11/11/19 07:42:51.80 fEfsZGZU
もう一つ言えるコトは、無効論とゆ~のは単純に色分けできるので複雑なシチュエーションが
理解できない短絡的なネトウヨ諸君には受けが言いのだろう。それは彼らが意志決定の要素が複雑に
出来ている政治的な判断を下すリアル・ポリティカルな世界や様々な立場の人間によって動いてきた歴史学分野、
法哲学や現代思想を反映させながら高次の法概念を求める憲法学などを考慮せずに済むからだ。
無効論がマジョリティの支持を得られないのも、そうした複雑な仕組みを取っ払い、短銃化させて
論を構築しているからだ。世の中はそれ程単純にできていない。
例えば終戦後に占領軍が高圧的に有無を言わさず憲法を含む日本の制度を変えたとする考え方は、
非常に分かりやすい。しかし、事実はそれ程単純ではなく前述したよ~に、国内の勢力の中には
敗戦を好機と受け止めて占領軍に働きかけたモノもいれば占領政策に抵抗したモノもいた。
更には戦時中の立場を変えた転向組もいた。こうした様々な勢力が占領軍とやり取りを繰り広げた
ワケだが、国体護持(天皇の存在を維持する)だけを主眼にして、憲法が変わっても仕方がない、
或いはむしろ天皇を守る為なら改正の必要すらあると考えていた人々もいたワケだ。
他方、占領軍とて万能ではなく米本国や極東委員会の存在、連合国の中でも中国やソ連の動向も
無視できなかった。英国や英連邦では天皇を戦犯として裁くべきとゆ~意見も根強く、
こうしたパワーバランスの中で占領政策を遂行する必要があった。マッカーサーは神ではなく、
アイゼンハワーにお伺いを立てるなど本国から帰国要請を無視しつつも気を遣っていた。