24/11/08 13:12:44.00 NhVsO+l70.net
原油の採算ラインは、バレル当りサウジアラビアが80ドル、米国のフラッキング業者(シェールオイル開発企業)が40~50ドル、ロシアが40ドルだ。
かつて石油輸入大国だった米国は、ことあるごとに原油価格の引き下げを要求していた。それが今では、産油国仲間のサウジやロシアに原油価格の引き上げを求める変わりようだ。産油国となった米国で主流のシェールオイルは、フラッキング(水圧破砕法)という技術で地下深くの層から採掘されており、こうしたフラッキング業者は採算が合わないにもかかわらず操業している。こうした経済ゾンビを保護するために、米国としては原油価格の引き上げが必要になったのである。悪い話はまだある。需要がパタッと止まったものだから、石油を保管する貯蔵施設が満杯に近づいている。米国の戦略石油備蓄(SPR)は、世界の石油消費量の2日分しか貯蔵スペースがなく、世界全体でも貯蔵スペースはあと1カ月ほどで満杯になる見通しだ。ホワイトハウスの打ち出した救済策は、一時解雇の憂き目に遭った労働者ではなく石油会社や投資家の救済が柱になっている。そんなことをすれば過剰生産の拡大、リスクの長期化・悪化、堅実経営を怠った失態に対する甘やかし、孫世代に対する投資家の損失の負担先送り、原油安・株安の長期化を招くことになる。そんな救済策は許されない。
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