12/08/21 14:38:14.07
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605:通常の名無しさんの3倍
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606:通常の名無しさんの3倍
12/08/21 15:39:41.92
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607:通常の名無しさんの3倍
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608:通常の名無しさんの3倍
12/08/21 15:42:54.10
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609:通常の名無しさんの3倍
12/08/21 16:15:16.53
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610:通常の名無しさんの3倍
12/08/21 16:29:06.83
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611:通常の名無しさんの3倍
12/08/21 16:34:53.86
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612:通常の名無しさんの3倍
12/08/21 17:01:17.12
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613:通常の名無しさんの3倍
12/08/21 17:05:39.15
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614:787 ◆x0o.lpJmC2ij
12/08/22 01:29:32.81
機動戦士ガンダムSEED DESTINY IF
~Revival of Red Comet~
第37.5話
~ゼダンの門宙域~
アムロ・レイは、目下に見える黄色い巨体から感じる、強大なプレッシャーに気圧された。
~《 ジ・O 》~
グリプス戦役においてティターンズに荷担した《木製船団》の長にして、
一つの都市と言って良い規模の巨大な船を統率しながら、
手ずから環境に適応したMSを設計し、操縦の技量もずば抜けて高かったという
『稀代の天才 パプテマス・シロッコ』
そんな彼が自分用に設計したとされたMSの姿が、そこにはあった。
アムロは、彼とは面識がない。
エゥーゴやカラバの人間を通して得た情報や終戦後の情報誌、
そういった一般的な情報源から得た程度のものを知るだけだ。
この全身を押しつぶすような圧迫感を、彼も持っていたのかと想像するのみである。
クワトロ・バジーナと当時名乗っていたシャアは、どう思うのだろう?
「ラクス・クライン……プラントの歌姫、か」
そして弟だと思っていた青年、スティングの仇だ。
また、脳裏にかのベルリンの光景が浮かんでくる。
緑色の怪物、『クィン・マンサ』の巨大な陰が。
ベルリンを火の海にして、ステラを殺したMS、アクシズが生み出した最大最悪の機動兵器が。
おそらく奴も彼女の差し金であろうと、今のアムロには予想できた。
クィン・マンサの矛先は自分たち地球軍のみならず、
ZAFT所属のMSにまで向いていたことは記憶に新しい。
その途方もない暴れぶりを抑えられずに、双方に甚大な被害が出た事も。
それを一番喜んだのは当時、表舞台で言えば東アジアとオーブであった。
両国は大西洋連邦に背き弾劾する口実が出来たと共に、
これから起きるであろう民衆の厭戦機運の高鳴りからなる、
怒りの矛先を自分たちから逸らさせかつ、勝者側にすり寄る絶好のタイミングであった。
そう言って差し支えあるまい。……が、最も得をしたのは誰だ?
「何が歌姫だ、破廉恥な奴っ」
アムロは、躊躇することなく引き金を引いた。当たらない、という事だけはわかった。
想像通りジ・Oは、全身のアポジモータを駆使して巨体をひねり、
νガンダムのライフルが放つ紅色の奔流をすれすれでかわしたのである。
「聞いていた以上に器用なMSだな」
シャアの乗機、サザビーの設計思想も、おそらくこのジ・Oを参考にしたとしか思えない。
ハマーン・カーンの起こした大乱において、一時はピークに達した大型MSの開発から、
本来のMSが持つ機動性やシンプルさを主眼に置き換えた開発転換。
その結果誕生した、ジェガンやギラ・ドーガ、サザビーとνガンダム。
615:787 ◆x0o.lpJmC2ij
12/08/22 01:31:18.32
そこまで考えた段階で、ゾッとした。今になって、シロッコという男の才がわかったとは。
黄色いダルマは、アムロの放ったビームをかわすと、
その一瞬を突き斬りかかってきたSフリーダムの一閃を、受け止めた。
『ラクス・クライン! 貴様…よくもスティングをっ!』
『ほぅ、私に“貴様”…ですか。
随分と図太い性格になりましたわね、キラ・ヤマト』
通信機五ごしに、男女の言葉が聞こえてくる。奇妙だった。
キラの事情を知っているが故に、むしろ彼女の反応が何を意味するのか図りかねた。
元は先の大戦でストライクとフリーダム、2機のガンダムタイプを駆り、
縦横無尽に戦場を駆け抜けた(実態はどうであれ)優秀なパイロットだった。
彼女はその大戦で、フリーダムを駆る彼を率いた人間の筈である。
それに年頃も近く、噂程度の情報では親密だったとも聞く。それなのに……
親しみも愛着も無い、飽きた玩具を見るような乾いたものを感じる。
アムロはそう思った。キラに、もはや興味を抱く事は無いという、確信。
彼女のために闘った二年前を、何もかも否定しかなぐり捨てるかのような、
人を道具としてしか見なしてこなかった女の、性根。
ここで殺さねばならないと、決心した。
サーベルを抜く。ブゥーンという音が、耳にまで届いてくる。
射撃は、おそらくより彼女を追いつめねば撃っても無駄だと思った。
つばぜり合いを展開していたSフリーダムの背後に、青い何かが現れる。
「…よし、良いぞキラ」
ファンネルであった。それらはまるでキラの手足の如く、ジ・Oの躯に狙いを定めた。
だが、奴の方が一歩早かった。一瞬サーベルの出力を弱め、ボディを逸らし、
勢いはそのままにSフリーダムの姿勢が崩れた。その瞬間を、狙った。
そして瞬間的にスラスターを稼働させると、体当たりを敢行した。
『うわぁっ!』
ジ・Oの巨体から繰り出された衝撃はSフリーダムを押し込んだ。
キラはとっさにファンネルからビームを放つものの、それらはすべて宙を切る。
ジ・Oが、にやりと笑ったように見えた。サーベルを、奴は突き出した。
「させるものかっ!」
νガンダムを加速させ、そのサーベルを左方へ弾く。
右手で突きだした奴はサーベルを流され、そのまま自分に向かってくる。
いなした事に、抗う様子を見せなかった理由は、すぐに分かった。
「……っぐぅ」
ショルダータックルに似た構図になった。
ジ・Oの右肩がνガンダムの腰にヒットして、姿勢が崩れる。
スロットルを駆使して瞬時に体勢を立て直すも、アムロの視線には黄色い光の帯が2本見えた。
とっさに、ファンネルを射出していた。それらが宙に放たれるまでは良かった。
ジ・Oはサーベルを2本、いつの間にか抜き放っており、
νガンダムをなますにせんと斬りかかってくる。ライフルを切り落とされた。
すぐに、焼けた銃身を投げ捨てる。ただし、ジ・Oにである。
小さな爆発がおこり、一瞬だけ目が眩んだ。
「今だ、ファンネル!」
アムロは予備のサーベルラックもあらかじめロックを解除すると、
サーベルを構えて様子を見た。奴相手に、無闇に切り込めない。
キラも体勢を立て直すと、ファンネルを射出しライフルを二丁構える。
ジ・Oは、キラに斬りかかってきた。
アムロとキラは同時に、ファンネルに攻撃命令を出した。
616:787 ◆x0o.lpJmC2ij
12/08/22 01:33:04.15
十何個ものユニットから、ビームが放たれる。
ライフルほどではないが、MSを焼き焦がすにはちょうど良いものが、十数本。
さすがにこれは避けられまい、とは思わなかった。慢心は死につながる。
ましてや相手は怪物、ラクス・クラインである。
想像通り、ラクスはジ・Oを巧みに操って、ビームを全て避けきった。
必要最小限、無駄な動きが一切無い見事な操縦である。
だがどんな動きにも必ず隙はある。二人は、逃さなかった。
「おおおぉぉっ!」
まずはアムロが、斬りかかった。ジ・Oがちょうど背を向けていた、その時を狙った。
背後まで100m、まだ振り向かない。50mになっても、奴はこっちをむいていない。
サーベルを、横一文字に一閃させた。
ギャーンッ!
火花が散った。奴は後ろ手にサーベルを持ち、これを防いだのだ。
『貴方はつくづく、厄介な人ですね……“アムロ・レイ”!』
「なっ!?」
何故名を知っている!? と一瞬混乱したが、すぐさま離れた。
今動きを止めては為らないと思ったからである。
『おああぁぁ!』
『ちっ、またキラですか。往生際の悪い!』
キラはサーベルを2本を操って、ジ・Oのボディを捕らえんと斬りかかる。
右から切り上げ、左から切り下げ、突き、払い、ねじり込もうとする。
それを左へ払い、右へ流し、受け止め、いなし、はじき返す。
チャンバラ映画を見ているかのような気になるが、
途中からジ・Oの様子が変化していくことに気付く。
まるで、切り上げるタイミングを探っているかのようだ。
アムロもその応酬に入り込んだ。卑怯な行いだとは思わない。
時間が無いという事に、気が付いたのである。彼はサーベルを、突きだした。
『……ふふっ♪』
「……!? しまったっ!」
背中を狙ったつもりだった。
だがジ・Oは少し身を逸らし脇を掠めさせると、νガンダムのマニピュレータを掴んだ。
そしてそのまま、前へと突きだした。
『えっ!?』
Sフリーダムの左肩をそれは突き通していた。バチバチッと火花が飛んだのが見える。
「くそっ!」
だが同様はしなかった。
幸いサーベルは左肩のアーマーを溶かした程度で、間接部を融解させてはいなかった。
アムロはペダルを踏み、機体を上昇させた。
そのままキラは、サーベルを前に突き出すも、ジ・Oの体制は整っていた。
ラクスはサーベルを受け止めるや、ジ・Oのサーベルの出力を上げた。
だんだんと、サーベルのビームが、Sフリーダムのサーベルを浸食していくのがわかる。
『…!?』
『甘いですわね、キラ。…ここで死になさい!』
まるで執着したものを突き放すかのような物言いだった。
ジ・Oのサーベルが、とうとうSフリーダムのサーベルの出力部を融解させた。
しかし、そのままSフリーダムに斬りかからせるほど、時間は与えない。
617:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 01:34:30.58
あれ? もう終わった?
1000までやるのかと思ったのに……
こういうのはどうやって止め時を決めてるんだろう?
まあ荒らしの心理なんて知ったところで意味はないけどな。
618:787 ◆x0o.lpJmC2ij
12/08/22 01:34:49.60
「とああぁっ!」
アムロは下方へ思い切り、サーベルを投げつけた。
サーベルを握っていたジ・Oの右前腕部に、突き立った。
『ちぃっ…』
ラクスは、ジ・Oを後退させ始めた。
と思った時すでに、踵を返し隕石群の中へ滑り込んでいた。
「ちぃっ!」
アムロもフィンファンネルを展開し、ジ・Oを追い始める。
キラも、悪鬼の形相で隕石を蹴り、ダミーを焼き払いながら、追う。
右腕は、殴りつけるのに使った。
先程サーベルが焼かれたとき、指も焼けたようだった。
十数個のファンネルと、2機のガンダムタイプに追われながらも、
黄色いダルマはそれらが発するビームの弾道を読み切って、かわす、かわす、かわす。
アムロも内心舌を巻かざるを得なかった。尋常でない回避能力である。
_____________________________________
WARNING! WARNING! WARNING! WARNING! WARNING! WARNING! WARNING! WARNING!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
突然、モニタに危険を表すマークが浮かぶ。頭上を、見上げてみた。
「グワダンか……」
クィン・マンサの収容が終わり、反撃の余裕ができたのだろうか。
下部ハッチから、MSがワラワラと出撃してくる。
ガザD、ガルスJなど、まるで骨董市に来たような気すらした。
『……ギギ……』
歯ぎしりする音が、聞こえる。キラだ。
「ここはこらえろ、キラ。
数が多すぎる。ここは退こう、この2機なら振り切れる」
『でも……! ……畜生っ!』
ガァンと何かを打ち付ける音が聞こえる。気持ちはよくわかる。
ここが戦場で、かつ不利な状況に一転した情勢でなければ、
自分もそうやってパネルを殴っていたかも知れない。
ガザD部隊のビームの雨、ガルスJのミサイルの応酬。
それらを切り払いながら、アムロとキラは悔しさを噛み締め後退を開始した。
そしてふと、思った事がある。
(ネオ達が一体どうしているんだろう?)
