なるほど。そういうわけだったんですね。まだ岩波の中巻読み終わるところだけど、気になったもので。ありがとうございます。
赤子育てているもので、なかなか読み終わらない。

88:吾輩は名無しである
11/07/22 11:03:24.54 .net
>>87
読み聞かせると育児と読書が一手間で済むのでは。

89:吾輩は名無しである
11/07/22 15:25:19.92 .net
それは名案ですね!いつも子ども向け童話を読み聞かせていたけれど、7ヶ月だからメルヴィルでも文句言わないはず。

90:581
11/07/22 17:17:41.83 .net
メルヴィル読み聞かせ…
将来が楽しみだ

91:吾輩は名無しである
11/07/25 03:36:52.84 .net
白痴大衆には育たないことを保証する

92:吾輩は名無しである
11/07/25 17:11:25.79 .net
巨大海獣とのスーパーバトルなんて子どもは喜ぶんじゃないかな

93:吾輩は名無しである
11/07/25 17:15:24.59 .net
ただ、音読って意外と難しかった。

94:吾輩は名無しである
11/07/26 07:34:16.43 .net
>>606
鮨屋の娘、魅力ないなと思っていたのですが、そういう効果、ありますね。すると、娘が凡庸なのはわざとなのかな。
そういえば、語り手が二重にいる入れ子構造的な作品は、いつでも主人公(作品内部の聞き手)が平凡ですね。

女難の主人公も、娘同様準読者ですね。
女難については、>>606さんと同様に思っていました。主人公がいないと、あそこまでの作品にはならなかったんじゃないかなぁ。
白鯨でも、エイハブという登場人物が突出しすぎていて一般人観点に欠けるということで、平凡な語り手が後から加えられたのだと、メルヴィル板で名無しさんが教えてくれました。
今まで、語り手が二重にいる効果は、より臨場感を出すためと思っていましたが、作品内部の聞き手(主人公)を平凡にすることにより、作品内部の語り手をより読者に近づけることができるんですね。


95:吾輩は名無しである
11/07/26 07:34:57.50 .net
あ、間違えました(~_~;)ごめんなさい。読書会に書く予定でした。

96:吾輩は名無しである
11/07/26 09:32:53.12 .net
>>92
子どもがもう少し大きくなったら、絶対喜ぶと思います!海洋ものってわくわくしますよ。

97:吾輩は名無しである
11/07/29 23:28:57.03 .net
メルヴィルを愛読する大人に育ってほしい。

98:佃煮マニア
11/07/29 23:41:42.92 .net
白鯨の読み聞かせいいですね。

話は違うけど、
映画版のクィークェグは本を読んで想像してた通りの容貌で感激したことがあるなあ。

99:吾輩は名無しである
11/07/30 00:20:54.73 .net
それ、見てみます!読み終わったら、

100:吾輩は名無しである
11/07/30 12:10:49.48 .net
今年はマーディを読むつもり

101:吾輩は名無しである
11/09/27 01:17:51.58 .net
端正などハンサムのグレゴリー・ペックが超俗的妄執に囚われたエイハブ船長w
でも、これが全然悪くないんだ。
みんな見れ。



102:吾輩は名無しである
11/09/29 14:31:31.94 .net
メルヴィルの作品を題材にした音楽の新譜2題

南北戦争の詩集Battle-Piecesをテキストにしたルイジ・ノーノの声楽作品
URLリンク(www.hmv.co.jp)
映画音楽でおなじみのバーナード・ハーマンによるカンタータ『白鯨』
URLリンク(www.hmv.co.jp)

103:吾輩は名無しである
11/10/01 00:05:22.48 .net
今年もマーディ無理みたい

104:あまな ◆I/bnTKgLlU
11/10/04 19:01:59.28 .net
映画のエイハブ船長はたしかにかっこよかったな。
鯨に引っ張られて海に飲まれた後のシーンが最強。
ああいう形の義足は昔スタンダードだったのか疑問だけど。

はっぴいえんどで細野晴臣が「やつはエイハブ気取って海に乗り出す~」って唱ってるのを聞いて、
エイハブ船長ってなに?って思ったのが白鯨を読んだきっかけだった。

105:吾輩は名無しである
11/10/04 19:35:15.03 .net
あの曲好き
白鯨は読んだことないけど

106:あまな ◆I/bnTKgLlU
11/10/09 17:45:34.84 .net
伝説板とか浅田スレでは細野ファンいるけど文学板で細野さんを好きっていう人は初めて見た。
いいですよね。

107:吾輩は名無しである
11/10/15 21:25:56.48 .net
「エイハブ」というバーにおいで。
『白鯨』についてみんなで語り合っているから。
他の作家に触れてはいけないんだ。
メルヴィルの他の作なら許されるんだが。

108:吾輩は名無しである
11/10/15 22:12:02.98 .net
>>107
あれだけ博覧強記な引用の山を差し置いて他作者の話題禁止とかw

109:吾輩は名無しである
11/10/16 11:18:25.33 .net
やっと教会までついた

110:吾輩は名無しである
11/10/16 13:44:17.08 .net
マプルさんかわいいよマプルさん

111:あまな ◆61T2sqB8f.
11/10/17 17:38:16.06 .net
食べログによるとモビーという洋食屋はあるそうだけど・・・?
エイハブって?

112:吾輩は名無しである
11/10/17 18:05:58.12 .net
普通はそこでスターバックスだろ

113:吾輩は名無しである
11/10/18 01:26:34.02 .net
さて、エイハブはどこに?

114:吾輩は名無しである
11/10/18 11:37:03.87 .net
>>112
一時期日本で「白鯨の一等航海士スターバックがコーヒー好きだったことが
スターバックスコーヒーの名前の由来である」という説が流布したらしく、
友人が自慢気に語ってたのを思い出したわ
白鯨はアホみたいに読み込んでたから訳にも原文にも無いと知っていたのだが、
それでも「その記述を忘れてるか見落としてるだけなんじゃね?」などとしつこかったなあ・・・
ちなみにスターバック家なるものが実際に存在してて、ナンタケットの捕鯨一族だったらしい
そういうのもちゃんと踏まえて名前付けてんだなあと感心する↓
URLリンク(en.wikipedia.org)(whaling_family)

115:あまな ◆61T2sqB8f.
11/10/19 19:17:30.61 .net
私はキャラメルマキアートが一番好きだな。

116: 忍法帖【Lv=5,xxxP】
11/10/20 16:02:00.00 .net
うん

117:吾輩は名無しである
11/10/24 20:40:36.26 .net
白鯨と言えばグレゴリ・ペック

118:吾輩は名無しである
11/10/24 20:55:07.79 .net
なかなか教会から出られない

119:吾輩は名無しである
11/10/24 23:57:10.39 .net
鱈鍋美味いよ鱈鍋

120:あまな ◆61T2sqB8f.
11/10/25 00:19:45.57 .net
ほかほかと湯気をたて濃厚な磯のかほりを放つ海鮮シチューじゅるじゅる

121:吾輩は名無しである
11/11/21 00:31:34.38 .net
全集買ってきたが、なんでこんな時代劇みたいな語り方してんだよ
百年前でもしてないだろこんな喋り

122:吾輩は名無しである
11/11/21 01:11:47.11 .net
時代劇みたいな喋りといえば
「指輪物語」もそうだよねw

123:あまな ◆61T2sqB8f.
11/11/21 18:28:25.30 .net
親友が指輪が好きで、私はハリポタ好き。
すすめられて読んだけど、
指輪は読むのがつらかったなあ。
あの単調な文体がどうも苦手で・・・
エントが出て来るとこだけ面白かった。

124:吾輩は名無しである
11/11/21 19:21:45.66 .net
やっと教会から出た

125:我輩は名無しである
11/11/23 06:08:25.35 .net
個人的には「幽霊船」「ビリーバッド」もなかなかよかった。
「ピエール」はこれから読む。


126:吾輩は名無しである
11/11/23 13:19:49.61 .net
>>124
早くナンタケットに向かわんかい 出港しちまうぞお主!

127:吾輩は名無しである
11/11/29 09:14:50.07 .net
全集一巻、初版、タイピーの十二章

「岸辺につくと~」の一段落が変なところに挟まって二回出てくるけど
これはこの本が間違いでいいんだよな?

128:我輩は名無しである
11/12/20 14:35:37.10 .net
「メルヴィル」でバカ発見器を検索すると
「財布はその中に何か入っていなければボロきれと変わらない」と
「不幸はナイフのようなものだ。ナイフの刃をつかむと手を切るが、とってをつかめば役に立つ」が
ウンザリするくらい何度も何度もツイートされている。
なんだあれ?格言botとかいうやつで感染した伝染病か?
たまには違う歌を歌ってみたらどうだ小鳥どもめ

129:吾輩は名無しである
11/12/22 12:23:42.57 .net
お前が入力すればいいだけのこと


130:吾輩は名無しである
11/12/22 12:32:43.15 .net
この人の作品は読んでいくのが辛い
ふつう古典作家というのは、最初に売れなくてもその後どこかで名声を勝ち得えるサクセスストーリーだが
この人は出せば出すほど売れなくなったタイプだからなあ

実質30ちょっとで筆を折って
70で死ぬ前に最期のあがきで発表される見込みのない中編を完成させて死んでいった
作者の肖像画を見る度、無力感というか鬱な気分を感じてしまう

131:吾輩は名無しである
11/12/23 13:06:48.68 .net
詩作に軸を移した後期の仕事がほとんど邦訳されていないから
折ったように見えるだけでないの?
戦争詩集も書いたし『クラレル』というとんでもなく長い詩も書いてる

132:吾輩は名無しである
12/01/23 05:20:57.16 .net
ビリーバッド復刊age

133:吾輩は名無しである
12/01/26 00:26:28.17 .net
メルヴィルいいよね
「バートルビー」なんてほんと現代的不条理な話

134:吾輩は名無しである
12/02/03 12:53:40.77 .net
>>127
俺の『タイピー』は全集と同じ坂下昇訳の福武文庫初版本だが、
12章を読むと、同じ段落が2回出てくることはないな。

135:吾輩は名無しである
12/03/11 01:29:48.25 .net
阿部知二訳の『白鯨』最高だな。

136:吾輩は名無しである
12/03/11 16:57:13.02 .net
>>135
俺も最高だと思うんだが
「どろどろしたじめじめしたびやびやした」とか並の形容じゃねーよw
世間的には評判悪くてすごく意外
なるたけフラットな平文じゃないと一般には受け入れられないのか

137:吾輩は名無しである
12/03/12 23:06:22.06 .net
そこで八木訳ですよ

138:吾輩は名無しである
12/03/12 23:12:18.07 .net
今なぜかクィークェグといちゃいちゃしてる
はやく船に乗りたい・・・

139:吾輩は名無しである
12/03/14 00:08:14.65 .net
>>138
まだそこかよw どんだけスローペースなんだ
今からおもろいキャラが続々出てくるというのに・・・

140:つくだに
12/03/14 06:20:03.50 .net
パヒュームという映画で確か鯨油が香水のフレーバーとして登場してたな
常に磯臭い白鯨の登場人物達は香水なんぞと縁がないんだろうが

141:吾輩は名無しである
12/03/14 07:57:07.45 .net
>>138の経過報告を楽しみに日々を生きています

142:吾輩は名無しである
12/03/14 17:17:00.26 .net
早く白鯨読みたい
いまやっとマーディー読んでる

143:吾輩は名無しである
12/03/16 18:51:05.45 .net
白鯨読めなかった

144:吾輩は名無しである
12/03/16 18:57:03.86 .net
だからちゃんとロックウェルの挿絵つきを買っとけとあれほど…

145:吾輩は名無しである
12/05/21 20:33:30.09 .net
短編集たけえよ

146:吾輩は名無しである
12/05/21 21:08:25.25 .net
苔号に乗り込んだ! 大冒険のはじまりだ!

147:吾輩は名無しである
12/05/24 14:17:34.30 .net
>>146
お前ふざけんなよwwwww
数カ月ぶりにスレ見たと思ったらこの有り様w

148:吾輩は名無しである
12/07/19 18:28:57.43 .net
エイハブ船長ってなかなか出てこないんですね…

149:吾輩は名無しである
12/08/11 13:11:46.35 .net
この人、話を異常に水増しする癖があるよな
話と関係ない豆知識で当たり前みたいに一章さいてくる

150:吾輩は名無しである
12/08/11 19:09:38.15 .net
それ白鯨な

151:吾輩は名無しである
12/08/15 08:23:31.94 .net
白鯨よもっと

152:吾輩は名無しである
12/08/15 10:17:23.54 .net
ちゃんと挿絵つきを買えよ

153:吾輩は名無しである
12/08/15 10:23:27.87 .net
あの版画の絵?

