おにゃのこが改造されるシーン素体14人目at SFX
おにゃのこが改造されるシーン素体14人目 - 暇つぶし2ch577:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 6/31)(35)
12/02/03 05:45:29.94 gzvS5Sfb0
 だが、ショッカーの組織力と科学力をもってすれば、全く証拠を
残さない殺人は十分に可能だろう。また、「殺されたくないから殺さ
ない」という理屈は、対等の人間同士のルールしか基礎づけることは
できない。超人的な知力を体力を備え、強大な組織の保護を受けて
いる改造人間は、そのルールの外側にいるのではないか。また、現状の
社会秩序の維持ではなく破壊こそ、ショッカーの目的だ。そして
ショッカーが最終的に築く理想社会は、改造人間による弱者の殺害を
悪とは認めない社会だろう。
 毬子はこれに類する自問自答を延々と行った。そうして、結局、
理性によってショッカーの理念を退けることを、ほとんど断念せざるを
えなくなった。
 苦闘の中、毬子が最後にすがったのは、理性的な答えではなく単純な
「信念」だった。かつての自分を含む人類の大部分は、ショッカーを
悪だと認定する。自分はもう、それを当たり前だと感じる感性を奪い
取られてしまった。だが、ここではなく、彼らの側にいたい。いなければ
ならない。そんな思いは自分の中に残っている。それを信じよう。
 それが毬子の最後の砦だった。だが、脳改造装置は容赦なく「彼ら」
への敵意、軽蔑、猜疑心を吹き込み続けた。そして毬子は、その感情の
描き出すイメージが完全なまやかしではなく、ある程度は現実に適って
いることを認めざるをえなかった。人間は「善意」だけで動く存在で
はない。むしろかなりの度合いで、打算や、軽蔑すべき短慮や、欺瞞的
な意図が人間を動かすのだ。
 普通ならば、それでも他人の善意を信じる、という態度には意味が
ある。他人を信じることができる人間は、他人から信じられる人間で
ある。そうやって人間たちは絆を結び、社会を維持している。

578:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 7/31)(36)
12/02/03 05:45:48.84 gzvS5Sfb0
 だが、彼らが、今の自分を受けいれてくれる事などあるだろうか。
凶悪な毒物や危険な武器を体内に満載し、殺人に性的快楽を覚える
やみがたい衝動を植え付けられ、ショッカーに属さない者の顔を見れば
反射的に敵意と憎悪と猜疑心に火がつくような、ねじ曲がった心の
持ち主。そんな存在を、彼らは自分たちの同胞として受けいれて
くれるのか。
 毬子は刻々と心を歪められていく自分に恐怖した。この現実のすべて
から逃れたいと思った。その思いが、毬子から叫びを引き出した。

「ああっ! 誰か! 誰か助けてっ!!」

 自分の言葉を自分で耳にしながら、毬子は「助け」など不可能で
あることを再認識した。たとえ奇跡が起き、毬子がこのアジトから
救出されたとしても、すでに起動を始めた脳改造装置が停止することは
もうない。それは毬子を完全なショッカーのしもべに作り変え、毬子の
命の続く限り、毬子をその状態に留め置くだろう。毬子をショッカー
から「救い出す」ことは、今となってはもう不可能だ。今の毬子は
もう、この社会が存続せねばならないならば、いてはならない危険な
存在にされてしまったのだ。
 ―そうか。わたしが、わたしの信念に忠実でいるためには、わたし
は生きていてはならないんだ。もうわたしは、そういう存在なんだ―。
 自己が選び取ろうとした「信念」の残酷な帰結に毬子は直面した。
自分の信念に従うならば、自分はいてはならない存在である。それは、
毬子が何をすべきかの道しるべであるように思われた。

579:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 8/31)(37)
12/02/03 05:46:08.05 gzvS5Sfb0
 だがそのとき、毬子の中の、抑えられない何かが叫んだ。

 ―死にたくない!!―

 万事につけ淡泊で、人生から距離をとって生きてきたような毬子は、
不意に湧き上がったそんな感情にうろたえた。実のところそれは毬子
自身の感情ではなく、毬子と一体化したあの雌クジャクの生存本能
だった。だが、毬子にそれを知る術はなかった。否、仮にそれを知った
としても、毬子の「彼女」へのやみがたい愛着は、「彼女」を生かす
ために同じ選択をとらせたかもしれない。
 そして、その生存衝動の発露が、いわば毬子の脳改造の「折り返し点」
だった。その突破点を越えた毬子は、坂道を滑るように、ショッカー怪人
としての自分を受けいれ始めたのだ。

 ―死ぬ必要なんて、ないんだ。わたしには、ただ一つだけど、
居場所がある。そこにいれば、わたしは生きていてもいい。それどころか
そこは、わたしを必要としている。わたしはそこで、わたしにしか
できないことをするのだ―。

 毬子はここに連れてこられるまでの自分の人生を想起した。
 毬子の美貌と豊満な肉体は、毬子の母から受け継いだものだ。毬子の
年の離れた姉もまた、それに劣らず美しい女性だ。そして毬子は母や
姉の人生から、過度の美貌が必ずしも女性を幸福にしないこと、否、
生き方次第ではかえって不幸を導くことを学んだ。母も、姉も、同性
からの嫉妬を受け、容姿にしか目を向けない男性につきまとわれ、
交際を断れば逆恨みされ、果ては性犯罪の標的になり、決して幸福とは
言えない人生を歩んでいる。美貌を使いこなし、人生を渡って行くには、
彼女たちはあまりに善良で傷つきやすい心の持ち主だったのだ。

580:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 9/31)(38)
12/02/03 05:46:30.52 gzvS5Sfb0
 だから毬子は、ある時期から、自分の中の「女」の部分を極力人目から
隠し、最高学府、城南大学に入学して、自分の知力で自分の人生を
切り開く道を選んだ。だが、隠しても隠しきれない彼女の美貌が、
毬子の研究者人生を不遇なものにしていた。「美貌と知性は反比例する」
とでもいわんばかりの根拠のない軽蔑を彼女はたびたび受け、彼女自身
が感知しない入り組んだ三角関係、四角関係が彼女の周囲に形成され、
彼女の研究を妨げた。
 毬子はしかし善良で、攻撃性や怨恨とは縁のない女性だった。貧しいが
愛情あふれる母や姉の愛を一身に受け、まっすぐに成長した彼女は、
自分を妨害する周囲の人間を憎むことはせず、意のままにならぬ感情に
動かれて流されて右往左往する彼らに、むしろ憐れみを感じていた。
そして自己の美貌に対する消極的な思いをさらに深め、クジャクだけを
友とする日々を送っていた。

 そんな毬子は今、ショッカーを受けいれる心の準備を始めていた。
 ―外の世界にはわたしの居場所はない。それは確かだ。わたしが
何かをできるとすれば、それはもうここ、ショッカーの中しかない。
そもそも、わたしはここに来る前から孤独だったのではないか。人類に
とって重要な帰結を招きかねない変異型クジャクの研究も、外の世界で
研究を続ける限り、誰からも相手にされず、埋没していたに違いない。
その研究と自分の真価を見抜いたのは、ただショッカーだけだったのだ。
ならばわたしは、ここに来る定めだったのではないか。こここそが
わたしが生まれたときからわたしを待ち受けていた、真の居場所だった
のではないか―。

「ショッカーへ、来るのだ。来るのだ」

581:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 10/31)(39)
12/02/03 05:46:49.34 gzvS5Sfb0
 鳴りやまない「ショッカーへの誘い」に毬子はとうとう心を開いた。
電撃の苦痛が停止し、同時に心がふっと軽くなった。そしてショッカー
への抵抗感が除去されたことで、毬子の認識枠組みは急激に改変され始めた。

 ―わたしにできることは何だろうか。わたしたちの使命は何だろうか。
「世界征服」だ。改造人間による、新しい社会秩序の建設だ。
 これまで人類が生み出してきた社会秩序は理性的な根拠に基づく
ものではなかった。それは人類が生物的、文化的に形成された感情的な
反応に基礎を起き、様々な政治的利害の調停の結果定着した、場当たり的
な決まり事の総体だ。既存の社会秩序への盲目の信仰を取り除いて
もらった自分には、それがよく分かる。
 ショッカーの建設する社会秩序についても、根本的にはそれは同じ
ことかもしれない。だが、ショッカーには未来の可能性がある。高度の
科学力を、偏見に囚われない仕方で適用することで、これまで人類が
達しなかった高みへと人類を引き上げる力が、ショッカーにはある。
大多数の人間には安定と、そして生物として失ってはならない恐怖への
感覚を授ける。そして能力のある人間には投資を惜しまず、その肉体と
精神を徹底的に強化する。能力あるものの力を集中させ、さらなる
高みを目指す力をそこから生み出すのだ―。

 毬子は興奮していた。生まれて初めて本当に生きる意味を見つけ
られた気がした。植え付けられた嗜虐心や世界への憎悪は、毬子の
高揚感をますます高めた。

582:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 11/31)(40)
12/02/03 05:47:32.96 gzvS5Sfb0
 脳改造装置が送り出すパルスは、被害妄想に似た敵意の錯覚と、
ショッカーの価値を中心にしたある種のパラノイアを生み出す。
他の価値をすべて相対化し、ショッカーの価値に従属させるような
認識枠組みを形成させるのだ。
 パラノイアの患者は、知性豊かであればあるほど、首尾一貫して
狂ってた妄想から容易には逃れられなくなる。どんなデータを与えよう
とも、そのデータは妄想を退けるのではなく、妄想を強める方向に働いて
しまうからだ。脳改造はその状態を人工的に作り出し、維持する。
回路が完成してしまえば、もう逃れることはできない。毬子の心は
今や、決してショッカーを疑うことができない仕方で作り変えられて
しまったのだ。

 毬子は再び自分を振り返った。
 毬子は、自分という人間が決して嫌いではなかった。母の愛情が
育て上げた、細やかな気遣いや穏和なものの考え方を、毬子は自分の
宝だと思っていた。
 それがかけがえのないものであったことを、毬子は否定する必要は
ない。毬子はそう考えた。他人を思いやり、絆を形成し、社会を築き
上げる。人類はそうして生きてきたのだし、その中で生きていく
限り、それは望ましい美点だ。
 ―だが、わたしはもうその中では生きていけないし、生きていく
必要もない。なぜならわたしは、改造人間なのだから。わたしは、
科学技術の粋を集め、肉体と精神を徹底的に調整された、人類を優越
する存在なのだ。そしてわたしはそれに選ばれるだけの能力を備えて
いた。だからわたしはその社会の中で生き続ける必要もない。

583:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 12/31)(41)
12/02/03 05:47:50.99 gzvS5Sfb0
 おごり高ぶるべきではない。ただの人類を軽蔑すべきでもない。
母や、かつての田薄毬子がそうであったような人間もまた、ショッカー
の理想社会の重要な一部だ。わたしと彼らはただ、役割が違うだけだ。
もって生まれたもの、身につけられたもの。
 そう。もうわたしは「田薄毬子」ではない。今のわたしは……―

「目覚めよ、孔雀女」

 心の遍歴が終わるのとちょうど呼応するように、あの荘厳な声が
響き渡り、今の彼女の真の名を告げた。
 すでに無影灯も落とされた薄暗い部屋の中、頭部の視覚増幅回路が
作動し、真っ赤な目が輝いた。
 「孔雀女」は天井の鏡面に映る自分の姿を見た。まるで目から鱗が
落ちたように、彼女は自分自身の肉体の美しさを認めた。そして、
ショッカーに見込まれた自分の頭脳や体力を心おきなく行使してよい
のと同様、自分は、この美しい肉体を存分に駆使し、そこから得た
利益をショッカーに捧げることができるのだ、ということに思い至った。
それは、自らの美貌から逃れ続けてきた田薄毬子が、美によって異性を
惑わす危険な改造人間、孔雀女として最終的に覚醒したことを意味していた。
 ゆっくりと起きあがった孔雀女は、手術台を降り、エンブレムの前で
片手を上げ、厳かに宣誓した。
「大首領閣下。あなたに永遠の忠誠を誓います」
 そうしてこみ上げる衝動に突き動かされるように、両手をさっと
交差させ、高らかな声を発した。
「パァ~ッヴォ~ッ」

584:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 13/31)(42)
12/02/03 05:48:11.98 gzvS5Sfb0
 奇声と共に孔雀女の背中の尾羽がさっと扇状に開いた。誇らしさと、
えもいわれぬエクスタシーに包まれた孔雀女は、レリーフを見上げ、
こらえきれぬように叫んだ。
「パァ~ッヴォ~ッ! ショッカーの一員に加えてくださり、感謝致します!」

 実験室で田薄毬子と出会った日の翌日、蒼井蜜子は、彼女の研究の
ことが気にかかり、研究室を再訪した。世の中には恐ろしい人たちが
いる。彼らはあなたの研究に目を付け、それを悪用するためにあなたを
誘拐するかもしれない。くれぐれも戸締まりや夜歩きには注意し、
少しでも不安なことがあったら、すぐに「アミーゴ」という喫茶店に
連絡して欲しい―そんな伝言を彼女に伝えるつもりだった。
 だが実験室に、毬子はいなかった。中にいた毬子の指導教員は、
毬子がクジャクを死なせてしまい、失意のあまり実家に帰ってしまった、
と告げた。激しい不安と後悔に襲われた蜜子は、毬子の学生を装い、
毬子の下宿と実家の住所と電話番号を聞き出した。
 毬子の安否を確かめようと大学を出ようとしたとき、オートバイに
乗った本郷が蜜子を呼び止めた。改造人間サメ男のアジトがようやく
突き止められたから、それを潰しに行くというのだ。蜜子はオートバイ
に乗り、本郷のあとを追った。毬子の件は後回しにせざるを得なかった。
こうしている間にも、サメ男の恐るべき作戦が、大勢の人命を奪い
かねないのだ。
 サメ男を倒しその計画を防いだ翌日には、蜜子たちの前にワニ男が
現れた。ワニ男の計画を阻止し、ワニ男を葬り去るために、蜜子たちは
一週間以上かかり切りになった。

585:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 14/31)(43)
12/02/03 05:48:29.98 gzvS5Sfb0
 その間に、田薄毬子の改造手術は着々と進行していたのである。
そして、もしも蜜子が毬子の失踪の事実を確認し、本格的にその捜索を
行っていたら、毬子を、少なくとも脳改造が行われてしまう前に救出
する可能性は十分にあったのだ。毬子の改造が行われていたアジトは
比較的近郊の、本郷たちがすでに目星を付けていた地域にあったのだから。
 だが、蜜子にはその時間を割く余裕はなかった。その間、ワニ男事件
だけでなく、美しい双子の姉妹の相次ぐ失踪や、有毒な菊の花による
連続死亡事件など、ショッカーの影をにおわせる事件は後を絶たな
かった。ショッカーは神出鬼没で、驚くほど広範囲で活動を展開しており、
ただ二人だけでそのすべての活動を封じることは、現実的には不可能
だった。本郷や蜜子が戦ってきた改造人間たちの活動は、ほんの氷山の
一角でしかないのだ。

 しばらく後、蜜子は「アミーゴ」に来ていた女性ジャーナリストから、
奇妙な噂を聞いた。彼女の友人である検屍官が奇妙な死体を解剖した
というのだ。ある若い女と三人の男が交通事故で即死したのだが、
解剖してみた所、女性の子宮も、男性の睾丸も、完全に退縮し、
その機能を喪失していたことが分かったという。
 これだけでも奇妙な事件なのだが、奇妙な点は他にもあった。

586:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 15/31)(44)
12/02/03 05:48:49.74 gzvS5Sfb0
 第一に、その四人の男女の関係と、事件が起きる少し前からの、
彼らの変調である。それによると、男性の内の一人は女性の古くからの
恋人だったが、他の二人はつい最近知り合った仲である。その女性は
内気で、化粧もせず、洋服も地味目のものを選ぶ方だったのだが、
ある時期を境に、化粧や服が派手になったのだという。さらに、
まるで整形手術でもしたように、急激にその容貌そのものが美しく、
また肉体のラインも官能的に変貌していった。そしていつの間にか
複数の男と、肉体関係をにおわせる付き合いをするようになった。
しかしもともとの恋人もそれを拒むでもなく、それらの男たちと共に
ホテル街などに出入りするようになったのだという。
 第二に、このような奇妙な事件であるにもかかわらず、事件が世に
出ることがなかったということだ。というのも、その検屍官の解剖結果
がいずこかに紛失してしまったというのだ。
「……で、何か裏が裏がありそうだと思って、いろいろと調べているの。
蜜子ちゃんの周りに、何かこう、急に色っぽくなった人はいない? 
男女は問わないわ。何でも、さっきの事件、恋人の男や他の男たちも、
女性が色っぽくなるのにつれて、セックスアピールがぐんぐん増して
いったんだって」
 店番をしていた蜜子は、事件の裏にショッカーの影を敏感に察知した。
同時に、このジャーナリストのあまりの無防備さに危惧の念を感じ、
こう忠告した。

587:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 16/31)(45)
12/02/03 05:49:11.62 gzvS5Sfb0
「その事件、かなりヤバい組織が関わっているような気がするんです。
真相を突き止めるのも大事だけど、無茶はしないで欲しい。もし、
核心に迫りそうな取材に行くときはわたしに一声かけて。わたし、
こう見えても空手の有段者なの。ボディーガードを引き受けるわ」
 気さくそうなジャーナリストは、にっこりと微笑むと、言った。
「ありがとう。頼もしいわ。じゃあ、そのときはお願いするわね。
でも、あんまり心配しなくても大丈夫。こう見えて、ヤバいことと
そうでないことの区別はついているつもり。あんまり深入りはしない
ことにする」
 そう言ってジャーナリストはアミーゴを出ていった。

 翌日、やはり蜜子が一人で店番をしていると、昨日のジャーナリスト
が深刻な顔で店を訪れて、蜜子に言った。
「蜜子ちゃん、空手の有段者って本当? ボディーガード、
引き受けてくれる?」
 断られてはいけない、と思った蜜子は、店の奥にあったビールビンの
空き瓶を持ち出し、その先端を手刀で切り落として見せた。目を丸く
するジャーナリストに、蜜子は愛用のフェンシング用の剣を持ち出し
て見せた。
「武器もあるわ。試合用じゃなくて、殺傷能力のある本物の剣よ。
詳しくは言えないけど、実戦経験もあります」
 唖然とした顔でジャーナリストは言った。
「……あなた、何者? ……でも、いいわ。多分、滅多なことにはならない。
あくまで保険みたいなものだから。一応、警察にも相談済みだしね。じゃあ。
ボディーガード、お願いする」

588:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 17/31)(46)
12/02/03 05:49:32.31 gzvS5Sfb0
 恐らく、その「滅多なこと」が起きるのだ。蜜子はそう思いながら
剣をケースに入れて持ち、なくもがなの変装として眼鏡と帽子をかぶると、
ジャーナリストの乗ってきた軽自動車に同乗した。

 運転をしながら、ジャーナリストは蜜子に説明した。
「実を言うとおおかたの調べはついていたんだけど、例の男女はある
アングラな製薬会社から媚薬みたいな、あるいは精力増強剤みたいな
ものを購入していたの。その薬品は、女性雑誌やエロ雑誌の広告と、
あとは口コミを通じ、一部の若者の間であっという間にブームに
なり、広まった。これがその広告」
 蜜子が手にしたこともない猥褻な雑誌をジャーナリストは手渡した。
開いてあったページに、仰々しいあおり文句を刻んだ薬の宣伝がある。
広告主は「パヴォ製薬」とあり、クジャクを図案化ーしたような奇妙な
マークが添えられている。
「『パヴォ製薬』、ですか?」
 首を傾げる蜜子にジャーナリストは答えた。
「パヴォはクジャクのこと。そのマークは『マラク・ターウース』
という、やっぱりクジャクの神様。まあ、それが分かっても、たいした
手がかりにはならなくて、その事務所を突き止めるまでが大変だったんだけど」
 「クジャク」と聞いた蜜子の心にざわざわと不安が湧き上がった。
だがその不安をこの女性に分かるように説明するには長い時間がかかる
だろう。蜜子はその代わり、質問を発した。
「それで、どうしようと?」

589:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 18/31)(47)
12/02/03 05:49:48.92 gzvS5Sfb0
 ジャーナリストは言った。
「先方には、通信販売ではなく直接に薬を購入したい、という話を
してある。向こうの責任者に会えたら、商品についての質問をするふり
をして、いろいろと聞き出す。しっぽを掴んでも、そしらぬ顔をして
その場は去る。そうして、薬のサンプルやら、聞き出した話を記事に
まとめて、犯罪的なことがあったら警察にも通報する。そんな計画」
 常識的に考えて、かなりいい加減で危ない話だが、蜜子は何も言わ
なかった。これから向かう先がショッカーの末端組織だったとしても、
こちらには仮面ライダー2号である自分がいるのである。よほどのこと
がない限り、なんとかなるはずだ。蜜子はそう思った。

「お電話いたしましたシラマツです。友人と二人で、お薬を購入しに
参りました」
 郊外の高級マンションの一室の前に立ったジャーナリストは、ノック
をすると、偽名を名乗って来訪を告げた。
 扉が開き、秘書らしい美しい女性が二人を中へ通した。二人が入ると、
秘書が後ろ手でかちゃりとドアのロックを閉めたのを、蜜子は見逃さなかった。
 ソファーに座っている二人の前で、扉が開き、パヴォ製薬の取締役
だと称する人物が姿を現した。
 人物を目にした蜜子の心にひりひりとした良心の呵責が生じ、
蜜子は思わず声を上げた。
「……やっぱり、田薄……毬子さん?」   
 そのとき、横に座っていたジャーナリストが蜜子の腕をひねり上げた。
傍らにいた秘書も蜜子の反対側の腕をとり、用意していた手錠を蜜子の
手にはめた。

590:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 19/31)(48)
12/02/03 05:50:11.21 gzvS5Sfb0
 青い顔の蜜子の前に歩み寄った取締役、毬子は、念を押すように
ジャーナリストに問いかけた。
「取材結果を話したのはこのお嬢さんだけね? まったく、そちらの
検屍官さんが守秘義務を守らないから、やっかいなことになるところ
だったわ」
 蜜子が秘書だと思っていた女性は、ジャーナリストの話に出てきた
検屍官であったらしい。検屍官は消え入りそうな様子で毬子に詫びた。
「申し訳ありません」
 その様子を見てくすりと笑った毬子は、検屍官に言った。
「ごめんなさい。冗談よ。結局、こうして後始末が済むことになるん
だから、気にしなくていいの」
 それから毬子は蜜子の方に向き直って言った。 
「さて。あなた、かつてのわたしの知り合いだったかしら? ああ! 
そうだ、あのときの学生さんね。道に迷って、わたしの研究室に入って
きた。ふふふ。あなたには、いつかちゃんとお礼を言わないと、
と思っていたのよ」
 蜜子は田薄毬子であるはずの女性をまじまじと見据えた。顔や体つき
は間違いなく同じ人物だ。だが、様子も雰囲気もまったくの別人と
いってよかった。

591:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 20/31)(49)
12/02/03 05:50:32.12 gzvS5Sfb0
 あのときの毬子は、髪型も、服装も、あるいはビン底のような眼鏡も、
その全てが、自分の「女」としての美を覆い隠そうとしているとしか
思えない装いだった。だが今の毬子は全くその逆だった。ふわりと
ウェーブのかかった豊かな髪。眼鏡はかけておらず、濃すぎない巧みな
化粧が、その美貌を一層際だたせている。身にまとうのは、ノースリーブ
の薄地のワンピースで、胸元にV字の大きな切れ込みが入り、胸の球体の
かなりの部分が露出している。ブラジャーを着けていないにもかかわらず、
その乳房はまるで垂れる様子がなく、布越しに浮き上がった乳首はぴんと
上を向いている。歩くたびに足にまとわりつき、へその位置までくっきりと
浮かび上がる、オブラートのように薄い布地と、腰の上まで切れ上がった
スリットは、彼女が下半身にも何の下着も身につけていないことを
はっきり示している。そしてドレスの上には、クジャクの尾羽の目玉模様
が一面に散りばめられていて、サイケデリックな印象を与えている。
その全ては、かつてとは全く逆に、毬子の美貌を最大限引き出そうと
いう意図をはっきりと表していた。
 しばらくその妖艶な姿に見入っていた蜜子は、大事なことを思い出した
様子で、口を開いた。
「毬子さん。あの薬品はあなたが作ったんですね? あの薬品は、
あのクジャクの『お嬢さん』に起こったのと同じことを、人間の体に
引き起こす。セックスアピールを増強させる一方で、生殖能力そのもの
は奪ってしまう。教えてください。あなたは、薬の効果をちゃんと
分かっているのか。薬の流通がどういう結果をもたらすのか、理解して
いるのか。そして、もし理解しているなら、なぜそんなことに手を
貸したのか。それを聞かせてください」

592:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 21/31)(50)
12/02/03 05:50:53.08 gzvS5Sfb0
 これはどうしても聞いておかねばならないことだった。本郷には
装備されているOシグナルは、蜜子には備わっていない。だから蜜子は
それを会話の中で明らかにして行かなくてはならない。
 毬子は、何も知らずに騙されて研究成果を利用されているだけなのか。
それとも、催眠暗示のような手段で操られているのか。それとも……
もう、二度と取り返しのつかない処置を、その脳髄に施されてしまって
いるのか。それをはっきりさせなければならない。騙されていたり、
暗示で誘導されているだけなら、蜜子は毬子を救うことができる。
しかし、もしも……
 蜜子は息をのんで毬子の答えを待った。やがて毬子はくすりと笑って
から答え始めた。
「いいわ。教えてあげる。あなたの言うとおり、この薬品は人間の
性的魅力を増幅させ、性欲を昂進させ、性感と、性行為の持続力を
飛躍的に高める。男も、女も、この薬の効果を知った者は我も我も
とそれを求めた。求められれば、販売するわ。それが市場経済という
ものでしょ」
 蜜子は言った。
「答えになっていない。あなたはそれに恐ろしい副作用があることを
知っていたんでしょ? この薬の作用で、男性も、女性も、二度と
子孫の残せない体になっていまう。その副作用を取り除く努力もせずに、
それを販売した。それがなぜかを、わたしは聞いているの」

593:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 22/31)(51)
12/02/03 05:51:09.31 gzvS5Sfb0
 毬子はくっくっくと、笑いながら言った。
「ああ、そのこと? 下劣な遺伝子をこの世界から取り除くためよ。
上辺の美貌を求め、衝動に流され、刹那的な快楽を求める人間がこの薬
を買う。そして、そういう人間の遺伝子は、この薬の作用で子孫を
残さずに消滅することになる」
 蜜子は苦いものがこみ上げてくるのをこらえながら、目の前の女性に
さらに問いかけた。
「日本の人口が激減することになりかねないわ。どうするつもり?」
 毬子は教師が学生の質問に答えるように、うれしそうに答えた。
「この国の、いえ、この世界の人口はちょっと多すぎる。荒療治でも、
減らす工夫は必要よ。それに、分娩による出生はいずれ、もっと合理的な
手段で置き換えられる。一握りの、遺伝的に優れた人間と、数多くの
従順な労働力を、計画的に受精させ、試験管の中で培養する。そうして、
社会にとってもっとも適正な人口比を、人工的に維持していく。そんな
時代がもうじき訪れる。この計画はそのための地ならしみたいなもの」
 絶望がこみ上げてくるのを感じつつ、蜜子は再度問いかけた。
「もっと大事な問題がある。この薬を使った人間は、子供を作り、
育てるというかけがえのない喜びを、一生閉ざされてしまう。
それをあなたは何とも思わないの?」
 毬子は謎めいた微笑を浮かべ、言った。
「面白いことを教えてあげる。わたしたちは一つの対照実験を行った。
一部の地域で、薬の副作用をはっきり明示して、薬の販売を行ったの。
結果、対照群と大差ない比率で、薬は売れた。つまり、この薬に飛び
つくような人種は、妊娠の危険のない、快楽だけのセックスを求めている。
子を産み育てる煩わしさから逃れることしか考えていない。これが現実。
だからわたしたちはやっぱり、それを求める者に、ふさわしいものを
与えているだけなの。

594:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 23/31)(52)
12/02/03 05:51:26.32 gzvS5Sfb0
 もちろん、そうでない人、子供を求めようとする人々が一定数いる
ことは認める。その人々の喜びを奪っていることは否定しない。だけど、
わたしが思うに、こんな薬に手を出す連中が、ちゃんとした子育てを
やり遂げられるとは思わない。子供を育てるというのはとても困難なこと。
一部の限られた、それを許された者にしか、やってはならないこと。
わたしはそう思う」
 毬子はそう言うと、ほんの少し遠い目をした。脳改造によっても
消えることのなかった、母への尊敬と思慕が脳裏をかすめたのだ。
蜜子は無論その意味を完全に理解したわけではなかったが、それでも、
毬子が特定の誰かへの思いにふけっていることだけは理解できた。

 蜜子の中に複雑な思いが湧き上がった。この女性が、もう、取り返しの
つかない処理を施されてしまっていることははっきりしていた。ならば、
自分のなすべきこともまた、ただ一つだ。だが、「それ」を施されながら、
この女性は最大限の理性と正常な判断力を維持している。ここまでの
人間はそうはいない。たいがいは、快楽殺人鬼の衝動を植え付けられた
だけで、もう人間であることを嬉々としてやめてしまう。それを意志の
力で押さえ込めた者も、結局は人間への憎悪と猜疑心に心を満たされて
しまう。だが、この女性は恐らく、それらの関門を乗り越え、強い
自意識を保ったまま今に至っているのだ。それは並大抵の人間にできる
ことではない。
 だが、だからこそ、この女性はとびきり危険な存在なのだ。高度の
知性と判断力を維持しつつも、この女性の脳内には「彼ら」の理想が
完全に組み込まれ、それと不可分ににそれと一体化している。そういう
人物こそ、この社会の、人類の、もっとも恐るべき敵対者であるはずなのだ。

595:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 24/31)(53)
12/02/03 05:51:43.10 gzvS5Sfb0
 蜜子は確認するように最後の質問を発した。
「答えて。あなたは、自分のそういう考え方がこの社会の秩序を破壊し、
良識を解体する、間違ったものだと思わないの?」
 毬子は深くうなずき、蜜子に答えた。
「その通り。わたしたちが目指す目標は、今の社会の秩序を覆し、
この社会に生きる者を恐怖に突き落とすことにある。でも、それの
どこがいけないのか、今のわたしにはもうわからない。わからない
ように、されてしまったの。だってわたしはもう……」
 蜜子の目の生体組織から、涙がぽろぽろとこぼれた。
 ―ごめんなさい。わたしのせいなんだ。あのとき、わたしがもう
少し警戒していたら。せめて、あの失踪事件の直後に、捜索を開始
できていたら―。
 後悔と慚愧の念が蜜子の胸を満たした。こみ上げる嗚咽をこらえながら、
蜜子は毬子の言葉のあとを受けて、言った。
「……あなたは、脳改造手術を受けてしまった。そうなのね?」

 その言葉と共に蜜子は手錠を引きちぎり、足を大きく開いて天井に
ジャンプし、パンティの中に指を差し込んで膣内のスイッチをまさぐり
ながら叫んだ。
「変身!」
 急変した事態を受け、ジャーナリストと検屍官が擬態を解き、
女戦闘員の正体を現した。二人とも、つい昨日までは何も知らない善良な
人間だった。毬子の手下たちが秘密の流出に気付き、彼女たちを拉致し
戦闘員へと改造した。そして秘密を知った「アミーゴ」の店員を
欺き、女戦闘員に改造するためにここへ連行してきたのだった。

596:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 25/31)(54)
12/02/03 05:52:01.92 gzvS5Sfb0
 蜜子は宙空で、セーブモードである擬態を解除し、改造人間・
仮面ライダー2号としての本来の姿に戻っていた。紫の髪の毛。緑の
複眼。太い触角。ストライプ模様に彩られた口元。青い皮膚。同心円
模様の乳房。サッシュのような腰の皮膚。本来ならば「蜂女」とでも
呼ばれる怪人へと改造されてしまった彼女は、脳改造手術の直前、
本郷猛に救出され、正義の戦士として戦う定めを自ら背負ったのだ。
「ライダーパンチ!」
 天井を蹴った蜜子は、その反動で増強された拳で、二人の女戦闘員の
頭部を直撃した。頭部が砕け、二人は一瞬で絶命した。

「ぬ……そうか。蒼井蜜子! まさかあなたが!」
 瞬殺された二人を見た毬子は、自分の不覚を悔いながらつぶやいた。
 毬子は脳改造後、危険な未完成品である二人の脱走者の情報をたしかに
受けた。だが、他人の視線を避ける習性が身に付いた毬子は、他人を
顔で識別する習慣を失っていた。蜜子に会ったとき、その語調や雰囲気
から「研究室に迷い込んだあの学生」であることを認識したものの、
それがあの忌まわしい未完成品であることには気づけなかったのだ。
 毬子はドレスの裾をまくり上げ、股間に指を伸ばすと、先ほどの
蜜子同様、内部のスイッチをまさぐった。戦闘員を片づけた蜜子が
目を向けたとき、そこにいたのはもう、擬態を解除した怪人・孔雀女
だった。とがった頭部。つり上がった真っ赤な目。毬子の肉感的な
肢体を裸体以上に扇情的に際だたせる、メタリックブルーの皮膚と、
胸と腰を飾るサイケデリックな目玉模様。そして、かかとと背中から
伸びるきらびやかな羽根飾り。そこにいたのは、美の化身と言うしか
ない美しい改造人間だった。

597:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 26/31)(55)
12/02/03 05:52:18.66 gzvS5Sfb0
「パ~ヴォ~ッ!」
 本来の姿に戻った毬子は、尾羽を扇状に広げ、叫んだ。
 蜜子は、その美しさに一瞬胸を打たれた。それでもその体は半ば
本能的に武器である剣を引き寄せ、構えの姿勢をとらせた。
 毬子もまた、かかとから生える尾羽を抜き、蜜子に向けた。狭い
室内の中、二体の改造人間はにらみ合い、互いの出方を待った。床に
倒れた女戦闘員たちの以外が、ごぼごぼと泡を立てて溶け始めた。

 長いにらみ合いが続いたのち、勝負は一瞬で決した。
 分析力に優れていたのは毬子であったと言うべきである。毬子の
一撃は、蜜子の急所を着実に衝くはずだったのだ。だが、実戦経験で
一日の長のある蜜子は、それをかろうじてかわし、必殺の一撃を毬子に
加えた。剣は毬子の人工心臓を正確に射抜き、毬子はぴくりとも
動かなくなった。
 横たわる毬子を見た蜜子の中に、不意に猛烈な吐き気が生じた。
最近はいつもそうなるのだった。罪悪感、嫌悪感、無力感。そうした
感情が一度に押し寄せ、この現実から逃れたい、という思いが嘔吐を
もたらすのだ。
 ―ごめんなさい。あなたは悪くない。でも、あなたは危険な存在
だから。この社会にとって、いてはならない存在だから。だからこう
するしかなかった。わたしのせいなのに。わたしが気を付ければ、
あなたは改造なんてされなかったかもしれないのに。ごめんなさい。
ごめんなさい―。

598:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 27/31)(56)
12/02/03 05:52:36.68 gzvS5Sfb0
 蜜子は剣を抜き、口を押さえ、部屋を飛び出した。本来ならば、
毬子の完全な絶命を確認し、彼女が泡となって消えていく様子を見届け
ねばならない。それを怠るのは、正義の味方として失格である。
 だが、蜜子の精神の限界が、それを許さなかった。もしも今、毬子の
遺骸が溶け崩れる様子を目の当たりにしたら、蜜子は嘔吐し、そのまま
正気を失ってしまうかもしれない。それほどの切羽詰まった精神の危機を、
蜜子は感じていた。
 蜜子はマンションを後にし、最大の脚力で来た道を戻り、「アミーゴ」
へ帰った。

 「アミーゴ」の二階には本郷が帰宅していた。部屋に押し入った蜜子は、
本郷に向かって言った。
「怪人を一人殺してきた! 今すぐ、エネルギーを補給して。早く。
でないと、死んじゃう」
 エネルギーは半分以上残っていたのだが、それでも、蜜子には本郷が
必要だった。

 本郷はベルトの風車からエネルギーを補給できる。だが、蜜子は自力で
エネルギーの産生ができない。ショッカーに戻るのでなければ、本郷が
生み出したエネルギーを、注入してもらうしかないのだ。そしてそれは
本郷の陰茎を蜜子の膣に挿入すること、つまりはセックスによってしか
なしえない。二人はその目的を果たすため、定期的に交わらねばなら
ない定めにあった。
 本郷は無言で布団を敷き、事務的に衣服を脱ぎ始めた。蜜子も全裸に
なり、布団にあおむけになった。本郷が覆い被さり、固くなった陰茎を
蜜子にあてがった。

599:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 28/31)(57)
12/02/03 05:52:57.09 gzvS5Sfb0
「待って。ごめん。今日は……ちょっとだけ長く準備して。……ここを
なめたり、あそこをいじったり、そういうのをやって。お願い」
 異性としての本郷に心底惚れている蜜子は、普段ならばこの段階で
すでに本郷を受けいれる準備が整っているのだ。だが、今日は違った。
蜜子の胸に苦々しい罪悪感と後悔がこびりつき、性欲のかけらも湧き
上がってこなかったのだ。エネルギー補給も無論必要だったが、それ
以上に蜜子は、本郷の抱擁や愛撫で、現実から逃れたかったのである。

 長くぎこちない愛撫の果て、ようやくうっすらと湿ってきた蜜子の
中に、本郷は「電源プラグ」を挿入した。放電のために腰を前後させる
本郷に、蜜子は問いかけた。
「ねえ猛。もしもわたしが『蜂女』にされてしまったら、ショッカーに
捕まって、脳改造を受けてしまったら、猛はどうする?」
 腰の動きを止めた本郷は。眉間にしわを寄せ、しばらく時間を
おいてから答えた。
「……わかりきったことを、聞かないでくれ」
 そうして本郷は行為を再開し、いつにも増して事務的に最後を迎えた。

 服を着始めた本郷を目で追いながら、布団の上で横たわったままの
蜜子は、悲しげな表情で物思いにふけった。
 ―「わかりきったこと」、か。そう。わかりきったことだ。
この人はずっとそれをやってきた。これからもそれをやっていくだろう。
 わたしはどうだろう? もしも猛が脳改造を受けて、ショッカーの
しもべにされてしまったら、わたしは猛と戦えるのか?
 ……いや。わたしの命は猛なしにはありえない。だから、わたしも
ショッカーの脳改造を受けるしかないのではないか……―。
 考えても仕方がない思いを何度も巡らせている内に、蜜子は眠りに
落ちた。

600:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 29/31)(58)
12/02/03 08:39:57.53 gzvS5Sfb0
 目覚めたとき、蜜子がいたのは本郷の部屋ではなかった。そこは、
見まがいようのないあの忌まわしい施設、改造手術室だった。
 昔の夢を見ていたのだ、と蜜子は気がついた。蜜子は今日、戦闘員に
改造されてしまった親友・皆子に欺かれ、改造人間用の麻酔薬を注射
されてしまった。そのまま眠りにつき、気がついたらここにいたのだ。
 蜜子の肉体は、「仮面ライダー2号」の姿から、急激にパワーセーブ状態、
つまり、人間だった頃の蒼井蜜子の姿を模した擬態形態に移行しつつ
あった。股間に挿入された電源プラグが、蜜子の体内に充電された
電源を放電し、蜜子の活動能力を奪っているのだ。
 「変身」後の状態ならば、麻痺さえ切れれば、脱出も容易だろう。
だが、ここまでエネルギーを抜かれてしまっては、もうそれは不可能だった。
 ―馬鹿みたいだ。わたしは、改造手術台の上で、怪人の姿から、
人間の姿に改造されている。そして、そんな自分に、たまらない心細さ
を覚えている。あの姿こそわたしの本当の姿だって、認めているみたい
じゃないか―。
 蜜子はそう自分を責めた。だが実際、それは今の蜜子の真実なのだった。
「放電終了。これより蒼井蜜子の改造手術を再開する」
 ―……再開? そう。「再開」なんだ―。
 蜜子はあの日、騙されてアジトに誘い出され、無理やりに衣服を
脱がされ、手術台に固定されて、改造手術を受けさせられた。
 それは、世界中のアジトで、何度も何度も繰り返された、当たり前の
光景だ。誰もが最初は抵抗する。しかしどんなに抵抗しても、改造手術
は行われてしまう。脳改造が終了すれば、その人間はもう抵抗しない。
抵抗するどころか、ショッカーの一員であることに感謝するようになる。

601:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 30/31)(59)
12/02/03 08:40:28.32 gzvS5Sfb0
 そんなプロセスが、世界のどこかでずっと繰り返されている。
ショッカーに一度目を付けられ、改造素体に選ばれてしまえば、もう
その運命は逃れられない―ごく、ごく、まれな、幸運な例外を除けば。
 ―わたしはそのまれな例外だった。ショッカーにとっての変則事項
だった。でも、「正義の見方」を名乗って、世界の平和のためだと
思って、そうやって戦っても、それはただの変則事項。終了するはずの
プロセスが、事故で中断してしまっただけ。不調が収まれば、プロセス
は続行される。改造素体は抵抗をやめ、ショッカーに忠誠を誓う。
その脳が元に戻ることは二度とない。「変則事項」は変則事項である
ことを永久にやめる。ただそれだけのことだ。わたしも、多分猛も、
結局はこうなるしかなかったのだ。
 わたしたちの目を逃れたショッカーの作戦、わたしたちが倒して
いない怪人、わたしたちが救えなかった改造素体が世界中にどれほど
多くいることか。わたしたちはあてもなく、たまたま露見したショッカー
のほころびをつき、大海の中の一滴を取り除いて捨てているだけでは
ないのか―。

