11/11/27 19:37:06.59 n8m+XIY6
「いつかの高原で」
緑の木々に囲まれたペンション
木立の間を湖がきらめいて見えた…
ぼくらはそう、たまたま旅行客だったね
キミはテラスでこけモモのソーダを飲んで詩を書いていた
ぼくは家族とコートで汗を流して
他人同士、ときどきフッと目を合わせた
あの夏の一日、ひとときは忘れない
今年の冬はまたあそこへ家族で行くつもりだ
でも
たぶんキミはいないだろう
ぼくはきっとあの場所で
あのときのようにその姿を探すかもしれない
高原にさみしい風が吹くのを感じながら…
出会えるワケもない悲しい思いを
出会えるワケもない冷たい風が
ぼくらのあしあとを消すかのように
むなしく小さな音を立てて