19/12/26 18:05:03.50 FfHzl7P+.net
「ちっぽけなアヴァンチュール」は実話を元にしてるんだろうか…
343:吾輩は名無しである
20/05/31 11:05:48.83 uEy9pTGq.net
何を読むと一番いいの?
344:吾輩は名無しである
20/10/20 01:46:41.11 ntb2HP5L.net
>>343
最初は「魚雷艇学生」が引き締まってて読みやすく、次に読むものを導いてくれるよ
345:吾輩は名無しである
23/07/14 02:22:32.38 12j1D6a6.net
彼に先導をあずけた私は探険者の不安を背負わなければならない。川の流れ
の浮流物が突然渦巻の中にまきこまれるように道が急に下の方に分れて行く
ところにやって来、私は自分が奇妙な行為の当事者になろうとしていることに
気がつくと、軽い戦慄に襲われた。すると、外部の世界では絶対に弁解のつ
かないあの内部の論理との境界での戦いから生ずるためらいが、醗酵して私を
酔わせはじめるのだ。
島尾敏雄『出孤島記』
戦後世代はその声を、どのように聴くであろうか。以上に見てきたものとは
傾向を異にして、戦争とはある距離を保ち、その中にまきこまれまいと努力
した青年学徒の事例も、もとより少なくないが、その実態はいくつかの行き方
に分けることができるように思う。第一は、あたえられた現実を達観しよう
とする態度である。
吉田満『戦中派の死生観』
重なり過ぎた日は、一つの目的のために準備され、生きてもどることの考えら
れない突入が、その最後の目的として与えられていた。それがまぬかれぬ運
命と思い、その状態に合わせて行くための試みが日々を支えていたにはちがい
ないが、でも心の奥では、その遂行の日が、割けた海の壁のように目の前に
黒々と立ちふさがり、近い日にその海の底に必ずのみこまれ、おそろしい虚無
の中にまきこまれてしまうのだと思わぬ日とてなかった。でも今私を取りま
くすべてのものの運行は、はたとその動きを止めてしまったように見える。
島尾敏雄『出発は遂に訪れず』
346:吾輩は名無しである
23/09/11 12:47:29.97 C0PPCvUl.net
(゚A゚;)ゴクリ
347:吾輩は名無しである
24/04/28 21:58:33.66 KhF981+/.net
でも参謀たちはこの島の無価値なことにはっと気がついたのではないか。だ
からその後の敵状の提供にそっけなくなってしまったにちがいない。真夜中
近くなってやっと連絡があったが、それは特攻戦とは少しも関係のない内容の
ものだ。
島尾敏雄『出発は遂に訪れず』
浴場の方から、にぎやかな笑い声がきこえて来たように思えたからだ。女中
たちが昼間の仕事から解放されてのびのびと湯につかっているのだろうか。
風はぴたりと止んで、鼓膜がへんになるような静けさがあった。
島尾敏雄『出孤島記』
348:吾輩は名無しである
24/04/30 14:07:57.49 VtkeetCQ.net
AGE
349:マグナ
24/05/21 15:24:10.57 3v2VL0PL.net
あげ
350:吾輩は名無しである
24/05/21 17:49:42.21 PwHqUDLr.net
島尾敏雄の作品について意見を述べる前に、彼の作品を読んだ上で、より深い理解に基づいた議論を行うことをお勧めします。
351:吾輩は名無しである
24/06/30 01:11:11.30 yuMWlxmp.net
・ 土屋隆夫 1917年1月25日 【日本】
・ アントニイ・バージェス 1917年2月15日 【イギリス】
・ 山本茂実 1917年2月20日 【日本】
・ ファン・ルルフォ 1917年3月16日 【メキシコ】
・ 柴田錬三郎 1917年3月26日 【日本】
・ 島尾敏雄 1917年4月18日 【日本】
・ 中島河太郎 1917年6月5日 【日本】
・ 伊藤桂一 1917年8月23日 【日本】
・ 堤千代 1917年9月20日 【日本】
・ アーサー・C・クラーク 1917年12月16日 【イギリス】
・ ハインリヒ・ベル 1917年12月21日 【ドイツ】
352:吾輩は名無しである
24/07/17 20:16:32.12 jdYy9dut.net
亜熱帯
鹿野政直『「鳥島」は入っているか』は、島尾敏雄の問題提起を歴史学の
認識論に敷衍したものだけれども、島尾のテキストに潜む危うさを見て見
ぬふりしているな…
2024年7月11日
浦出卓郎@『足に敷かれた花』発売中!