 そんな絶望と無力感にうちひしがれながらも、蜜子の心の一部には、
奇跡を信じる気持ちが消えてはいなかった。

602:初代仮面ライダー2号外伝1(後編-2 31/31)(60)
12/02/03 08:40:55.74 gzvS5Sfb0
 ―でも、わたしだけは別かもしれない。だって、わたしには猛がいる。
仮面ライダーがいる。彼なら、どんなに困難な障害が立ちはだかろうとも、
きっとここにたどり着き、あの時みたいにわたしを助け出してくれる。
そうして、わたしたちはまた一緒に悪と、ショッカーと戦うのだ。
 妄想かもしれない。でも、信じてみるしかないじゃないか。だって、
だって、こんなの悲しすぎる。信じてみよう、信じて、信じて、
かなわなかったらそのとき後悔すればいいんだ。信じよう。仮面ライダー
を信じよう……―。

 蜜子のそんな願いは、結局は果たされずに終わる。たしかに本郷は
蜜子の間近にまでたどり着いた。だが、本郷がなすすべもないまま、
蜜子は脳改造を受け、仮面ライダー2号の名を永久に失う。その代わり、
残忍で冷酷な改造人間・蜂女の名を、誇りと狂気をもって名乗るように、
その脳髄を改造されてしまう。
 だが、今の蜜子にその運命を告げるのは、あまりにも残酷にすぎよう。
わずかの間でも、夢をみさせてあげよう。
 
 ところで、脳改造後、蜜子は一命を取り留めた毬子と再会する。
選ばれた改造人間として完成されたことを互いに祝福した二人は、
蜜子が本郷の手で絶命するまでの短い間、友情と言ってもよいものを、
互いの間に結ぶ。だがそれはまた別の物語である。(了)

603:maledict ◆sOlCVh8kZw
12/02/03 08:42:35.72 gzvS5Sfb0
以上お粗末でした。
もともと最後の3レス分が書きたくて構想したネタだったのですが、
その前がすごく長くなってしまいました。すみません。

604:maledict ◆sOlCVh8kZw
12/02/03 11:46:16.63 CQbfLFdO0
あぼーんされていますね。
連投とか全年齢板で性描写(軽めのはずでしたが)とか、まあ削除されてもやむ無しか。
全盛期のビーフ様の頃も、自分がせっせとアップしていた頃も、
上記の点はお目こぼしだったと思えて、
なんというか、時代は変わっていくんだなあと。

そして、スレの大量消費について、お詫びいたします。

605:名無しより愛をこめて
12/02/03 12:13:14.26 tABg56YF0
>>604
素晴らしいSSだったので残念です。
自分は専ブラから見ていたのでログは残っていますが…

やっぱりpixivとか利用すべきなんですかね。

606:maledict ◆sOlCVh8kZw
12/02/03 12:52:11.66 ODgatzgF0
>>605
ありがとうございます。
週末は無理そうですが
来週中にはどこかにあげ直します

607:maledict ◆sOlCVh8kZw
12/02/05 12:11:55.43 vro8aieh0
専ブラで見たらあぼーんされているのですが、今普通のブラウザで見たら最後まで読めました。
専ブラの設定または誤操作か、削除が取り消されたのが反映されていないのか、よくわかりません。

単に自分の機械に古いログが残っているだけで、やはり消えているのかもしれませんが…

608:名無しより愛をこめて
12/02/05 13:39:41.71 6q4lV4TO0
>>607
当家の専ブラでは見えてますから、
ローカル設定しておられるNGワードにでも該当してるのかも?

609:名無しより愛をこめて
12/02/05 20:11:26.88 2ckHABPP0
アニメの鬼太郎70年版
第二話「妖怪反物」
反物から着物を作り、それを着た人間が妖怪になる

残念ながらレンタル中だったので、次回借りてみよう

610:maledict ◆sOlCVh8kZw
12/02/06 16:31:41.27 Z0OWdUCS0
ところで、上記の投下作品はもともと>>106様(>>106-117)の妄想カットに
激しく興奮して妄想を広げたものでした。
素敵な妄想ご提供下さった同氏に感謝いたします。

なお、>>522様の

>怪人に改造されるってのは、人並み以上に優れた部分があるでしょうし。
>戦闘員や人体実験材料ならともかく、
>偶然や成りゆきでエリートである怪人素体に選ばれる展開は個人的には微妙と思ってますので。

というのも一方でわかるのですが、 「偶然」と「優秀」は必ずしも矛盾しないとも思います。
「地方高校のエリートも東大に入れば平凡な学生」みたいなことも言えそうだし、
「特異体質」や「潜在能力」のようなものまで選抜要因に含めれば、
一見普通の女の子にショッカーの白羽の矢が立つ展開もありで、
この場合当人や周囲の人にとっては「偶然」に近いことになります。
(ちゃんぷるう様のクラゲダールがたしかそうだった)。
世間一般の規準で優秀だと認められている人でも、大概は、
自分の能力を見込まれて悪の組織に拉致され、醜い怪人に改造される
と知れば、それを「降ってわいた不運」のように感じるのでは、と思います。
(あるいは、>>522様はそれを聞いて自ら志願する展開が萌えるのかもしれず、
この辺は好きずきかなと思います。)

なお、>>604のあぼーん云々は、専ブラの誤操作または設定で、
自分がパソコンから書き込んだときのIDがNGIDとして扱われていたようでした。
すみません。

611:名無しより愛をこめて
12/02/06 16:52:01.68 Z0OWdUCS0
>>609
妖怪化後の生態とか、可逆性はあるのかとか、気になりますね。

アニメといえば、このスレの方はとっくにご存じかもしれませんが、
こんなアニメがあったのを最近知りました。

『少年ジャックと魔法使い』
URLリンク(www.toei-anim.co.jp)
URLリンク(movie.walkerplus.com)
1967年の最初の東映まんがまつりで公開された作品で、
子供たちをさらい「悪魔製造機」にかけて悪魔に変えてしまう
魔女グレンデルと、グレンデルから脱出した主人公ジャックの話。
ジャックと共に捕まった友達は悪魔に改造されてしまっている。
ジャックを追うのは、すでに悪魔に改造されてしまっている少女キキ。
最後に魔女は倒され、キキも元に戻るものの、
キキが悪魔に改造されるシーンなどを妄想してしまいます。

612:名無しより愛をこめて
12/02/06 18:54:50.91 STkyS9110
アニメ鬼太郎といえば、果たして改造になるのかどうかわからんが「吸血木」の回に出てきた妖怪のびあがりが
村の人々に次々と吸血木の種を植え付けて植物に変えてゆくという話が怖かったな
指先や髪の毛から徐々に植物化して、最後には完全に木になってしまう(のびあがりを倒しても元には戻らない)
半分植物化した女の子が「私ももうすぐ完全な木になってしまう」と訴えるのがインパクト絶大だった

似たような話だけど、アニメ怪物くんの「木人がウキキキーッと怒ったの巻」はウドーという木の怪物が出てきて
指先のような木の枝から奇怪な液体を出して人間を同化し、木人(きじん)に変えてしまうというエピソードだった
木人にされてしまった人間はウドーのしもべとなって、次々と人間を捕まえてはウドーの前に連れてきて
仲間を増やしていたな。残念ながら木人化されたのはおっさんばかりだったし、最後は元の人間に戻ったが

人間植物化と言えば、戦え!マイティジャックの「くいとめろ人間植物園!」の回も覚えている
植物人間プラントたちが特殊な液体を浴びせて東京中の人間を次々と植物人間に変えてゆくというエピソードで
その首領はグレースという植物人間の美女。最後は巨大な植物怪獣に変身して花粉を撒き散らして暴れ回る
でプラントを全滅させても、一度植物人間化した人間は死なない限り人間には戻れないんだった

613:名無しより愛をこめて
12/02/09 20:36:29.47 F+fAasIu0
ところでおまいら、今月末に洋モノおにゃのこ改造の傑作「悪魔の植物人間」の
DVDがいよいよ発売されるんだけど、当然買うよな
URLリンク(www.amazon.co.jp)

とりあえず予告編もドゾー。女子大生の改造シーンもちょっとだけ映ってるよ
URLリンク(www.youtube.com)

614:名無しより愛をこめて
12/02/10 00:10:19.89 iAs5pZ3j0
そう言や「ムカデ人間」のDVDも出てますな
URLリンク(www.amazon.co.jp)

615:名無しより愛をこめて
12/02/10 08:50:37.16 gPO/u8pv0
アニメの鬼太郎70年版
第二話「妖怪反物」
借りてきた

まぁ。。。改造と言う意味ではツマランな
肌が青色になって、顔が怒り顔になるくらい
若い女性もいないし
次は「吸血木」の回を借りてきます。

人を木に変えるだと
仮面ライダーX スカイライダーでも有りましたね

616:名無しより愛をこめて
12/02/10 09:18:28.72 yWTy34mM0
>>615
鬼太郎の吸血木の話はアニメ'60s、アニメ'80s、アニメ'90s、アニメ'00s、アニメ墓場の鬼太郎
と5回映像化されてるけど、全部ストーリーが違ってるからレンタルする時は注意しろよ

617:名無しより愛をこめて
12/02/10 09:55:32.46 yWTy34mM0
ちなみにアニメ'60s以外の話では木に変えられた人間たちは最後は元に戻る
そもそもアニメ'00sでは木にされるのは人間じゃなく妖怪たちだしな

↓の左側の美女はアニメ'80sで、のびあがりによって木に変えられてしまう松代さん
URLリンク(imgrbn.videx.jp)

618:名無しより愛をこめて
12/02/10 16:58:37.46 JfM+1Vn20
最近じゃ何とか人間の数も減ったね

個人的に動物化が好きだけど
耳とか尻尾とか爪とか牙とかだから半動物化かな

619:名無しより愛をこめて
12/02/10 19:36:22.60 gPO/u8pv0
>>616 サンクス
>半分植物化した女の子が「私ももうすぐ完全な木になってしまう」と訴える
そうすると、これは白黒版かな?

>>618
半動物化だとカクレンジャーで有りましたね。
・妖怪の服を着させ催眠状態
・その状態で洗脳教育
・妖怪ドリンクを飲ませ妖怪化
惜しいのは敵の女キャラに色っぽさが足りないと言う点かな

620:>>618
12/02/10 21:18:44.52 JfM+1Vn20
>>619
カクレンジャーありましたね~
カマイタチ最高でしたww

妖怪の服を着させ洗脳教育ってのは、何の回でしたっけ?

動物じゃないですけどメガレンのプチバラネジレも好き

621:名無しより愛をこめて
12/02/11 07:42:50.56 BAu5xdsa0
>>620
あれ?カマイタチの回に冒頭
妖怪の服を着させ催眠状態
ってのがあったと思ったけど違ったかな?

622:>>618
12/02/11 08:17:54.71 x8/qzt6m0
>>621
あ~お札[名札みたいなの)のことですかね
あれも付けたときに何かしらの効果(目が光るとか)
あってほしかったですね

最近の特撮はそういうの自体少ないけど・・・

623:名無しより愛をこめて
12/02/18 22:34:13.05 bYND8B730
ほしゅ

624:名無しより愛をこめて
12/02/19 18:05:19.61 BWNf/hSZ0
絶滅危惧種の動物の遺伝子入りの注射を
打たれて獣化ってのはアリですか?

625:名無しより愛をこめて
12/02/19 18:28:13.54 6cFcVn9C0
>>624
獣化と怪人化とは結構違うんだよな……。

626:名無しより愛をこめて
12/02/19 20:13:11.24 OD2RiP0g0
ゴレンジャーで
オオカミエキスの入った注射を打たれ
オオカミ人間になってしまう
って話は有るね

但し変身シーンは無いが

627:名無しより愛をこめて
12/02/19 21:06:53.45 Le+TMGbn0
>>625
哺乳類だとビミョーだけど、魚類や昆虫、植物とかなら普通に怪人化かと

628:名無しより愛をこめて
12/02/20 21:01:24.90 dd7nb1gB0
近所のお寺で毎年荒行を行っている

冷たい水を頭からかぶる
写経・読教
銃剣道・弓道
食事は1日2回 1汁2菜

まぁ大体こんな感じ
この荒行を終えると一回り大きくなったと言われる

ふと悪の組織の洗脳教育&改造
それを連想した

629:名無しより愛をこめて
12/02/20 21:33:09.33 QAygla7H0
食事にゲルパー薬をこっそり混ぜて飲ませるのも一種の改造と言っていいのか?

630:maledict ◆k/fFCPdV8.
12/02/22 02:21:47.89 jHFruuuA0
maledictです。すみませんがこれからこのトリップにします。

631:名無しより愛をこめて
12/02/26 19:22:23.40 9ToBiHHp0
>>629
そのゲルパー薬入りの食事をしていると
次第に体が変化していって…

ってこれだとマタンゴだなw


632:名無しより愛をこめて
12/02/28 03:03:41.70 yAKKLg1V0
そういや、吉村達也『マタンゴ―最後の逆襲』には
政府が秘密兵器として新型マタンゴ人間を製造…みたいなシーンがあり、
改造フェチから見ても楽しめるシーンがちらほらありました。
あくまで「ちらほら」で、いっぱいというわけではなかったのですが。

633:名無しより愛をこめて
12/02/29 19:07:45.82 yaNN8A7p0
狐の嫁入り(雨)に特殊な薬物を混ぜて
雨を浴びた人を狐人間にするってのはどう?

これは改造じゃないか(汗

634:名無しより愛をこめて
12/02/29 20:08:55.89 fsmQMiQz0
仮面ライダーBLACKに似たような話があったね

あれは人間を木に変えるんだっけ?