154:吾輩は名無しである
12/08/15 10:35:14.31 .net
そうです、あれはいいものだ
カレーに福神漬けというか、お互いを引き立て合う

155:吾輩は名無しである
12/08/15 11:06:58.75 .net
新潮文庫はその辺は無頓着だが、岩波文庫は気をつかっていて、
旧訳から新訳へ移行する時もあの挿絵は残したんだ。偉いね。

156:吾輩は名無しである
12/09/25 21:45:31.07 .net
岩波文庫版をやっと読了。中巻の前半部で挫折して一年間の空白があったけど…後になるにしたがって面白く読めた。
これは凄い小説だと思う。

157:吾輩は名無しである
12/09/25 21:58:45.49 .net
新鮮な鯨肉は美味いでつ。

158:吾輩は名無しである
12/09/25 22:27:55.35 .net
メルヴィルの長編ではずば抜けている。

159:吾輩は名無しである
12/09/26 12:10:25.45 .net
>149
それに対抗心を燃やして真似たのがレミゼラブル。

160:吾輩は名無しである
12/09/27 05:54:37.12 .net
岩波文庫の解説(下巻に収録)に各章をテーマ別に塗り分けた一覧表が掲載されているが、これはとても良いと思う。読みにくいと感じた人は(これを利用して)鯨学の章を飛ばして読むのもいいのかな?

161:吾輩は名無しである
12/09/29 07:27:34.82 .net
それでもいいが、あれらはぜんぶ鯨学に見せかけたシンボリズムの韜晦技法らしいから
まるきり無駄ではないらしい

例えば63章
『股木―幹があれば枝があり、枝があれば小枝がある』
は「枝」「小枝」「股」で
白鯨全編が巨大なエトスとエロスで書かれていることを告白しているらしい
だから何だと思わなくもないが

162:吾輩は名無しである
12/09/29 19:50:10.07 .net
バートルビーわけわかんないけど最後の言葉はグッときた

163:吾輩は名無しである
12/10/18 04:48:47.67 .net
googoleトップが

164:吾輩は名無しである
12/10/18 09:56:49.03 .net
毎日のように変えられるとうざい

165:吾輩は名無しである
12/11/13 12:35:07.61 .net
*マッコウクジラは全速力を出すとき頭を常時水面に挙げる
*マッコウクジラの頭部は銛をはじけるほど強固

この二つ信じがたいんだけど実際捕鯨船のったうえで書いてるわけだよなあ…

166:吾輩は名無しである
12/11/21 19:55:43.42 .net
駄目だあ! マーディつまらなすぎる…

架空の島の、架空の風習に対する、どうでもいい考察だけの話で、しかも白鯨より長い
こんなもん日本で読んでるの俺くらいだろ

167:吾輩は名無しである
12/12/14 03:59:13.42 .net
図書館にメルヴィル全集が置いてあったから早速その内のひとつを借りだしてきた。名だたる海洋小説を読む高揚感に心は躍る
だが家に帰って読み進めるも、食人種と楽しく過ごすばかりで一向に鯨が出てこない…何で勘違いしたんだろう
タイピーおもしれー

168:吾輩は名無しである
12/12/17 16:54:47.13 .net
船に乗った後二人とも急激に空気になるぞw

169: 忍法帖【Lv=17,xxxPT】(1+0:5)
13/01/17 00:32:06.50 .net
はーまん

170:吾輩は名無しである
13/02/03 05:33:24.32 .net
レオス・カラックスが何度も読み返し映画化したピエール
余りにもピエールが好きすぎて自分の芸名にしたジャン・ピエール・メルヴィル
ピカソも愛読したというピエール

171:吾輩は名無しである
13/02/04 16:53:50.27 .net
鯨とテキストってどう?
古いとは思うがこういうアンソロの新しいやつってないの?
日本語で

172:吾輩は名無しである
13/02/11 08:50:46.21 .net
2/12
コミックバーズで山川直人が「バートルビー」漫画化(前後編)
山川直人氏は「コーヒーもう一杯」などで都市の独身者の日常を、「澄江堂主人」で芥川龍之介の晩年の日常を描いた作家。
バートルビー役が山川作品のスターシステムでは「売れない似顔絵描き(本業画家)」であり、
山川直人の作品の多くが「独り暮らしの独身者」を主人公としているのを念頭に置いて
漫画の原作解釈をたのしむのもあり。

173:吾輩は名無しである
13/02/12 14:52:39.22 .net
>>172訂正
コミックビーム

174:吾輩は名無しである
13/02/13 13:08:36.12 .net
>>166
『マーディ』は研究者の間では評価が高いよ。

175:吾輩は名無しである
13/02/17 10:54:57.52 .net
>>128
>「不幸はナイフのようなものだ。ナイフの刃をつかむと手を切るが、とってをつかめば役に立つ」

メルヴィルはこんなこと言わない
これはジェームズ・ラッセル・ローウェルからの引用みたいだよ
気になって英語でも調べたんだけど、あっちの格言集かなんかにも誤収録されてるらしい
多くの人がこの言葉の出典として挙げている『三十年前のケンブリッジ』がローウェルのエッセイ
それでいて著者はメルヴィルとして引用されている
そんな作品聞いたこともなかったよ
メルヴィルはこんなこと言わない

176:吾輩は名無しである
13/03/07 01:31:14.28 .net
さて、そろそろメルヴィルを読もうか

177:吾輩は名無しである
13/03/08 02:14:44.52 .net
日本の江戸幕府の開国にもかかわっているんだな
この「白鯨」という作品は
最後の場面は日本近海ということになっている

178:吾輩は名無しである
13/03/10 17:32:02.06 .net
いやいや、近海か?
太平洋上赤道付近じゃなかったか?

179:吾輩は名無しである
13/03/18 02:34:55.39 .net
日本沖の太平洋上赤道付近だねー

あと上のほう見ると、さらりと大嘘言ってる>>86と、
それを真に受けちゃってる>>87がいて、何だかここに2chの縮図を見た気分w

180:吾輩は名無しである
13/03/23 03:01:08.19 .net
細かいけど、赤道付近まで行って「日本沖」って言うのかな・・・
日本沖を経由はしてるけど。

181:吾輩は名無しである
13/03/23 03:06:55.96 .net
あと>>86だけど、

>エイハブに関する物語がまず最初にあって、それに誘発されて書いた断章をいろいろくっつけて、
>でも読みなおしてみるとエイハブがあまりにも突出していて一般人観点に欠けると思われたので
>凡人主人公(イシュメイル)が出てきたって感じ

確かにここは間違ってるね。
ただ、イシュメイルという語り手が初めから想定されていたのではなく、
たとえば書き出しの部分なんかが後付けであるというのは通説だよね。

182:吾輩は名無しである
13/05/27 20:57:15.01 .net
クラレルくそ高い

183:吾輩は名無しである
13/06/21 05:35:39.68 .net
おれもクラレルほしいけど、高い。
原書買ってみたけど、英語力が…

184:吾輩は名無しである
13/09/02 13:55:11.40 .net
>>180
まあ公式の名前というより当時のナンタケットの鯨取りの認識において
「日本のあたり」なんだろう

185:吾輩は名無しである
13/09/09 20:42:20.65 .net
age

186:吾輩は名無しである
13/09/16 00:36:12.50 .net
>>184
ピークオッド号が沈んだ地点が日本沖、日本のあたりだなんていう記述が、そもそも作中にない。
何かの勘違いだろう。

187:風の谷の名無しさん@実況は実況板で
13/10/10 18:41:28.52 .net
>>186
スンダ海峡を通過したり東シナ海を北上したという記述はある。その後の方位や
経過した日数から推測して、ピークオド号が沈んだのは日本沖ということになる。
あと当時のアメリカ捕鯨船は大半が(ほぼ全てといっていい)日本沖で捕鯨していて、
ピークオド号の航海の目的地も最初から日本沖だよ。

188:風の谷の名無しさん@実況は実況板で
13/10/10 19:01:59.97 .net
あと>>186 ですが
>イシュメイルという語り手が初めから想定されていたのではなく、
>たとえば書き出しの部分なんかが後付けであるというのは通説だよね。

 これはだれが言っている説なのですか?『白鯨』成立の過程については
L.Howardなんかの評伝に詳しく書いてあります。これによると『白鯨』は
まずイシュメールの物語が最初に書かれて、エイハブとモービーの物語は
出版直前に急遽追加されたそうです。「イシュメイルという語り手が初めから
想定されていたのではない」というのが誰の説なのか、書き込みした人がまだ
いるなら後学のために教えてください。

189:風の谷の名無しさん@実況は実況板で
13/10/10 19:03:54.71 .net
申し訳ない。>>181 でした。お目汚し失礼。

190:吾輩は名無しである
13/10/10 19:24:37.81 .net
>>187

>あと当時のアメリカ捕鯨船は大半が(ほぼ全てといっていい)日本沖で捕鯨していて、

これは本当?初めて聞いた・・・。
できれば、情報源を出してほしい。

あと、44章で
That particular set time and place were conjoined in the one technical phrase--the Season-on-the-Line.
とあって、さらに次の段落では
Now, the Pequod had sailed from Nantucket at the very beginning of the Season-on-the-Line.
No possible endeavor then could enable her commander to make the great passage southwards, double Cape Horn,
and then running down sixty degrees of latitude arrive in the equatorial Pacific in time to cruise there.
Therefore, he must wait for the next ensuing season.
と書かれてるから、エイハブは(たぶんはじめから)12月ごろの赤道上(the Season on the Line)を目指していたことが分かる。
また、132章には
And at the girdling line of the horizon, a soft and tremulous motion--most seen here at the Equator--denoted the fond,
throbbing trust, the loving alarms, with which the poor bride gave her bosom away.
と書かれていて、"most seen here at the Equator"(ここ、赤道付近ではよく見られることだが)という記述がある。
これらのことから、普通はピークオッド号が沈んだのは太平洋上赤道付近ということになっていると思うよ。
もちろん、そこに向かう前に日本沖を経由はしている。台風なんかの描写もあるしね。
だから、この場合「赤道付近」も日本沖の延長だ、というのなら、分からなくもない。
ただ、それはもうほとんど言葉の定義の問題というか、そう呼びたければ呼んでもいい、という程度の話。
作品中に、沈んだのが日本沖だ、とはどこにも書かれていない。

191:吾輩は名無しである
13/10/10 19:53:21.57 .net
>>188
イシュメールの後付け説のことだけど、>>181で言っているのは「イシュメール」というペルソナの話ね。
もちろん、白鯨という作品は、はじめ単なる捕鯨航海の物語になる予定だった。
そのへんまでは、手紙などの記録(Melville Logなんかに収められていて、
Howardの伝記はそれらの資料を基に書かれている)から分かっているんだけど、
草稿などは残っていないから、研究者が作品自体から推測して詳しい成立過程を探ってきた。
Harrison Hayford(全集版編者)の"Unnecessary Dupulicates"はそのへんのことを詳しく推論していて、
イシュメールの名前後付け説なんかも論じられてたと思う。いま手元にないので確かめられないけど・・・
つまり、捕鯨物語の語り手として「私」ははじめからいたんだけど、その語り手に「イシュメール」という名前をつけたのが、
もっと後なのではないかということ。

192:吾輩は名無しである
13/10/10 20:06:20.99 .net
ついでに言うと、たぶん第一章Loomings自体が、後から書き加えられたもので、
はじめは第二章でマンハッタン島からニューベッドフォードへ向かうところから始めるはずだったのではないかと思われる。
根拠としては、昔のペンギン版の註でHarold Beaverがこの章について
This is the overture--the prelude to sound all the main themes, and keys, and shifts of key, on which the rest of Moby-Dick will play its prolonged and fugal variations.
と述べている通り、この章にはその後の作品の重要なテーマがかなり盛り込まれているから。
たぶん作品をある程度書き進んで、エイハブの悲劇などの構想も持った上でないと、あの第一章は書けないだろうということ。

193:吾輩は名無しである
13/10/10 20:15:12.67 .net
綴り間違ってましたごめんなさい
Duplicatesです・・・・・・・・・・・・・

