11/10/30 11:52:21.70 XPj0PP89
「前向きな」
前向きになろう!
暗い詩は現実の直視には欠かせないけど、
僕はとりあえず現実を述べれるほど偉くないから
自分に向けた花束を結わえよう
まず、僕には命がある
それは正負両面を持つけど、可能性としては無限大だ
そして僕の心は今のところ感動を忘れていない
まだ若さがあるのだ
若さと可能性、字にしてみれば、なんて前向きなんだ
だからそれを信じて前向きになる!
51:雑草 ◆je5cNlouiI
11/10/30 12:16:10.64 XPj0PP89
「無意味」
見える、見える
空気の中の青い光りが
灯ったり、消えたりしてきた記憶の彼方へ手を伸ばして探る
何もない
今があればそれでいい
忘れることが大事
忘れても生きていけることが
自分で自分を養っていけることが
意味なんて求めないから
52:雑草 ◆je5cNlouiI
11/10/30 12:28:46.18 XPj0PP89
「SKY」
述べる SKY
無意味の充溢する空
雲も鳥も猫もみんな破壊された
無慈悲だった神様は
僕の頭上には雷を落とさなかった
ただ苦しめと僕に諭した
選べる SKY
光りだけが横溢する空
私もどうぶつも生き残った
慈悲深い神様は
僕の頭上に光るわっかをおいていった
ただ喜べと僕を祝福した
53:雑草 ◆je5cNlouiI
11/10/30 15:29:58.24 XPj0PP89
「何も言わない」
何も言わないって約束して
目をつむって手を出して
僕は婚約指輪を手のひらに握らせた
有無はいわせない、約束だから
いやだったら、放り投げて捨ててよ
54:雑草 ◆je5cNlouiI
11/10/30 15:41:41.73 XPj0PP89
僕の病気は治ったようだ
あなたが同じ病に苦しんでいないかと心を病む
55:雑草 ◆je5cNlouiI
11/10/30 16:41:58.72 XPj0PP89
「主人公」
主人公でありたい病は治らない
ムックよりはガチャピンが好きだったし、
ポロリが好きだった
ゲームはいつも兄の後ろで見ていたけど
心の中ではいつも主人公だった
主人公でいさせてくれれば良かったのに
僕は変な自分という性格を設定したために徐々に狂っていった
恐ろしいのは、冗談では済まないことだ
いま、主人公になるべきか否かは分からない
分かるべきなのか否かも分からない
56:雑草 ◆je5cNlouiI
11/10/30 16:50:20.86 XPj0PP89
ただ、すべてが恐ろしい
地滑りに滑って谷底へ
でも、僕はそれでも立ち上がる
滑った先は看病してくれる人がいた
何も変わったことのない日常が
色を変えても僕はそまらない
僕は自分であり続ける
57:雑草 ◆je5cNlouiI
11/10/30 18:25:14.63 XPj0PP89
「精神の塔」
他人をうらやむこと
それもありでしょう
光りの通る道筋だけでなく、
闇に沈潜してうずくまること
それもいい
死ぬために生きるのでなければ
生に意味を見いだせれば
盤石な精神にうち立てる石の塔
それを一生懸命に組み立てる
58:雑草 ◆je5cNlouiI
11/10/30 18:59:20.22 XPj0PP89
「寒く苦しい」
寒く苦しい隘路にはもう行くまい
たまにひっかかったひとを見かける
袖をつかんで引っ張り出したいが
人外の境地にあるその場所はなかなか見えない
色んな物事の摂理が徐々に明るさを増していって
隘路に朝日が昇る
59:雑草 ◆je5cNlouiI
11/10/30 19:36:04.39 XPj0PP89
「夕日」
僕の悩みがつきないのは
僕が空に恋をしたから
夕日のカルテットの構成員は
太陽、空、雲、地上
妙なる調べは自然の慈しみ
夕方の少しの間人を楽しませる
僕もいつかあなた達の元へ行く
それまで僕を愛し続けて
60:名前はいらない
11/10/30 23:07:55.49 Xz0XnFpZ
「切りキズ」
絆創膏の中のキズがうずく…
切ったのがどこだかわからなくなったのに
ガーゼ越しには見えない
だが今もかすかにうずいている
人差し指のツメから180度の位置だったハズ
だのにどこを押してもわからない
またはがして貼り直すのがわずらわしく
うずくけども忘れることにした
61:雑草 ◆je5cNlouiI
11/10/31 13:46:05.40 PHwAgufM
>>60
痛そうな詩だな。細かい描写が、切り傷というテーマを生かしていると思う。もっとかけるんじゃないかと思いました。
62:雑草 ◆je5cNlouiI
11/10/31 13:46:25.66 PHwAgufM
「闇と鬼」
絹の糸に火をつけた
少女は燃え尽きるまでをずっと眺めていた
「綺麗だろ?」
「うん」
火が消えると闇が包んだ
闇の中で、少女の顔が鬼に変わった
私をこんなに長いまま放っておくなんて
許さないから
俺はたちむかう、右胸を刃物に刺されながらも抱きしめる
すべてが誤解であること、事実を曲げられないことなど、何から話せばいいのか
聞くだけの耳を君が持っているのか、だからまず抱きしめた
闇の中で背中をなぞった
ごめんよ
63:雑草 ◆je5cNlouiI