635:名無しより愛をこめて
12/02/29 20:38:39.90 stk5V3I40
>>633
雨を浴びた人間が怪物化するというプロットのルーツなら
むかし小室孝太郎というマンガ家の「ワースト」(1969年)という作品があった
特殊なウィルスを含む雨が全世界に降って、雨に濡れた人間が全員
不死身の怪物ワーストマンに変身してしまうという話
ワーストマンに咬まれると普通の人間もワーストマンになってしまう
主人公の美人の彼女もワーストマンに襲われ、哀れワーストマン化

まあ 元ネタはリチャード・マシスンのSF「地球最後の男」なんだけど
ジョン・ウィンダムのSF「トリフィドの日」と「呪われた村」あたりが混ざって
こういうプロットが生まれたんだと思う >雨を浴びた人間が怪物化

636:名無しより愛をこめて
12/03/01 11:54:27.54 7RKpFT3e0
>>634
>>635
どちらも知らなかったけど
やっぱり凡人が浮かぶネタはすでに誰かやってるもんだね
いいの思いついたと思ったんだけどな

637:名無しより愛をこめて
12/03/04 17:23:27.35 FfrLJF2n0
来週のゴーバスターズは人間機械化だよ
機械化されるシーンがあるかは、わからないけど

ぜひあってほしい

638:名無しより愛をこめて
12/03/04 23:00:00.42 DH3oclet0
URLリンク(img.4travel.jp)

きつね人間にされたおにゃの子

639:名無しより愛をこめて
12/03/05 22:10:28.12 nDBq+b070
>>612
モノクロ版鬼太郎借りてきたけど
>半分植物化した女の子が「私ももうすぐ完全な木になってしまう」と訴える
ってのは無かった

640:名無しより愛をこめて
12/03/12 19:35:20.37 0Mjprn7h0
ゴーバスターズの看護婦機械人間化なかなかよかった

怪人倒されて元に戻った表現なかったけどどうなんかね?w

641:名無しより愛をこめて
12/03/13 07:43:36.19 6wUT+opW0
>>640
あれよかった
ただ、東映のHPの予告画像では看護婦を機械化したあと
命令か何かしてるようなシーンがあるのに放送ではなかったのが残念

642:名無しより愛をこめて
12/03/14 18:43:00.99 +S4D8P820
>>640様, >>641
久しぶりにまっとうな強制改造シーンを見た気がしますね

ついでにヒロイン強制改造未遂のシーンもあったと思うのですが、
そちらは緊迫感なさすぎで残念

643:名無しより愛をこめて
12/03/15 01:37:35.41 vkuVdSiO0
ボウケンジャーの風のシズカは生身の人間みたいだけど、ということはあのままだとやがてババアになるぞ。
若さを維持するためにも彼女はサイボーグへの改造手術を受けるべきだな。

644:名無しより愛をこめて
12/03/15 10:38:58.63 o4+tDILT0
ここは特撮板だから、あまり大きい声では言えないけど(何か変だねw)
昔の東映アニメって結構洗脳、改造ネタって多いね。
代表的なモノはゲッターロボGの百鬼帝国やミクロイドSのギドロンとかね。
百鬼帝国は人間に角を埋め込んで鬼に改造、洗脳。
ミクロイドSは人間を縮小化して昆虫人間に改造するんだよね。

これらの改造SSとかを読みたいのにマイナー過ぎてネットで探すのが大変だわ。
一度ここでミクロイドに改造される女性の話とか書こうと思うが文章力もないし・・・orz

645:名無しより愛をこめて
12/03/15 16:30:32.94 +1VjXuwe0
琉神マブヤー外伝の最終話でヒロインの太めの女子が張り付けにされて
木化してたな、エロくはないけど。

マブヤー2の最終話近い回でヒロイン?の女子が姫ハブ怪人に金縛りに
されて、バックから首筋咬まれて毒を注入されて、白目むいて肉人形に
されるシーンはエロかった

646:名無しより愛をこめて
12/03/15 17:40:47.62 79w2ynZa0
>>644
YOU、ヘタでもいいから内なる妄想をブチ撒けてSS書いちゃいなよ
誰だって最初はヘタクソ。少しずつ上達してゆくものさ
エロパロ板で活躍中の東京ドーム氏の成長なんか素晴らしいもんだぜ

647:名無しより愛をこめて
12/03/16 00:49:19.07 99cf6STK0
凄いのキテタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!
URLリンク(www.pixiv.net)


648:名無しより愛をこめて
12/03/18 22:03:00.43 +5KxzkeA0
鬼に改造と言うとスカイライダーだな

ビビューンでも鬼に改造(妖怪化)が有ったけど
こっちは男だけだった気がする

649:名無しより愛をこめて
12/03/19 20:27:55.18 1ImeVnBv0
だいぶん前のおにゃ改スレや蜂女スレでちょっと話題になってた
「Femalien」の画像がたっぷり掲載されているサイトを見つけた
やっぱり何度見ても、繁殖を目的として異星人に拉致られた地球人の女性が
肉体改造ガスを全身に浴びせられ、その異星人に近いボディに改造された姿に見える
URLリンク(4gifs.org)
URLリンク(4gifs.org)
URLリンク(pipec.ru)

できればmaledict氏に、この写真を元にしたSSを書いてもらいたいと思う

650:maledict ◆k/fFCPdV8.
12/03/20 17:31:28.84 Na+Eh2Hg0
>>649
ご指名ありがとうございます。
これ、ずっと前にかなり詳しいリンクがあり、それで全部だと思っていました。
多分>>649様ではないかと思われる3スレ目の下記の妄想と共に、
ずいぶん「お世話」になった気がするので、
------------
676 名前:名無しより愛をこめて:2005/09/04(日) 00:04:26 ID:aPPaOwvP
藻前ら、そんなことよりこれを見てくれ
これはCharlie Whiteの「Femalien (女エイリアン?)」という写真集の抜粋なんだが、
漏れにはこれが、改造手術を受けた地球人の女性に見えてしかたがない
思うに、BeeF氏の蜂女ってのも、こんな感じなんじゃないか
------------
SS化できたらしてみたいと思ってはいました。
いつまでとは確約できないのですが、形になりましたら投下します。

ちなみに、現在すごく久しぶり(2年ぶり)に「奴隷生物」シリーズを書いています。
エロシーンが少ないにもかかわらず、内容的にはエロ小説そのものなので、
投下はエロパロ板にスル予定でいます。

>>644様、>>646様同様、自分もSS投下期待します。

651:名無しより愛をこめて
12/03/23 02:34:14.40 RAwA+C+G0
こんなの見つけました
URLリンク(stat.ameba.jp)
URLリンク(stat.ameba.jp)

652:maledict ◆k/fFCPdV8.
12/03/23 03:23:15.52 lHJJdyjr0
>>649様リクエストのFemalienネタの方が先に書き上がったので、投下します。
(Female + Alienだから「フィーメイリアン」と読むのかな、と思います)
感想など頂けたら本当にうれしく思います

なお、キャプションの英語をざっと見ると、あの女性型異星人は
衛星の中で生き延びた、滅びゆく種族の最後の一個体で、
あのヘビみたいなちんこみたいな生物は、彼女のオナニー道具だ、
…というのが公式設定のようです。一応、公式設定に囚われず、
映像から自由に妄想を広げる方針で構想したのですが、それでも、
公式設定ともなんとなく両立しそうな設定を考えてみました。

>>651
サソランジンの改造シーンですね!いい画像ありがとうございます。

653:Femalien妄想(1/25)
12/03/23 03:24:02.32 lHJJdyjr0
 一体何時間この自動車に乗っているだろう。出発は昼過ぎ
だったはずだが、太陽はもう沈み始めている。
 窓の外を見ていたわたしは、右折の直前に見た標識に書かれた
町の名を思いだし、運転席のアンナさんに言う。
「アンナさん。そろそろ教えてくれてもいいでしょ? 今見えた
町の名前、やっぱりあのUFO騒ぎがあった町の名よ。やっぱり
ママはあの墜落したUFOの研究をしていたんでしょ? これから
行く研究所というのも、それを調べているところなんでしょ?」
 アンナさんは苦笑混じりに答えた。
「もう少し。本当にもう少しで着くわ。研究所に着いたら、
約束通り全部教えてあげる。でも、それまでは質問は受け付け
られない。これも約束のはずよ」
 アンナさんは母の研究室の助手だが、現在は今向かいつつある
政府直属の研究所に出向中だ。内容的に機密事項があるから、
質問は受け付けない、と厳命されていると何度も言われた。
だが、はやる気持ちは抑えようがない。なにしろ、一ヶ月前に
死亡したと告げられた母が、やはり生きていると言われたのだ。
正常な神経の持ち主なら、黙っていろというのが無理な話だ。

 あの晩、母はたしかに様子がおかしかった。思い詰めたような
顔で、突然わたしにこんなことを言い出したのだ。
「あなたも今年で十九歳。大学も決まったし、もしママが急に
いなくなっても、一人でやっていけるわね。大丈夫。お金の心配は
しなくていい。蓄えは十分にあるし、保険にも入っているし、
それに今なら、国から手厚い補償金が一生涯支払われる。ママも
あなたぐらいの頃にはもう独りだった。あなたが生まれてすぐに
パパがいなくなってからは、あなたを独りでここまで育てた。
ママにできたんだから、あなたにもきっとできるわ」

654:Femalien妄想(2/25)
12/03/23 03:24:39.32 lHJJdyjr0
 そう言った母の目はじんわりと潤み始めていた。母は涙を隠す
ようにはベッドルームに飛び込み、中から鍵をかけた。不安に
なったわたしはドアをノックして母を呼んだ。中からは明るい、
あるいは、明るさを装った返事が返ってきた。
「ごめんね。疲れていて、ちょっと気弱になっちゃっただけ。
朝までゆっくり眠らせてね。おやすみ。また明日」
 翌日、母はたしかによく眠ったようなスッキリした顔でわたしに
おはようを言い、朝食を普段よりもしっかりと摂ると、元気に
手を振って家を出た。そして、それきり帰ってこなかった。
夕刻には政府の役人が、母が事故に巻き込まれ、生存は絶望的で、
遺体の発見すら難しい状況にあると告げに来た。書類上は「行方
不明」扱いで、葬儀を出すこともなく、母はわたしの前から
いなくなってしまった。そうしてわたしは、母のいない家で
独りの生活を始めた。
 考えてみれば、母が思い詰めた顔を見せたのはあの晩が初めて
ではなかった。あの、政府から依頼された研究を引き受けてしばらく
してから、母は徐々にふさぎ込み、深刻な顔で悩むことが
多くなった。心配になって話しかけても、「ううん、何でもない」
とか、「お仕事のことでちょっと悩んでいるの。でも今回の仕事には
守秘義務があるから、話せないのよ。いずれ、全部済んだら教えて
あげる」といった返事が返ってくるばかりで、何も打ち明けては
くれないのだった。


655:Femalien妄想(3/25)
12/03/23 03:25:10.27 lHJJdyjr0
 心に穴が空いたような日々を送り始めて一ヶ月目、何度か家を
訪れてくれたアンナさんが、母についての知らせを携え、わたしを
迎えに来た。母は生きている。これから面会しに連れて行って
あげる、というのである。わたしは一も二もなくアンナさんの
自動車に同乗し、間もなく研究所に到着するのである。

 研究所は体育館かコンサートホールのような巨大な建造物だった。
大きさの割に造りはぞんざいで、「何か」を囲い込んで急造した
様子だった。
 入念なボディ・チェックを済ませ、地下へのエレベータに乗ると、
ようやくアンナさんは「機密」の中身に触れ始めた。
「約束通り真相を話すわ。といっても、車の中でのあなたの推測は
ほぼ正解なの。
 たしかに一年ほど前、この場所にいわゆるUFOが落下した。
『UFO』というと宇宙人の乗り物、と決めつけるのは世間の
俗説だけど、今回ばかりはその俗説が正しかった。つまり、落下物
は正真正銘、異星人が建造した宇宙船としか思えない物体だったの。
中からは、乗員の死体と思われる干からびた肉塊と、未知の
ハイテクノロジーと思われる複雑な機構が発見された。中でも
政府の目を引いたのは、円盤の動力炉にフリーエネルギーらしき
ものが用いられていることだった。つまり、エネルギー保存則を
乗り越えて、無尽蔵にエネルギーを生み出す方法を、異星人は
発見したらしい。もしそれが解明されれば、エネルギー問題は
一挙に解決する。だけど、その仕組みも、制御法も、どうやって
使うのかすらも、まったく分からなかった。そこで政府は先生、
つまりあなたのお母様と、その助手のわたしを指名し、その解明に
当たらせた」

656:Femalien妄想(4/25)
12/03/23 03:25:30.60 lHJJdyjr0
 アンナさんが話す内、エレベータの扉が開き、わたしたちは
広い倉庫のような空間に出た。わたしは思わずあっと声を出した。
破損した空飛ぶ円盤、としか言いようのない巨大な乗り物が中央に
安置されていたからである。
「この円盤をぐるりを回ると入り口がある。もうじき先生にも
会える。ただ、その前にちょっと心の準備をしておいて欲しい」
 意味ありげな前置きをしてから、アンナさんは「先生」つまり
母の話を始めた。
「先生は理論物理学と比較言語学の両方の分野で世界トップクラス
の成果を上げたという、珍しいダブルキャリアの持ち主。それが
今回の指名の理由。つまり先生ならば、あちこちに記載されて
いる異星人の言語を解読して、内部の機械のメカニズムやその
動力機構を解明する、という研究ができるだろうと期待されたの。
 第一ステップの言語の解読は思いのほか滑らかに進んだ。
ところが、その先でわたしたちは壁にぶつかった。つまり、より
詳しい情報にアクセスし、それを操作するためには、異星人向けの
インターフェースを地球人向けに改造しなくてはならない。
しかしそれはとてつもなく困難な作業。異星人はこれらの機械を
自分の神経に直結させて操作し、同時にその内部の情報にアクセス
していたらしいの。つまり、わたしたちが機械を操作するためには、
異星人の神経系が必要になる。でも、干からびたミイラからは
ほとんど何の情報も得られなかった。だからわたしたちは異星人の
神経系を一から再構築せねばならない。でもそれは機械そのものを
再構成するよりも難しい、事実上、それは不可能な課題。
そう判断された」