という疑問である。彼らは別ルートを進んでいった。
しかし順調にいったとすればグワダンも唯では済まなかった筈だが、
あの艦に目だった損傷は見受けられなかった。だとすれば……
(クィン・マンサとは別の何かに止められたと考えるが妥当、か)
胸騒ぎがする。彼らは無事だと思いたいが、
あの怪物が如き女が何を隠し球にしているのか全く検討がつかない。
時折応戦し、一機一機宇宙の藻くずに変えながら、不安を払拭できぬまま隕石群れを脱する。
すると、前方に3機のMSの機影が移った。
『…フレイっ! 無事だった!?』と、キラが叫んだ。
MSは、デルタプラス、リ・ガズィカスタム、スタークジェガンで、それぞれ損傷していた。
スタークジェガンはアーマー部が何カ所か熔けていたし、
リ・ガズィカスタムもウイングが片方熔けており、
デルタプラスは肩のアーマーが無くなっていた。
619:787 ◆x0o.lpJmC2ij
12/08/22 01:37:00.25
νガンダムの腕部に、デルタプラスが接触する。
『すまない、取り逃がした』
『わかってます、妨害にあったのでしょう?』
『やっぱりお見通しか、やれやれ……。
信じがたいが、“ジャスティス”に襲われた。
恐ろしい程の近接性能だった、ひやりとしたよ』
ネオ・ロアノークは、こんな時でも口調は軽かった。
が、言葉の底には同様が見え隠れしている。アムロ自身も、そうだ。
ここまで組織、個人に不気味さを感じたのは初めてだった。
そして、空虚感と敗北感が残った。
~スティングはもう戻ってこない~という残酷な現実。
ベルリンの時のむなしさが、蘇ってくる。少し、休みたいと思った。
だが世界は、彼らを追いつめずにはいられないらしかった。
ゼダンの門に帰還した彼らにもたらされた一報は、
ロゴス残党の将兵全員を、ゆうに震撼させるものであったのは間違いない。
~ZAFT&東アジア&オーブ混成宇宙軍艦隊、進発~
第37.5話~完~
~~~~~~~~~~~~~~~
長いこと書き込みも出来ず申し訳ありませんでした
リアル事情がたてこんでおりましたのでこんなにかかっちまった(涙
遅筆ながら、今後も投下させて頂きたく思います
誤字あったらガッしてくだされ、それではまた次回(・ω・)ノシ
620:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 01:59:17.16
投下乙です
621:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 02:00:28.61
乙
荒らしが馬鹿やってると思ったら何の前触れもなく突然投下されてて驚いた
622:787 ◆x0o.lpJmC2ij
12/08/22 02:05:19.44
>>621
自分も久々だったので驚きました
夏なんですね・・・(汗
自分の場合夏だから書く時間ができた訳ですけど
623:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 02:15:31.83
投下おつおつ バケモノ
やはり人外化してる相手だとアムロでも苦戦するか
624:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 06:49:41.35
787氏お久しぶり&投下乙です!
荒らしがスレ進めてんな~と早合点してたから朝まで投下気づかなかったorz
しかしラクスパネェ…アムロとキラ二人掛かりで互角ってのがなぁ
次も楽しみにさせていただきます!
625:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 07:52:29.16
こいつは批判とかじゃなく純粋な疑問なんだが、ジオってこんなに強い機体なのか?時代でいえばνガンダムの5年前くらいの機体だよな?
それともハマーン補正?
教えてエロい人
626:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 08:19:30.67
>>625
ハイハイ荒らし野郎乙
死ね
627:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 08:40:32.62
荒らしというかママちゃんの自演じゃねーの
夜中の過疎スレにこんなに人いねーだろ
628:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 09:02:33.16
朝から暇な奴が多いな……俺も人のことは言えんが
>>625
実はジOの推力はνガンダムを上回ってるんだぜ。サザビーとは互角くらい。
エンジン出力ではνやサザビーがジOの倍くらいの出力をもってるんだが、実はジOの搭載してる核融合炉は戦艦用のもので最高出力は低いが、高出力でも安定してエネルギーを供給できるという利点がある。
加えてジOは宇宙戦闘に特化した機体(ジOの足は歩行にはむかないがAMBAC機動には最適らしい)なのでパイロット次第ではνやサザビーと渡り合えても全然おかしくない
629:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 12:30:42.81
投下おつかれです
作品楽しみですけど、くれぐれも実生活に重点を置いてお過ごしください
ジOはろくな被弾が無かったからな……むしろ当たってたっけ?
小説版では結構ぼろぼろにされてるが、アニメでは試験の段階で機動性に悩んだシロッコが
全身のメガ粒子法を全部アポジモータにとっかえたと勝手に想像している
630:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 14:08:54.33
>>629
アニメと小説だと設計思想が違うからな
小説の方はフラグシップ機として絶対に墜ちない重防御と相手を蹴散らす火力を重視してる
アニメだと操縦者の技量センスを活かすだけの運動性とそれをささえるだけの防御力、そして技量差が顕著に現れる白兵戦能力を重視してる
まあゲームとかでは防御力の固さが強調されてるからわかりにくいわな
ちなみに実はジOと似たような設計思想でつくられたMSがヅダだったりする
631:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 14:43:43.69
シロッコさんマジ天才
632:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 17:30:38.39
その割りにThe-Oはエネパックとか独自規格だからジュピトリス沈んだらガチ達磨なんだよなあ
可能な限り連邦規格の部品を採用して継戦能力に重きを置いたνとは対照的
アムロとシロッコの考え方の違いがもろに出る部分ではある
633:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 18:04:46.73
自分が目の黒いうちはジュピトリスは沈まんという自信からだろう
634:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 18:05:28.58
とんでもなく走るのが早い力士のような恐怖があるジ・Oも
最終的にはそれを実現したアポジ制御のためのバイオセンサーが仇になったじゃないですかー
635:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 18:18:20.22
最近の後付だとバイオセンサーのせいで余計なもん拾っちゃって動けなくなったんだっけ
636:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 18:27:28.13
当時のアニメ詩に載ってたのが
ジオのバイセンがカミーユの意思を拾って動けなくなった説じゃなかったか
今はどういう設定なのか知らんけど
637:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 18:41:44.00
>>633
そら過信だべさ
ジュピトリスって多少武装があるとは言え本質は輸送船だもの
あの図体で機敏に回避運動とか無理だ
638:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 18:46:34.54
シロッコだからこそ過信したんでごわす
639:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 18:52:46.77
結局シロッコも泥臭い努力とかやらずに来たから地に足が付いてないんだろうな
地球圏を女性が統治するとか言って具体的にどうやってスペースノイドとアースノイドの利害調整するか
統治機構の具体策出せなかったし
アムロ言うところの
「革命はいつもインテリが始める。夢みたいな目標を持ってやるからいつも過激な事しかやらない」
まんまだよね
640:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 19:01:40.87
>>639
それ以前にシロッコに統治ビジョンがあったかすら疑わしい
ハマーンやシャアとの違いとして、シロッコは連邦を掌握した「後」の目標がかたられてないんだよね
女性統治云々はシロッコの政治観であってそれを目指して痛いたわけでもないし。
まあジャミトフやバスクへの言動・態度から自分の上に自分が無能と思う人物がつくのが我慢ならなかったのはわかるけど、じゃあティターンズ掌握して何をしたかといえばせいぜいがエゥーゴへの攻撃くらいだし。
その辺の政治家としての資質はシャアやハマーンに劣るんじゃないかと見ている
641:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 19:12:20.84
>>640
あ、それ同感
なんつーか、シロッコは夢想家というかイデオロギーな人というか
Z以降gdったのは、
曲がりなりにも政治家としての能力持ってたブレックスとジャミトフの
双方が消えたからのようにも思える
ハマーンもシャアもスペースノイドの利益確保のためには動いてないからなあ
戦争続いて困るのは誰よりもコロニー住まいのスペースノイドだろうし
642:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 19:14:12.71
シロッコって
「俺天才だし何でも出来るぜ~。世界情勢も思うがままだ。
統治? んなもん知るかよ適当な愛人に任せて俺は恒星間旅行行くわw」
だからな
643:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 19:28:59.47
シャアヲタの自演がわかりやすいなwww
シャアがシロッコより政治家なんてねえよwww現実で例えるならシロッコは織田信長でシャアは鳩山由紀夫www
何やっても三流以下なマザコン厨二を持ち上げるシャアヲタは痛々しさに気付けよーwww
644:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 19:33:59.48
シャア好きな奴ってリアルで痛い子しかいないのは定説
リアルで持ち主キャラクター名義の定期や車や家があるのはシャアだけ
645:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 19:37:44.71
>>643
数少ないシャアファンが必死に工作してるんだから指摘してやるなよw
ガンダムの人気キャラ(笑)で唯一死んだ時にリアルで葬式なかったくらいの人気なんだからよw
ガルマやギュネイですら葬式あったのになw大人気(笑)
646:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 19:41:46.68
バカなシャアアンチの自演は見苦しいなぁ
647:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 20:07:19.58
キャラの好き嫌いは個人の嗜好だが、行き過ぎた表現は専用のスレ立てるなりしてやってもらいたいものだ
ぶっちゃけ邪魔
648:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 20:25:38.70
否定であっても話が拡がる形での否定ならまだ楽しいんだけどな
アンチは否定で完結してて相手にしてもつまらん
649:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 20:51:08.20
まあでもシャアが政治家としては三流てのは俺も思うけどな。
アムロが言うようにシャアは結果を急ぎ過ぎてる。多分Zのラストの後連邦議員になってもシャアはいずれ決起したんではないかな。能力はともかく性格が向いてない
後シロッコは政治的ビジョンなんてまったく持ってないぞ。
あいつは傍観者でいる気満々だったからな。ただその癖プライドが高すぎた
古いしマイナー例えで申し訳ないが、シロッコはヤン・ウェンリーの価値観を持ったラインハルトなんだよ
自分は歴史を動かす側ではなく観測する側でいたい。でも自分の知らない所で歴史が動くのも、自分より無能な人間が歴史を動かすのも嫌。
650:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 20:58:25.79
>>649
シロッコの例えが凄く……わかりにくいです
651:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 21:48:01.53
>>650
例えるならシロッコ自身は一流の将棋指しだけど見物するのが好き
でも指し手が下手だとイライラして口をはさんだり挙句指し手追い出してしまう困ったギャラリー
652:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 22:07:04.14
いい加減シャアヲタはスレチだからでてけよ
ここは新シャアだ、ちゃんと棲み分けてんだから巣に帰れKYども
653:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 22:08:40.24
そーだそーだ
宇宙世紀は旧シャア逝け
オールドタイプの時代は終わったんだよ
654:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 22:28:30.92
旧シャアからも追い出されたんだろ
655:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 23:24:23.58 iSXNtltN
新シャアは全ガンダムOKだよ
荒らしに言っても無駄かな?
656:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 02:42:05.88
なんでいつも間を置かないジェットストリーム駄レスなの? この荒らし
657:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 03:10:50.20
>>651
シロッコの例えが凄く……わかりやすいです
658:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 08:22:40.39
>>656
馬鹿だからさ。
659:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 12:19:23.17
シャア「人類全体をNTにするために私は業を背負う覚悟でアクシズを地球に落とす!」
ハマーン「ジオン復活シャアジオン復活シャアジオン復活シャアジオン復活シャアジオry」
シロッコ「人類をより良く導くのってやっぱ女だよね。私は歴史の立会人に過ぎんから♪」
どいつもこいつも政治的能力がどうの言う以前のレベル
660:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 12:28:34.30
デギン位かまともなのは
661:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 14:43:37.99
名前アルのでまともなのってゴールドマン大統領しかしらない
662:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 15:17:55.38
>>660
ジャミトフも割りとまとも
ジオンのコロニー落としやデプリのお陰で増えすぎた人類を連邦が支えることはもう無理で間引きするしかない
そのためには軍をバックに連邦議会を掌握する
軍の内部でジオンの残党狩りを利用して私兵を作る
実働部隊が馬鹿揃いで失敗したが「強い連邦」を志向する連邦主義者としては筋が通ってる
663:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 16:26:34.67
ハマーンはある意味仕方ない。アクシズがジオン過激派残党である以上、ザビ家の政治行動の踏襲はある意味必須
つか20代前半であれだけやれてたらよくやってる方
シャアとシロッコは弁護できん……がそれ以上に壊滅的なお人がガンダムにはいるからな
デラーズというおっさんがな
664:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 16:37:04.20
ジャミトフは勿体ないキャラだったな
そういう理念とかZ見ててもっと分かるように出来てたらもっと存在感あったと思う
665:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 18:30:45.68
Zでまともな指導者が一掃された時点で連邦政府の改革の道は閉ざされたのが痛い
生き延びたゴップ議長もなんかおかしい事やってるし救いは無いのですか?
666:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 21:19:36.43
あげく、ラプラスが開封されたのに社会に波風すらたたなかったという・・・
そりゃー、コスモ貴族主義だ、木星人は地球人とは別の種族だ、マリア主義だとカルトな改革思想が沸いて出るわけだ
最終的にイルミナーティーという形になったが
667:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 22:49:40.20
マフティーという波風はたったさ。ハサウェイには感銘を与えなかっただけで
668:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 01:58:12.19
プロローグ
コズミック・イラ70……。『血のバレンタイ』の悲劇によって、地球、プラント間の緊張は、一気に本格的武力衝突へと発展した……
誰もが疑わなかった数で勝る地球軍の勝利……。
が…当初の予測は大きく裏切られ、戦局は疲弊したまま既に11ヶ月が過ぎようとしていた……
~プラント議長室~
「シャア・アズナブル。例の新型MS開発の件は?」
「はい閣下。
ようやく成功したという報告が私の下に届きました。装甲素材のルート確保も成功し、これで新型MS開発が可能となります。」
プラントの最高評議会議長パトリック・ザラは2年前に突如、謎の巨大小惑星と共に転移してきたシャア・アズナブルをプラントが保護。
現在は協力者として活動しているシャアから報告を受けていた。
シャアはこの世界へ転移し、コーディネイターを超えるMS操縦技術や知識を持っていた。
その能力や知識を買われ新型MS開発、MSパイロットの訓練に関わるプロジェクトを一任されていた。
「そうか。それと木星船団の艦『ヘリウム輸送艦』は?」
「は、輸送艦は順調に『ヘリウムⅢ』を確保していれば、あと2ヶ月程で本国へ帰還出来るかと思います。
指揮は『向こう』で採取作業の『経験がある人間』に任せてありますから問題ないでしょう。」
「ヘリウム3か…貴様の言う『核融合炉』…我々としては乗り気ではないのだがな…。」
「閣下。核の使用の是非はユニウスセブンの一件を考えれば答えは明らかです。
しかし、それでも使わないとなれば骨折り損ではありますが、ヘリウム3を一時的に使わなければ良いのです。
MSのエンジンが従来型のバッテリーに戻るだけの話なので、融合炉使用に関しては私は強行いたしません。」
ザラはシャアの新型MS開発計画の一環として核融合炉エンジン搭載型MSの開発に着手していたが、木星で入手出来るヘリウムⅢが必要だった為、木星探査艦ジュピトリスを建造しヘリウム3の確保に向かわせていた。
しかし、核融合炉搭載型MS開発となるとプラントの評議会は難色を示し、議会は決定を先送りにしている。
プラントは核の一切を使用しないと宣言し、プラント本国の国民もそれを信じているといものだったからであった。
(…いずれは使わざるを得ぬ状況だろうが今は事を焦る必要はないか…)
669:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 01:59:43.42
そして6ヶ月後…
コズミック・イラ71・1月
~オーブ首長連合王国・中立コロニー『ヘリオポリス』~
「Gのパイロット達が到着したのか?」
「はい。艦長、そのようです。これから輸送艦を降りアークエンジェルに向かってくるようです。」
「そうか。…しかし、このアークエンジェルとGの開発計画が一度見直しとなった時はどうなる事かと思ったが…。」
「これでザフトに対抗できるという物ですね。」
連合軍はようやくMS運用にまでこぎ着けていた。
数度あった戦闘で鹵獲したジンを元に連合軍はオーブと協力し、さらに高性能、高火力、高耐久力なMSを目指し開発を行って来た。
そしてこの日、ようやく完成したGをパイロットへ受領する日であった。
「では艦長。道中、護衛をして頂きありがとうございました。」
「ん。諸君らには期待しておるぞ。」
「はっ!!」
ヘリオポリスにGのパイロットを乗せた輸送艦が入港し、ブリッジではパイロット達が艦長に退艦の挨拶を済ませていた。
ブリッジにいるGのパイロットの中には『エンデュミオンの鷹』の異名を持つムゥ・ラ・フラガの姿もあった。
「…若いパイロット達ですね…彼等で大丈夫なのでしょうか?」
「ひよっこ共でもGのパイロットに選ばれたトップガン達だ。
それに指揮官にはエンデュミオンの鷹までいる、問題ないだろう。」
輸送艦の副官が艦長へ心配そうな様子で聞くと艦長は楽観した表情であった。
パイロットにムゥ・ラ・フラガがいる事が何よりの強みであったのが影響していたのだろう。
ブリッジクルー達に見送られムゥ達新型のパイロットは輸送艦を後にし、ヘリオポリス内のGがある基地へと向かっていった。
670:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 02:03:38.01
~地球・太平洋沖
オーブ首長連合王国~
「データは取れたかしら?」
「はい。損傷はかなりありますが…。
現在我々や連合軍で試作機となっているGタイプと酷似しています。
しかし、不明な点ばかりで……特にこれなんですが…頭部に搭載されたおそらくハードウェアシステムの一種なんでしょうけど。
何の為にこんな複雑な物を搭載しているかは分かりませんね…。」
「不明なシステム…それに装甲素材もようやく出回ったチタン製よね?
…GタイプのMSはザフト軍の物では無いしそもそもGの戦闘はまだ無いはずよね?」
「はい…やはり各地で多発している転移者現象の線が濃厚ですかね?」
「……あまり考えたくないけど、可能性は捨てきれないわ。
もし事実ならオーブも戦争にだけは巻き込まれたくはないわね…。」
オーブ首長連合王国は未だ戦時中でありながら中立国を保っていた。
しかし各地で頻繁する転移現象はとうとうオーブにも発生した。
転移してきたMSの解析をモルゲンレーテの技術者であるエリカ・シモンズ達が行っていた。
「とにかくこれの日本人パイロットの処遇が決まるまで、どうなるかは分からないわね。」
「ええ、ただの戦争屋では無い事を祈るしかありませんね。」
671:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 02:10:01.41
第1話
「ア、アクシズ…シャア…?消えただと…?何だ?何が起きた!?」
「アムロ…こちらも確認したがアクシズとサザビーの反応が完全に消えた…。」
宇宙世紀0093…
地球連邦軍外郭新興部隊ロンド・ベルはシャア・アズナブル率いるネオ・ジオン軍と激しい戦闘を行っていた。
しかし、戦闘宙域にはネオ・ジオン軍の旗艦レウルーラとギラ・ドーガ部隊だけが残っていた。
「ブライト艦長!指揮官とアクシズ消滅でネオ・ジオン軍は完全に浮き足立ち撤退態勢に入ってます。追撃をし今の内に叩くべきでは?」
指揮官を失ったネオ・ジオン軍は統制を失いギラ・ドーガや量産型のヤクト・ドーガ部隊は次々とムサカやレウルーラに帰艦して行く。
それを見たラー・カイラムの副官であるメランはここが勝機と見たのかブライトに追撃をするべきと具申した。
「いや、これ以上無駄な血を流す必要は無いだろう。
総員に告ぐ!!目標であるアクシズは消滅した!!撤退するネオ・ジオン軍には手を出すな!?」
「か、艦長!?」
「状況を見れば明らかだメラン。
確かに今がネオ・ジオン軍壊滅のチャンスだが、敵は指揮官を失い撤退。
目標であるアクシズの地球落下は無くなった。
腑に落ちない点はあるがこれ以上の戦いはこちらにも被害が出るだけだ。
各艦隊に打電だ!
只今も持って本作戦は終了し、各MS部隊は直ちに各艦へ帰艦!!
アムロ、お前も早く帰艦するんだ。」
「…了解。」
ブライトはメランの意見が間違っていないと判断しながらも、少なくない被害がある今、両軍の間にこれ以上の被害を出さぬ為の道を選んだ。
帰艦命令を聞いたアムロはまだざらついた感覚に囚われていた。
「シャアのプレッシャーじゃない…何が起きている…?」
アムロは体全体に張り付く感覚を覚えながらもラー・カイラムに帰艦する為、近付いた瞬間突如コックピットに警告音が鳴り響く。
672:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 02:10:29.71
この間の彼か支援
673:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 02:11:28.56
「…!!なんだ!?」
「!?新手か!?ウォレス!レーダーに反応は?」
警告音が鳴ったのはνガンダムだけでなく宙域に残ったロンド・ベル隊全てに反応があった。
ブライトは直ぐにオペレーターのウォレス・チェンバレンへ周辺の確認をする。
「こ、これは…所属不明機1!?
消滅したアクシズの座標点からです!!」
「何?シャアか!?」
ウォレスの通信を聞いていたアムロが即座に反応し、確認をする。
「いえ…違います。サザビーの識別信号とも一致しません!!
しょ、所属不明機から高エネルギー反応です!!」
「何!?」
ウォレスが確認し、シャアではないと判明したその時、謎の機体から巨大なエネルギーが放射された。
「艦長!!先程、アクシズが消滅した瞬間と同じです!」
「な…なんだ…あれは?髭…だと?」
「ちょ、…蝶々…?」
ウォレスはブライトへ報告するが
ブライトはモニターが捉えた映像に驚愕していた。
アムロも同様に先に見える蝶々の羽根のように広がる巨大なエネルギーに唖然とした表情を浮かべていた。
「艦長!!退避を!!何か分かりませんが、ここは危険かと!」
「…くっ。総員退避せよ!!」
「だ、駄目です艦長!エネルギーは肥大を続け…う、嘘だろ!?の、飲み込まれます!!」
「く…何だ一体!?」
メランとブライトはこの状況を危険と判断した。
ニュータイプ以外でも危険と感じる異様な光景であり、謎の機体から放出された巨大なエネルギーは瞬く間にラー・カイラムやνガンダムを飲み込んだ。
「「「うわあぁぁぁぁぁ」」」
674:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 02:15:54.80
………………??
アムロ達には何が起きたのか、今の状況を飲み込むのにどれくらい時間が必要なのか?