194:吾輩は名無しである
13/10/11 05:57:17.10 .net
>>190
要するに日本沖を主張する人は赤道付近まで日本沖と呼び、あなたは呼ばないという
ことですね。了解しました。
あと>>191 要するに
まずエイハブの物語があって後からそこにイシュメールの物語を追加したのではなく、
まずイシュメールの物語があって後からエイハブの物語が付け加えられたのは認める。
ただ語り手の名はイシュメールと決まってはいなかった筈だということですか。Hayford
の論文は私も読みましたがあれは完全に推測で書かれているものですし、少なくとも
「イシュメールの名が後からつけられた」というのは「通説」ではないですよね?少し
表現が大げさかと思います。

アメリカの捕鯨船が日本沖まで出かけていくのは、単純にメルヴィルの時代までには
ヨーロッパ・アメリカ周辺の抹香鯨はほぼ捕り尽くされてしまい、日本沖まで出かけなければ
鯨を取れなかったからです。私は某反捕鯨運動関連の論文で読みましたが、このあたりに
関しては資料はいくらでもあると思いますし、『白鯨』にも記述があったはずです。

私の質問にお答え頂きありがとうございました。

195:吾輩は名無しである
13/10/11 17:50:36.39 .net
>>194
「あなたは呼ばない」んじゃなくて、呼びたければ呼べばいいけど、
沈んだのは赤道付近であって、普通、赤道付近のことを日本沖とは呼ばないだろう、って意味。
>>184の人が(たぶん勘違いして)言ってるように、もし作品中で赤道付近が日本沖と呼ばれてるんなら別だけどさ。

あと、ヨーロッパ・アメリカ周辺の抹香鯨が捕り尽くされてしまったなんて話、作品中にあったかなあ・・・
忘れてるだけかもしれんけど。
それとも、「当時の捕鯨業が日本沖も漁場の一つにしていた」ってことが書かれているって意味かな。
それなら分かる(そのことを示す記述は作中にたくさんある)んだけど。
だとしたらたぶん、>>187の「当時のアメリカ捕鯨船は大半が(ほぼ全てといっていい)日本沖で捕鯨していて」
っていうのも、そういう意味で言っているんだよね。
つまり、当時の捕鯨船の最終的な目的地はふつう日本沖だった、なんていう意味じゃなくてさ。
もしちがったらごめんなさい。

196:吾輩は名無しである
13/10/11 17:51:21.77 .net
それから、細かい自己擁護になっちゃうけど、>>181で「通説」と言ってるのは
「イシュメール」という自己表明を含む「書き出しの部分なんかが後付けである」ということだよ。
もちろん、第一章のうちどこまでが後付けだったのかは議論の余地があるんだけど、
少なくとも、>>192でHarold Beaverの註を引用して述べたように、書き出しを含む第一章のある部分が、
作品をかなり書き進んでから書かれたものだっていうことは、そもそも内容を読めば察しのつくことだし、
ほとんどのメルヴィル学者のあいだで意見の一致をみていると思うんだよ。
それから、名前後付け説については、ちょっと趣旨は違うけど岩波文庫の八木訳の註にも書かれてる。
ペンギンや岩波のような普及版の註ですら言及しているほど、書き出しの部分が後付けであるという見方は一般に
議論されているし、逆に、そうじゃない、メルヴィルは一章から書き始めたんだ、なんて言っている人は見たことがない。
加えて、イシュメールというペルソナが第一章以前の最初の段階から使われていたというのも考えにくい。
イシュメールという名は第一章の執筆と同時か、それ以降に書かれたものと考えるのが普通で、
メルヴィルが他の箇所で先にイシュメールの名前を使って、そのあと一章の"Call me Ishmael"を書いたんだ、
なんていう奇想天外な説を誰かが唱えているわけでもない。
それと、Hayfordの論文についてだけど、完全に推測で書かれているってのは研究者にしたらどうしようもないことだし、
そのことが論文の信頼性や影響力を揺るがすことはない。論理矛盾とかなら別だけど、
みんなそれを承知の上で、作品の成立を解き明かそうとがんばってるわけだから。
実際にHayfordのあの論文は、全体の方向性としては肯定的に引用されることが多いと思うよ。大御所だからってのもあるけど。

197:吾輩は名無しである
13/10/12 06:06:23.77 .net
>>195
「ヨーロッパ・アメリカ周辺の抹香鯨が捕り尽くされてしまい、ほとんどの捕鯨船は日本沖で
捕鯨していた」というのは歴史的事実ですので、事実を認めてください。このあたりのことは
2ch流に言うならググればいくらでも出てきますので、ググってください。

198:吾輩は名無しである
13/10/12 06:10:00.98 .net
あと通説云々に関して、あなたは「イシュメールの名前が後からつけられた」と「第一章が後から書かれた」を
しばしば一緒くたに援用していますが、両者は別の問題ですので一応区別すべきです。私がメルヴィル関係の資料
に目を通したのは何年も前で今手元にありませんのであなたの言っていることを全面的に信用するとして、あなたが
挙げるイシュメールの名前云々の典拠は八木氏とHayfordであり、第一章云々の典拠はペンギン版の注です。しかし
あなたが引用したこの注には「第一章が後から書かれた」とはどこにも書いてありません。つまり第一章云々は
あなたがペンギン版の注等を敷衍して推測したことであり、よってこれは通説ではありません。あなたが言うように
第一章云々が「メルヴィル学者のあいだで意見の一致をみている」というのであれば、「第一章が後から書かれた」
と述べられている論文を少なくとも5、6本ほど挙げてください。あなたは「第一章が最初から書かれたという論文を
見たことがない」といっていますが、「第一章が後から書かれた」という論文をいくつか挙げられないのであれば、
これはあなたの主張が通説であることを意味しているのではなく、単にあなたが通説であるかどうかを言える以前の
段階にあることを意味しているだけです。

また「イシュメールの名前が後からつけられた」が通説かどうかも微妙です。あなたはHayfordや八木氏の名前を
挙げていますが、『白鯨』の成立史に関してこれとは別の説を主張をしている研究者は Barbourを初めとしていくらでも
いるからです。「メルヴィル学者のあいだで意見の一致をみている」わけではありません。尤も私には、岩波に
「イシュメールが仮の名前のようなものである」と書かれていた記憶はありますが、「イシュメールが後からつけられた
名前である」と書かれていた記憶はありません。私は月曜まで確認できませんので、よろしければ「イシュメールが
後からつけられた名前である」と書かれている岩波とHayfordの文章を引用して頂けると助かります。

199:吾輩は名無しである
13/10/14 18:34:07.40 .net
196を書いた者だけど、ちょっと話が通じてない感じだね・・・
俺ばっか引用とかして説明してるし、なんか損してる気がしてきたよ。
通説うんぬんは俺が言いすぎたよ。もともと、通説が何かなんてどうでもいいことだったんだ。
ただ、赤道がどうのって話は、作中のことだから譲れなかっただけだし。
通説じゃなくて、そういう説があるっていうふうに訂正するよ。

200:吾輩は名無しである
13/10/14 18:44:17.96 .net
一応、誤解を避けるために追記。
通説が何かなんてどうでもいいっていうのは、俺にとってってことね。
沈んだのが日本沖だっていうのは、明らかに作品をちゃんと読んでない人の意見だったから、
そこの訂正はこだわりたかったんだけど、「通説」という表現にこだわるつもりは
なかったって意味ね。

201:吾輩は名無しである
13/10/26 14:49:39.02 .net
ちと全文検索できるところで調べてみた
chap118
The season for the Line at length drew near; and every day when Ahab, coming from his cabin,
cast his eyes aloft, the vigilant helmsman would ostentatiously handle his spokes,
and the eager mariners quickly run to the braces, and would stand there with all their eyes centrally fixed on the nailed doubloon;
impatient for the order to point the ship's prow for the equator. In good time the order came. It was hard upon high noon;
and Ahab, seated in the bows of his high-hoisted boat, was about taking his wonted daily observation of the sun to determine his latitude.

Now, in that Japanese sea, the days in summer are as freshets of effulgences.

多分ここが日本海で沈んだってソースで
今赤道付近にいる、の直後にここ日本海では~とくるので認識上赤道付近まで日本海と読んでる
で多分次にjapanが出てくるのが123章のスターバックがエイハブまじくるってんじゃないの一番近い日本は鎖国してるし~
って悩んでるシーン

で最終的に沈んだのは赤道付近だが118章で同一視してるっぽいので(当時の捕鯨√から不自然でもないので)
118以降日本南赤道付近をグダグダ回っていてかつそこを日本海と認識してる、という風に捉える人がいるんだと思う

202:吾輩は名無しである
13/11/09 15:12:03.06 .net
近々オペラ「白鯨」BD DVD発売

203:吾輩は名無しである
13/11/09 19:17:54.57 .net
オムーの最後で捕鯨船に乗って旅立つラストで
「行こう、今度の目的地は日本近海だ」みたいなこと言って終わるし
マーディでも、日本近海で銛に刺された鯨うんぬんとか書いてあるから
 日本近海=捕鯨場 みたいなイメージは持ってたんじゃね
英語読めないから原文は知らんが

204:吾輩は名無しである
13/12/12 14:06:16.08 .net
>>36
「ポーラX」は YouTube にも上がっていて画面も綺麗なのに、
カラックスは失敗作だと言っているらしい。

>>202
数日前に FEN(進駐軍放送)でメルビルの「白鯨」のことを言っていた。
そのオペラのことかな?
鯨がどうのこうのとイチャモンつける癖に・・・

205:吾輩は名無しである
13/12/22 20:53:12.62 .net
白鯨の掲示板は多く、訳文に毀誉褒貶あるが、国語に訳して全うなものは、いまだに阿部訳である、しかとした国語であり、阿部さんの創作以上に文学作品と思う。

206:吾輩は名無しである
13/12/28 13:03:38.77 .net
読みやすさについては圧倒的に八木訳だがな

207:吾輩は名無しである
13/12/28 13:29:17.95 .net
逆に一番難文なのは坂下訳だな
「ユライヤは神なりしや? ああ、とんだ神もあったもんだ! 皆よおろがみたまえ」
みたいに古語と若者ぶった言葉が入り乱れて非常に独特な文章になってる
さらにこの人の注釈はほとんど研究発表という感じで注釈になってない
でも読み続けてると、それが段々くせになってくる

208:吾輩は名無しである
13/12/28 13:40:14.45 .net
test

209:吾輩は名無しである
13/12/28 15:02:02.05 .net
阿部知二で読んでます
まだ船長に会えないでいます

210:吾輩は名無しである
13/12/28 15:30:16.55 .net
読みやすさだったら八木訳だね。
船の図解などもついているから便利。

211:吾輩は名無しである
13/12/30 17:23:20.80 .net
ヴァン・クライバーンが亡くなった。
1934年生まれ。80歳、

212:吾輩は名無しである
14/01/02 13:52:14.35 .net
「ピエール」の原書が英国から届いた。
古い英語を使っているところがあるので、
キング・ジェームズ版の聖書に慣れていないと読みにくいかも。
仏語・独語の単語もチラホラと眼に付くような感じ。
これは面白そうだ。

213:吾輩は名無しである
14/01/06 18:03:37.38 .net
祖母の話では 50 年ほど前に TV 放送されたパティ・デューク・ショーで
(パティ・デュークは「奇跡の人」のヘレン・ケラー役女優)
主人公の女子高校生パティがメルヴィルの「白鯨」を偉そうに読んでいたそうです。

214:吾輩は名無しである
14/01/07 20:23:14.20 .net
ジャン・ピエール・メルヴィルは好きですか?