657:Femalien妄想(5/25)
12/03/23 03:26:01.91 lHJJdyjr0
 そう言ってアンナさんは溜息をついた。すでにわたしたちは
UFOの正面へ到着していたが、アンナさんは話を終えるまで
中に入るつもりはないらしく、付近に設置されたベンチにわたしを
誘い、そこに腰を下ろして話を続けた。
「でも、先生は早い時期から、この問題への簡単な解決法を
突き止めていた。つまりそういう場合にどうすればいいかの
マニュアルを解読していたの。
 そのマニュアルにはこうあった―『もしも操作者が
インターフェース不適合に陥った場合、あるいは操作者がもともと
インターフェース不適合の知性体である場合、ナノデバイスの
インストールによってインターフェース適合は復旧、または創出
される』。マニュアルには詳細な図も添えられていて、
『ナノデバイスのインストール』のやり方もはっきりしていた。
そしてそのインストーラーには正常動作を保証するランプが
点灯していた。
 わたしは反対したのだけど、先生は政府にありのままを報告した。
案の定、政府は速やかに結果を出すようにと催促した。つまり、
ナノデバイスとやらを早速誰かにインストールし、その誰かに、
異星人の機械にアクセスさせるように、と要求してきたの。
 先生は悩んだ。一番の懸念事項は、解読したマニュアルの
どこにも、デバイスのアンインストールの方法が書かれていない
ことだった。もちろん、アクセス先のデータベースにその情報が
含まれているかもしれない。でも、そうだとは限らない。一度
それを肉体にインストールしてしまえば、その結果どんな変化が
起きようとも、一生それを身にまとって生きていかなくては
ならない、という可能性も大きかった。

658:Femalien妄想(6/25)
12/03/23 03:26:31.07 lHJJdyjr0
 先生は結局、ナノデバイスのインストール以外に、わたしたちが
先に進む道はない、と判断した。わたしは先生に、インストール
するならわたしの肉体に、と申し出た。だけど断られたわ。
言語学も理論物理学も、わたしには先生ほどの知識はないから、
といって。政府の要求はもちろんあったのでしょうけど、先生
自身が異星人のテクノロジーを解明したい、という強い意欲に
燃えていたのね。
 ただ、場合によってはその結果、先生は死んでしまうかも
しれないし、この研究所から一生出られない身になるかも
しれない。そうなれば、先生はあなたを外の世界に独りで
放り出すことになってしまう。先生はそれだけを気にしていた」
 アンナさんはそこで話を切った。わたしは「真相」が
かいま見えたような気がして、アンナさんに問いかけた。
「こういうこと? 母は死んだのではなく、この施設から出られ
ない体になった。当初それは母の死としてわたしに告げられた。
しかし、多分母の意向で、わたしには真相を知らせようという
ことになった―どうかしら?」
 わたしとしては、九割方正しい推測のつもりだった。だが、
アンナさんは悲しげな顔で首を振って言った。
「残念だけど、あなたに告げるべき真相はそんなにわかりやすいもの
ではないし、あなたが思っているほど楽観的なものでもないのよ。
 ……いいわ。いつまでも避け続けるわけにはいかない。これから
あなたに、ありのままの現実を見せることにする。
 言っておくけど、これはあなたにとても大きなショックを与える
はず。それはひょっとしたら、あなたのお母様の死よりも残酷な
事実かもしれない」

659:Femalien妄想(7/25)
12/03/23 03:26:50.62 lHJJdyjr0
 悲しげな顔でアンナさんは立ち上がり、わたしを招きながら、
UFOの方へ向かった。UFOの入り口らしき場所には
コンクリート製の小屋が設置され、UFOの入り口を保護して
いるようだった。
 小屋の鉄扉に手をかけたアンナさんは、わたしの覚悟を確かめる
ようにわたしの方を一瞥してから、鉄扉を開け中に入った。
 小屋の奥には大きなガラスの窓が据えられ、その奥にUFOの
内部らしきものが見えた。一面真っ白な壁の部屋に、やはり真っ白な
テーブルや椅子のようなものが配されている。部屋の奥に真っ赤な
ブースのようなものがあり、その他機械の操作パネルのような
ものがあちこちにある。そして、部屋の中央のベッドに、青い
生物が横たわっている。
 生物の体型は人間の女性に似ている。豊かな胸とくびれた腰、
乳房の中央には乳首もついている。だがその顔、首、背中、手足は、
人類よりも両生類か軟体動物を思わせる、ところどころに
黒い斑点が浮かぶ青い皮膚で覆われていた。青い色は腹部や
太ももの内側にくると薄まり、人間の皮膚に似た色になるが、
その部分も人間の皮膚というよりはナメクジか何かの皮膚に似て
いた。腹部の中心線にそって点々と浮かぶ赤黒い斑点が、
不気味さをさらに際だたせていた。
 体毛は一切なく、むき出しの股間からはピンク色の性器が顔を
覗かせている。頭部は前後に長い楕円形のヘルメットをかぶった
ような形で、但しそれがヘルメットではなく頭部そのものである
ことは、その横に人間の耳に似た器官がついていることから明らか
だった。頭の上部から後ろ側にかけて赤いえら穴のような穴が
二列並んでおり、首の後ろ側から額の下のあたりにかけての組織が
細長く盛り上がり、ミミズが貼りついたような外見になっていた。

660:Femalien妄想(8/25)
12/03/23 03:27:18.07 lHJJdyjr0
 外形ばかりでなく、その行動も異様だった。
 生物の体には四匹の長細い生き物が絡みついていて、生物は
その内の二匹を手に握っている。
 長細い生き物は、太さ五センチ、長さは四十センチほどで、
肌色のヘビ……あるいは、どうしても連想を禁じ得ないが、
巨大な、包皮に覆われた男性器に似た外観をしている。
 四匹の内、一匹は青い生物の一方の乳首をくわえ込み、小刻みに
揺れている。もう一匹は太ももに巻き付き、先端を脇腹のあたりに
のたくらせている。次の一匹は青黒い生物の左手に握られており、
青い生物はそれを自分の顔の前に運び、固くとがらせた舌で、
その先端を無心になめ続けている。そして最後の一匹を、
青い生物は自分の股間の中央部に押し当て、淫猥としか言えない
仕方でそれをぐるぐると回していた。そして、ゆっくりとその先端
を中央の穴に押し入れ始めた。
 そして、そんなことをしながらも、その目はまるで齧歯類の
ようにきょとんと見開かれているだけで、視線の先は宙空を漂い、
意志とか知性といったものをまるで感じさせなかった。
「……分かる? あなたのお母様よ」
 アンナさんがおかしなことを言い出した。醜怪で淫猥な、
宇宙生物に違いないシロモノを指さして、母だというのだ。
宇宙人の死体以外に、生きた宇宙人がもう一匹いたという大事な
情報を、アンナさんはきっと伝え忘れたのだ。

661:Femalien妄想(9/25)
12/03/23 03:27:43.33 lHJJdyjr0
「認めたくないかもしれないけど、あれが今の先生の姿。ドライバ
のインストール後ずうっとあんな様子で、言葉一つ発さなくなって
しまったの」
 アンナさんがさらに訳の分からないことを言う。わたしは率直な
感想を言った。
「たしかに、あの怪生物の顔は母に似ていなくもありません。
……いや、よく似ている。そっくりといってもいい。でも、
ただちょっと似ているだけで同一人物……いえ、『同一怪物』だ
なんて言い出したら、動物分類学も、ID制度も崩壊します。
……あの、だから、怪生物はもういいから、ママに会わせて!」
 最後の方はほとんど悲鳴に近い声になりながら、わたしは
一気にまくし立てた。
 悲しそうな顔でわたしを見ていたアンナさんは答えた。
「残念だけど、わたしたちはちゃんとインストールの過程も
逐一観察している。映像の記録も残っているわ……」
「……み、見せて下さい! 絶対に何かの勘違いだって、
わたしが証明してみせます」
「……いえ、映像を見るのはやめておきましょう。想像以上に
ショックが強すぎたようね。今は……」
「見せて下さい! 今すぐ見せて! 見せてよ!」
 ヒステリックにわめき立てるわたしを見て、アンナさんは
辛そうな様子で席を立ち、映像端末の準備を始めた。間もなく、
壁に設置された大きなディスプレイに、一ヶ月前の日付の入った、
UFO内部の画像が映し出された。


662:Femalien妄想(10/25)
12/03/23 03:28:08.54 lHJJdyjr0
 母に間違いない人物が、下着一つつけない全裸の姿で、部屋の
奥の赤いブースのところに立っている。両腕の先はブースの両側に
開けられた穴に差し込まれており、何となくはりつけにされて
いるようだ。
 だが母は、そんなみじめな格好であることを全く感じさせない、
母にしかできない毅然とした表情で、一度目をつぶり、それから
もう一度開いて、何か言葉を発した。同時に、筋肉の動きから
して、指先で何かを操作したらしかった。
 次の瞬間、母の足下の網のような部分から、白い蒸気のような
ものが猛烈な勢いで吹き出し、母に浴びせられ始めた。
 蒸気のような何かの効果は、恐ろしいほど迅速だった。まるで
ペンキを吹き付けているように、母の体表面は青く染まり始め、
腹部には赤い斑点が浮かび始めた。皮膚の変質と共に恥毛や頭髪が
ぱらぱらと抜け落ちて風圧で四散し、同時に頭部の変形も始まった。
 茫然と画面を凝視するわたしに、アンナさんが言った。
「動画を早回ししているわけではないし、塗料みたいなものを
吹き付けているわけでもない。先生の肉体が細胞レベルで変化
しているの。
 先生の予測では、あの蒸気みたいなものはそれ自身が実体なの
ではなく、『ドライバのインストール』の作業の副産物みたいな
ものらしい。先生の表現では、あの機械はその上に立った生物に
『情報を吹き付けて固定させる』のだそうよ。遠隔操作による、
ナノレベルの肉体改造、ということらしい。但し、先生も、
わたしたちも、それがここまで大がかりな、徹底した改造だと
いうことまでは予測できなかった……」

663:Femalien妄想(11/25)
12/03/23 03:28:28.67 lHJJdyjr0
 肉体の大きな変化と共に、母の内面にも急激な変化が起きている
のがわかった。徐々に青みを増していく顔からは、当初の毅然と
した力強い表情が消え失せ、怯えと戸惑いの表情を一瞬だけ
かすかに浮かべた後、あの内面のない空虚な怪生物の表情に移行
していった。やがて母は両足を大きく開いた。それはまるで、
自分の性器をあの蒸気みたいなものにさらし、その部分をもっと
もっと徹底的に改造させようとしているみたいだった。
 盛り上がった頭部にはえらのような穴やミミズのような隆起が
生じ、やがてその形状はわたしの目の前にいる「怪生物」と
寸分違わぬものに変わった。頭部だけではない。全身の皮膚も、
その空虚な表情も、「怪生物」とまったく同じだった。母が、
自らの意志で「ドライバのインストール」を受け、この怪生物に
変貌してしまったというのは、今や否定することのできない事実だった。 
 怪生物となってしまった母は、壁に設置されたパネルを操作した。
壁がせり上がり、その中の棚に、長さ三十センチほどの、楕円形の、
肉質の壺のようなものがずらりと並んでいた。母はその一つを
取り出すとその頂部に、数センチに伸びていた真っ青な爪を突き
立てた。破けた穴から、細長いヘビの抜け殻のようなものが外に
飛び出し、それは外気に触れてその太さをむくむくと増大させ、
あの細長い生物に姿を変えた。生物はその後も数匹容器から
這い出し、母の肉体にまとわりついた。母はその一匹を手に取り、
今現在やっているようにその先端をれろれろと舐め始めた。

664:Femalien妄想(12/25)
12/03/23 03:28:51.55 lHJJdyjr0
「先生はこの時から今に至るまで、ずっとこういう様子。傍目に
は……はっきり言うと、まるで淫らな自慰行為にふけっている
ように見える。ところが、そうではないらしいことが間接的に
確認されている。つまり、あの細長い生物のようなものは、
先生が予測した『インターフェース』であろうと推測されている。
そして先生の脳波は内部で活発な情報処理が行われていることを
示している。つまり、先生にインストールされたドライバは、
正常に作動し、あの端末を介して何らかの情報処理を行っている
らしいの。ということは、自らにドライバを組み込んでシステムに
アクセスするという先生の計画は、こんな予想外の形でだけれど、
どうやら成功したらしいと見られるのよ。
 但し、それ以上に詳しいことは何も分からない。というのも、
先生がああなってしまってからは、外部の人間がUFOの中に
入ることができなくなってしまったの。目に見えないバリアーの
ようなものが張られて、ガラスやドアを壊すことすらできなく
なって
しまった。だから、間接的な観測しかわたしたちにはできないの」
 言いにくいことまであえて口にしながら、アンナさんはありの
ままの経過を語ってくれた。そしてその冷静な報告は、最後まで
聞いてしまえば、わたしの激しい動揺を和らげた。
 わたしは目をディスプレイからもう一度UFO内部の母に向け
直し、冷厳な現実を直視した。そして、我知らずこみ上げてくる
涙をこらえながら、アンナさんに言った。

665:Femalien妄想(13/25)
12/03/23 03:29:14.74 lHJJdyjr0
「アンナさん。ならば、母は、ああいう姿になりながらも、異星人
のテクノロジーを解明するという目的を、ちゃんと果たしている
んですね? わが身を犠牲にして、自分の使命をまっとうしつつ
あるんですね?」
 アンナさんも涙をこらえていたのだろう。わたしのその言葉を
聞くや、どっと涙を流し、わたしの肩を抱きしめながら、言った。
「そう! そうなのよ! 先生は……あなたのお母様は、とても
立派な科学者だということ。あなたはその娘として誇りを持って
いいのよ!」

 わたしとアンナさんはしばらくの間、はらはらと涙を流しながら
抱き合っていた。だがやがてわたしは、重要な点についてまだ
説明を受けていないことに気がつき、アンナさんに尋ねた。
「アンナさん。まだ聞いていないことがあったわ。なぜ、今日に
なってわたしに母の生存が知らされたの? そして、母との面会が
許されたの? ひょっとして、母が何かを言ったの?」
 アンナさんははっとしたような顔で、目を丸くしながら言った。
「そうだったわね。大事なことをすっかり言い忘れていた。
それはね……」
 言い始めてすぐ、アンナさんは言葉を中断してしまった。
そして、首を傾げながら言った。

