11/12/05 03:22:06.09 t8924TwX
「停車場」
自分で築いた街並
どこもかしこもいつか来た場所
招き入れる人を探す
にこやかな鏡の中
遊園地ばかりの街
動力は全部手回しの遊具
誰もいないメリーゴーランド
汗をかきながら独り
いつも見詰めていた
いつしか時計の電池が切れて
何も考えたくなくなった時に
崩れていく街の中で僕は
どこが自分の居場所と思えるのだろう
目の裏にあるのかな
ああどこまでも暗い夜の中でも
心に物語を紡ぎ続ける
夢の中でも
さあ行くのさ
いつも見えざる世界
目を瞑って歩き出そう
誰かに会える
そんな気がする
でも僕は眠っている
もういいよ
僕の街は
誰かの家のドアを
叩きたい
帰る場所がないと
思われないように
家だけ残して
夕立が僕の廃墟を流して行く
とても怖い音をたてて
汽車が停まる