17/01/22 13:08:00.48 RNaRC1bj.net
上の方で今月の歴史群像でのコラムで「ビルマ戦線での陸軍隼航空戦隊」の話が紹介されていましたが、
インパールでの飢餓地獄と兵站の破綻とむっちーの超絶無能の印象が強すぎて、インパール作戦時には
「日本軍は完全に制空権を喪失し、もはや日本軍機の出撃は皆無であった」
「無尽蔵の物量に支えられた連合軍機はビルマの空を覆いつくし、進軍する日本軍は常に空襲の的に」
「やっとの事でインパールにたどり着いた日本兵は、骨と皮ばかりに痩せ衰えながらむっちーの厳命で
無謀なバンザイ突撃を繰り返して犬死にし続ける一方、無限の兵站物資空中投下で飽食する英軍は、
有り余る大火力で日本軍の無謀な突撃を易々と粉砕し、大した苦労もなく完全勝利を成し遂げた」
なんてイメージが一般には多かれ少なかれありますが、実際には陸軍航空隊もインパール作戦時には
かなりの戦闘機を出撃させているし、英軍基地に度々空襲を仕掛けていたそうです。
それに日本から見れば無尽蔵に見える連合軍空輸能力にしても、ビルマ方面とヒマラヤ越えルートの
双方を充足させるほどの機材も人員も無く、インパール方面への空輸を担う輸送機部隊はかなりの
負荷を強いられていたそうです。
その為、陸軍がもう少しビルマ方面に航空戦力を回していれば、敵輸送機部隊への攻撃を増やして
英軍の空輸能力をすり減らし、インパールへの物資空中投下計画を破綻に追い込めた可能性も
あったそうです。
しかし実際には陸軍もニューギニアなどの南方の決戦海域に航空戦力を最優先で回さねばならず、
ビルマ方面に回す余裕が無かったので、本来容易に阻止できた英軍の空輸ルートへの攻撃は
殆ど行われずじまいでした。