11/10/31 13:46:57.90 PHwAgufM
「マシーン」
仇なすために機械が大きな口を開いておそってくる
がしゃんがしゃん
冷たい表面が冷たい思考を表している
01000111001100011110101
外燃機関を備えたパワフルな動き
覚えがある
ちょうど十年前、俺がイメージしたそのままの姿だ
レイプマシーン
機械の破壊
俺にはすべがない
さあ、おしまいにしてくれ
俺の血を浴びてお前もさび付くだろう
結局俺はお前なのだ
マシーンは翼を広げた
鉄の羽で、飛び立った
何を考えているんだ
結局俺は人間で、お前はマシーンということか
俺は自分の中の機械を分離して、空へと飛び上がっていった機械を見つめた
機械よ、俺の中の機械 パワーをもたらすもの
寂しくなるな
だがな、機械よ 俺は肉と血と共に行く
緑の橋を渡って 黄色の川を眼下に見て
今日はずいぶん多くのことがあったと思い
今日を終える
これからは
マシーンは空を飛び行きながらつぶやいた
俺の行き先はどこだ
俺は俺の分身だった機械が、一人で生きていけないことを分かっていた
機械よ、スーパーのチラシをよめ
そしてテレビでヒーローがいかに敵を倒すのかを学ぶのだ
破壊の力の使い方をお前は一人でも覚えなければならない
64:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/01 18:19:15.35 H1ICPqOV
「キーパーの掟」
俺はスーパーキーパー
どんなバナナシュートも止めてみせる
パンチ、キャッチ、自由自在さ
そんな俺にも止められない球がある
俺の心にストレートシュート!
どきどきわくわく止められなかった日から続くのさ
1-0のコールドゲーム
俺はずっと負け続け
65:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/02 11:10:47.69 ITgFmytx
「冬の花壇」
小さな冬が花壇に咲いた
もう花はあまり咲いていないけど
心の中でずっと今でもイメージが残る
だから冬の花壇にも意味があるんだね
春を待つとき長く辛い
涙と共に雪解けが待ち遠しい
66:名前はいらない
11/11/03 10:52:40.27 1vjgZlMe
「ワンコの嘆き」
不満がイッパイあるけど
それを言いだせなくて
ふくれっツラしてる
ナニがそんなにイラつくのって言われても
ナニも言えないもどかしさで
後ろ足で床を蹴るだけ
そして転がるオモチャを時々かじってる
ストレスいっぱい、でも気付かれない
飼い犬の不満はたまっていく
67:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/03 11:13:12.66 SECNX8bx
>>66
ワンコというのが、愛情あふれててかわいらしいですね。ふくれっツラの、オモチャをかじる犬。
是非面倒を見て、不満を解消してあげたいです。
68:名前はいらない
11/11/03 11:36:05.71 ZMo0ibE/
挂炯炸烟烙
焜煕煢煬熄
熬熾燔燬燼
燹爐爭爲牘
69:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/03 18:49:07.52 SECNX8bx
「ひとりで、ぽつねんと生きること」
孤独を愛した。それが必要とする物事、犠牲にした現実など、目をつぶって生きていこうと思った。
私は本当の孤独というものが理解できないから、体験したことのないものへの希求は大きい。
ただ、その感じを、ひとりでいることを、贅沢であるからして、愛そうと思った。
大きな赤ちゃんだね、と、人からは笑われるだろうが。
70:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/03 20:29:55.15 SECNX8bx
「あなたへ」
あなたのことを考えなかった日なんて一日もない
妄想?それもいいでしょう
狂気?けっこう
ただあなたを傷つけない
僕はいくらでも傷ついて良いから
運命?好きな風に考えるさ
人生?それが人生だ
71:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/03 22:28:04.54 SECNX8bx
「涙ふくまい」
涙はふくまい
流れるままに
しゃくり上げ嗚咽漏らし
感情のままに
誰にも後ろめたいことはない
誰に見られても恥ずかしくない
嘘がないから
このままで
ずっとこのままで
眠りから覚めるまでは
72:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/04 09:00:46.83 uXZe1CYj
「あなたと二人」
光りに照らされた指先を
何となく見つめてる
ああ、愛が欲しい、あなたの
ちゃらちゃらとデートするのも良いけど
やっぱり話し合ったりキスするのがステキだね
冬の寒さを暖め合ったり子猫のようにじゃれ合って
二人は刹那を生きる
そんなことが本当にあったら
涙が3Lあっても足りはしない
心臓が頭ほど大きくても鼓動を処理できない
