12/02/16 22:32:16.71 wf9ScvKT
「零人ぼっち」
電車に乗って山を見て、少し休んで海に行き、街に戻ってお酒を少し、それでも自分は見つからないよ。
歌を歌って絵を描いて、美人の記号に腰を振り、古典映画を二本見て、それでも自分は見つからないよ。
ナイフを持って袖を折り、手首を返して赤を見て、白い包帯ぐるぐる巻いて、それでも自分は見つからないよ。
赤と白とが7:3に、なんだか眠たくなってきて、薄い思い出ペラリとめくり、やっと気づいたぼくの声。
誰か僕を見かけたら声をかけてください。
どうか僕に声をかけてください。
僕もあなたを見かけたら、声をかけますから。