突如現れたMSによる膨大なエネルギー放出で死んだものと思っていた。
しかし、時間にして5秒ほどしか経っていないがアムロ含めラー・カイラムのブライトやクルー達も生きていると気付く。それと同時に大きな異変に気付く。
「…応答してくれ。アムロだ。
地球は…どこにある?」
「…目の前は宇宙空間だけだ……アムロとにかく今は帰艦してくれ、話はその後だ。
…シーサーとウォレスは現在の座標をチェック、他は各部異常は無いかチェックをするんだ。」
アムロとブライトは先程まで目視出来るほどの距離にあった地球が無い事に戸惑っていた。
しかしブライトは各クルーに動揺した顔を見せまいと、まずは状況を整理する為にブリッジクルーに指示を送る。
「艦長…これは一体。」
「メラン…今は情報収集に集中して欲しい。今は落ち着くしかない。」
メランもさすがに動揺をした様子でブライトに話かけるがブライトは副官であるメランに落ち着くように促した。
しばらくするとアムロがブリッジに入ってくる。
675:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 02:16:45.99
「ブライト…他の艦隊との通信は?」
「いや、ラー・ザイムのカジマ大佐にも通信は届かない。」
「…では俺たちだけが助かったのか?後は地球もろとも…。」
アムロは帰艦し格納庫に入るなり異変に気付いていた。
自分や整備士以外のMSやパイロットが1人も戻っていない。
ブリッジに戻る途中に窓を眺め宇宙空間を見てみると戦闘後にあるはずのMSや戦艦の残骸がまったく無かった事に気付いた為に艦隊が周りに見えない事にも気付いたのだ。
「地球や艦隊がどうなったか分からん…少なくとも、現状は各艦に連絡はつかず。現在の座標も不明。そして、あのMSは地球を背にする形で我々に向けてエネルギー放出を行っていた。」
「どういう事だ?」
「つまりあのMSの標的はどういう訳か我々ラー・カイラムに絞っていた可能性があるという事だ。」
ブライトがアムロへ説明するとアムロは眉を細めブライトへ説明を求めたがすぐさまメランがアムロへ説明を要約した。
「俺たちだけに?なぜ、そんな事を。」
「そこまでは分からないが…一つだけ可能性があるとすれば我々は別の宇宙空間に飛ばされたか、エネルギーの衝撃で飛ばされたかだ…消えたシャアとアクシズに関係しているかもな…。」
「…な!?」
ブライトは状況が読めない全員に自分なりの見解を話した。
最初はアムロを含めメラン達クルーも唖然としていた。
しかし周辺に残骸が無い事や、ミノフスキー粒子が全く発見されない状況を考えれば、その見解が最も正しいであろう事は全員が理解した。
「…ブライトの見解が正しければ、俺たちはどうする?
いつまでも宇宙空間を彷徨う訳には行かないだろう?
補給も必要になってくるだろうしな…。それにシャアも何か関わっているならばなおさらだ。」
「ああ、分かっているさ。シーサー、現在の座標が分からなくとも方位の計器は生きているんだろう?」
「はい。幸い、遠くから微弱な電波信号が発生していますのでまずは方位計を頼りにそこを目指します。」
アムロ達ラー・カイラムはブライトの言う可能性を考え、とにかく進路を地球に目指す事にした。
地球を目指せば必ずコロニーや宇宙基地が見つかるはずだと考えていた。
そしてアムロ達を乗せたラー・カイラムは何も無い宇宙空間を地球を目指し突き進むのだった。
その先は激動の宇宙だと言う事を知らぬまま…。
676:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 06:20:20.65
第2話
~ヘリオポリス周辺~
ザフト軍宇宙戦闘艦ヴェサリウス
ザフト軍は中立コロニーであるヘリオポリス内で地球軍が極秘裏に新型MSの開発を行っていたという情報をキャッチしていた。
Gタイプの新型MSの性能を当初プラント側は軽視していた。
MSにおける開発技術、操縦技術はザフトよりも劣るであろうと。
しかし、転移者であるシャア・アズナブルは開発ルートやコンセプトを調べあげ、シャアは自ら持ち込んだものと同様の技術で作られた機体であると確信すると議会へGは今後ザフトにとって脅威となる事を告げ今回のG強奪作戦を提案した。
そして今回、ザフト軍でも指折りの実力者であるラウ・ル・クルーゼ率いる部隊がG強奪作戦を行う。
ヴェサリウス、ガモフの両艦にて作戦に当たる為に待機しているが開始の合図を今や遅しと待っていた。
「そう難しい顔をするな、アデス。」
「はっ。いえしかし、評議会からの返答を待ってからでも遅くはないので…」
「遅いな。私の勘がそう告げている。
ここで見過ごさばその代価、いずれ我らの命で支払わねばならなくなるぞ。
地球軍の新型機動兵器、あそこから運び出される前に奪取する。」
クルーゼ隊隊長のラウ・ル・クルーゼは評議会から作戦開始の合図を待っていたが、落ち着いた表情を崩さないまま痺れを切らしていた。
ヴェサリウスの艦長フレドリック・アデスはクルーゼの言葉に評議会からの連絡を待つべきと考えていたがクルーゼの言う感がそれではまずいと警告していた。
「それにシャア・アズナブルからの例の贈り物も試したい所だしな…。」
クルーゼは独り言のように呟くとニヤリと笑いその仮面の下からでも分かるような、まるでこれから始まる戦いを心待ちにしているようだった。
677:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 06:22:28.03
~宇宙空間~
ラー・カイラム
「そうか…アストナージだけじゃなくケーラやハサウェイ…それにチェーンまでも…。くそっ…」
「大尉…チェーン・アギ准尉は特にお気の毒でした…。」
アムロはようやく艦内が落ち着いた時に機体チェックを行う際に、メカニック担当のアンナ・ハンナからネオ・ジオンとの戦いの戦死者を聞かされ、ショックは隠せなかった。
それの表情を見たアンナはアムロを慰めるように気遣う言葉をかけていた。
「いや…ありがとうアンナ。
これが戦争という物なのだから仕方ないのかもしれないな…戦場には常に死と隣り合わせだという事か…」
「……。」
「…っと。少し残酷というか冷めてしまっているな俺は…。
とにかくありがとう。
君も辛いのによく伝えに来てくれた…。なんだか疲れているみたいだ…俺は少し部屋へ戻っているよ。」
アムロはアンナに礼を言うと、自室に戻っていった。
愛する人や親しい仲間を失ったというのに何故か冷静でいたアムロは戦争だからと言い聞かせている自分自身を改めて怖くも感じていた。
~中立コロニー~
ヘリオポリス
「おい!!ベアード、まずいぞ!ザフトが侵入したらしい!」
「そんな!?ここはコロニーですよ!?しかも中立国!!ザフトはこんな所で戦争する気ですか!?」
ムゥはヘリオポリスのMS開発基地に向かう途中で爆発音に気付き、通信で情報をキャッチしていた。
「戦争どころかあいつら新型Gを5機ふんだくるつもりらしい!!ヤツらセクターSの37工場区に侵入したようだ!マーカス達も全滅らしい!」
「!?」
連合軍の新型MSは全部で7機ありムゥとベアードのMSは別の工場区にある為に強奪の危機は免れたが先に侵入を許した工場区はザフトにほぼ制圧され、ムゥとベアード以外のGのパイロット達は射殺された。
「くそっ…他の工場区はどの道もう駄目だ!俺達は39工場区へ行くぞ、Gが動いたら2機もヤバイだろ!?戦闘になったら破壊も止む無しだ!」
「了解しました!」
ムゥ達はこれ以上の被害を出さない為に乗っているジープを走らせ逃げ惑う作業員を退かすようにエンジンをふかし向かって行った。
678:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 06:24:24.46
「キャリブレーション取りつつ、ゼロ・モーメント・ポイント及びCPGを再設定…
チッ!なら疑似皮質の分子イオンポンプに制御モジュール直結!
ニュートラルリンケージ・ネットワーク、再構築!
メタ運動野パラメータ更新!
フィードフォワード制御再起動、伝達関数!
コリオリ偏差修正!
運動ルーチン接続!
システム、オンライン!ブートストラップ起動!」
工場内で遭遇した連合軍のマリュー・ラミアス大尉によって避難の為にコックピットに偶然乗ってしまった少年キラ・ヤマトだったが、戦闘は多くの民間人達やカトーゼミの友人らが逃げ惑う場所だった。
ジンの猛攻に耐えていたラミアスが操縦するストライクだったが、防戦一方となりとうとうゼミの仲間に危険が及ぶ。
そしてキラは横から操縦桿を手にし、ジンへ体当たりをして突き飛ばす。
キラはストライクガンダムが不完全なままである事に気付きラミアスをどかし操縦席に座る。
そしてザフト軍のミゲル・アイマンが駆るMSジンの攻撃を受けながらもOSの書き換えをし、応戦する。
「!!なんなんだあいつ…急に動きが…!?」
ミゲルは動きが突然変わり、吹き飛ばされ重斬刀を収め、マシンガンを手にするとストライクへ再び攻撃を開始する。
「うっ!」
ストライクはジンの攻撃を受けるもバーニアを全開にふかし上空へジャンプする。
「…武器…っ!
後はアーマーシュナイダー…?これだけかっ!」
キラは空中でジンの攻撃を回避しつつキーボードを操作しジンに対抗すべく、ストライクの武器を選択する。
「くっそー!チョロチョロと!」
「こんなところでっ!やめろっー!!」
ストライクとジンは着地する。
そしてストライクの両腰から飛び出したアーマーシュナイダーを手にジンへ突貫する。
ジンは向かってくるストライクへマシンガンを放つがことごとくかわされとうとう接近を許し、肩口と首にアーマーシュナイダーが突き刺さる。
「ハイドロ応答無し。多元駆動システム停止。ええーい!」
ミゲルはコックピットの自爆装置をさせるとハッチが開き脱出をする。
「あっ!まずいわ!ジンから離れて!」
「えぇ?」
「うわぁぁぁぁぁ!」
ラミアスがジンからパイロットが脱出したのを確認し、自爆をすると気付いたが遅く辺り激しい爆発に巻き込まれた。
679:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 06:27:00.60
~ヘリオポリス周辺~
「艦長!!大変です!」
「何だ!?」
ラー・カイラムはようやく宇宙空間からコロニーを発見したが、ウォレスは慌てた様子で報告する。
「コロニーにて戦闘行為らしき反応です!」
「何!?モニター出るか!?」
「はい!」
ブライトの指示により映し出された映像は違和感があった。
「…?あの機体は何だ?ザク…か?」
「識別信号が一致しません!それに小型の航宙機が次々と撃破され、戦艦らしき反応が消えました。」
「何だ…どれも見た事が無いぞ?」
ブライトやクルーの反応は当然であった。
ラー・カイラムが到着した場所はまさしく今、戦闘が行われているヘリオポリスだった。
MSの識別信号が一致しないのは当然であった。
「艦長!どうやらコロニー内からも熱源反応です!」
「バカな…!!コロニーの中で戦闘行為など!」
ブライトはウォレスから次々と来る報告に頭を巡らせる。
「ウォレス。オープン回線だ。
それとアムロに出撃準備を急がせてくれ。」
「了解しました。」
ブライトは戦闘行為がお互い所属不明の為、確認するために回線を繋ぐ。
「こちら地球連邦軍外郭新興部隊ロンド・ベル隊、司令ブライト・ノア大佐である。
コロニー内の及びコロニー周辺の戦闘は非常に危険である。
直ちに武装解除し戦闘を中止せよ。」
ブライトはまず様子見の為に両軍を刺激しないように通信を行った。
「クルーゼ隊長。
所属不明艦です。戦闘を中止せよと…。」
「…連邦軍といったな?…ふふふ面白い。戦いはこうでなくてはな…私のMSをだせ。後はジンと特種MS部隊をすべて出せ。
ヤツらはナチュラル…敵だ!」
クルーゼはこういう展開を望んでいたのか、不敵に笑いラー・カイラムを新たな攻撃対象とした。
「艦長!向こうの戦艦より打電です。
『これより貴艦を敵と見なし攻撃を開始する』です!」
「何!!…ちっ!仕方ない…νガンダムを出撃させろ!」
680:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 06:58:34.58
支援砲火開始
681:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 07:48:18.50
>>680
遅いわ
死ねクズ
682:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 08:58:05.00
>>680
支援した気になってるクズ気持ち悪いですね死んでください(はぁと)
683:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 09:00:45.14
>>680
クズは死ね今死ねすぐ死ねもう死ね
684:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 09:15:11.29
680からここまで自演
685:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 09:16:18.65
もう書かない方が荒れずにすむかな?
686:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 09:45:11.30
相変わらず荒らしが常駐してんのな
687:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 09:50:16.78
>>685
もしかして投下してた作者さん?
人がいると荒らしが出るのはいつものことなんで気にしない方がいいよ。
むしろ続き読みたいです
688:K
12/08/24 09:55:46.01
>>687
そうです。
なんだか荒らししかいないスレだとモチベ下がりますねw
689:K
12/08/24 10:28:18.82
第3話
「くっそー!!なんなんだこのMSは!!OSがメチャメチャじゃねえか!」
「大尉!大丈夫ですか!?」
「あぁ…!なんとかなりそうだがあと2~3分かかるぞこりゃ!
『お前さんトコ』のMSにがっついたツケかもな!!」
ムゥとベアードが到着した工場内はザフト兵達の遺体が無数に転がっていた。
ジャック・ベアード少尉はこちらの世界では転移者であり乗機であった『試作型ガンダム0号機ブロッサム』が大破された状態で同時に転移して来た。
それをこちらの技術で改良し、修復した機体だった。
一方、ムゥが乗る機体も『転移者』の世界のMSだったが、これはベアードが持ち込んだ『あちらの世界』のMSの情報を元に開発された機体『ネティクス』である。
ムゥの最大の武器である空間把握能力を活かす為に出来た機体であった。
「大尉!!高感度センサーの調子は良いみたいです。コロニー内にはザフトのMSはもういないですが……って………これは…た、大尉!ストライクが動いてますよ!?」
「何!?どういう事だそりゃ!」
ベアードの乗るブロッサムは元々左部にミノフスキー粒子干渉波検索装置として搭載されていたがミノフスキー粒子の概念が無いこの世界では高感度センサーの役割を最大に活かす、索敵、後方支援型の動くオペレーティングMSとなっている。
ベアードはセンサーを使い周辺の状況を把握していたが予想外の展開に驚いている。
「状況がなんだか飲み込めないんだがな……っ!!っと。
しゃあっ!プログラムの修正完了だ!!行くぞベアード!?」
「了解!!」
690:K
12/08/24 10:30:55.23
~ヘリオポリス周辺宙域~
「アムロ!!発進準備は?」
「問題ない。…アムロ、νガンダム行きます!!」
ザフト軍の一方的な戦線布告により戦闘をする事になったラー・カイラム。
νガンダムに乗ったアムロはコロニー周辺で戦闘を行うメビウスとジンに向かって行く。
「よし!!こちらは接近してくるMSに弾幕を張りつつ敵艦に有効射程圏まで前進!
コロニーに当てないようにヤツらを引きつけるぞ!?」
「ミサイルランチャーの発車準備!!合図を待て!」
ブライトはブリッジクルー全員に指示を出す、続いてメランが呼応するように攻撃態勢に入るように指示を出した。
「隊長。ヤツらは我々をコロニーから引き剥がすつもりのようですが?」
「ふん…やはり話に聞いていたように只の力に溺れ戦いに明け暮れるような戦士ではないようだな。
だが、子守をしながら戦う事を選択したその足枷はなかなか外せぬ物だ。子守をするには少々大き過ぎるだろう?MS隊、出るぞ!」
クルーゼ隊はブライトの意図を読みそれに真っ向から勝負を仕掛けに来た。
数で勝るザフトは実に12機ものMSをロンド・ベル隊に差し向けた。
「では、お客人の手並みを拝見しようか?紅い稲妻殿?」
「ああ!!待つばかりは退屈だったんでな!遠慮なしにやらせてもらうさ!」
ザフト軍には一年戦争時代に猛威を振るった『紅い稲妻』の異名を持つジョニー・ライデンの姿があった。
ジョニーはシャアが転移した1年後にボアズ周辺宙域に転移し、一時はザフト兵と交戦になりゲルググを駆りジンに乗ったイザークとディアッカの2機相手に撃退寸前まで追い込んだがシャアの介入によりザフト軍へ参加する事となった。
「…!!あれは!紅いギラ・ドーガ?」
ジョニーはプラントの技術開発により指揮官用に開発されたギラ・ドーガ改に乗っていた。
アムロはギラ・ドーガを見て戦いの中シャアがこの世界にいる事を認識した。
「貴様!!何故そんな機体に乗っている!シャアがいるのか!?」
「!?シャア大佐を知っているのか!貴様こそ誰だ!」
νガンダムとジョニー専用ギラ・ドーガ改はビームサーベルとビームソードアックスを衝突させ激しい鍔迫り合いをする。
691:K
12/08/24 10:40:13.82
~ヘリオポリス内~
「…!!大尉!ヘリオポリスにまたMSです!数は6機!」
「くそっ!ワラワラとしつこいヤツらだ!!ガンダム様を4機も掻っ攫ったならもう良いはずなんだがな!!ベアード!ヤツらを撃ち落とすぞ!」
「了解!隊長!!」
クルーゼ隊のMSの半数が再びコロニー内部に侵入しムゥとベアードは6機のジンに先手を取る。
「ガンバレルより強烈な一撃を食らわせてやる!!」
「!ガンバレル!?…いや、ビームだと!?ぐわあぁぁぁ!」
「くそ!ヤツめまだGがいたか!っぐ!?ぬああああ!!」
ムゥのネティクスは有線式ビームキャノンで一気に2機のジンを落とす。
「やっぱりな!こいつは俺向きのMSだ!!」
ムゥは自分の特徴を活かせるネティクスが思った以上にフィットしていた。
「ロングレンジからならば…当たれぇ!」
「う、うわぁ!!」
ベアードのブロッサムはジンへ長距離からの砲撃を行い一瞬にして塵に変えてしまった。
「よし!ベアード!後は半分だけだ!一気にやるぞ!?…だが…まだ何か…これは!?」
「私がお前を感じるように、お前も私を感じるのか?不幸な宿縁だな。ムウ・ラ・フラガ。」
ムゥとベアードは一気に3機を撃破しそのままの勢いで畳み掛けると思われた。
しかし、戦場で引き合うムゥとクルーゼ。
因縁の相手との戦いが始まろうとしていた。
692:K
12/08/24 10:41:18.74
~ヘリオポリス宙域~
「そうか!!貴様が連邦の「白い悪魔」、あのアムロ・レイだったか!!だが相手は大佐ではなくこの俺だ!」
「ちぃ!!迂闊な!」
アムロとジョニーはヘリオポリス宙域にて激しい戦いを繰り広げていた。
「νガンダムは伊達じゃない!ギラ・ドーガなどには!!
行けっ!フィン・ファンネル!!」
「!何!?」
アムロは一旦距離を置き突進して来たジョニーに対してオールレンジ攻撃を行う。
ジョニーは始めて体験するサイコミュ兵器に驚愕し、攻め手を無くす。
避けるのが精一杯のジョニーのギラ・ドーガ改は片腕と片足を破壊される。
「くそっ!!っこれは引くしかないか!」
「ライデン殿!!援護しま…
「甘い!!」
「ぐわぁ!!」
ジョニーの退き際にザフト兵が援護に回るがνガンダムのビームライフルによってコックピットを撃ち抜かれ爆発した。
「艦長!!敵はコロニー内部の部隊とこちらの部隊に散開しています!!」
「こちらは数で負けてはいるが慌てるな!?
ヤツらもアムロに敵うわけは無い。一気に叩くぞ!!主砲発射!
」
~ヘリオポリス内部~
「大尉!!あいつら撤退して行きました。」
「ああ…だがまだヤツが来る!」
「お前はいつでも邪魔だな!
ムウ・ラ・フラガ!
尤もお前にも私が御同様かな!?」
第3話
終
693:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 10:59:10.81
乙です。
赤い稲妻がCEてのも珍しいすなあ…
694:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 12:16:03.76
乙でした。
695:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 17:15:41.75
投下乙
赤いイナズマが僕を攻める♪炎 カラダ 焼き尽くす♪
ってか
696:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 19:48:50.58
投下乙です!
新しい切り口ですなあ
実際アムロ本人がCEへというパターンもやりつくした感があるから
次はアクシズショックで融合したアムロとシャアの魂がνに憑いちゃって
そのνにキラ様が乗るというのはどうだろうと考えたことがあるが
アムロとシャアが漫才始めそうでやめた
697:K
12/08/24 20:56:15.36
>>696
コメントありがとうございます。
やはり自分の中ではヒゲガンダムが最強だと思ったんで
Gジェネ魂やウォーズ(黒歴史のジェネレーションシステム)からヒントを引っ張り出しただけですが…
月光蝶の力で転移させるという展開にしました。
プロローグにある程度布石を敷いておけば後はフラグ回収しながら
って感じにしてます。
最後の最後にヒゲやテラ子安を絡めるかは未定です。
698:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 22:07:07.88
げっこぉぉおちょぉぉおであぁる
699:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 22:45:39.10
>>697
投下自体は乙だが…残念ながらスレチだな
ジオンinCEスレに投下すべきだった
700:K
12/08/24 23:00:53.10
第4話
「ウォレス、コロニーの港からの通信はまだか?」
「駄目です、応答ありません。」
「…とにかく通信を続けるんだ。
中に入れなければ状況が分からない。最悪、返答がなければ開口部を突破する。」
ザフト軍は攻撃を止めラー・カイラムの有効射程から離脱していた。
ブライトはヘリオポリス内部の被害状況把握の為に入港を試みていたがヘリオポリスからの通信が途絶えていた。
「…!…通信?オープンで!?」
「…ちら…地…連邦軍……ベル隊…応答…よ……へ入港…る…応答…よ!」
「!!……連邦軍!?…まさか!」
ベアードのブロッサムが高感度センサーによる電波受信機能で通信を捉えた。
「フラガ大尉!!おそらく友軍がヘリオポリスの外にいます!」
「何!?そいつは助かるな!
だがヤツが内部に侵入している!ベアードはさっきの工場区に生存者がいないか確認しろ!」
「了解!」
ムゥは被害が及んだ場所へベアードを向かわせてクルーゼを追う。
「さて…!ラウ・ル・クルーゼ!」
「貴様もGタイプとはな。この辺で消えてくれるとありがたいんだがね、ムゥ!!」
ヘリオポリス内の工場区から外れた場所でムゥとクルーゼは火花を散らす戦いをしていた。
互いに一歩も譲らず互角に近い戦いだった。
しかし、クルーゼはムゥの攻撃を避けながら工場区へ向かっている。
「くそ、逃げ回るだけかヤツは!」
「この辺りのはずだが……ん?