世界ほどの大きさの心でも、ばくばくを押さえられない
二人の心臓が響きあい、眼と眼が光を交わし合い
永遠の写真がフレームの中で、二人の笑顔を映している
凍結された笑顔
光っている
あのときの気持ちがまたよみがえる
二人の記念
73:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/04 16:32:50.78 uXZe1CYj
「ダンス」
僕は踊る。あなたも踊っているだろう。
もしかしたら二人の踊りが出会って、一つのダンスになるときが来るかもしれない。
運命とはそうしたことを信じることだ。可能性の限定が無限の可能性を生むのだ。
74:名前はいらない
11/11/04 18:53:23.48 bUZz2w+H
「砂漠さえ浅い」
青い束感 散漫なマラウイは今朝も解けやしない
約束を描くサルやネロは
いつまでも鮮やかな気体を抱いて眠っている
ふいに最果てから新しいデサントが届いた
確実なのは重ねた王国を繰り返すことよりも
浅い砂漠を揺らした彼の波乱を優しく仕舞い込む事だと知る
いつだって私達はコーネリアスのように
今日もイールズを聴かなくてはならない
悲しみは揺らした鳥と似て
破れたクラリオンの夏を突き抜けていく
きっと、指輪も、彼も
私を羅列して飲み込んでいくだけなのだから
75:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/04 19:14:27.41 uXZe1CYj
>>74
カタカナの言葉が、調べてもよく分からなかったので、その程度の感想ですが、彼に波乱があって、それを優しく
扱う態度が、とても印象深く、いい関係なんだと思いました。悲しみが、二人の関係において発生しているようで、
砂漠が、圧倒的存在感を持って顕れているように思いました。
76:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/04 20:56:59.41 uXZe1CYj
「大事なこと」
二人で作った思い出、僕だけが持っているのかな
君は道ばたの石を見るように僕のことを?
君の後ろ姿が悲しくなくて、切なくて
夕日の時刻にいつもあなたを見かけた
君のきまじめなところがとても好きだった
詩につづっても、想いは言葉にならないけど
それが大事
77:名前はいらない
11/11/04 21:43:21.56 ZKSoP7ev
「猫のしっぱい」
彼はなぜか動かない
お気に入りのソファの上でジッとうずくまっている
好物のエサでつっても動かない
たいていこんな時は
彼にとってのかくしごとがある時だ
出かけるフリしてのぞいてみると
自分のこわしたオモチャを出して見つめていた
いいんだ、いいんだよ
ソレはおまえのものなんだから
高価なプレゼントだったけど
気にしないでいいんだよ
しばらく知らんフリしてソッとしといてあげよう
78:名前はいらない
11/11/05 16:41:37.36 PAjZGFie
「お大福さま」
まんまるな大福みたいなカオして
糸目で寝ているオマエ
ふくふくしたそのカオをつっつくと、
まっしろな両手で挟んでくる…
上手にツメが引っ掛からないよう
肉球の間ではさむんだ
なんにもしないし
なんにもできないけど
大きな雪見大福のようなからだの
そんなオマエが大好きだよ
79:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/05 17:07:23.06 +pvUxQBy
>>77
プレゼント、と言うものの本質をとらえた詩です。ネコという、ヒエラルキー的に下位のものを持ち出すことによって。
>>78
愛というものの本質が表れています。なごんで気持ちいい。
80:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/05 19:20:06.62 +pvUxQBy
「汗の数」
流した汗の粒を数えて
その分だけ新たなスタートを切ろう
とってもやな事が起こったのさ
もうだめだと思った何千回も
僕の血が流されて
僕の涙が涸れてしまって
ひどい状態はやっと抜け出して
生まれ変わってやっていく
81:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/06 05:14:10.98 TXN+1q9X
「Take for free」
子供の頃から悩みばかり多く
俺は恋知らずの男
あの日お前に恋した日
俺はこてんぱんにやられてしまった
代償なんて求めくれないでくれハニー
ただでやってくれ
俺の傷口がうずくから
ひりひりと痛いハニー
お願いだよ
こんな夜も白々と明けていく
太陽が昇るんだろう
暖かくなってきたよ
今日もきっと良い日
82:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/06 06:08:22.42 TXN+1q9X
「はやい鳥」
餌をついばむ小鳥
ほら、つばめよ、
天を領する大鷲の
描く軌跡に目がくらんで
鳥たちは、
はやくて、
ゆっくりとした僕には
つかまえられない
逃げていく小鳥
もう二度と会えないの?
