25/03/24 09:12:05.14 jzCWIIlp.net
フランシス・フクヤマの論が欧米の必要性と結びつく点は、冷戦を通じて西側が新たな「良い戦争」(反共産主義の勝利)を構築しようとした動機にあります。
第二次世界大戦が「ロシアのための戦争」としてソ連に帰結した側面を薄め、西側が冷戦という別の戦場で道義的・実践的優位性を主張する必要がありました。
フクヤマの枠組みは、この再構築された物語を理論的に裏付ける役割を果たしたのです。しかし、ロシアの歴史認識や現代の地政学的動きを見ると、西側の物語が普遍的勝利を収めたとは言い難く、
むしろ複数の「正義」の物語が並存し、衝突し続けているのが現実です。歴史の終わりどころか、歴史は新たな形で動き続けていると言えるでしょう。