14/05/18 15:42:42.03 qYIDVI9E.net
>>322
>艦船人員弾薬食料等、基本的に地球を半周して補給して他ってことでしょうか
いったんフネに乗せた荷物ってのは、おっそろしく運賃が安くなる。現代での話になるけど、北米航路のコンテナ船の場合、
アメリカ行きの場合、20フィートコンテナでいまの相場で基本料金が2200ドルくらい。帰りなら1080ドル。
URLリンク(www.jpmac.or.jp)
これが陸に上がってからトレーラーで輸送する場合、基本料金が100キロで6万5000円、200キロで10万円くらい。
URLリンク(www.city.kawasaki.jp)
北米航路が4500海里とからしいので、8300キロ。北米航路の帰り荷と陸上輸送200キロが同じくらいの値段とするなら距離
あたりの運賃は40倍とかになる。昔の話であれば、道路網というインフラの普及率やトラックの性能が低いわけだから陸上
輸送のコストはもっと跳ね上がることになる。例えば現在であれば25トンのトラックが12、3トンの荷物を積むけど、一般に言
う10トントラックが大量輸送を始めたのは昭和40年代になってからで、それは道路インフラの整備とセットであり、それ以前
であれば道路が耐えられないから、トラックの性能が低いから2台に分けて積む、高速道路が無くて移動速度が遅い分、余
計に時間がかかる(ドラックと運転手を余計に拘束する)ことになる。
もちろん荷物にされる兵員の疲労や護衛の手間とかは距離に比例するし、コンテナ化以前の荷役ってのは手間と時間がか
かったものだけど、距離あたりのコストが100倍ってのは比喩でもなんでもないので、荷物がフネで運べる限りにおいては、
距離というのは数字の印象ほど大きな要素ではない、と。こと、あらゆる物資が輸入されなきゃならないイギリスと、援ソ船
団とが通る大西洋と、基本、自給ができていて軍事輸送だけでいいオーストラリアでは通商破壊への耐性や効率が違うし、
日本自体が通商破壊で締め上げる能力がなかったから、本来であれば護衛という部分でアメリカが不利になるはずだった
のに、フネで安価に大量輸送できるという利点だけが残ってしまった、と。