215:吾輩は名無しである
14/01/08 10:33:48.86 .net
メルヴィルの小説なら、やっぱり『白鯨』『ピエール』だよね!
短編にも傑作はあるけど、結局この二つを読まないでは、芯をとらえそこねる。
表現の次元では『ピエール』の方が英語が一段むずかしい上、内容的にも後半は難渋、錯綜の度を深めるから、読み進めるのが大変。
全体の印象としては、『白鯨』がダイナミックなうねりだとすれば、『ピエール』はその運動が静止にいたる到達点まで突き詰めたって感じ。
二つあわせて、メルヴィルの散文における天才の開花から、その頂点(あるいは死)まで味わえるんじゃないかな。

216:吾輩は名無しである
14/01/09 07:12:15.97 .net
『白鯨』の朗読 CD が発売されていますね(CD 16 枚組)
『ピエール』の朗読 CD はまだない

217:吾輩は名無しである
14/01/09 21:46:47.10 .net
>>201
水夫たちが「impatient for the order to point the ship's prow for the equator.(舳先を赤道へ向けろ、という命令をまちかねて)」いたとあるよね。
その後に「 In good time the order came.(やがて命令が出た。)」とある。
普通に読んだら、この地点(=日本の海)と赤道を同一視しているとは取れないと思うが。
はじめの「The season for the Line at length drew near.」というのも、「とうとう赤道が漁場になる季節が近づいてきた。」という意味で、
船が今赤道付近にいる、という意味じゃないと思うよ。

218:吾輩は名無しである
14/01/19 13:06:12.71 .net
『ピエール』は邦訳より原文の方が解りやすいのではないかと思います。
注釈があるのはありがたいですが。

219:吾輩は名無しである
14/01/23 10:59:36.93 .net
『詐欺師』もなかなかいいと思う。短編では、「バートルビー」以外だと、
「ベニトー・セレーノ」が面白い。

220:吾輩は名無しである
14/01/24 16:13:16.69 .net
どのへんが面白いと思うかを聞きたいな

221:吾輩は名無しである
14/01/30 15:34:46.12 .net
モービーディックね・・・なつかしい。
ところで、うのこういちろうって人、パクッて「鯨神」を書き
芥川賞を取ったよね。なんで純文学の道にすすまなかったんだろ?
大学時代に先生が「創作の海図」って本を研究社から出版して、
両人の作品を比較していたわ。

222:吾輩は名無しである
14/02/01 11:56:38.54 .net
>>195

>>197さんの
>「ヨーロッパ・アメリカ周辺の抹香鯨が捕り尽くされてしまい、ほとんどの捕鯨船は日本沖で
捕鯨していた」というのは歴史的事実ですので、事実を認めてください。

これは「常識」です。日本へのペリー来航の大きな原因になったわけですから。
このへんの常識をとらえていないと読めないと思います。

223:吾輩は名無しである
14/02/05 04:59:18.35 .net
○『白鯨』・・・「義」の問題。白鯨は本当に「悪」なのか?

○『ピエール』・・・同じく「義」の問題だが、ピエールの「義」の疑わしさがより濃厚に。
また、「世俗」と「信仰」の調和の問題が現れる。ピエールはこれを調和できず破滅する。
「世俗と信仰」の調和という点では、イブリン・ウォーの「青春のブライズヘッド」を思い出させる。
形而上学的な作家の書くものも、結局はその人の経験から出ている・・・といったくだり、
ヒュームの A Treatise of Human Nature を思い出した。
     とかいう

224:吾輩は名無しである
14/02/07 22:01:52.49 .net
「義」の問題なのか?

225:吾輩は名無しである
14/02/17 19:06:47.79 .net
>>222
べつにそのことを事実として認めていないとは一度も言ってないつもりだけど。
俺が言ったのは「そのことは作品中に書かれてなくない?」ってことじゃなかったっけか。
ちなみに、
>このへんの常識をとらえていないと読めないと思います。
というのは、どこがどう読めないと思う?『白鯨』がいろいろな切り口から読めるのはもちろんだけど、
あなたの言う「常識」を知ってるのと知ってないのとでは、作品全体の読みがどう変わると思う?

226:吾輩は名無しである
14/02/17 19:38:26.19 .net
とにかく、歴史的事実とやらもいいんだけどさ、
まず作品をちゃんと読めよと言いたいな・・・
作家が心血注いで書いた作品をさ。

227:吾輩は名無しである
14/02/18 06:24:55.16 .net
ホーソーンなら…
ホーソーンだけは分かってくれる……
彼だけは理解してくれる………

228:我輩は名無しである
14/02/23 19:36:57.58 .net
メルヴィルの『白鯨』は虚ろな皮袋の象徴である、という本
「白鯨は空っぽの袋だった」は興味深い

229:吾輩は名無しである
14/04/30 17:51:08.87 .net
山川直人って作家の「夜の太鼓」
バートルビーが収録されてる。

230:歌謡ポエム
14/05/11 23:35:40.32 .net
ゆうべから読み始めた白鯨
勝手にポツポツと読みついでいくのであった

231:吾輩は名無しである
14/05/11 23:58:46.02 .net
ピエールの翻訳は何とかならないものか
現在古書で入手可能な坂下昇訳は変に雅語が使用されているので
全体の印象として朦朧としたものになる。
訳者としては文学的雰囲気を重視したのかも知れないのだけど、
基本的にそのような文学性を味わうものではないと思うのね。
文学者ではなくて宗教家あるいは哲学者あたりに翻訳させたら良いと思いますけどね。
哲学や宗教の素養がないと絶対理解できませんよ、あれは。

232:歌謡ポエム
14/05/12 01:13:53.49 .net
顔を突き出して海の空気を嗅ぐ老人

きょうはここまで
寝るである

233:吾輩は名無しである
14/05/12 07:57:40.13 .net
>>231
読みにくいよね。
坂下昇って人の他の訳書も読んだが、読みにくすぎる。

234:吾輩は名無しである
14/05/12 20:54:56.75 .net
半年たつけど船長出てきません

235:吾輩は名無しである
14/05/12 22:12:30.68 .net
>>233

BOOK I.

PIERRE JUST EMERGING FROM HIS TEENS.


I.

THERE are some strange summer mornings in the country,
when he who is but a sojourner from the city shall early walk forth into the fields,
and be wonder-smitten with the trance-like aspect of the green and golden world.
Not a flower stirs; the trees forget to wave; the grass itself seems to have ceased to grow;
and all Nature, as if suddenly become conscious of her own profound mystery,
and feeling no refuge from it but silence, sinks into this wonderful and indescribable repose.


第一の書 ―ピエール、前夜を迎えるのこと

1
 田舎の夏は、不思議な朝静が訪れることがある。
こんな朝、都会からきた、ひとよさの客に、払暁近く起きいだし、野を逍遥させてみるがいい。
緑と黄金に映える世界の、夢幻めく相にうたれ、秘跡をを見る思いで立ちつくすだろう。
花の動くものなく、木々はそよぐことを忘れ、草までが生長を停めたかのように見える。
自然の万象が突如おのれの宿す深淵な神秘に目覚め、沈黙のほかにはこの神秘からの避難(かくれ)を知らぬげに、
つねならぬ、表現を絶した駘蕩のうちに沈んでゆく。(坂下昇 訳)


最初からこれですよ。

236:吾輩は名無しである
14/05/12 22:15:13.09 .net
ラストも

and her whole form sloped sideways, and she fell upon Pierre's heart, and her long hair ran over him, and arbored him in ebon vines.

が「やがて彼女の全身が斜めに傾いだかと見る間に、ピエールの心臓の上に倒れ落ちた。その黒い髪が彼の全身をそよいで通り、
  射干玉の蔓の中にしっかりと抱いた」となってしまう。

彼女は脇にしゃがみこむとピエールの心臓に崩れ落ちた、
するとその長髪が彼の体を覆うかのように包みこんだ、あたかも漆黒の葡萄蔓が為す木陰の如く。

こんな感じで良いと思うんですけどね。

237:歌謡ポエム
14/05/13 00:49:27.30 .net
93.25海里

238:歌謡ポエム
14/05/13 01:37:11.14 .net
三日目の朝、晴朗かつ清新な夜明け

239:歌謡ポエム
14/05/13 02:13:46.33 .net
for one red cherry ere we die!

三日三晩でようやく読了
こりゃ参りました
寝るしかないのだった

240:歌謡ポエム
14/05/13 23:13:25.34 .net
も一回あたまから読む白鯨

241:歌謡ポエム
14/05/14 03:42:52.00 .net
抜粋はよくよく読んでみると面白いのだった

242:吾輩は名無しである
14/05/14 20:45:32.93 .net
坂下昇訳が不評のようだけど、日本のメルヴィル全集が坂下個人訳だから、
あれを読めないと、日本語でメルヴィル作品を読破することはできない。
悪文ではないし、現代では使わなくなった古語をや古い言い回しを多用しているだけで、
読みにくくはない。メルヴィルの小説が古色蒼然としたイメージがあるから、むしろ合っていると思う。
あおの訳で『ピエール』を読んだのはもう四半世紀も前だが、ワクワクしたな。

243:歌謡ポエム
14/05/15 03:49:28.12 .net
心の現象としての海、そしてたくさんの鯨

244:歌謡ポエム
14/05/16 18:47:48.84 .net
モンキー・ジャケットを着て朝ごはん

245:歌謡ポエム
14/05/16 23:25:21.89 .net
ナンタケット人の枕の下のセイウチと鯨

246:吾輩は名無しである
14/05/17 00:42:31.62 .net
>>242
不評っていうか独特すぎる
「ひさごの節会」とか言われて、ひょうたんの器での食事とか今の読者わ分からんぜ
古式のイメージを出すのはいいけど理解不能までいっちゃうと害になる
「なんというおぼろめき」とかハタチそこそこの若者が使う言葉とも思えない

あと注釈が投げっぱなしすぎる
同じこと考える人がいて、アマゾンのレビューで
「ここまで意味の分からん注釈は初めて見た」とか書かれてた
とにかく初心者むけではない

ただメルヴィル自身も古い大言壮語な言葉を使ってたらしいし
注釈も、メルヴィル研究にかける訳者の熱意は凄い感じる

247:歌謡ポエム
14/05/17 02:03:36.14 .net
クラムかコッドか、それが問題だ・・・
いやいやどちらもいただきましょう
ついでに燻製ニシンもね
いろいろ味わいたいんでね
じゃ、おやすみなさい、ハッセーのおかみさん!

248:歌謡ポエム
14/05/17 11:54:41.66 .net
チーフ・メイトに惻隠の情を!

249:吾輩は名無しである
14/05/17 12:41:15.64 .net
非人間的っつーかデモーニッシュな船長VSヒューマンな一等航海士ってのは海洋アクションものにはよくあるな。
戦艦バウンティ(あれは軍艦だから船長とは言わないんだろうが)なんかもそうだな。

250:歌謡ポエム
14/05/17 19:00:49.66 .net
その他には?

251:吾輩は名無しである
14/05/17 19:04:40.64 .net
地獄の黙示録

252:歌謡ポエム
14/05/17 21:14:11.14 .net
そりゃ違うでしょ

253:歌謡ポエム
14/05/18 07:25:30.68 .net
セトロジーとは書物だ
二つ折り、八つ折り、十二折り

254:歌謡ポエム
14/05/20 06:20:59.43 .net
and the devil fetch the hindmost!

255:歌謡ポエム
14/05/22 08:43:15.14 .net
but let Ahab beware of Ahab

256:歌謡ポエム
14/05/22 19:45:18.30 .net
エイハブの涙

257:吾輩は名無しである
14/05/22 21:27:58.82 .net
エイハブは、しかし解り易いんだな。
それが解りにくくなるのは、つまりは「白鯨」を何の象徴とするか?でなんだな。
神か?悪魔か?、創造か?破壊か?、自然か?文明か?、国家か?個人か?
いまふうにゆうと、「海の平和を侵すもの、ターザン、許さない」、か?
単純に、タダのゴジラか?
それによってで、エイハブの解釈っつーか、彼への思い入れが変わるんだな。

258:歌謡ポエム
14/05/22 22:03:20.58 .net
エイハブはかなり複雑な人だよ

259:吾輩は名無しである
14/05/22 22:10:11.76 .net
そおなの?じゃあペックの白鯨をまた見てみるか。

260:吾輩は名無しである
14/05/22 22:46:53.66 .net
「たかが鯨のくせに、こんちくしょうめ!」「地獄に落ちろ!」
でペックが死んじゃった。
今は白鯨の逆襲でみんな死んじゃうとこ。

261:吾輩は名無しである
14/05/22 22:52:48.67 .net
棺おけにつかまって一人だけ助かった。
メデタシメデタシ、でジ・エンド。

実は古典的名画ってみんなMPEGにしてHDDに入れてある。
1000本はそうしてないけど、まあそれに近い数百本。
とってもだから参照が簡単。^^

262:吾輩は名無しである
14/05/22 23:02:07.58 .net
あっ、レンタルの違法コピーじゃないからね。
全部ちゃんと買ったセルビデオを自分一人っきりだけの鑑賞の便利のためにだけでそうしてるんだからね。
念のため。^^

263:歌謡ポエム
14/05/22 23:21:51.89 .net
映画は見たことないけどメルヴィルのこの本はおもしろいよ

264:歌謡ポエム
14/05/23 02:00:55.27 .net
and I only am escaped alone to tell thee

265:歌謡ポエム
14/06/07 18:21:03.21 .net
光文社新訳文庫のビリー・バッドをつらつら読むなり

266:吾輩は名無しである
14/06/07 23:18:47.10 .net
『ピエール』魅力的だが、壮絶な失敗作だと思う。

「ポーラX」美男美女の陰鬱な三角関係は原作を踏まえているが、カラックス監督の感性が濃厚で、好き嫌いが分かれる。自分は好き。

267:吾輩は名無しである
14/06/08 07:16:08.35 .net
ピエールはシェークスピア悲劇を意識しつつ、
語り手である作者とその投影たる主人公が自意識と行動という二重性に分裂して
やがて主人公もろとも物語そのものが破滅してしまう。
あんなことをやると作中人物の行動はもちろん、
書くという行為自体も不可能になると思うのね。
極めて批評的な作品ではあると思いますが。

268:吾輩は名無しである
14/06/08 15:27:12.55 .net
つらつら

269:歌謡ポエム
14/06/08 20:44:44.13 .net
白鯨もそうだったけど
ビリー・バッドも不思議な本だったな~
おしまいのバラッド「ビリーは手錠をかまされて」は美しい

メルヴィルはどうもピエールが人気みたいだな
つらつら読むとしよう

270:歌謡ポエム
14/06/10 23:12:16.42 .net
...and genealogies which, like their own river, Hudson,
flow somewhat farther and straighter
than the Serpentine brooklet in Hyde Park.

