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さて、思い当たる人はいないだろうか。
サヴァンの一人は、自分のことを、
「丸い惑星に生まれた楕円形の魂を持った人間」と表現した。
丸い惑星に住む大多数の人間は丸い魂を持っている。
彼らには間違って楕円形の魂を持って生まれた人間は片輪にしか見えない。
そこで魂にやすりをかけ、むりやり魂を丸くしようとするのだ。
当然、魂は小さい丸になる。そこで大多数の人間は、
楕円の魂の彼が、「普通の低能」になったといって安心するのだ。
彼は、「自分をあきらめて、星のような目をした死体になろうと決めたのです」と言っている。
幸運な少数は、楕円のまま生きることを許される。
奇人、変人というレッテルを張られて。
サヴァンと奇妙に相関している例として、人造天才、ウイリアム・シジスがいる。
彼は父親に早期英才教育を受け、11歳でハーバート大学に入学した。
しかしその代償として、重すぎる精神的負担のためヒステリー症状を起こすようになり、
他人との協調がうまく行かず、結局40歳で社会不適応者として死んだ。
サヴァンの多くは「才能でコミュニケートする」と言われる。
才能でコミュニケート!
それは言い替えれば、才能でしかコミュニケートできないということだ。
しかしそれは何と素晴らしいことか。コンピュータの話しかできないビル・ゲイツ。
音楽の話しかできず、日常生活は下世話そのものだったモーツアルト。
漫画でしか会話できなかった手塚治虫。エトセトラ、エトセトラ。
才能はおろか普通の方法でもコミュニケートできない私は、苦々しい思いでこれを書く