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ドイツのハンブルク近郊で生まれたカレン・ホーナイ(1885~1952)は、精神分析医としての
豊富な臨床経験をもとに研究を重ね、非常に優れた画期的な精神病理、神経症理論を完成させました。
「基本的な不安」を抱いた神経症者が、不安から逃れるために身に付けた「自己理想化」のための
「誇りの体系」「べき」などによる「栄光の追求」は、「真の自己」を縮小させる「自己疎外」を
引き起こし、「自己嫌悪、自己軽蔑」などの精神障害を引き起こすことを構造的に明らかにしました。
また、ホーナイ自身の健全な人間性に対する信頼をもった、健康的な人間観、人間性が、
理論や主張に妥当な中庸性や暖かみを加えているのではないでしょうか?
晩年近くになってから著述、出版された「Neurosis and Human Growth」は、彼女の著作中で圧倒的に
優れて重要なもので、独自の概念を包内した理論体系は、可憐ともいえる完成度に達しています。
現代においてもメンタルヘルス改良のために必読の一冊でしょう。