18/10/07 02:15:49.31 pwBu3+dZa.net
ーー貿易都市上空ーー
シグル「なぜこのようなことを?」
ピーター「悩んでる時はこれが一番さ!」
シグル「これ……?」
ピーター「こうやって、街を見下ろしながら、夜空を見上げながら飛んでるとさ、色々吹っ切れたりするもんなんだぜ!」
シグル「……よく、わかりません」
ピーター「んじゃあ、これからもたまに付き合ってくれよ」
シグル「……?」
ピーター「今じゃなくていい。いつか……俺の言いたいことが分かってくれたら。そうしたら、自分でも自覚できるだろ?」
シグル「……それは、私への気遣いですか?それに、散歩なら他に適任の女性がいるはずですが」
ピーター「いや、それは……」
シグル「ピーター・ザ・キッドは実は『もてもて』なのだと、アイアン・フックから聞いた事があります」
ピーター「あのおっさん……」
シグル「何より、あなたが私に良くする理由も、それによる利益もありません」
ピーター「理由?利益?そんなもんはいらねぇよ」
シグル「何故……?」
ピーター「何故って……そりゃあ、俺は子供たちの味方だからな!」
シグル「子供……?」
ピーター「そうだよ。お前は子供だ。『心』がな」
シグル「心が……子供……?」
ピーター「そう。感情が無いとかよく言ってるけどさ、そんなことないだろ。例えば、さっきみたいにスカートが捲れそうになって『恥ずかしがったり』するのも、心あってこそじゃないか」
シグル「……あなたのような男を『助平』と呼ぶのですよね。シュネーヴィッツェンに報告しておきます」
ピーター「それ酷くね!?」
シグル「冗談です……ふふ」
ピーター「……なんだ、自然に笑えるじゃないか」
シグル「だとすれば、それはきっとあなたのおかげです」
ピーター「そりゃどうも……寒くなってきたし、そろそろ戻るか」
シグル「承知、です」