271:歌謡ポエム
14/06/11 01:07:21.01 .net
fit image of his God

272:吾輩は名無しである
14/06/11 19:35:58.29 .net
ピエールは洋書版のアマゾンレヴューをざっと目に通すと、
これはメルヴィル作品の中核をなすものでありナラティブの問題を孕んでいる、
といった書評が目につきましたね。
まあ、どこの国にも批評理論にかぶれた読者はいるのだなあ、とおもった次第です。

273:吾輩は名無しである
14/06/12 10:41:14.68 .net
>>264
「POLA X」は、原作と切り離して見た方が良いと思います。

メルヴィルは『緋文字』のホーソンの時代・米国東部の人で、
『ピエール』は厳格なプロテスタント倫理の世界で成立する小説だと思います。
それを現代のフランスに設定した点で、換骨奪胎になってしまうのは仕方のないことでは。

ただし、画面は美しいし、音楽も良いし、割り切って見れば好きな映画です。

274:歌謡ポエム
14/06/13 01:14:39.49 .net
...he really loved horses

275:吾輩は名無しである
14/06/13 22:48:42.02 .net
得意気に英語さらしやがって
こっちは5W1Hすらマトモに言えねえよ
今がんばって中1英語から学び直してる

276:吾輩は名無しである
14/06/13 22:51:24.88 .net
栗原裕一郎 @y_kurihara
こないだまで純文学系の某賞の下読みを100本ほどしてまして、
時節柄アイドルとドルヲタが登場するものがいくつかあったんだけど、
世代に依らずそのほぼ全部がヲタを単なるロリコンの代替物として扱っていて、
純文系作家志望者の時代感覚のズレみたいなものをしみじみと感じた。


栗原裕一郎 @y_kurihara
自分の興味は、アイドル自体よりも、アイドルとドルヲタの関係性のほうにあるようで、
その意味ではおれもヲタヲタなのかもしれない。
結局のところ、AKBがここまで巨大になったのも、ムーブメントが広範になったのも、関係性の現代性ゆえでしょ。
そこを掬うことができずに何が文学かと(笑)


至言

277:歌謡ポエム
14/06/13 23:49:04.60 .net
What decorous, lordly, gray-haired steed is this?

278:吾輩は名無しである
14/06/14 07:02:37.36 .net
栗原は新人賞を通過して、批評家デビューした人じゃないから、
どうしても新人賞応募者らに対する目がコンプレックスで
汚れてしまうんだな。
彼は卒業式に出たことないらしいけど、彼は「ワナビの卒業式」を
済ませていないんだな。
彼の意識にはワナビと、業界人の区切りがない。
それが良きにつけ、悪しきにつけ、時に表面化する。
それの好例が>>276の栗原のtwitter内容だ。

279:吾輩は名無しである
14/06/14 13:16:44.58 .net
栗原は批評家というよりゴシップ屋だからね

280:吾輩は名無しである
14/06/14 20:09:46.43 .net
8 :名無し物書き@推敲中?:2014/06/13(金) 19:49:14.44
  新人賞なんて受賞作レベルだって普通には文学と言える様なものじゃないものばっかりだ。
  審査員が誰だろうと、そんな程度の受賞作をしのげなかった候補作なんかそれこそどうだっていい。
  そこにさえ行けなかった予選落ち作品なんてどうでもなんでもただのゴミ。
  今時ゴミだってタダじゃ処分できないわ。
  それをタダでゴミ箱に放り込んでくれて捨ててもらえるんだからありがたく思え、バカ共w

10 :名無し物書き@推敲中?:2014/06/13(金) 19:55:48.50
  >>8
  正論
  下読みのせいで俺の作品は予選落ちなんだ!と
  あくまで自分の責任とは思わず希望持ち続けちゃうから
  ノコギリ犯のようなキチガイ行動力すら起こせない
  半端者の名無しの権兵衛のまんまなんだと気づけ

281:歌謡ポエム
14/06/15 00:41:45.24 .net
I swear to you, my dearest mother,
that never before in my whole existence,
have I so completely gone wandering in my soul,
as at that very moment.

282:吾輩は名無しである
14/06/15 11:37:30.20 .net
夢だけを見て損だけをする底辺大衆投資家が大量にいないと投機ビジネスは存立しない
万年予選落ちワナビーのことをそんなに無碍に言うもんじゃあない。誰よりも大切なお客様だ。

283:吾輩は名無しである
14/06/15 13:31:01.58 .net
>>282
お前よりはワナビの方がセン倍増しだw

284:吾輩は名無しである
14/08/02 15:03:29.09 .net
洋書の白鯨買ったよ
見たこと無い挿絵いっぱいで嬉しかったよ
マストが十字架表してたんだな

285:吾輩は名無しである
14/12/19 19:11:26.24 .net
今年度最後のほしゅ

286:吾輩は名無しである
14/12/27 23:55:48.26 .net
そんなにホエールなよ

   。・゚・ ・゚・。
     Y
   / ̄ ̄ ̄\
   / 。___)
  /  /  /
)ヽ/とノ(゚д゚)つ
メノ\___ノ
    ∪∪

   ∧∧
   (Д゚ )_∩∩
   ⊂⊂___ノ
   。・゚・ ・゚・。
     Y
   / ̄ ̄ ̄\
   / 。___)
  /  /  /
)ヽ/とノ   /つ
メノ\___/


そう目クジラたてるな!

     ⌒Y⌒
      |
(Y)  / ̄ ̄ ̄\
|(_/ ゜(゚Д゚)ヽ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~ ~~ ~ ~ ~

287:吾輩は名無しである
15/03/02 21:35:36.58 .net
ちょっと遅いけど、鯨春

288:吾輩は名無しである
15/04/09 11:55:51.78 .net
絵がない本はいやだと言うアリスのために、
URLリンク(comicbooksonline.blogspot.jp)
moby dick のあらすじはアメコミで!

289:吾輩は名無しである
15/04/14 09:00:57.68 .net
グレゴリー・ペックが主演で映画化されている以外に、パトリック・スチュワートもやってますね。
パトリック・スチュワートはあのスタートレックの続編、TNGでピカードをやった人。

290:吾輩は名無しである
15/04/25 08:12:22.62 .net
URLリンク(books.google.co.jp)
'Mocha Dick' of the Pacific の話

291:吾輩は名無しである
15/04/26 14:47:34.55 .net
the confidence manが一番好きです

292:吾輩は名無しである
15/05/06 13:12:58.15 .net
『詐欺師』はもうひとつ深みがないんだよな。
意味ありげなエピソードの羅列に終始し、そのエピソード群がまとまって
まったく異なる様相を呈してくるといったダイナミックな展開にならない。
メルヴィルの長編では『白鯨』が一頭地を抜いている理由である。

293:吾輩は名無しである
15/05/07 11:18:38.16 .net
そんな今更感があること言うのは自称中級者によくある

294:吾輩は名無しである
15/05/07 15:09:10.31 .net
と、自称研究者が申しておりますw

295:吾輩は名無しである
15/05/10 23:28:34.25 .net
『白鯨』って不思議な小説だよなぁ
いつでもどこでもどのページ開いても面白く読めるし、飽きることがない。
長編小説でどのページ開いても面白く読めるのは他に見当たらない。

296:吾輩は名無しである
15/05/11 06:36:38.24 .net
ドストエフスキーの小説はどこから読んでも面白い

297:吾輩は名無しである
15/05/11 21:40:13.47 .net
>>296
あくまで個人の感想なのだが、長編小説に関してだけ言えばドストエフスキーの小説は
最初から通して読み直さないと面白さが味わえない。メルヴィルの『白鯨』以外の
長編小説もそうだ。それぐらい『白鯨』は細部にわたって味わえるように書かれている。
短編や中編についてならメルヴィルもドストエフスキーもどこから読んでも面白い。

298:吾輩は名無しである
15/05/11 23:51:44.24 .net
光文社文庫版「ビリー・バッド」では
晩年の問題作と謳われているけれど、
それほどのものでもないでしょう。
ところで「白鯨」「ピエール」「バートルビー」が傑作(あるいは問題作)なのは当然として
「イスラエル・ポッター」はどうなんでしょうかねえ。

299:吾輩は名無しである
15/05/12 00:35:15.75 .net
あれは原作ありなんでしょ?
メルヴィルの心情を考えると悲しくなる
マーディ、白鯨、ピエールが糞つまらんとボロクソけなされて
それでも作家としてのセンスや思想だけは自分はあるんだと踏みとどまって
外枠は他人のものを使って、中身は自分のものを注げばまだやれると思ったんだろう

300:吾輩は名無しである
15/05/12 04:30:27.25 .net
メルヴィルの生涯について考えると、よく自殺せずに死ぬまで書き続けたことに
深い感動を禁じ得ない。
あれだけ才能があって、アイデアもあった人が……
強靭な精神の持ち主だったんだろうな。

301:吾輩は名無しである
15/05/12 05:26:53.84 .net
>>297
あくまで個人の感想なのだが、『白鯨』あのように纏まった作品だからこそ評価されているのであり、その一部だけ読んで評価すべき作品ではないし、一部だけを読んで面白いと思えるような作品ではない。
>いつでもどこでもどのページ開いても面白く読めるし、飽きることがない。
というのは何度も読んだ人間の傲慢でしかない。
一方のドストエフスキーは、一見勢いに任せてかかれたような作品でありながら、たとえば『カラマ』の「大審問官」や『悪霊』の「スタヴローギン」の告白が単独に取り上げられていることからもわかるように、初読の人間であっても一部を独立して楽しむことができる。

302:吾輩は名無しである
15/05/12 10:32:27.39 .net
好きな本は途中から読んでも面白いんじゃないの?
埴谷雄高は、「カラマゾフの兄弟」を、ぱらぱらめくると、途中からでも面白く読み進んでしまう、とか言ってたような気がする。

303:吾輩は名無しである
15/05/12 13:26:12.89 .net
白鯨の読み方で一番しょーもないのは「イシュメイルが語る雑学の部分は
話の本筋には関係ないので読み飛ばしてもかまいません」とかいう奴

304:吾輩は名無しである
15/05/12 14:56:43.23 .net
パスカルのパンセとか、小林秀雄の評論とか、断章の寄せ集めなら、ぱらっと途中から、
もいいけれど、小説だと初読のときは、初めから読むでしょう、普通は(笑
部分的にいいから単独で読める、ってのは、あくまで他人の意見。
どのページがそれに当るかもわからない初読の人間にそれが納得できる、
なんてのはそれこそ傲慢。まあ、ドストのファンならとうぜんか(笑
川端の雪國は10年かけて雜誌にぽつぽつ発表したのを寄せ集めたから、区切りで
途中から読むのもあるていどはできるかも。私の初読は栗ぶつけるところだから、
途中だけを読んだわけだ。中学の国語の問題だったんだけど。
MDの場合、chapter XL(40) midnight,forecastle harpooneers and sailors なんて
書かれているから、ひょっとして章単位で読まれることを想定していたのか、とも
思えるところもあるね。

305:吾輩は名無しである
15/05/13 03:26:55.48 .net
あげてるひとは同一人物?

