11/05/15 14:31:15.26 uX1og+vO0
>>58に続く俺の平行世界もの
◎国鉄キコ91形
○ 1960年代、国鉄は、ローカル線での貨物輸送合理化を目的にキワ90形と称する気動貨車を試作したが、失敗。
80年代に入り、国鉄の経営は危機的状況に陥り、巨額な赤字のかなり多くを貨物部門が占めた。
貨物部門再建の一環としての競争力強化を目的に、81年にコンテナ気動車試作車キコ91形が登場した。
その意図は次の通りである。当時、貨物輸送は鉄道開業以来1984年までヤード輸送方式が主流であったので、
ローカルな貨物駅と地域拠点操車場間の小規模な集配にトラックに相当する自走出来る貨車を使えば、
駅やヤードでの入れ換え作業は大幅に時間短縮し、なお且つ定時運行が可能になる。
一方、拠点間の長距離大量輸送列車では先述の自走貨車を沢山連結して機関車で牽引する。
以上で合理化のみならず対トラックへの競争力が向上し、貨物の採算性が良くなるはずだと。
本車両は、キワ90の失敗を踏まえ、後述する荷役作業合理化の為にコンテナ車となっただけではなく出力も強化。
余剰となっていたコキ10000形を種車に台枠下にエンジンを搭載、車端片側に運転台の取り付けなど改造した。
エンジンはキハ66やキハ183系に採用されているDML30HS系(440PS)をベースとし、変速機等の他の走行システムと共に
種車の狭い台枠下に搭載出来る様に再設計。
キコ91-1+キコ91-2の一ユニット二両が試作された。
本州と九州の幾つかの路線で試運転を実施。
コンテナを搭載する際の衝撃で台枠下のエンジンが故障するなどの各種トラブルが起き、その都度改良された。
将来を期待されていたが、時、既に遅し、84年、国鉄再建の一環として貨物のリストラクチャリングが断行され、
鉄道開業以来のヤード中継輸送方式が全廃され、拠点間直行輸送方式のみに特化された。
これにより、キコ91形は休車扱いされ、87年4月のJR発足を前にして廃車された。
なお、動力分散式の貨物車両は、20年程にしてJR貨物のM250系として再登場し、その後、JR東海のキヤ97系等が登場。