ほう…あれか。」
「ん!?あれはストライク!」
クルーゼはヘリオポリス内部に侵入し、ミゲルのジンを撃墜したストライクに興味を示しており、
その破壊に向かっていたのだった。
「「「うわあぁぁぁ!」」」
ストライクが止まっている先にはキラや友人のサイ、ラミアスがいた。
「目的はストライクだったか!
やらせんぞ!」
「フン!しつこいな。」
ムゥはクルーゼへビームサーベルを右手に止めに入るがクルーゼはシグーの機体を宙に回し同時にネティクスの背中を蹴りネティクスは前のめりに倒れる。
機体性能はシグーを上回るネティクスだが操縦技術の差が次第に現れて来ていた。
701:K
12/08/24 23:02:45.23
「う……何っ!!」
「フッ…今のうちに沈んでもらう!!」
シグーはネティクスが倒れた隙に標的を再びストライクに定め、マシンガンを放つ。
「くっ。」
キラは既に機体へ乗り込みPS装甲を展開し、ストライクを再起動させ、運び込まれたランチャーストライカーパックを装着する。
その時コロニーの開口部が突然爆発を起こす。
「「「!!!」」」
その場にいたキラやラミアス、クルーゼも爆発の場所に目をやる。
「開口部を抜けました!コロニー内部に進入!」
「モルゲンレーテは大破!ストライクとネティクスが起動中!…いや、戦闘中です!」
爆発の中から現れたのは連合軍の新造艦、強襲機動特装艦アークエンジェルだった。
アークエンジェルのブリッジクルーは状況を報告し司令席に座るナタル・バジルール少尉に報告する。
「相手は1機だ!友軍機と連携を取り撃退するぞ!!」
ナタルはクルーに指示を出し、迎撃態勢を取るがクルーゼは直ぐに攻撃目標をアークエンジェルに切り替え、威嚇射撃を行い再びクルーゼは距離を離す。
「!!回避!面舵!」
「くっ。」
ナタルの指示により操舵士、アーノルド・ノイマン曹長は舵を右に切りシグーの攻撃をギリギリで回避する。
「フェイズシフトか…これはどうだ。」
アークエンジェルを攻撃したクルーゼは旋回するとトレーラー付近にいるラミアスやサイ目掛けてAPSV(アンチフェイズシフト)弾を放つ。
「伏せて!!」
「「「うわああああ!!」」」
「!ちっ!?」
シグーの攻撃にとっさに身を伏せるラミアス達にキラが盾となりシグーの攻撃を防ぐ。
「チッ…強化APSV弾でもやはり駄目か!やはりGに関してはシャアの言っていた事は事実か…。」
702:K
12/08/25 00:25:32.89
「ブライト、コロニーの開口部が破壊されている。先に中に入るぞ。」
「分かった。アムロは先行してくれ。
ラー・カイラム全速前進!!
これよりコロニー内部へ入るぞ!」
アムロはヘリオポリスへの入口探していたがアークエンジェルが破壊した開口部を発見し先行する。
ブライトもクルーへ指示を出しヘリオポリス内部へ突入する。
「艦尾ミサイル発射管、7番から10番まで発射準備!
目標、敵モビルスーツ!
レーザー誘導!
いいな!?間違えてもシャフトや地表に当てるなよ!」
「!!!」
「てぇ!」
「チィッ!」
ヘリオポリス内ではアークエンジェルがシグーへ追尾ミサイルを放つ。
横っ面を叩かれたクルーゼだが追尾ミサイルをすんでの所で回避するとコロニー内部へ被弾する。
「やはり戦闘か!
コロニー内部で何をしているあの戦艦は!?」
アムロがヘリオポリス内に到着すると戦闘が行われており、アークエンジェルの攻撃により内部に被害が拡大している。
「じょ、冗談じゃない!!」
キラはこれ以上被害を出さぬ為に装着された320mm超高インパルス砲アグニを構えシグーに
砲塔を向け、ロックオンする。
「!待って!!それは!」
ラミアスは慌てた様子で静止をしようとするがコックピットにいるキラには声が届かずアグニを発射した。
「!?」
ストライクから発射されたアグニはシグーに向かったが、クルーゼは右腕に被弾したがこれを避ける。
アグニの高圧縮されたエネルギーはヘリオポリスの表層を消滅させ大きな穴が空く。
「あ…あああ…。」
「これほどまでの火力、MSに持たせるとは。
やはり我々が少しでもGを侮った結果か…。」
703:K
12/08/25 00:28:38.61
キラは自分が放ったアグニの開けた穴を見て言葉を失う。
クルーゼは連合軍の開発したMSはザフトには無いMSの威力を肌に感じており、シャアの言葉に偽りは無かったと確信していた。
「ん!!?」
「このプレッシャー…肌にまとわり付く感じはニュータイプか!」
クルーゼはアグニによって空いた穴へ向かい離脱を図っていたが、νガンダムと遭遇した。
アムロとクルーゼは互いのプレッシャーを感じていた。
だがクルーゼはここが引き際と判断したのかνガンダムを相手をせずに撤退した。
「あのGのパイロット…あの感覚…気に入らんな。」
クルーゼは言葉とは裏腹に体の中から沸々と湧き上がるものを感じていたのだった。
「敵MS、離脱します。」
「ハァ…着陸する。対地速度合わせ。重力の発生に注意しろよ。」
トノムラの報告に、ようやく戦闘が終わったと感じたナタルは肩を撫で下ろし大きく息を吐き着陸指示を出した。
「クルーゼ隊長機帰還。被弾による損傷あり。消火班、救護班はBデッキへ。」
「隊長機が腕を…」
「装甲冷却開始!」
「(…まさか…でもあいつなら…)」
クルーゼが帰艦したヴェサリウスの格納庫デッキにアナウンスが流れ、ザフトの整備士達は損傷したクルーゼ専用シグーを見て驚いていた。
そのアナウンスを聞いていたアスラン・ザラはキラがやったのかもしれないと感じた。
終わり
704:通常の名無しさんの3倍
12/08/25 02:06:11.59
スレチ乙
705:K
12/08/25 08:38:18.66
第5話
「ラミアス大尉!」
「バジルール少尉!」
「御無事で何よりでありました!」
「あなた達こそ、よくアークエンジェルを…おかげで助かったわ。」
アークエンジェルに乗っていたナタル達はラミアスと再開を果たした。
ラミアスは激しい戦闘ゆえに生き残った部下達を労った。
そしてストライクからキラが降りて来た。
ナタル 「!」
「おいおい何だってんだ?子供じゃないか!あのボウズがあれに乗ってたってのか。」
コックピットから降りて来たキラを見たナタルや整備士のコジロー・マードック曹長は少年がストライクを操縦していた事に驚き顔を見合わせた。
「…ラミアス大尉…これは?」
「ああ…」
「へー、こいつは驚いたな。
本日付けでアークエンジェル隊に配属となったムウ・ラ・フラガ大尉、よろしく。」
「同じくアークエンジェル隊に配属になりました、ジャック・ベアード少尉であります。」
ナタルは思わぬ状況にラミアスへ説明を求めたが、ラミアスはキラを横目に困った質問だと感じた。
その時脇で話を聞いていたムゥとベアードがラミアス達の前に出て、敬礼をし挨拶をする。
「第2宙域、第5特務師団所属、マリュー・ラミアス大尉です。」
「同じく、ナタル・バジルール少尉であります。」
ラミアス、ナタル達士官、下士官達はムゥとベアードへ敬礼を返し、挨拶を済ませる。
それと同時にνガンダム、ラー・カイラムがラミアス達のもとに現れる。
706:K
12/08/25 08:39:54.52
「!!」
「あれは…G!?」
「何だなんだ!?」
ラミアスやアークエンジェルクルー達は突如、前に現れたMSとラー・カイラムに驚く。
「ラミアス大尉!安心して下さい今は友軍のはずです。」
「えっ?」
「もしかして戦闘中に外でザフトと戦ってたっていうのは…こいつらか?」
ベアードは動揺するラミアス達を落ち着かせるように言うと。
ムゥは戦闘中にベアードが言っていた友軍だと気付き確認する。
「はい。おそらくは僕のような転移者だと思います。」
「!?転移者…って、待って…あなたまで…?」
「はい。多分彼らは向こうの世界の地球軍です。詳しい説明は彼らが降りてから話します。」
その場に居合わせた全員が初めて見る転移者に緊張の面持ちでいた。
そしてラー・カイラムからブライトとメラン、ウォレス、シーサーが出てきた。
同時にνガンダムのコックピットが開きアムロも出てきた。
ラミアス達はこちらへ歩いて来るアムロやブライト達を待つがベアードが敬礼をすると続くようにムゥやラミアス達も敬礼をする。
そしてブライト達も見知らぬ軍服やノーマルスーツを着たラミアス達に向かい敬礼をし、挨拶する
「地球連邦軍外郭新興部隊ロンド・ベル、ラー・カイラム艦長ブライト・ノア大佐だ。こちらは副官のメラン少佐だ。」
「MS部隊隊長アムロ・レイ大尉だ。」
707:K
12/08/25 08:41:03.49
ブライト達は挨拶を済ますとラミアス達も敬礼をし挨拶する。
「……地球連合軍?聞いた事がない名前だが…?」
「え?は、はい。」
「それに見た事も無い戦艦とMSだが…新型か?…それとここの指揮官とパイロットは?」
ラミアスは転移者であっても大佐という階級を聞いて少し緊張していた。
しかし、ラミアスだけではなくムゥやナタル達士官も同様、緊張していた。
「……ブライト大佐。私からですが、失礼致します。
艦長以下艦の主立った士官は皆、戦死されました。
よって今は、ラミアス大尉かフラガ大尉がその任にあると思いますが。」
「…!?」
ブライトの質問に答えたのはナタルだった。
アークエンジェルの現状を報告し、それを聞いたラミアスは絶句する。
「無事だったのは艦にいた下士官と、十数名のみです。
私はシャフトの中で運良く難を。」
「艦長が…そんな…」
ナタルが報告を続けるとラミアスは最悪の状況になっている事に気付き、顔を下に向ける。
「…そうか、大変だったな。あの艦の現状は分かった…。」
「で、あのMSパイロットは?フラガ大尉とベアード少尉は分かるがもう1人いるんじゃないのか?」
ブライトがラミアス達の置かれた現状を見ていると昔の事をふと思い出しているようだった。
そしてアムロはノーマルスーツを着たパイロットが1人足りない事に疑問を持っていた。
708:K
12/08/25 08:43:37.51
「…御覧の通り、民間人の少年です。
襲撃を受けた時、何故か工場区に居て…
私がGに乗せました。キラ・ヤマトと言います。」
「ふーん。…で?」
ラミアスはアムロの質問にどこか歯切れの悪い返答だった。
その返答にムゥは反応を示し、ラミアスは少しバツの悪そうな表情を浮かべ話を続ける。
「…っ…彼のおかげで、先にもジン1機を撃退し、あれだけは守ることができました。」
「ジンを撃退した!?」
「「「!!?」」」
「あの少年が!?」
ラミアスの言葉にその場にいる全員が驚き、ブライトとアムロは互いに顔を見る。
そしてムゥがおもむろにキラに歩み寄りキラへ話かける。
「な、なんですか?」
近づいて来たムゥにキラは少し警戒したような表情で問いかける。
「君、コーディネイターだろ。」
「「「!!!」」」
ムゥの予想外の言葉に一気にその場に緊張が走る。
そしてキラ少し間を置いて顔を上げ答える。
「……はい。」
709:K
12/08/25 08:44:47.65
~ヘリオポリス周辺宙域~
ヴェサリウス内
「ミゲルやバーチ達がデータを持って帰ってくれて助かったよ。
でなければ、いくら言い訳したところで、地球軍のモビルスーツ達相手に機体を損ねた私は、大笑いされていたかもしれん。
オリジナルのOSについては、君らも既に知っての通りだ。
なのに何故!この機体だけがこんなに動けるのかは分からん。
だが我々がこんなものをこのまま残し、放っておく訳にはいかんと言うことは、はっきりしている。
捕獲できぬとなれば、今ここで破壊する。
戦艦もな…。侮らずにかかれよ。」
「「「は!」」」
「ミゲル、オロールは直ちに出撃準備!D装備の許可が出ている。
今度こそ完全に息の根を止めてやれ!」
「「はい!!」」
クルーゼ隊は再び行う戦闘の為に態勢を整えていた。
クルーゼはムゥのネティクスを追い詰めたがストライクによって機体を損傷させられた上に他のストライクを含む3機ものGを逃したとあってはクルーゼ自身、立場が無くなる可能性もあった。
ヴェサリウスの艦長アデスはミゲルやザフト兵へ次の命令を出し、ミゲルらの目は並々ならぬ決意の目をしていた。
710:通常の名無しさんの3倍
12/08/25 09:51:35.14
お、投下来たか?