306:吾輩は名無しである
15/05/14 11:51:13.87 .net
そもそも前提がちがってて白鯨は「小説」であると同時に「旅行記」
だからドストで比べるなら、「獄中記」である死の家の記録と比較するべき

307:吾輩は名無しである
15/05/20 23:21:19.88 .net
『バートルビー』の末尾のデッドレターの話は泣けてくる
"I would prefer not to"が後から振り返って切実な言葉に感じられる
無為や拒絶がどうのこうのよりも……

308:吾輩は名無しである
15/05/29 13:54:17.38 .net
富田彬訳が来月角川文庫で復刊するみたい

309:吾輩は名無しである
15/05/29 17:11:15.21 .net
富田彬は日本語おかしすぎ。

310:吾輩は名無しである
15/05/29 18:59:29.34 .net
翻訳ってのは…。
ビジネスだから、出版社は本を出さなきゃならん。名訳でも、長年続けば飽きられる。翻訳者を食わせなきゃならんから、
どうしても次々に新しい翻訳を出す。いい訳ならいいけど、定評のある名訳を凌駕するには、定訳を作っている翻訳者以上
の力量がなければならない。かどうかは一概には言えないが、少なくとも、売れる訳を書かなければならない。
だが、受けるかどうかなんてのは、それこそわからない。
国語オリジナルは村上春樹が売れるレベルってことになっているけれど、あんなのは粉飾決算みたいなもんだろう。
原書の評判、翻訳者や学者の評判、出版社の評価、作り出された幻想の価値、そして読者の気まぐれ、…。
そんなもので、翻訳出板業界は成り立っているわけだ。
子供向けの世界名作全集には、のちに名をなした作家の仕事が混っていた。翻訳でいい文章が書けるなら、いい翻訳者
は、創造ができれば、作家になるのも悪くないんだろう。
だが、もうちっと、視野を広げると、国語で外国の文学に触れることができる、ってのはすごいことでもある。
ドストエフスキやキェルケゴールを親戚のおじさんみたいに感じられるのは翻訳のおかげさまだ。
明治あたりから、すでに先進国の潜在能力を持っていた日本が、それこそ必死で大量の翻訳文化を作ったから、
今の日本の多樣性があると言っても、あながち誇張ではないだろう。
原書を読まずに原書を読んだ気になって語るのは、かなり邪道かもしれないが、それでも全く原書に触れられない
よりは、はるかにマシだと思う。
まあ、翻訳者さまには、渾心の力作をどんどん排出していただきたいもんだね。

311:吾輩は名無しである
15/06/13 14:14:29.67 .net
Moby-Dick定期アゲ
    _ ‐- ―- 、_
  /三//'´////,` ヽ、
  /三三三//////////`ヽ、
 /三三三三////////////`ヽ、
 {三三三'/////////////////`ヽ、
 ヾ三三//////////////////////`ヽ、
   \三'/////////////////////////ヽ
    :\三/////////////////////////\
      : \//////////////////////////ハ
      :  \_∠`ヽ、///////////////////∧
         :. : . `ヽ、` ヽ、'///////////////∧
           : :.  :`ヽ、 `ヽ、//////////////i . :
            : : .  :.. `ヽ、 >≦=-///ヾ .,'|
             :.     //゛/``//////`´/,}
                /'゙ _ ===ミ////////!. .
             _/'// /iヾ゙゛ヽ////////ヾ
            ヾ、_≠'´ : . . {/l///////////l//i
              : : : : : .: :.∨l///////////ヽ、l
           .    : : :.:. : .:. !'///////// : ; :
          : : . : : : : : : . :.:.: :.:.:′//////: :
――――: : :::: :::.. . . : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.///: : : : . .―
 : . : . . .    . : : : : . :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : : : : : :.:.: . : .
  `  . . . :  .:.:.:.:.:.:. : : : : : :  : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : : : : : . . . :
   `: : . . .: . . . . . : : . . : :    . : : : : :.:.:.: :.:.:.:.:.::.:. : : .

312:吾輩は名無しである
15/06/19 16:13:14.09 .net
メルビィルはホモなのかな

313:吾輩は名無しである
15/07/04 20:28:16.62 .net
定期アゲ

314:吾輩は名無しである
15/07/04 21:43:56.80 .net
富田彬の訳てそんなに悪いかな
角川文庫のをすこし読んだけど
登場人物のセリフの古めかしさは違和感あったけど
それ以外は地の文とか読みやすかった

315:吾輩は名無しである
15/07/04 22:01:51.47 .net
URLリンク(www.youtube.com)
小島麻由美(Kojima Mayumi)「モビー・ディック(Moby Dick)」【Official Music Video】
こういうのをシュールと言うんだろうか…

316:吾輩は名無しである
15/07/04 22:03:51.43 .net
URLリンク(www.youtube.com)
Led zeppelin moby dick full

317:吾輩は名無しである
15/07/04 23:50:56.89 .net
>>315はちょっと語るに落ちるとして・・・
>>316はまだ許せるな、Moby Dick(ハイフン無し)としては。
私としては、“Moby-Dick”として聴けるのは、
ブルックナーの交響曲第7番と第8番かな。
そういうモチーフで作曲されたものではないけれど、
なんか『白鯨』を読むたびに、ブルを聴くたびに連想してしまう(笑)

318:吾輩は名無しである
15/07/05 02:10:30.18 .net
ベタなんだけど、クラシックならベートーベンの、大人しいときは#14、ヤマ場は#9(笑

319:吾輩は名無しである
15/07/07 17:40:50.67 .net
ブルックナーは長いあいだ聴けなかったけど
Gマルケスとかラテアメ系のねっとり重厚作品好きになって聴けるようになった
クラ板によくいるブル苦手な人に教えてあげたいけど
分厚い小説すすめるのはウザすぎると思うので自重してる

320:吾輩は名無しである
15/07/07 17:49:17.34 .net
ザビエル君、布教よろしく

321:吾輩は名無しである
15/07/13 23:12:27.92 .net
       巛ミヾヾ  \
     /   ミ     ヽ    オットー・クレンペラー Otto Klemperer (1885-1973)
     f,    ミ       }
   ┏v'┳_━━ r、    |    【クレンペラーの指揮台叩き】  
   yバノ゙’' ̄ '''  } }゙    }   URLリンク(www.youtube.com)
   ‘ーj`'    :  //   /
    L_ヽ  i  V   /.
   ("  ` !      _/     "Why don't you take the bows I gave you?!!!"
    \ _,. -‐ '  ̄  ! _    
    /|~   /  ̄    \   エイハブ船長みたいだね(笑)

322:吾輩は名無しである
15/07/22 03:36:32.01 .net
『白鯨』は文学史上の大傑作
読まずには死ねないなあ

323:吾輩は名無しである
15/07/22 15:28:36.10 .net
では読んではいけない。読まなければ永遠の命を得られる。

324:吾輩は名無しである
15/07/22 15:52:26.94 .net
誰の翻訳がいちばん読みやすいですか

325:吾輩は名無しである
15/07/25 14:08:15.59 .net
濡れ

326:吾輩は名無しである
15/07/25 14:27:05.22 .net
あんこの一杯つまったタイヤキ君のように、実のあるお話を!

327:吾輩は名無しである
15/08/05 14:17:02.18 .net
散文詩といえる「交響曲」という章をよくいろんな翻訳で読み比べる。
日本語のリズムが心地いいという点で、阿部知二訳がベスト。

328:吾輩は名無しである
15/08/11 19:36:17.64 .net
日本と西欧の文化の差を感じさせる。
日本は自然に溶け込もう、一体化しよう、大切にしよう、って感じだけど、
西欧は自然と対峙しよう、征服しよう、って感じに満ちている。
鯨は日本では捨てるところがないと言われるほどに活用されてきた。
西欧では、鯨は灯油の原料としてだけで、ほとんどその他は捨てられていたらしい。
スーラーのグランドジャットで描かれている女性のスカートのクリノリンは鯨の骨らしいけどな。
鯨は聖なる生き物で聖書にもそう書かれているから殺すな!ってのは噴飯モノの意見で、
19世紀ごろには聖書はなかったのか、ってことだ(笑 身勝手な主張もはなはだしい。
敬虔なキリスト教徒、なんてのは単なる欺瞞だ。

329:吾輩は名無しである
15/08/12 00:54:14.73 .net
白人は偽善者

330:吾輩は名無しである
15/08/12 01:09:10.86 .net
夜泣き

331:吾輩は名無しである
15/08/12 01:37:21.84 .net
>>328
そういうステレオタイプな話はよく聞くが、
常識的に考えて間違ってるよな
使えるところがあれば西洋でも使うに決まってるじゃん
だってもったいないもん
利益が出るにこしたことはないからな
なかなか全部使えるような文化じゃなかったり、
航海技術がすごいのに冷凍技術はまだないから肉腐っちゃったりってだけだろ
日本でもマグロのトロは捨てた時期があったという話を聞くしな
矛盾してるじゃん
日本人だって昔から色んなもの捨ててるよ

332:吾輩は名無しである
15/08/12 01:39:58.46 .net
鯨は本当に減ってるかもしれないしな
だって水産庁が持ってくるデータとか結論っておかしいことが多いんだよね
この前のクロマグロの漁獲規制だって豊漁だった時期を基準とした
ほとんど意味がないような規制で事実上取り放題だし
なんか怪しいんだよな水産庁は

333:吾輩は名無しである
15/08/12 02:12:57.97 .net
>>331
常識的に考えて間違ってるな。
鯨は肉が大部分だけど、肉を食ってたのか、西欧は?(笑

334:吾輩は名無しである
15/08/12 02:21:29.05 .net
>>333
食ってたよ。
ただ航海技術が発達して遠洋までとりにいくようになったら、
肉は腐るから使えないわな。
え?おれ変なこと行ってる?って思って鯨肉でググったら、
Wikipediaにすら同じこと書いてるじゃん。
常識的に考えて人間はそんな征服心のために無駄に捨てるようなことは誰もしないから。
大変な思いをして獲るわけだからなるべく稼ぎたいじゃん。
売れるものは売るに決まっている。

335:吾輩は名無しである
15/08/12 02:42:12.89 .net
カリブの海賊時代の帆掛け舟にはブタ小屋とかニワトリ小屋なんかがあったんだよ。
ガラパゴス近海を通る船はガラパゴスによってゾウガメを捕まえて食料用に船に積んだ。
カメは爬虫類で食うまで生かしておくための餌は水だけでよかったから人気が高かったって。

336:吾輩は名無しである
15/08/12 02:50:42.79 .net
鯨肉スーパーで買って来て焼いて食ったんだけど獣肉臭くてすげー不味くて捨てちゃった。
なんでこんなに不味いんだろうって考えたらわかった。血抜きしてないからなんだ。
なんで血抜きしてないんだろうって考えたんだけど、
あれ半殺しにして空中に吊って血を抜くなんて、そりゃできないからだろうと。(笑

337:吾輩は名無しである
15/08/12 03:17:27.60 .net
ワロタ

338:吾輩は名無しである
15/08/12 03:20:05.82 .net
ミスった、白鯨スレなのでここは
吹いたw
でよろしくです

339:吾輩は名無しである
15/08/12 03:47:05.17 .net
>>334
おまえが変なことを言ってる?って思ったのは正しい(笑
そりゃ食う奴はいたろうさ。昔はな。
ノルウェーみたいな捕鯨国以外はほとんどは食わずに捨てていたんだよ。
…鯨肉が利用されなくなったにもかかわらず捕鯨が継続された理由は、
鯨油やクジラヒゲなどに工業原料としての価値があった…

340:吾輩は名無しである
15/08/12 03:50:27.27 .net
>>336
竜田あげにすればいいんだよ。
油がギトギトの鯨のベーコンもうまい。
まあ、好みがあるのは、程度の差だけど、すべての肉である話。

341:吾輩は名無しである
15/08/12 03:55:40.03 .net
>>339
だから利用できないなら捨てるしかないじゃん
積んでても腐るだけだし
売れないものは捨てる
そんなの日本でも同じだろう
マグロのトロは売れないときは捨てられてたらしいんだから
利用できるのに捨ててるぶん鯨肉よりよほどひどい話だからな
これだけみると西洋人のほうが自然と一体化していて
日本人こそ自然を征服していたといえるなw

342:吾輩は名無しである
15/08/12 04:42:36.11 .net
>>341
食える鯨を食わないで捨てるのと、
腐ったマグロを捨てるのは意味が違う。
マグロは別に平安時代から日本で食われていた魚だから、
とれたてのマグロを捨てたわけじゃない。
マクロが穴魚(しび)と言って死に通じるから嫌われ、
カツオが好かれた、って話はあるらしいけどな。
まあ、自然についてはそうも言えるかもしれん。
殺される身にしてみたら、食料にされようが捨てられようが似たようなもの、
ってのは、日本人の風習としてはうなずけない意見だけど、見解をおしつける気はないよ。
まあ、俺は鯨の肉を食わないで捨てていたってのは鯨に対する冒とくだ、と思うけどな(笑

343:吾輩は名無しである
15/08/12 04:55:16.20 .net
>>342
いやだから遠洋に出て鯨を獲ると腐るから
冷凍技術がないからな
アメリカ人が日本近海にきたのも鯨を追ってきたわけじゃん
日本近海から船でえっちらおっちら持ち帰った肉とかヤバいだろ
え?鯨は腐っても食えるの?