蔵書目録を検索すると例えば島尾敏雄は真善美社から出た『単独旅行者』
と初期作品集だけなんですね。澁澤は島尾の作品をあまり多く追っていた
訳ではない、でも採用した。逆に福永武彦は多く本を持っているのに採用
しなかった。福永を読んでいると確かに澁澤好みではないなと思いますが。
2024年7月15日
カナヘビの税専
「ヤポネシア」とは島尾敏雄が考案した言葉で、日本国のみならず、千島
列島、樺太を含めた日本列島を示す言葉だけど、最近では学会でも使われ
だしており、自分が中学生の時にはそんな言葉は知らなかったなあ。
2024年7月15日
353:吾輩は名無しである
24/08/24 21:52:38.32 yk0OTB8f.net
島尾ミホ伝の単行本化が、いまだに実現しないとは、なんとも歯がゆい。
もしも、あの書物に記された出来事が事実なのであれば、島尾敏雄という男は、想像を絶する残酷さを孕んだ人間だったということになる。
もちろん、小説家という存在は、ある種の人間性を超越した存在である、と考えることもできる。
しかし、もしもこの伝記が世に出れば、『死の棘』という作品に対する読者の解釈も、大きく変わることだろう。
私は、この単行本化を心待ちにしている。
354:吾輩は名無しである
24/08/25 07:58:00.86 MdOjeXI9.net
>>353
誰が書いた伝記?
梯久美子以外も書いているのか?
355:吾輩は名無しである
24/09/19 20:57:03.32 RMU8suH8.net
logical cypher scape2
2022-11-05
島尾敏雄『夢屑』
マホを辿って
孫のマホについての爺馬鹿話といえば爺馬鹿話だが、マヤの関係なども含めてなかなか
読み応えがあり、解説では「出色の短編」と評されている。
東京に住んでいる息子夫婦は、2,3か月に一度は孫を連れて茅ヶ崎へ遊びに来ていた
が、3歳になって一人でも泊まることになる話
マホが次第に言葉を覚えて色々と話すようになっていく頃の話でもあり、マホの話し声
を録音したカセットテープを主人公夫婦はよく聞いている。ところで、マホの叔母にあ
たるマヤは、小さい頃は活発だったが小学校3,4年生の頃から失語症になっている。
マホからマヤがどのように見えるのかを心配していたのだが、マホはマヤに一番に懐い
ている。お泊りの時もマヤと一緒に眠っている。
一方のマヤもマホのことをよくかわいがっており、主人公にとっては、それもまた知ら
ぬマヤの一面をみたということになる。
作家なので、ホテルに缶詰めで仕事をするのだが、その時にもカセットテープを持って
いって、マホの声を聞いているところで終わっていて、まあ爺馬鹿といえば爺馬鹿なの
ではという話だが、マホがあっという間に成長していくことから、カセットテープに記
録されている過去のままのマホと、あるいはさらに大人になっていく未来のマホという
時間の重なり合いに戸惑ったり緊張したりしている主人公の様子が描かれている。
最後、2ページほど、マホの幼児言葉で語られる昔ばなしがカタカナでそれだけ書かれ
ているところで終わる。
孫(伸三の娘)の真帆は、漫画家のしまおまほ。なお、これでWikipediaを見ていて初
めて知ったのだが、かせきさいだぁが、しまおまほと事実婚していて子どもがいるよう
だ。
島尾敏雄(1917年4月18日 - 1986年11月12日)
夢屑 講談社 1985年3月
「マホを辿って」 『海』(1981年 昭和56年10月)
しまおまほ(1978年10月14日 - )
356:吾輩は名無しである
24/09/29 18:58:44.05 gojqFj2U.net
ken尼崎爺
❋
「まったく島尾敏雄の『死の棘』」だったらしい。小生、驚いたのは、島
尾敏雄が中桐雅夫が戦前主宰していた同人誌「ルナ」に島尾瓢平の筆名で
作品を幾つも発表していたということ。
❋
この本、ホンマ凄い!