支援砲撃、てーっ!!!
711:K
12/08/25 09:55:08.51
~ヘリオポリス~
「な、なんなんだよそれは!」
「トール…」
「コーディネイターでもキラは敵じゃねぇよ!さっきの見てなかったのか!
どういう頭してんだよ、お前らは!」
キラがコーディネイターである事を知ると警備兵達がキラ達を取り囲み銃を構える。
同じゼミのトール・ケーニヒは差別によって銃を突き付けられているキラを必死に守ろうと声を荒げた。
「ラミアス大尉…。軍人が民間人に銃を向けるとはどういう事だ?」
「……アムロ、よすんだ。
ラミアス大尉とりあえず話をするのが先決だろう…とりあえず引かせるんだ。」
「そうですね…銃を下ろしなさい。」
アムロは民間人に銃を向ける光景に眉を細め、ラミアスやナタル達に詰め寄る。
ブライトがアムロを制止しラミアスに進言しラミアスは警備兵に銃を下ろさせる。
「ラミアス大尉、これは一体…」
「そう驚くこともないでしょう?ヘリオポリスは中立国のコロニーですもの。
戦渦に巻き込まれるのが嫌で、ここに移ったコーディネイターが居たとしても不思議じゃないわ。
違う?キラ君。」
「ええ、まぁ…僕は一世代目のコーディネイターですから。」
712:K
12/08/25 09:58:12.30
ナタルがラミアスに説明を求めるとラミアスは自分なりの見解を示し、キラに確認する。
オーブ首長連合王国には戦渦に巻き込まれぬようにナチュラルやコーディネイターの亡命を受け入れている国だった。
キラのように両親がナチュラルだったりハーフコーディネイターの多くはオーブへ移住している。
「そうか…両親はナチュラルってことか。…いや、悪かったなぁ。とんだ騒ぎにしちまって。
俺はただ聞きたかっただけなんだよね。」
「フラガ大尉…」
ムゥは軽い気持ちで聞いた事が騒ぎになった事をキラに謝る。
そしてそれを見ていたブライト達が問いかける。
「すまないが、先程から言っているナチュラルやコーディネイターとはなんだ?」
「ああ…説明してくれるとありがたいんだが。」
「あっ!?し、失礼しました!
では説明しますので、あちらのテントで話しましょう。
ベアード少尉?立ち会ってくれるかしら?」
「了解しました。白い流星と伝説の指揮官にお目にかかれるとは光栄ですから。」
アムロやブライト達が話の流れを読めない為、ラミアスに聞くが
ラミアスは先程の騒ぎからアムロ達が転移者である事を忘れていた。
説明が曖昧にならぬよう同じ転移者であるベアードに立会いをしてもらいアムロ達と共にテントへ移動しラミアスは説明をした。
713:K
12/08/25 10:04:53.99
~ヴェサリウス内~
「D装備だってよ。」
「要塞攻略戦でもやるつもりなのか?クルーゼ隊長は。」
「でも、そんなことしてヘリオポリスは…」
ヘリオポリス、モルゲンレーテ社の工場からGの強奪に成功した若き赤服兵士、イザーク・ジュール、ディアッカ・エルスマン、ニコル・アマルフィは艦内の休憩所で忙しないドッグを眺めながら話をしていた。
「しょうがないんじゃない?」
「自業自得です。中立とか言っといてさ。」
ニコル・アマルフィは拠点制圧用のD型装備を始めるジンを見て、ヘリオポリスの崩壊を懸念したが、ディアッカやイザークは気にも止めない様子だった。
「お?こりゃご苦労さん。
若き赤の英雄殿じゃない。お前達は任務成功したそうだな。」
「ライデン少佐。ありがとうございます。
大変でしたね…ご無事で何よりでした。」
イザーク達の元にジョニー・ライデンが訪れ、イザークらを労うと
ニコルは敬礼をしジョニーと言葉を交わす。
「これは紅い稲妻殿、新型を撃退されながらも生きているとは流石ですね。」
「イザーク…!!」
イザークとディアッカはジョニー・ライデンが転移した際にジョニーと交戦しており、2人は撃退の憂き目に会いナチュラルであるジョニーに対してライバル視していた。
イザークがジョニーに対して皮肉を言うと、ニコルが宥める。
「ははは。気にするなニコル・アマルフィ。
まあ相手が悪かったってのもあるが、痛い所を突くな。」
「ふん…ザフトの『黒服』でもナチュラルは所詮ナチュラルという事ですかね。」
ジョニーはイザーク達の皮肉にも意を介さず、笑って話を進める。
「お前さん達はまだ若いが時には引き際も大事だ、それも一つの兵法みたいなもんさ。
でなきゃあの時のように死ぬ寸前まで追い詰められる。事は急ぐなよ?」
「……。」
「はい!ありがとうございます。」
ジョニーの話にはイザーク達は黙って話を聞くだけだったが、ニコルは敬礼をし返事をしていた。
714:K
12/08/25 10:06:00.16
第5話
終わり
疲れました。
715:通常の名無しさんの3倍
12/08/25 10:18:42.44
>>714連日投下乙~
ストックの数からいって本当にプロット練りと構想期間長かったのね
716: 忍法帖【Lv=15,xxxPT】
12/08/25 11:25:07.37
乙。
AA格納庫内の会話でロンドベルがおざなりになってた(最後にフォロー入れてたけどね)のが気になったけど、
全体を通して面白かったよ。
マーカスとかベアードとかって元ネタあるんだっけ?
一瞬GoWかと思ったわ
717:通常の名無しさんの3倍
12/08/25 11:57:07.28
ベアードは元々は富士急のイベントででてきたキャラでエコールにも出てきてるな
718:K
12/08/25 12:01:48.44
>>715
とりあえず長かったです。
未だに転移者キャラの人間味を出すのが難しいですがw
シナリオを原作をなるべく崩さないで考えてますがうまく行かないです。
>>716
そこは頭がパンク寸前だったのでフォロー入れる形にしました
やはりそういう所は自分で書いておきながら端折るべきではないと思います。
マーカスは適当ですw
ジャック・ベアードはガンダム・ザ・ライドです。
719:K
12/08/25 12:55:05.45
第6話
「なんて事だ…。」
「ただ飛ばされただけじゃなく、異世界とはな…。」
「…。」
アムロ達ラー・カイラムの面々はラミアスやベアードから詳細な情報を聞かされた。
転移した先が同じ人間が地球やコロニーで暮らす世界で戦争が行われていて尚且つ異世界という現実。
アムロ達は似たような世界、いわゆるパラレルワールドに来たような感覚だが、ラミアス達にとってはこれが現実の世界なのだ。
「ブライト大佐…先程はお見苦しい所を見せ申し訳ありませんでした。」
「いや、良いんだラミアス大尉。
事情は分かった…今の情勢では仕方のない流れだったのだろう。」
「俺からも言わせてくれ。
大尉、さっきはすまない…少し威圧的な態度だった。」
互いは先程のいざこざを詫び、さらに詳しい情報やアムロ達の世界の話をしていた。
「へぇ、レイ大尉もあの坊主のように訓練も無しにMSに乗って、敵を撃破したのか。」
「ああ、今となっては懐かしい思い出だがキラ君を見て、あの時の事が鮮明に蘇るよ。」
ムゥはアムロ達の話や一年戦争の話に興味を持ち質問の嵐だった。
アムロ達は互いを理解する為にいくら質問をされても嫌な顔をせずに話ていた。
「しっかし、レイ大尉もそうだがブライト大佐も凄いな…緊急事態だったとはいえ19歳で一隻の艦を任されて最後まで戦い抜くなんて。」
「フラガ大尉、だからさっきから言ってるじゃありませんか。
大尉達は凄い人達だって。」
「まあな。ナチュラルなのにMSを動かせるお前を見た時以上に驚いたぜ。」
「ラミアス艦長や俺も形無しだなこりゃ。」
「ふふ。そうですね。」
ムゥやラミアス達が話をしているとアークエンジェルのクルーから報告が届き談笑していたラミアスの顔が曇る。
720:K
12/08/25 13:00:32.62
「どうした?大尉?」
「はぁー…。コロニー内の避難はほぼ100%完了しているということですが、さっきので警報レベルは9に上がったそうです。」
「?てことはシェルターは、完全にロックされちまったって訳か。
あー、けどそれじゃぁ、あのガキどもはどうすんだ?」
ラミアスの表情を見て、ブライト達は報告の内容を聞き、ムゥはラミアスの表情が曇った理由に気付きキラやサイ達の今後についての話になる。
「え?」
「もう、どっか探して放り込むって訳にも、いかないじゃないの。」
「彼らは、軍の機密を見たため、ラミアス大尉が拘束されたのです。このまま解放するわけには…。」
「じゃぁ、今だって荷の積み込みだの手伝わせてるのに脱出にも付き合ってもらうってのか?
ここを出てきゃ、ド派手な戦闘になるぞ?」
ナタルはムゥに言葉の意味を聞きムゥが説明するが、軍人肌の女性であるナタルは解放には反対しているようだった。
しかし、ムゥの懸念は機密云々よりも子供達を危機に晒す事が重大だと感じていた。
「…子供達の問題もあるし…大佐は…これからどうするおつもりですか?」
「いや…分からんな。
クルー達とも話をせねばならんが、こんな戦艦やMSが下手に動く訳にもいかないだろう?」
ラミアスはキラ達の処遇を考えと同時にブライトへ今後、どうするかを問うがまだ迷っているようだった。
「…しかし、艦長…この状態ではいつかは物資も底を尽きます。
かといってこのコロニーに留まる事になれば危険にさらされます。」
「そうだな…ザフトは俺たちを敵とみなして攻撃をしてきた。
それに運の悪い事に、さっきの戦闘でジオン兵と交戦した。
ライデンとか言う兵士の言い方を考えればシャアがザフト側についている事は間違いなさそうだ。」
メランとアムロは考えるブライトへ進言する。
そしてラミアスが一つの提案をするのであった。
721:K
12/08/25 13:02:11.35
「では、私から提案があるのですが?」
「提案?」
「はい。ブライト大佐には我々アークエンジェルの護衛をお願い出来ないでしょうか?」
「艦長!!お言葉ですが、転移者に関する扱いは必ず軍の承認が必要です!それを許可無しに軍事利用する事は軍規に反します!」
ラミアスの提案にナタルがいち早く反応する。
「ナタル少尉、落ち着いて。
表向きは我々が大佐達を保護しているとすれば良いはず。
その後はハルバートン提督の艦隊に合流し、引き継げば問題無いはずよ?