344:吾輩は名無しである
15/08/12 08:21:18.15 .net
まずは白鯨をしっかり読んでみようというやつはおらんのか

345:吾輩は名無しである
15/08/12 10:11:12.99 .net
>>343
いつの時代の話をしているんだ!

346:吾輩は名無しである
15/08/12 12:32:53.66 .net
>>338
吹いたw

347:吾輩は名無しである
15/08/12 13:30:03.07 .net
ところで、メルヴィルの『白鯨』だけど、これ以上のアメリカ文学作品って、ないよね?

348:吾輩は名無しである
15/08/15 01:17:41.64 .net
ないかもしれんが、あるかもしれんな
ただ白鯨をアメリカ文学の最高傑作だとする手合いはあんま見ないな

349:吾輩は名無しである
15/08/15 16:09:18.93 .net
そう言う人は『グレート・ギャツビー』とか挙げるの?

350:吾輩は名無しである
15/08/16 12:47:54.36 .net
白鯨はアメリカ文学の極北

351:吾輩は名無しである
15/08/16 12:50:01.99 .net
>>316
ブルースコードのあとは、延々とドラムソロなのか。

352:吾輩は名無しである
15/08/16 22:39:22.46 .net
白鯨は読んでて癒される

353:吾輩は名無しである
15/08/19 09:05:11.28 .net
URLリンク(www.youtube.com)
Led Zeppelin Going to California.
URLリンク(www.youtube.com)
Led Zeppelin - Over the Hills and Far Away

354:吾輩は名無しである
15/09/15 19:00:01.78 .net
戦後に限定するなら見えない人間がアメ文の頂点らしい

355:吾輩は名無しである
15/09/21 09:27:50.11 .net
>>354
日本語でおk

356:吾輩は名無しである
15/09/21 10:15:05.72 .net
エリソンだろ

357:吾輩は名無しである
15/10/15 11:06:49.82 .net
アメリカ文学では、19世紀は『白鯨』、20世紀前半は『響きと怒り』、
20世紀後半は『重力の虹』が代表だろう。
ところで、尼で『レッドバーン』だけ1万以上もするのは何故だろう? 人気ある?

358:吾輩は名無しである
15/10/15 11:28:36.96 .net
だんだんつまらなくなる歴史

359:吾輩は名無しである
15/10/17 05:35:15.54 .net
>>354
エリソンの「Invisible man」ってメルヴィルの「ベニト・ソラノ」から来ているらしいな
黒人の奴隷に反乱されても気づかないオットセイ漁のスペイン船長とベニト・セラノとの会話から。
Melville の描く南洋の奴隷反乱を、20世紀アメリカにメタフォリカルな手法で据え直し、人種搾取という植民地主義の遺物を風刺することで、現代社会に異議申し立てをする。
メルヴィルの知らないことに、このスペイン船長「デラノ」はエリソンが「見えない男」書いていた時のアメリカ大統領フランクリン・(デラノ)・ルーズベルトの直接の先祖だったりする。
たまたま今「ベニト・セラノ」関連読んでてエリソンが出てきた

360:吾輩は名無しである
15/10/21 17:54:59.56 .net
『白鯨』の抄訳やダイジェスト版の構成を知っている奴はいないか?
一般的にあの作品のどういった箇所が不要とされてきたのか知りたいんだ。
俺自身は、不要な箇所は一文字も無いと考えている。

361:吾輩は名無しである
15/10/28 04:23:31.29 .net
みんな、『白鯨』ってどういう作品だと思ってる?

362:吾輩は名無しである
15/10/28 05:41:06.17 .net
>>360
It was more like a documentary on whaling. Very little actual story line.
となるらしい。
URLリンク(www.amazon.com)
によると。

363:吾輩は名無しである
15/10/28 08:03:24.08 .net
白鯨がいろんな意味を勝手に付与される小説かな
登場人物によってあらゆる情報や寓意と結び付けられるけれど、その解釈者たちが全てしに、白鯨は生き残る。
一人イシュメイルが生き残り、エイハブに斥けられた、意味でなく息子を捜索する船長に助けられる

364:吾輩は名無しである
15/10/28 20:56:33.88 .net
白鯨は100以上の章からなっている
最初は主人公がニューヨークで骸骨を売る男と同棲するところから
始まる
船はホーン岬を超えて太平洋にはいる
ラストは日本近海での話になる
実はこの小説こそ江戸時代の開国にいたる経緯でもある
日本近海はクジラの宝庫だったらしい
歴史的な意味もある小説だ

365:吾輩は名無しである
15/10/28 21:00:16.38 .net
労働中の汗や息遣いがリアルに伝わる
ブルースのような小説かな

366:吾輩は名無しである
15/10/29 05:48:01.38 .net
なるほどな。みんな答えてくれてありがとう。
やっぱりこの作品の読まれ方は読み手それぞれなのだと再確認した。どれも面白い。
みんなが言ってること、それぞれよく分かる。
メルヴィル・スレに来ている人たちがどう読んでいるのか興味があったから、嬉しい。
おれは研究者じゃないけれど、この夏から『白鯨』に没頭していて、
いま個人的な『白鯨』論を書いているんだ。
阿部知二の日本語訳を3周、BANTAM社版の原文を1周して、
書き込みのないページが1ページもないくらい夢中になってるよ。
ほんとうに、感動的な作家だね。
スレのみなさんには色々学ばせてもらうところが多いと思う。どうぞよろしく。

367:吾輩は名無しである
15/10/29 09:51:26.83 .net
誰の翻訳がおすすめなのか詳しく教えてほしい

368:吾輩は名無しである
15/10/29 10:24:41.02 .net
海を舞台にした小説ならいくらでもあるが海について書かれた小説は白鯨だけだと思う

369:吾輩は名無しである
15/10/29 13:50:51.12 .net
クラークのいるかの島なんかは面白いよ。
老人と海、や、海底二万マイルなんかもいい。
海について書かれた小説がMDだけ、なんてのは単なる視野狭窄。

370:吾輩は名無しである
15/10/29 16:38:11.41 .net
>>367
おれは、阿部知二を推す。
最初にどの訳を読むべきか、自分は「Call me Ishmael.」の訳し方を比較して選んだ。
「わたしの名はイシュメイルとしておこう。」
訳文があまりに今っぽく軽快であると作者の意図から外れる作品であろうし、阿部訳は
しばしば見慣れぬ漢字が当てられているという程度で、けっして晦渋な文章ではない。
全体に作品の生命力がふくらんでいるのを感じるし、美しい文章がそこらじゅうにあるよ。
ほかの訳は、訳者と作品とのあいだにどこか距離を感じる。

371:吾輩は名無しである
15/10/29 16:50:14.24 .net
ルクレジオの描く海もいいね

372:吾輩は名無しである
15/10/29 21:29:36.55 .net
白鯨で言えば「交響曲」の冒頭に相当するような、海の情景描写が
魅力的な作品てことでしょう?そういうのはたしかにいくらでもあるでしょう
白鯨に海を感じるのはそこではなくて、イシュメイルが船や鯨について繰り出してくる
あの実に細々とした平坦な記述がひたすら連続する主要部のほうです

373:吾輩は名無しである
15/10/30 08:55:59.33 .net
まったく話題にならんが、千石 英世訳もいい感じだぜ。

374:吾輩は名無しである
15/10/31 10:42:53.79 .net
現岩波の八木敏夫訳も評判いい。俺は旧岩波の阿部知二訳が好きだが。

375:吾輩は名無しである
15/10/31 16:29:49.56 .net
白鯨を読むために聖書を読んでるが長すぎる、白鯨の8倍くらいある
長いだけでなく胸糞悪い独善思想が垂れ流しで読むのが辛い
いつまでたっても白鯨読めない

376:吾輩は名無しである
15/10/31 16:44:13.39 .net
>>378
旧約『創世記』『列王記』『ヨブ記』『ヨナ書』
新約『ヨハネの黙示録』
目的地が『白鯨』なら、さしあたって読むのは、これくらいで十分だと思う。

377:吾輩は名無しである
15/10/31 16:44:57.24 .net
すまん、上は、>>375へ。

378:吾輩は名無しである
15/10/31 17:24:41.61 .net
いろんな読み方がされててそれぞれに面白いね

379:吾輩は名無しである
15/10/31 19:01:52.94 .net
>>376
ありがとう!

380:吾輩は名無しである
15/11/03 05:43:05.36 .net
『白鯨』のどの部分が「不要」とされてきたのか知りたかったが、縮約版の知識がある人が見つからないため、
Sonia Davenportによるabridgedバージョンのオーディオブックを米国から輸入して直接確認した。
この書き込み自体が「不要」な情報かも知れないけれど、>>360への自己回答として書いておく。
(CD1)…1.Call me Ishmael 2.The Spouter Inn 3.Queequeg 4.Breakfast among whalers 5.Nantucket
6.The Pequod 7.The Prophet 8.Knights and Squires 9.Ahab 10.The Quarter Deck
(CD2)…1.Moby Dick 2.Hark! 3.The first lowering 4.The chase 5.The Sprit-Spout 6.Squid
7.Sperm whale 8.Stubb's Supper 9.Cutting in 10.Stubb & Flask kill a Right Whale 11.The China Seas
(CD3)…1.Piratical Malays 2.The Grand Armada 3.A charmed existence 4.The Castaway 5.The Tryworks
6.Wrapped in darkness 7.Queequeg in his Coffin 8.The Forge 9.The Candles 10.The Needle 11.The Rachel
(CD4)…1.Ahab's Soliloquy 2.The sighting 3.The Chase: First Day 4.The power of Moby Dick
5.The Chase: Second Day 6.The boiling maelstrom 7.The Chase: Third Day 8.Fedallah The Parsee
9.Swift vengeance 10.Epiloque

381:吾輩は名無しである
15/11/03 06:01:52.47 .net
友人でもあったホーソーンとの比較が多いんだけどメルヴィルは表層的な意味の向こう側に絶望があるんだよな
ホーソーンは社会の不合理を超えたところにはほんの少しの希望がある
それは距離の近い墓に葬られる「緋文字」みたいなほんの少しの希望なんだけどメルヴィルにはそれが少ない
ホーソーンと同じく不合理な社会の理想主義的な変革には懐疑的で、しかももう少しペシミスティック
小説の真髄は細部にあるというスタイルとは違う作家のような気もする
細部を突き詰めることに意味はないと考えて同時に細部を書き込むような、矛盾したスタイル
黒人奴隷に対する態度とか含めてあの時代のアメリカ小説は面白いと思う

382:吾輩は名無しである
15/11/03 13:15:08.43 .net
白鯨の中に沈没していく舟を改修する男の話が出てくるが、あれがメルヴィルの抱く人類のイメージ。

383:吾輩は名無しである
15/11/03 16:22:22.48 .net
>>382
船大工のこと?
俺は、あれがメルヴィルの人類観だとは思わない。
船大工は、何事にもまるで意味を見出そうとしないがために、
意味を失った世界でも平然として生きている、そんな人物として描かれたのではないか?
その世界で自殺せずに生きるための方法を、『白鯨』の登場人物たちは
それぞれ模索しているのだと、俺は読んで感じる。

384:吾輩は名無しである
15/11/03 18:39:13.81 .net
冒頭で圧政に対する抵抗の時代ももはや過去となり(うろ覚え)、といったことが書かれていたから
捕鯨船というのは当時の社会状況の縮図として取り上げられたものだと思う。
ただ、メルヴィルの社会観がどのようなものだったかは分からない。
ただ、社会主義革命(パリコミューン)や人種差別撤廃運動(インディアン蜂起、黒人奴隷問題)
などへの挫折感程度で片付けられるような種類の話じゃないと思う。
世界中で内戦や民族紛争が激化していた時代の空気はいまではよく分からない。
その苛烈さは現在の比じゃないと思うのね。