小生、面白くて、傍線とピンクや黄色の蛍光ペンだらけにしてしまいまし
たwww
2024年8月28日
"むしろこういいかえるべきかもしれない。われわれが夢、狂気、未開の
思考にあこがれているのは、それらの世界が自由奔放だからではなく、あ
まりに苛酷な明瞭なリアルな世界だからではないのか。"
"グロテスクなものを趣味とするのは、実はグロテスクな体験と本質的に
無縁だからにすぎない。それは狂気のつらさ、未開社会の苛酷さを知らず
に、それらに憧れるのと同じことだ。"
"マルクスの有名なことばをもじっていえば、意識が言語を規定するので
はなく、言語が意識を規定するのだ。"『夢の世界ー島尾敏雄と庄野潤
三』柄谷行人
357:吾輩は名無しである
24/12/22 18:58:05.20 2A/QGVSV.net
三坂 剛
当時も今も、西村賢太の小説を私は笑いながら読むのだが、それは島尾敏
雄の『死の棘』を笑いながら読むのと同じように、苦い涙と怒り、悔恨を
内に秘めた笑いだ。腹の底に響いてくる。
「もはや自分を持たない私」という文言を見たとき、「こいつはスゲエ」
と思ったものだ。今もそう思う。
2024年11月26日
358:吾輩は名無しである
24/12/24 19:33:09.34 aVVRGssJ.net
代表作
『夢の中での日常』(1948年)
『死の棘』(1960年 - 1977年)
『出発は遂に訪れず』(1962年)
『硝子障子のシルエット』(1972
年)
『日の移ろい』(1976年)
『魚雷艇学生』(1985年)
359:吾輩は名無しである
24/12/31 08:17:14.04 NYiRFJb6.net
『死の棘』は戦後最高の私小説
360:吾輩は名無しである
25/01/21 23:07:02.92 91dkn2gh.net
茅 茉莉花
芸術的と騒がれたと。「メメクジラ」はなんと「✕✕クジラ」の誤植だっ
て。
「大場電気鍍金工業所」の下絵がある。わら半紙を半折りにして描いてい
たとか。
「夢日記」島尾敏雄『記夢志』の影響だそうだが、こっちはイラストつき
で楽しい。
「断片的回想記」で、生い立ちがわかる。メッキ工や血を
2025年1月14日
361:吾輩は名無しである
25/02/04 02:21:24.21 uwVCUIfY.net
かなこ🐦固ツイもみてね💖
娘の受けた進研模試の国語が官能小説とか純愛とか📮されてて気になっ
たから読んでみた📕
島尾敏雄のはまべのうたロングロングアゴウ、特攻に行く兵士と女の人が
二人きり、触れ合いたくてもどかしい話だった🥹
愛の衝動みたいな感情を震えで表現されていたのを娘は食あたりだと思っ
てて横転した😇
2025年1月28日
362:吾輩は名無しである
25/03/14 01:03:00.90 0v/w5IxH.net
島尾敏雄(1917年4月18日 - 1986年11月12日)
増村保造(1924年8月25日 - 1986年11月23日)