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>>209に続く平行世界もの
◎国鉄131系直流近郊形電車
1982年 碓氷峠自走
○最大66.7‰の連続急勾配が在る信越本線の横川・軽井沢区間の碓氷峠越えには、補機としてEF63の二両が
全列車に連結されたが、普通列車運用の115系三両編成をEF63二両が推進・牽引するのは不経済であった。
そこで、信越線の高崎・小諸区間でのローカル列車の合理化を目的に碓氷峠を自走出来る近郊形電車が新造された。
それが131系である。
本系鉄には、最大66.7‰の急勾配区間の碓氷峠での登坂性能のみならず、他の区間にて最高120km/h走行する特急の運行の
邪魔にならない、つまり特急のスジを痛めず、変えずに済む高速性能も要求され、
なおかつ製造費と保守費低減の為に201系で実用化の電機子チョッパや界磁チョッパを採用せず、抵抗制御を採用。
これら従来の方法では相反する要求を満たす為に、つまり登坂性能には103系等の通勤形を超え、南海ズームカーや
神戸電鉄の車両に匹敵する高い歯車比を採用する一方で、115系等の国鉄標準の近郊形電車の高速性能を満たす為に
後述する規格外の大型の大出力主電動機を採用する事になった。
そのモーターは大き過ぎて、カルダン駆動方式では台車に収納出来ないので、吊り掛け駆動方式となった。
車種と標準編成は、軽井沢←クハ130(Tc')クモハ131(Mc)クモハ131(Mc)→横川。
碓氷峠走行中での故障に備え、EF63を二両一組で運用するのを踏襲し、本系列も1M方式電動車Mc二両一組で運用。
Mcに走行用の機器を集約し、パンタグラフは二基搭載し、一基は予備。全車、台車はコイルバネ。
ブレーキ系は、主力の発電ブレーキに加え、抵抗制御ではあるが磁気増幅器搭載で回生ブレーキも併設し、
特に停電時に急勾配で停車状態を維持する為の各種ブレーキへの非常電源となる大容量の蓄電池を搭載。
車体の意匠は115系に準じ、両開き三扉のセミクロスシート、Tc'に便所、冷房搭載。
1982年11月のダイヤ改正で就役開始し、碓氷峠を通過する普通列車の大半が131系に置き換えられた。
205系の登場を機に85年に界磁添加励磁制御に改造され、回生ブレーキの失効速度が下げられた。
87年JR東日本に承継。97年の長野新幹線開業の際、信越線の横川・篠ノ井区間は上下分離方式で引き続きJRが運営。
2003年に新型車に置き換えられ全車廃車。