12/09/05 14:31:58.88
平和な街。人々は大きな争いもなく暮らしていた。一年中、温暖な気候。
なんら不自由のない生活をしていた。
ある日、子供たちは、大人たちが決して立ち入ってはいけないという場所
を探し当てる。その場所に近づくとわずかに体が浮き上がる感覚がある。
そんな中、その禁断の場所に古びた入口があることを発見する。
それを聞いた一部の大人たちがその入り口を調査することになった。しか
し村の長老は決して立ち入ってはならないと諭す。
禁断の地。そして入ってはいけないという入口。
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そこは、まさに世界の中心であった。
コロニーの操舵室。
人類は地球を脱出し巨大なスペースコロニーで新地を求め移動していた
のだ。
この街自体が大きなコロニーなのだ。
この街に空がないこと。禁断の地が操舵室の近くで、重力を得るのに十分
ではないためわずかに体が浮き上がること。
何世代にもわたり、移住を旅を続けてきた人類はいつしかその目的さえ忘
れてしまっていた。
そして、長老の危惧していたこととは・・・。
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ついに、目的の惑星に到達した。使命は果たされたのだ。
人々がコロニーから降りる。
しかし、その目前に広がった広大な大地と、何よりも果てしなく続く、飲み
込まれそうな空に、しばし立ち上がることさえ出来なかった。
こんな話のSFのタイトルがわかる方いらっしゃいませんか。