666:Femalien妄想(14/25)
12/03/23 03:31:40.24 lHJJdyjr0
「……昨日。そう。昨日、たしか先生は、あなたをここに連れて
きて欲しい、ということをわたしに告げたの。そうして今朝、
わたしはあなたを迎えるために自動車に乗り、ここを出発した。
……だけどわたし、どうやって先生の言葉を聞いたのかしら? 
先生はどうやってメッセージを伝えたんだったかしら? ……急に
わからなくなってきた。……わたし、昨日から今朝にかけて、
記憶がはっきりしない。気がついたら自動車に乗ってあなたを
迎えに行っていた気がする。……昨夜、何か、とても大事なことが
あったはずなのに、それを思い出せない!」
 頭を抱えて蒼白になったアンナさんの背後で、小屋の扉が開き、
軍服を着た屈強な男が数人、猛烈な勢いで部屋に進入してきた。
男たちはわたしとアンナさんをとり囲み、わたしたちを
羽交い締めにした。
 男たちの様子に何か違和感を感じたわたしは、すぐに何が
おかしいのかを悟った。よく見ると、下半身が丸裸で、そして
性器のあるべき場所にあの「インターフェース」がついていたのだ。
インターフェースの後ろ側の部分が男性の本来の性器をくわえ込んで
癒合しているのだ。見回せば、他の男たちの股間も同じ状態だった。
 やがて、わたしの前に立った男の一人が、どこか懐かしさを
感じる笑顔でわたしを見つめた。そして口を開き、やはり懐かしい
口調でわたしに話しかけた。
「一ヶ月ぶりね。元気そうで何よりだわ」
 野太い男性の声で、顔立ちも見知らぬ他人の男性だが、それにも
かかわらず、口調も、表情も、紛れもなく母のものだった。

667:Femalien妄想(15/25)
12/03/23 03:31:58.16 lHJJdyjr0
 男は母の口調のまま続けた。
「一ヶ月かけて、ようやくシステム全体と一体化できたわ。
こうなってしまえば、外部端末の拡張もいくらでもできる。そちらの
アンナさんのおかげで、この研究所の男たち全員、もうわたしの
身体の一部分になっている」
 異常な展開に唖然としていたアンナさんは、話に自分の名が
出てきたのを聞き、「真の語り手」であるはずの、ガラスの向こうの
母に向かって言った。
「先生! 一体何が? そして、わたしは何を? ……わたしに、
何を?」
 アンナさんの視線の先にいる母は、相変わらずインターフェイスを
くわえ、同時に性器の奥深くに挿入した別のインターフェイスを
くねくねと動かしながら、空虚な目で宙空を見つめている。
 アンナさんがそんな母の姿を見つめ、さらに何か言おうとしたとき、
今度はディスプレイ横のスピーカーから母の声が響いた。
「あはは。今ではこの研究所全体が『わたし』なんだから、
わざわざわたしの中枢に向かって話さなくともいいのよ。で、
わたしがあなたに何をしたのか、という質問だったわね。今から
記録映像を流すから、自分で思い出すといいわ。娘にも見える
ように、兵士をどかすわね」
 その言葉と共に、アンナさんを拘束していた兵士がアンナさんを
ひきずって場所を移動した。おかげで兵士によってふさがれて
いたディスプレイがわたしにも見えるようになった。


668:Femalien妄想(16/25)
12/03/23 03:32:21.17 lHJJdyjr0
 ディスプレイには、UFO内部に入ったアンナさんと母が映って
いた。カメラとマイクは室内にあるらしく、二人の会話も聞こえた。
「先生! ようやく言葉を取り戻したんですね!」
 興奮気味にそう話しかけるアンナさんに、母は例の無表情な顔
のまま近づいた。同時に、床に散らばっていた数本の
インターフェースが突然跳ね上がってアンナさんにとりつき、
その手足を拘束した。
「せ、先生! 何を?」
 恐慌に陥ったアンナさんの前に立った母は、アンナさんの
白衣のボタンを外し始めた。ボタンがすべて外されると、
インターフェースたちはアンナさんを拘束したまま、巧みに
白衣を脱がせた。それが済むと今度はアンナさんの洋服、
次いで下着を、順々にはぎ取っていった。
 母は人間離れした力でアンナさんを肩に担ぎ、部屋の奥の赤い
ブースへ運んだ。すでに母の狙いを悟ったアンナさんは、拘束された
手足を懸命に動かそうとしながら、絞り出すように母に訴えた。
「いやです! 先生! やめて下さい! ……た、助けて! 
誰か! 助けて!」
 部屋の音は外部に漏れない。母も、何も聞こえないかのように
全裸のアンナさんをブースに運び、インターフェースたちと協力
してその手を壁の穴に差し入れた。それからこう言った。
「あなたには、わたしのような『マスター』ではなく『アクセス
ポイント』になってもらう。頭部の器官が形成されないから、
ちゃんと服を着てお化粧さえすれば、外を出歩くこともできるわ」

669:Femalien妄想(17/25)
12/03/23 03:32:45.05 lHJJdyjr0
 言い終えると母はアンナさんから離れた。とたんに蒸気状の
気流が吹きだし、アンナさんの改造を開始した。その皮膚は見る間に
青い粘膜状に変質していった。青い部分の面積は母よりも広く、
また腹部の中心線を走る赤黒い斑点ははっきりした太い線と
なり、肌色の部分をほとんど残さなかった。
 強い恐怖をたたえていたアンナさんの目は急激にとろんと
し始め、恍惚状態へと移行した。それに呼応するように、アンナ
さんもまた両足を大きく広げ、胎内の奥深くへ気流を呼び入れ
ようとし始めた。恥毛はやはりぱらぱらと舞い散ったが、毛髪は
そのまま残された。但し、その色は紫色に変色していた。
 気流が停止したとき、そこにはあの理知的なアンナさんの姿は
なかった。そこにいたのは粘膜状の青い皮膚をもち、うつろな
目のまま立ちつくす異生物だった。
 アンナさんは無言のまま部屋のパネルの一部を操作した。壁の
一部が開き、戸棚のようなものが現れると、アンナさんは中に
あった塗料のようなもので化粧に似た作業を始めた。やがて顔と
手を改造前そっくりの色に染めたアンナさんは、床に散乱した衣類を
身につけた。それから、別のパネルを操作して、あの大量の
インターフェースが収納されている棚を開いた。そして母と二人で
壺のような容器を次々に取り出し、その開口部を開くと、内部の
インターフェースを解き放った。やがて部屋の床がうねうねと
動くインターフェースでいっぱいになると、アンナさんは部屋の
扉を開き、インターフェースたちを伴って部屋を後にした。


670:Femalien妄想(18/25)
12/03/23 03:33:07.81 lHJJdyjr0
 記録映像はそこで終わっていた。スピーカーから母の声が
アンナさんに話しかけた。
「こうしてわたしたちは、あなたの肉体を媒介に、昨夜一晩で
研究所内のすべての男性、つまりはあなたとわたし以外のすべての
地球人にインターフェースを融合させ、この研究所を掌握した。
こういうことよ」
 慄然となったアンナさんは、悲鳴をあげるように言った。
「う、嘘よ! 全然記憶がない! わたし、ドライバの
インストールなんて受けていません!」
 アンナさんの前に立っていた男がアンナさんに歩み寄って言った。
「じゃあ、自分で確認なさい。自分自身の体を」
 そう言うと兵士はまず、アンナさんの姿をはっきりわたしに
見せようとするように、わたしの側に向けた。それから兵士は
ブラウスのボタンに手をかけた。アンナさんは必死で抵抗したが、
ボタンは容赦なく外され、やがてブラウスがはぎ取られた。
「ああっ!」
 アンナさんは絶望のうめきを漏らした。はぎ取られた服の下に
あったのは、手先の皮膚以外、すべてあの映像通りの青い皮膚
だったのである。
 男はなおもアンナさんの衣類を脱がせながら言った。
「『アンナさん』には娘のエスコート役と教育係を勤めてもらう
必要があった。で、手っ取り早いのは、端末である肉体に、
改造前の人格をエミュレートさせることだった、というわけよ。
でも、それもそろそろ終わり。不用になったプログラムを
デリートするわ」

671:Femalien妄想(19/25)
12/03/23 03:33:33.21 lHJJdyjr0
 それを聞き、その意味を知ったアンナさんは震えながら、
かん高い声で叫んだ。
「いやだ! やめて! エミュレータでもいい! この人格を、
『わたし』を、デリートなんてしないで! お願い! 
おねが……」
 ぶつっと電源を切ったように、アンナさんからすべての表情が
消え、あのうつろな人形めいた顔つきに変わった。人格、あるいは
疑似人格が消去されてしまったのだ。
 だが、しばらくそのまま微動だにしなかったアンナさんの顔に、
再び表情が戻った。
 アンナさんはわたしを見ながら言った。
「さて。色々と芝居がかった演出をしてしまったけど、それも
これも、全部あなたに、なるべく要領よく、そしてバランスよく
情報を伝達するためだったの。『アンナ』の疑似人格は、ちょっと
強引なところもあったけど、見事にその任務をこなしてくれた。
で、そろそろ準備が整ったから、本題に入るわ」
 今度はアンナさんの肉体を通じて母が語っているのだった。
……いや、これが「母」なのかどうかも、わたしには分からなく
なっていた。
 その「母」が続けた。
「わたしが身につけた言語学と物理学の知識は、こうやって
システムの基盤を構築するのにはうってつけだった。だけど、
これからさらなる活動を展開するには、もっとまっさらな脳、
しかも、わたしがその発達過程を熟知している脳を備えた個体に
ドライバをインストールした方がいいと判断した。だからわたしは、
あなたを呼び寄せた。あなたを新しい『マスター』にするために。
以後、わたしはあなたのバックアップになることにするわ」

672:Femalien妄想(20/25)
12/03/23 03:34:02.18 lHJJdyjr0
 「母」の説明が終わると、男たちとアンナさんはわたしの服を
脱がせ始めた。抵抗など無駄だと分かりつつも、わたしは必死で
あらがった。
 やがて生まれたままの姿にされてしまったわたしを、男たちは
わたしをUFO室内へと連行し、例のブースの中へと運び入れ、
そしてわたしの腕を掴むと、手の先を壁の穴に差し入れた。
穴の内部で、ぬらぬらした何かが手を取り囲んだ。そして
いくら必死に抜こうとしても、腕を抜くことはできなくなった。
 男たちが部屋を出て行き、運命の時が刻々と迫る中、わたしは、
部屋の中央でインターフェースたちと戯れているようにしか
見えない、母だったはずの生物に話しかけた。
「ねえ、ママ。『教育』はまだ全部終わっていないはずよ。ママが
わたしに何をさせようとしているのか。改造後、わたしが何を
したらいいのか。まだわたしは聞いていない」
 青い生物は、依然として空虚な目で男性器様の物体をもてあそび
ながら、しかし声だけははっきりと返事をした。
「大丈夫。言われなくともその情報の伝達は行うつもりだったわ。
 この研究所はすでに、核攻撃にももちこたえられるバリアで
保護されている。今後、円盤のフリーエネルギーを使って円盤を
複製してあちこちに飛ばし、似たような隔離地域を地球中に
作り出す。そして、その中の人類をすべて端末に改造する。
そうして隔離地域の数と広さを増していき、やがては地球人類の
すべてを端末化する。
 多分他に、端末たちのデザインもっと目立たないものに変えた
上で、隔離地域の外にも端末たちを紛れ込ませ、社会全体に
浸透させていく作業も必要でしょうね」

673:Femalien妄想(21/25)
12/03/23 03:34:28.57 lHJJdyjr0
 わたしは問い返した。
「そうやって人類を支配して、その先には何があるの?」
 「母」は答えた。
「円盤を製造できる限り多数製造する。地球の資源が尽きるまでね。
そうしてその円盤にインストーラーを搭載して、宇宙全体に
ばらまく。それがわたしたちの目的よ」
 わたしは愕然として問いかけた。
「それだけ? そのためだけに、地球人類全員をあなたの……そして
わたしの手足に改造するというの? 地球資源を枯渇させてまで
円盤を製造して、それをただばらまくだけが目的?」
 「母」の目的は明らかに地球の侵略だ。フリーエネルギーを
餌に地球人にドライバをインストールし、地球侵略の道具へと
改造する。そんな策略をめぐらせていたのだ。
 だが、「侵略」はしばしば特殊な形態の文化交流でありうる。
わたしは、地球侵略の結果、宇宙人の高次の文明が地球にもたら
されるならば、それは決して否定的なことに尽きるわけではない
のではないか、といった柔軟な考え方も受けいれる準備があった。
 だが、「母」の話はそんなわたしの予想をはるかに超える、
想像を絶したものだった。地球を侵略して、他の星を侵略するため
だけの円盤を製造する。その円盤もまた他の星を侵略し、新たな
円盤を宇宙にばらまく―いったい、そんなことに何の意味があるのか?
「わからない。わたしには分からないわ! なぜ、何のために……」

674:Femalien妄想(22/25)
12/03/23 03:35:01.18 lHJJdyjr0
 「母」は諭すような口調で言った。
「花がなぜ咲いて種を残すのか。蝶々がなぜ交尾して卵を産むのか。
そこにあなたが想像するような『なぜ』も『何のために』もない。
そうやって生まれた種もまた新たな種を残し、卵から生まれた
蝶々も新しい卵を産む。その無限の連鎖があるだけ。地球人類は
これから、円盤を製造し、それを宇宙にばらまくような生命形態
へと進化する。それだけのこと。あなたももうじき、それを当然の
こととして認め、何の疑問も抱かないようになるわ」
 その言葉と共に、足下から放射された気流がわたしの全身に
吹き付けられた。もう心には嫌悪と抵抗感しか残らず、わたしは
大声で叫んだ。
「ああっ! いやだぁ! いや! ママ! やめて! お願い!」
 「母」はもう何も言わず、わたしの声など届かないかのように
無心にインターフェースをまさぐり続けるのみだった。
 白い気流はわたしの足や腕の皮膚を見る見るうちに、黒い斑点に
覆われた青い粘膜へと変質させた。わたしのお腹には赤と黒の
斑点が浮かび、最終的にはお腹の中心線に沿って、極東に棲息する
アカハライモリのような模様が形成された。爪も真っ青になり、
かぎ爪のように鋭く伸びた。恥毛と頭髪がばらばらと抜け、
風圧で周囲に散らばった。
 皮膚の変質はわたしに性的快感を強要した。猛烈な刺激がわたし
の性器を濡らし、わたしは堪えられずに両足を開いた。
ナノ改造操作が開かれた陰部を直撃し、さらに空気のかたまりが
膣口をこじ開け、子宮の内部へ押し入っていった。
「んんんんふ。くうっ! はああああぁぁぁぁぁん!」

