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線路快適、道路は縦揺れ DMV、記者が体験 徳島 2012年2月28日0時36分
列車なのか、バスなのか。そんな不思議な乗り物「DMV」(デュアル・モード・ビークル)の試乗会が、
阿佐海岸鉄道の阿佐東線(徳島県海陽町―高知県東洋町)であった。乗り心地は今まで乗った
ことのある列車ともバスとも違っていた。
「モードチェンジします」。聞き慣れないアナウンスが車内に流れた。「え、みんな乗ったままで
いいの?」とまず驚いた。
ゆっくりと車体の前方が持ち上がる。「飛行機みたい」。隣の席の小学3年の伊東百咲さん(9)と
林奈々江さん(9)が声を上げる。確かに離陸前の飛行機のような体勢だ。足を踏ん張り身構えて
いると、その体勢のまま、何もなかったようにバスは列車となって動き出した。
ここはJR牟岐駅。線路も道路も走れるDMVの試乗会は11日、徳島県海部町の阿佐海岸鉄道の
宍喰駅(海陽町)から、最初は国道55号を北上し、約30分後に到着した。バスとしての道中は
縦揺れが気になった。全29席満員の状態だったが、小さな段差があると車体が跳ねた。DMVを
開発したJR北海道によると、バスの全長に対してボンネット部分が大きいためバランスがとりにくく
「多少の揺れは仕方ない」という。
そのボンネットが力を発揮したのは、モードチェンジの時。ボンネット下に格納されていた車輪が
油圧で下りてきて、線路に車体を固定する。すると車体が数度後ろに傾き、動力となる後輪の
タイヤが線路に押しつけられる。さらに、道路走行では浮いていた後輪の後ろにある補助タイヤが
線路に乗り、安定を保つという。その所要時間はわずか15秒。
ちなみに、列車ならぬバスを「どこから線路に入れたのか」。試乗会では、JR牟岐駅構内の空き地に
バスで乗り込み、ホーム反対側にあるすれ違い用の線路で「チェンジ」した。