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★ペット野生化、住宅荒らす 福島・警戒区域
※写真 動物に食料を食い荒らされた住宅の台所。ふんの悪臭が漂う=昨年12月、福島県富岡町(住民提供)
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福島第1原発事故で警戒区域に指定された福島県双葉郡の町村で、
野生化したペットが無人の住宅に入り込んで荒らす被害が相次いでいる。
首都圏などの動物愛護グループがペットフードをまいて動物を集め、室内荒らしを助長させているという。
福島県警は「善意とはいえ、被害を拡大させるだけでなく、違法行為の可能性がある」と自制を促している。
「台所の食品庫の食料が食い散らかされた」「家中ふんだらけだ」
双葉郡8町村を所管する双葉署には昨年4月の警戒区域の指定後、住民から苦情が寄せられている。
避難先から一時帰宅して惨状を目の当たりにし、通報するという。
「侵入者」は家に取り残されて野生化した犬、猫のペットのほか、野放しになった豚などの家畜。
家に残された食料の臭いを嗅ぎ付け、家屋の破損箇所から入り込む。
食料が腐敗していてもお構いなしで、冷蔵庫を開けたり、炊飯器を倒したりして食い荒らす。
小麦粉の袋を食いちぎって中身をむさぼることもある。ふんをして悪臭のもとにもなっている。
動物の仕業と観念して通報しない人も多く、双葉署は、潜在的なものを含めれば被害は100件を超すと見ている。
同署の話では、動物愛護グループが警戒区域に入って動物に餌を与え、被害拡大を招いている。
町村を通じて国から公益立ち入りの許可を得て、車にペットフードを詰め込み、検問所を通る。
住宅の敷地に入り、窓ガラスの破れた所などからフードを投入する。庭先にまくこともあるが、
「動物が雨風をしのげる」と室内に投げ込む例もあるという。結果的に動物を呼び込み、室内荒らしを助長している。
グループのメンバーは検問所通過の際、「動物がかわいそうで餌をやりにきた」と善意を強調する。
立ち入り許可証を持っていて、警察も制止しにくいという。
河北新報 URLリンク(www.kahoku.co.jp)