385:吾輩は名無しである
15/11/03 21:04:17.72 .net
>>384
同時代にエマソンやホイットマンっていうアメリカの精神みたいな人たちがいて
それに違和感を覚えつつも全体的には理想主義を貫くエドガー・アラン・ポーとホーソーンがいて
これにメルヴェル加えて「アメリカン・ルネッサンス」と呼ばれるわけだがこいつら全員黒人開放に反対なんだよな
1840年にスピルバーグが映画化した黒人奴隷がスペイン奴隷船を虐殺した事件が起こってアメリカが二分される
メルヴィルは南北戦争で作家のキャリアを終わらせているようなもので、決してリンカーンや理想主義者には与していない
1951年の白鯨でそれまでかろうじて持ってた読者を失い、1952年のピエールでメルヴィルが狂ったと言われたでもそれ以前からピエールの副題「and , the Ambiguities」っていうように両論併記の作家でもある
何か超越したものを求める主人公は必ず挫折することになっていて、だから南北戦争後に再評価されたんだというのは言い過ぎかもしれないけれど
>>383>>384の言いたいこと両方がよくわかるわっと思った

386:吾輩は名無しである
15/11/04 20:09:37.09 .net
人種差別といえば
ラブクラフトがいる
こいつの作品はむかつく

387:吾輩は名無しである
15/11/04 20:48:23.92 .net
リンカーンは奴隷解放論者というわけでもなくて
実際、黒人奴隷の女中を慰み者にして産ませた隠し子がいるくらいだから。
現代黒人奴隷解放史研究ではあれはもののはずみで出た言葉に過ぎなかったとさえ言われている。
あの当時の人に人種的平等という発想はほとんどなかったと思いますよ。
そもそも、黒人奴隷解放後には黒人はガンガン野垂れ死にしているし、
この奴隷労働力不足を大量のアジア系奴隷(中国系がほとんど)で補って
たとえば大陸横断鉄道を敷設したりしている。
まあ、枕木一本につき1人死亡と言われるくらい死屍累々だった。
末端労働者であるカウボーイだって実はインディアンや中国系が多かったと聞くし、
若干、時代が遡るとはいえ、「白鯨」はそういう時代状況における
下層労働者たちの世界を舞台にしているわけで。
ドストエフスキーの「死の家の記録」のようなものです。

388:吾輩は名無しである
15/11/05 01:18:47.14 .net
>>387
あの時代のabolitionistって言う人たちが奴隷解放論者ですね
ギャリソニスムとかクェーカー教徒たちがそのような主張をしています
もう少し遡るとイギリスの感情革命ってのが波及してきたのがナポレオン戦争後で、移民(この時期だとアイルランド)らから人権思想が広まる
功利主義を唱えたジェレミー・ベンサムも苦痛を感じる力は黒人も同じであり苦痛を可能な限り少なくさせようとする上で奴隷解放を主張していた
1830年くらいを境にこういう急進的社会改革者ってのがたくさん出てきて、ホーソーンも一時期その種の理想主義的コロニーに参加していた時代だと思う
結構このメルヴィルが青春時代をすごしていた時期に平等思想(理想主義運動)って猛火を振るっていて、時代の空気としては無視できなくなったのが1830年くらい
もちろんアメリカは広いんで奴隷維持を唱える人も多かっただろうけど新しく州になる地域には奴隷制度は認めないとかの決まりも出来ていた
にも関わらず、文学者からは奴隷解放を唱える人は出なくて、法律家から運動が起こったってことが面白いとは思う
ベンサムももとは法学者だし1839年の奴隷暴動事件で黒人を解放したジョン・クインシー・アダムズ(元大統領)も法律家

389:吾輩は名無しである
15/11/07 11:13:55.01 .net
幽霊船なんて人種差別の最たるものではないか
奴隷によって船を占拠されたなんていうけど
黒人にしてみれば
自分たちを抑圧してきたんだから怒って当然のことだろう

390:吾輩は名無しである
15/11/07 18:28:13.84 .net
>>388
なるほど。
アイルランド系(おそらくはプロテスタント)移民の人権思想や
功利主義者の人権思想が背景にあるというわけですね。
そういえばイギリスではベンサムの後継者たるミルが普通選挙や女性解放運動をやっていましたね。
ただ、ミルは大英帝国の植民地主義やセポイの反乱には否定的だった筈。
法律家といえばホームズ判事が北軍に従軍していて
この人はパースやジェイムズが参加していたメタフィジッカル・クラブの主要メンバーだった。
つまりプラグマティストということ。
この連中はハーバード出身でその当時紹介されたばかりのダーウィニズムの影響を強く受けている。
その思想形成期がだいたい1850年代末で南北戦争直前頃。
簡単に言うと科学主義に基づく計画主義なんですね。
ただ、プラグマティズムはエマソンの超越主義にも淵源を発していて
この中心はマサチューセッツ州のボストン。
ホームズ判事はマサチューセッツ軍に従軍していた筈。
そう考えるとエマソン流の超越主義がわりとくせものだと思うんですよ。
メルヴィルは1819年生まれだからエマソン主義の流行期が青年期と重なる。
エマソン主義からダーウィニズムの流れを汲む科学主義の勃興期に
主要作品が書かれている。

391:吾輩は名無しである
15/11/07 18:55:58.63 .net
なんでもないとこから始まるのがいい

392:吾輩は名無しである
15/11/09 04:30:20.80 .net
>>390
アイルランド移民は大雑把に独立前、イングランドのアイルランド併合とカトリック弾圧、ジャガイモ危機後に分かれる
数としては100万人単位のジャガイモ危機(1850年頃)が多いんだけど、1800年のアイルランド併合の時期も結構多い
この時期は基本的にガン・パウダー事件とかあってカトリックは公職にも就けず、イングランドから特に差別されてた時代
比較的穏健にカトリック解放運動していたダニエル・オコンネルって人が黒人解放も唱えていた
基本的にアイルランド移民はカトリックでWASPと言われる東部では差別され続けていた
(貧しい労働者階級の移民自体が黒人を差別する構造もあってややこしいけれど)
アメリカで黒人の学校をはじめて行ったのもカトリックのアイルランド神父だったりする
まぁその辺はどうでもいいんだけど黒人とアイルランド人をどちらも野蛮人とか悪魔とか扱う人々がいたのよ
イギリスのトマス・カーライルやディケンズもそうで、少し時代が下ってだけどJ.S.ミルとは対立してた
(1865年にジャマイカで数百人の黒人殺害した総督を英雄視するカーライルやディケンズに対してきちんと裁判を受けさせろと)
メルヴィルの作品は主に1845年から1852年で、その後は雑誌に発表した散文が1857年まででビリー・バッド書くまで30年くらい散文書いていない
そうするとメルヴィルに限るならもう少し前の時代(1830年から50年くらい)の奴隷制度はよくないけど連邦制度壊して南部とは戦争したくないって恐怖があった時代の影響が主じゃないかな
幽霊船や白鯨やタイピーに出てくる黒人や人食い人種はストウ夫人のような善良で陽気な黒いキリストじゃなくて一皮向けば恐るべき狡知と悪意を持ちうる存在と描いてもいたと思う

393:吾輩は名無しである
15/11/09 12:18:18.44 .net
そうかなあ…
俺はむしろ社会とか教育の可能性を感じるね。

394:吾輩は名無しである
15/11/09 20:47:05.48 .net
もちろん読んだ作品違えばそういう風に読み取れるところもあると思う
タイピーで教育や西洋化によって人食い人種の楽園は堕落するみたいなくだりがある
幽霊船でも言葉がしゃべれる黒人は船長を脅迫して暴動が起こっていないように見せている
あくまでメルヴィルにおいてだけど黒人の野生/野蛮さは強調していないかね
もし社会とか教育の可能性を感じる部分あったら教えてくれるとうれしい
なんだかんだいろんな解釈許す作家やし

395:吾輩は名無しである
15/11/09 23:34:50.82 .net
俺は>>393じゃないが、メルヴィルが真に野蛮であると感じたのは、
むしろ堕落したキリスト教徒の方だと思う。『白鯨』から引用。
「(……)その山出しの連中は、白人というものは白く洗った黒人以上に
 高尚な何ものかとでも思いこんでいるのか」第13章
「人間という生きものが、おのれの灯火油を供給する動物をむさぼり食い、
 ことにスタッブのように、そのものの油を焼く灯影において食うなどとは、
 じつに野蛮きわまることと思える」第65章
「(……)その運河筋の田舎に生まれた何千という少年や青年が、信心深い
 静かな野良仕事から野蛮この上もない荒海の収穫仕事に移ってゆく」第54章
「人間という造化物は、エイハブの見るところでは、その不変の本質構造に
 おいては、卑俗なるものだ。かりに白鯨がこのおれの野蛮な乗り組みどもの
 心を燃え立たせ、その野蛮性に働きかけて、いくらかは騎士修行の美わしさ
 をさえその心に芽ぐませたとしても、しかも、このモゥビ・ディクを欲得
 はなれて追っているその間にも、生まれついた日々の食欲をみたす餌だけは、
 あてがわなければならぬ。崇高な騎士道精神に燃えた昔の十字軍でさえ、
 聖墳をめざして闘いすすむ二千マイルの山川を行くには、やはり道々に強盗
 掏摸その他のありがたい役得がなしには満足しなかったではないか。」第46章
「だれが食人種でないというのか。わたしはいうが、フィジー島人が、来る
べき飢饉に備えて、やせっぽちの宣教師を窖で塩漬にしたとしても、その用
心深いフィジー島人は、大審判の日には、諸君のごとき文明開化の食通、
―鵞鳥を地に釘づけにして、そのふくれた肝臓をパテ・ド・フォワ・グラ
にして舌鼓うつ人々よりも、罪が軽いことになるであろう。」第65章

396:吾輩は名無しである
15/11/10 04:25:34.84 .net
>>395
exactly
それは文明が人を楽園から追放させるという文明への悲観視を感じさせる引用だと思う
野蛮人を文明化(キリスト教化)することを良しとする、西洋中心主義に対してゾロアスターや仏陀、グノーシス、異教の神々なんかを作品に導入している
1837年にアメリカ大不況で財産失って資本主義に疑問を抱いて太平洋に出奔せざるを得なかったメルヴィルの個人史にも通じると思う
父親が財産失って発狂して死んだことや、実際に捕鯨船から逃げ出して人食い部族の集落にいたことを彼は書いている
ただし少し誇張を踏まえているし、父が隠し子作ってたことが世界をぶっ壊すほどの衝撃として小説書いて商業的には大失敗してもいる
エイハブの言う「ボール紙の仮面」にすぎない理想主義のペルソナの欺瞞性を指摘している
この辺がエマソンやその弟子ソローを登場人物に仮託して批判しているところで、たぶんストウ夫人みたいな「差別されているけど善良な隣人としての黒人」みたいな見方は偽善だと考えていると思う
幽霊船(ベニト・セラノ)の黒人に奴隷にさせられるセラノ船長は南部白人、だまされる善良なデラノ船長は北部白人とする解釈もあって、デラノに救われたベニトが衰弱死する理由が奴隷化していた黒人に奴隷にされ、相手も人間なのだと知ってしまったためだっていう評論もある
西洋的な楽園から(理不尽に)追放されて放浪する「イシュメイル」たちは文明の外に楽園を見つけてもそれは決して楽園じゃなくてユダヤ的な神とかデミウルゴスの支配する楽園だっていう印象がある
そのデミウルゴスの楽園をフランス・スペインチックにキリスト教化するとしっぺ返しあるよってのがけっこう作品に通底している、と今のところ読んでいる
未開人をキリスト教化するのは彼らの肝臓をフォアグラにする(裕福にする)だけで真の魂の救済とは程遠いっていう引用はまさにそのとおりで、だからといって野蛮人が無原罪のタブララサかといえば一緒にすごしてみればそんなこと言えないんだぜ、って主張している
人食い部落に歓待されて命からがら逃げ出し、斧を加えて追っかけてくる恩人の頭をかち割って逃亡に成功するデビュー作とか幽霊船で突然ボートに飛び掛ってくる黒人反乱者の印象強いのかもしれないけど

397:吾輩は名無しである
15/11/16 17:12:25.56 .net
『ハーマン・メルヴィル事典』の中身ってどんな感じ?
716ページもいったい何が書かれてあるんだ?

398:吾輩は名無しである
15/11/17 02:18:35.27 .net
基本的にはそれこそ辞書です
9割がたAからZまでメルヴィルに関する単語の説明です
A-Aはマーディに登場する狡猾な3姉妹の一人で他の二人はIとOである
結構メルヴィルはやたらと長い詩(単行本500P位)を書いているのでそちらに偏重している印象があります
あくまで研究者向けです
彼の義父が最高裁判所の首席判事でリベラルだけれども逃亡奴隷を南部に送り返す判決を初めてした人物だとかエイハブのモデルだとか知りたい人向けですね


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