ましてやザフト側にはジオンという、ブライト大佐達のかつての敵対勢力もいると分かったのですから。
少ないながらも敵の情報を持つ重要な方達よ?」
「…しかし…」
「俺は良い考えだと思うけどな。
話を聞いてる限りじゃ、あちらの世界じゃブライト大佐やレイ大尉は最強の艦長とパイロットみたいだしな。そうだろ、ベアード?」
「それどころか、生きる伝説みたいな方達ですよ。」
ナタルに宥めるように説明するラミアスだが、ナタルは少し納得がいかないようだったがムゥは乗り気であり、転移者であるベアードはむしろ共に行動する事を望み楽しみにしていた。
「…ラミアス大尉。それは我々が連合軍に協力する前提の話になっているようだが?」
「はい…失礼とご無理は承知での提案です。
しかしこれは大佐達の艦を守る事にも繋がるかと思います。」
「……。」
提案に対してブライトはラミアスへ質問するが、ラミアスは毅然とした態度で話を進め、ブライトは考え出すがあと一押しという空気が流れていた。
「はははっ。ブライト、どうやら彼女が一枚上手みたいだ。
アークエンジェルのクルーは下士官ばかりだ。
それに俺達の昔の境遇とどこか似ているんだ…悩んでいても放ってはおけないんじゃないか?」
「ああ……そうだな。分かった、ラミアス大尉。目的地まで君達に協力しよう。」
アムロの援護射撃により、考えは固まったブライトはラミアスに協力を受諾した。
「先程のキラ君達の件については我々がいるから安心してくれ。
子供を戦いに参加させたくはないしな。」
「大佐……ありがとうございます。」
ラミアスはほっとした表情で敬礼をした。
こうしてアークエンジェルとラー・カイラムの運命の戦いが始まるのであった。
722:K
12/08/25 13:04:14.61
第6話
終わり
ペースが早いので駄文は勘弁して下さい。
そういえばこれタイトルが決まって無いですねw
723: 忍法帖【Lv=15,xxxPT】
12/08/25 13:17:45.56
おつかれさん。楽しかったよ。
>>716の事は気にしないでくれ。
俺も書いた事あったが、同じような事で悩んだ事あったしな。
しかもちゃんとフォローしてるし。無問題さ。
724:K
12/08/25 17:04:00.11
第7話
アークエンジェルとラー・カイラムは地球連合大西洋連邦月基地へ向かう為、物資の積み込み作業にクルー達は動いていた。
その中でアークエンジェルのムゥやメカニックのコジロー・マードック曹長がアムロのνガンダムやラー・カイラムに興味を示しアムロに連れられてラー・カイラムのドッグに来ていた。
「へぇ~…こりゃ凄い。このフィン・ファンネルっていう兵器は脳波で動くとはねぇ。」
「ああ、ただこれはロンド・ベルの中でも俺だけしか使えない兵器だがな。」
「やっぱり、あっちの技術は先を行ってるなあ。」
ムゥがサイコミュ兵器に興味を示しアムロが説明するとマードックは関心した表情だった。
「なあレイ大尉、良かったらコックピットの中も見せてくれないか?」
「ああ、構わないさ。
それとその呼び方は慣れないな。アムロと呼んでくれ。マードック曹長もそうしてくれないか?」
「分かった。よろしく、アムロ。俺もムゥでいいぜ。」
「了解です。アムロ大尉。
俺も曹長なんて呼ばなくていいですよ。堅苦しくてたまんねぇや。」
「ああ、そうさせて貰うよ。」
νガンダムのコックピットの中を見て、ムゥとマードックはとにかく驚いていた。
ストライクのナチュラルに合わせた物とは異なる構造。
何よりもGシリーズを上回るエネルギーゲイン。
どれを取っても他の追随を許さない高性能機であった。
「はぁ~…これが全天周囲モニターか。確かフラガ大尉やベアード少尉のMSには搭載されてましたよね?」
「そうだ。ベアードや俺の機体のモニターと比べると格段に向上してるぜ…ネティクスを使って分かったが空間を上手く掴む事が出来ないと適応は難しい代物だぜこいつは。」
アムロがマードックとムゥの話を聞いていて、ムゥの言うことはまさしくその通りだと思っていた。
「…つ…っ!!!!」
「…?どうしたムゥ?」
「い、いや…何でもない。さっきの戦闘で頭を打ったから少し頭痛がな。」
「……とりあえず降りよう…。」
725:K
12/08/25 17:11:02.06
「…何だ?話ってのは?」
「…ムゥ…νガンダムの中で何が見えた?」
「…!!」
ムゥはアムロの突然の質問に驚いていた。
ムゥは一瞬なぜアムロはこんな事を聞くのか戸惑っていた。
「ムゥ、君はネティクスを使えるんだ…。時々感が冴えたりしないか?」
「感…ね。それは俺の専売特許みたいなもんだぜ?アムロにまでそれがあるんじゃホントに形無しだよ。」
「……。」
「分かったよ。見えたよ。
しかも髭のMS、虹色に光るデカい羽根も見えた、あれは…幻覚じゃないな…リアルな光景でそいつの後ろに地球が見えた。」
「やはり…ムゥはニュータイプの素質があるみたいだ。」
アムロは直感的にコックピットにいたムゥの反応を見て気付いていた。
ムゥは信じ難い映像が頭に浮かんだ事実が自身がアムロの持つニュータイプと同様の物だと認識した。
「ムゥ。ニュータイプは戦争の道具に使われてはいけないんだ。
だが、どうあれ自分の運命を受け入れる精神力や運命を変える意思がなければいつか精神が崩壊してしまう可能性がある。
だから何があっても気を強く持って欲しい。」
「…アムロ…そういうヤツを知っているのか?」
「ああ……キラと同じくらいの少年だった。
彼は俺やキラと同じようにいきなりMSに乗る事になってな…最後は増大するニュータイプ力と思念の波に押し潰された…。
だからキラには戦争に参加させて欲しくないというのもある。」
「そうか……分かったよ。
俺は自分がニュータイプだろうが人間だ。そんな思念の波だろうが打ち消してやるさ。」
アムロはムゥの言葉を聞き、少し心配し過ぎていたように感じた。
おそらくこの男の強い精神力こそがこれまで劣勢に立たされて来た連合軍で生き抜き、戦い抜いてこれた照明なのだと。
726:K
12/08/25 17:13:52.35
>>725
書き込みミスです。
最初の行の場面でマードックに先にAAに帰らせてあります。
第7話
短いですが終わりです。
727:通常の名無しさんの3倍
12/08/25 20:00:32.63
>> K氏
投下乙ですよ
トリつけた方がいいんじゃないかな
倉庫に入れた方が追加する?
作品タイトルがあるならお願いします
なければ「K氏CCA-Seed○話」みたいになると思う
728:727
12/08/25 20:01:16.70
>倉庫に入れた方が追加する?
倉庫に追加する?
だね、失礼
729:通常の名無しさんの3倍
12/08/25 20:24:03.96
>>726
投下乙。
俺も騙り防止の観点からトリップ付ける事を推奨しますわ。
トリップの付け方は名前欄に#と適当な英数字を入れるだけなんで。
730: ◆wjA9YKZn62
12/08/26 03:59:20.99
皆様ありがとうございます。
トリップ付けてみます。
さて…次の流れだとヘリオポリスでまた戦闘ですが
自分としてはさらに苦手な描写になりますのでペースはかなり落ちますw
一通り読んでみたら雑になって来てるんで危ないですね…
もう少し凝った展開と丁寧な描写、文脈を改善したいかと思います。
731: ◆wjA9YKZn62
12/08/27 07:57:33.36
第8話
「では作戦開始だな…。」
「クルーゼ隊長、6時の方向から熱源、…?これはシャア大佐の部隊の巡洋艦ムサカです。」
「何?…増援要請などしていないが。」
「通信入ります。」
クルーゼ隊は突入を開始する直前にネオ・ジオンの巡洋艦ムサカが現れた。
クルーゼは今作戦においてヴェサリウス、ガモフの両艦での作戦にあたっていたが突然の友軍の増援は以外だった。
「こちらシャア・アズナブル部隊所属ムサカのグラム・ロック隊であります。
クルーゼ隊長、シャア大佐の要請により協力する為参りました。状況はいかがでしょうか?」
シャアはこの展開を予測していたのかクルーゼの増援に向かわせていた。
ザフトの黒服、グラム・ロックはザフトでも指折りのパイロットであり、ザフトの兵力編成でシャアの下に配属となった。
シャアはアクシズに残っていたデータベースを復旧させ地球寒冷化作戦までに間に合わなかった数々のMSの開発に手を伸ばしていた。
シャアの気遣いにクルーゼとしてはありがたい事と感じてはいたが、作戦が失敗する前提の手配に少し不快感を示しているようだったが、アデスを除き周りはそれを悟る事はなかったようだ。
「ふむ……。」
「…グラム隊長。
見ての通り我々がまだここにいるという事は作戦は失敗だ。
連合軍は強襲用の新造艦まで造っていた。
それにあちらの世界のG2機と連合製のGが1機、ヘリオポリス内に篭城している。」
「了解した。では新造艦と3機のMSをどうすれば?」
「グラム、タイミングの悪い事に奴らにはシャア大佐の敵対勢力であるロンド・ベルという部隊の転移者が協力している…戦艦1隻とGが1機だ。
ライデンからの報告では…アムロ・レイといったか…そいつらがいるそうだ。」
クルーゼに代わりアデスが現状報告をし、グラムがさらに次の作戦目的を聞くがクルーゼの口から出た報告にグラムは驚く。
732: ◆wjA9YKZn62
12/08/27 08:00:44.83
「なんと…転移者がいるとは厄介ですね。ではどうしますか?」
「やはりライデンの話を聞く限りアムロ・レイという男はの知れた男らしく、腕も立つそうだ。
……MSを五体満足で捕獲となると難しいだろうな。」
「では破壊…という事で?」
「そうなるな。惜しい事かもしれんがついでに転移者の戦闘データを取るくらいも出来るだろう。」
クルーゼとしては破壊しないに越した事は無いと感じたが、アムロに感じた妙な感覚とストライクの戦闘データを見ていた為に考え出した苦肉の索だった。
「では陣容は整った。
これよりヘリオポリスへ再突入する、ストライクもそうだが問題はアムロ・レイだ。
なんとしても打ってくれたまえ。」
「「「は!!!」」」
クルーゼの命令を合図に次々とMSが発進する。
「オロール機出ました。」
「続いてミゲル機出ます。」
ヴェサリウスのオペレーターが報告を済ませる中、ガモフからもジンが3機発進した。
「私も出るぞ。新型ザクの調整は済んでいるか?」
「はい。状態は安定しております。」
グラムは発進の為にムサカのブリッジを後にし、カタパルトデッキへ向かった。
「ミゲル発進準備完了。」
「ハッチ閉鎖…うおっ!?」
「なんだおい!」
「これも出るのか?!」
「聞いてないぞ!」
カタパルトデッキはオロールとミゲルの発進を終えると閉鎖を開始したが、同時にヘリオポリスから奪取したG「イージス」が発進して行く。
「なにっ!?アスラン・ザラが奪取した機体でだと!?呼び戻せ!すぐに帰還命令を!」
「フッ…行かせてやれ。」
「は?」
「データの吸い出しは終わっている。
かえって面白いかもしれん。
地球軍のモビルスーツ同士の戦いというのも。」
整備士からブリッジへ報告が渡るとアデスが声を荒げ帰還命令を出すように指示を送るがクルーゼが不敵な笑みを浮かべ、アデスを止めた。
「(キラ…!…)」