675:Femalien妄想(23/25)
12/03/23 03:35:23.21 lHJJdyjr0
 母やアンナさんにとってどうだったのかはわからないが、
この装置はわたしに、わたしがほとんど体験したことのない
深いオーガズムを与え、「快楽に溺れる」というのがどういう経験
なのかを、わたしは克明に知らされた。
 頭髪が抜け落ちると共に、あのヘルメット状の器官が形成され
始めたのを感じた。その影響は何よりもわたしの意識状態を
直撃した。最初に、自分の意識がとめどもなく拡張していく
感覚がわたしを襲った。「わたし」はこの肉体からこの円盤全体へ、
やがてこの研究所全体へと拡大した。
 続いて、今やわたし自身の内部に存在する様々な個体の情報が
意識に流れ込んだ。最初は母、続いてアンナさん。それから
その他の男たち。それらの人生の履歴すべてが、今やわたし自身が
随時アクセスできる「わたし」の一部だった。
 やがて意識の拡張は、まるで地面に深く深く穿った杭がマグマの
層に行き当たるように、この円盤が侵略の連鎖を続けてきた、
過去の星々の記憶の層に達した。猛烈な勢いで何十億年もの星々の
記憶がわたしの脳に流れ込み、わたしの脳の中心に陣取った。

 それが改造の終了だった。
 わたしは今や母と同じに、円盤の製造とその拡散が自分の唯一の、
そして至上の目的であることをとても自然に受けいれることが
できた。そして今、この場でわたしがすべきことを悟った。
 「わたし」の全体はいまやこの研究所全体であり、それはここに
属するすべての知性体の脳を共有しながら地球侵略の計画を練り、
それを実行に移している。一方、今この部屋にいるわたしは、
それらを統括する中心点である。それはもう、真の「わたし」の
全体の中のごく微小な部分、「わたし」全体の膨大な情報を集約し
また分散させるための交換器のようなものでしかない。
 そして、そんなわたしがこの部屋ですべきことはただ一つだ。

676:Femalien妄想(24/25)
12/03/23 03:35:46.79 lHJJdyjr0
 わたしは期待に胸を膨らませ、母の足に絡みついている
インターフェースをはずし、その先端に唇を当てた。期待どおり、
強烈なエクスタシーがわたしを貫いた。
 続いてわたしは壁のパネルを操作し、新たなインターフェースの
ケースを取り出すと、数本のインターフェースを解放した。
そしてその内の一本をはやる気持ちで膣に押し当て、ひと思いに
挿入した。びくんびくんという痙攣と共に、至上の興奮が脳を
つき受けた。
 そのとき、わたしは思い出した。目の前の母の肉体は
バックアップのために残されているのだ。
 わたしは自分の膣に挿入されているインターフェースの一方の
端と、母の膣に挿入されているそれの末端とを接合させてみた。
二つの先端の組織は癒合し、一本のインターフェースに変じた。
 わたしは母の肉体の上にのしかかり、ゆっくりと腰を動かしてみた。
 わたし自身の性的快感と共に、母の脳に生じた性的快感がわたしの
脳に流れ込み、また同時に母の脳にも同じ情報が流れ込み、
二つの快感は相互に共鳴し増幅されて二つの脳を刺激した。
 わたしは母の肉体を自分の肉体と同じように操作できた。
だからわたしは横たわり、今度は母の肉体の腰を動かしてみた。
どすんどすんと太い棒が子宮の奥に突き当たり、快感がほとばしった。
「はあああああん。ママぁ! ママぁ! 会いたかったよう」
 幼児に戻ったように、わたしはそう叫んだ。そして、侵略が
すすめば、こうやって快楽を分有する個体も数が増える、
ということに思い至った。

677:Femalien妄想(25/25)
12/03/23 03:36:06.56 lHJJdyjr0
 まずは、アンナさんの任務が一段落したらこの部屋に呼んで仲間に
加えよう。手の空いている男たちも呼び寄せよう。侵略が進んだら、
もっともっと大勢の肉体でそういうことをしよう。
 ―そんな狂おしいほど魅力的なビジョンを心に描いたわたしは、
拡張した「わたし」が地球制圧をするそう遠くない未来を、
心から待ち望むのだった。(了)

678:maledict ◆k/fFCPdV8.
12/03/23 03:37:53.37 lHJJdyjr0
以上、お粗末でした。

なお、「女性言語学者が政府の依頼で宇宙人の言語を解読する、
彼女には一人娘がいて母一人子一人で暮らしている」、
という設定は、テッド・チャンの傑作「あなたの人生の物語」
からひっぱってきたものです。但し、娘の産まれるタイミングが
違っていたり、肝心の宇宙人の設定が全然違ったりというあたり、
オマージュとかリスペクトとか言ったらファンの人(自分含む)に怒られます。
ごめんなさい。

また、アンナさんの改造前後のくだりは、BeeF様の名作「出口、ナシ」の
ほぼパクリです。BeeF様、BeeF様ファンの方(自分含む)、ごめんなさい。

それではまた

679:maledict ◆k/fFCPdV8.
12/03/24 10:27:26.55 2J049izb0
>>653-677ですが、ヒロインの年齢設定を19としたのを自分で忘れて、
もう少し幼い(16くらい?)イメージで書いてしまったような気がします。

あと、>>630でも書きましたがトリップ変えました。

680:名無しより愛をこめて
12/03/24 20:18:08.19 WvhTNdnl0
>>678
649です。maledictさんGJです
こんなに早く書いてもらえるとは思ってもいませんでした。ありがとうございます
短編なのにずいぶん設定の凝ったSSだったので驚きました
自分のイメージとはちょっと違っていたけど、描写がエロくてよかったです
おにゃ改スレに残った最後にして最強の職人さんだと思います。次も期待しています

681:maledict ◆k/fFCPdV8.
12/03/25 17:57:37.50 /17rCz0H0
>>680
コメントともったいないお褒めのことば、恐縮です。

当初、ストレートな展開として「宇宙人に拉致改造を受け、性的嗜好を
改変された上で生殖・妊娠」というあたりをまずは目指したのですが、
(同ネタのエグい話として、アンヌ改造様のゴーロン星人および
ブラコ星人の話などがあったのを執筆後に思い出しました)
色々と設定を転がしている内にこの形に落ち着きました。
ご期待に沿いきれなかった点、お詫び致します。
それでも描写がエロいとおっしゃって下さったのは、
気をつかった部分なので、大変嬉しく思います。

それでは、また妄想が形になりましたら投下したいと思います。

682:名無しより愛をこめて
12/03/28 19:28:53.66 toezqCHo0
明日のBSで「かげろう忍法帖」で拉致して、
入れ墨を施して洗脳。意のままに操るってのはここ向き。

683:maledict ◆k/fFCPdV8.
12/04/05 20:45:24.13 xJY5KfyU0
>>650で言っていた「奴隷生物」シリーズの新作を、
エロパロの方のおにゃ改スレに投下しました。
スレリンク(eroparo板:89番)-116
原稿用紙100枚超の、しかも地味な話です。

保守ついでに、こちらでも宣伝しておきます。

なお、実を言うと「奴隷生物」という呼称は宇宙人や改造人間の無機質ぶり、
非人間ぶりをうまく捉えられていない気がして、できればもうちょっと違う名に
変えたいと思っているのですが、今回はこのままでいくことにしました。

684:名無しより愛をこめて
12/04/06 00:46:27.84 TjWV+Ta50
七星闘神ガイファードでスイミングスクールの先生と子供たちがクラウンに拉致される話があったけど、あの女先生を改造してほしかったな。
競泳水着姿の女先生が手術台に固定されて改造される。
同じく競泳水着姿の子供たちもショッカーの女戦闘員のようなコスチュームの戦闘員に改造されるってな妄想をしていた。
運転手のおじさんはあぼーんで。

685:名無しより愛をこめて
12/04/06 02:01:34.65 htSyscwi0
>>684
ガイファードにはたしか女子レスラーを改造したクモ怪人等が出てきたと思いますが、
改造前の女性や女性改造シーンが出てきた回もあったりしましたか?

686:名無しより愛をこめて
12/04/06 02:40:38.49 TjWV+Ta50
>>685さん
怪人が女子レスラーを改造したというのは紫苑のせりふからわかったことで、改造前の女性や女性改造シーンはなかったです。
つうかガイファードで女性改造シーンは自分が知る限りなかったと思います。
それだからこそメタル紫苑の改造手術シーンはぜひ見たかったですね。

687:名無しより愛をこめて
12/04/06 10:07:22.28 0Ohrx9nR0
紫苑はドクターマシリトみたいに自分改造じゃなくて、強制改造なんだよなー

688:名無しより愛をこめて
12/04/09 08:40:56.30 UgIlyEAL0
>>644
他の改造や洗脳がある東映アニメと言えば
「大空魔竜ガイキング」と「グレートマジンガー」だね

ガイキングの悪の組織「暗黒ホラー軍団」はゼーラ星人という異星人で構成され、
幹部たちはその星人を鳥人戦闘員やアンコウ顔の怪人に改造します。
その改造方法が素体?を椅子に座らせ手足を拘束具で固定したまま
円柱の透明カプセルに入れ電流?を浴びせ改造完了なわけです。
ごくたまに、改造を受けたかな?と思われる人間も登場します(男ですがorz)

「グレートマンジガー」には戦闘獣と呼ばれる悪のロボットたちがいるのですが
それらは人間をロボに移植してパイロットにするという、まさに”改造人間”
人間だった頃の顔が戦闘獣のボディに見えるので、ちと怖いですw

689:名無しより愛をこめて
12/04/09 12:00:04.38 /WlTW8VE0
東映アニメ 改造ネタの系譜(1960・70年代編)
・宇宙パトロールホッパ(1965):主人公のジュンが第1話でサイボーグ手術を受ける
・サイボーグ009(1968):言わずもがな。劇場版(1966)では003フランソワーズが洗脳再改造されるシーンあり
・マジンガーZ(1972):鉄仮面軍団や鉄十字軍団員は全員Dr.ヘルに拉致改造されたサイボーグ。これは原作でも同じ
  67話に登場した美少女エリカ(正体は機械獣エスピオナージR1)もあしゅら男爵によると改造人間だとのこと
  また61話に登場したローレライ(ラインX1の心臓部)もTV版ではハインリッヒ博士の娘が改造されたサイボーグ
・バビル2世(1973):ヨミの配下に拉致改造された改造人間が多数。第5話には少女が素体となった改造人間も登場
・ミクロイドS(1973):ミクロイドは元はギドロンによって拉致改造された人間。26話におっさんの改造シーンあり
・ミラクル少女リミットちゃん(1973):主人公の西山理美は父の西山博士に造られたサイボーグ。愛犬のグーも
・キューティーハニー(1973):パンサークローのアンドロイドは実は人間(人魚もいるが)を素体に改造したもの
・ゲッターロボ(1974):39話で隼人に恋心を抱く少女さおりが恐竜帝国に拉致られサイボーグスパイに改造される
・グレートマジンガー(1974):ミケーネ帝国の戦闘獣は古代ミケーネ人が自らを改造したもの
・ゲッターロボG(1975):百鬼兵士の中には人間が角を取り付けられ改造された者がいる。15話の胡蝶鬼も元は人間の
  少女だったが改造されたと告白。当時のテレビランド誌には隼人が捕えられ改造されるという絵物語が掲載されたことも
・鋼鉄ジーグ(1975):主人公の司馬宙は父の司馬教授に造られたサイボーグ
・UFOロボグレンダイザー(1975):円盤獣がフリード星人の脳を使ったサイボーグであったことが25話で判明
・大空魔竜ガイキング(1976):暗黒ホラー軍団の暗黒鳥人・暗黒騎士はゼーラ星人が改造されたもの。21話に登場した
  ゼーラ星人の美少女エリカは暗黒騎士団にいた恋人の仇を討つため自ら志願して美貌を捨て暗黒騎士に改造される
・超電磁ロボ コン・バトラーV(1976):キャンベル星人配下のどれい兵はどれい人(地球人の奴隷)の優秀な者を改造
・氷河戦士ガイスラッガー(1977):古代ソロン王国人の主人公たち5人はインベム軍団と戦うため改造されたサイバノイド
・SF西遊記スタージンガー(1978):オーロラ姫はともかく主人公も敵も主要キャラはほぼサイボーグらしい。
  敵方ヒロインのベラミスも、故郷のガリウス星を守るため自ら進んでサイボーグとなったと語っている
・銀河鉄道999(1978):言わずもがな。メーテルを含め全編に渡って機械の身体に改造された女性たちが登場。
  おすすめは昆虫を愛するあまり人類制服を企む昆虫人間に騙されて昆虫の身体に改造された女子高生蛍子(93話)
・キャプテンフューチャー(1978):お目付け役のサイモン博士からしてサイボーグだが、改造ネタも時々登場する
  38話ではヒロインのジョーンが彗星王によってハレー彗星の核に棲む箒星人と同じ身体(電光機械人)に改造される

690:名無しより愛をこめて
12/04/09 12:38:59.00 txjOcqCJ0
>>689のリスト見るとサイボーグネタは永井豪原作の作品に多いな。永井先生はサイボーグが好きなのかな?
アニメといえば>>684に出ていた運転手のおじさんって確かはせさん治さんだったな。俳優さんなのか声優さんなのかちょっとわからないところがあったけど。


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