餌をあげるからよっておいでよ
僕の腕からするりと抜け出した小鳥
83:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/06 06:28:51.45 TXN+1q9X
「パズル」
パズルを解いていくのは俺の趣味だ
難しいものは時間がかかる
いつも頭を悩ましていた問題
するりと解けたパズル
この瞬間の快楽のためにやってきた
脳の回路も快通で
息も巡り
すべての交通が疎外されない
地球が回るように
天球が回転するように
回る回る世界の理は
目に映る回転風景
84:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/06 14:13:01.83 TXN+1q9X
「ハンバーガーを投げて」
ハンバーガーを投げつけられた
私の顔に当たってべちゃりとついた
ひどいことをするなよ
罵声を吐くなよ
そんなに人をばかにして面白いかい
お前も同じことされたのか
ハンバーガーショップで一つの悟りに至る
誰も投げるものがなければ顔には当たらない
みんなで投げ合いをして狂気の渦に巻き込まれ
みんなでつかみ合って壁に投げつけ合って
ほら、でた血はハンバーガーのたれみたいだ
ぐちゃぐちゃになって見分けがつかなくなっていく
それが現世の有様
俺には我慢がならない
85:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/06 14:59:27.90 TXN+1q9X
「お別れをきちんと」
君にさよならを言うために
きちんとお別れを告げるために
また会う日までお互いが生きているために
僕はいい加減な態度で過ごしてきた
君の心が目に映らなかった
すれ違いばかりで、きちんとしたお別れが言えなかった
だから、関係がこじれて、また会う日がいつか分からない
人間関係をきちんとすること
誰しも憎み合わなくても生きていけると思ったから
清潔なタオルで顔を拭いて
今日の日をきちんと生きたい
86:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/06 15:12:58.84 TXN+1q9X
「翼がない」
あなたの所に一飛びで飛んでいける翼が折れてしまった
羽は抜け、土砂降りの中を地面に叩きつけられた
もう飛べない空を仰ぎ見る
あなたの見ているのと同じ空だと思うと
この距離がいっそう遠く感じる
羽が空から散り落ちてきた
あなたの羽であれと願いを込めた
87:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/07 11:53:12.52 Niw2jlU7
「嵐」
嵐の海を泳いで渡るような
航海にはしけがつきものだ
水が恐ろしい
水が怖い
おぼれることは何より恐ろしい
嵐が止んでお日様が顔を出すとき
光が差して鳥が空を渡る
凪いだ海はのんびりとして
昨日までの、嵐が嘘のようで
おぼれることはない
想像の海で
88:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/07 14:24:20.71 Niw2jlU7
「苔の道」
道の
苔むした路肩
歩きたどり着いたこの中途半端さ
何にも犯されず、何にも壊されない場所
苔の上で寝転がって、お日様を感じる
たまに車が通る
エンジン音を立てて、タイヤが切りつけて、去っていく
午後の天界は賑わしい
色んな神様が、この世にはびこる問題のため議論している
人間に序列をつけるわけに行かないから、問題はややこしい
それでも神様は見捨てない
スクリーンに映った核兵器の実験を見て神様はみな憂慮する
救世主が現れなければならない
路肩に寝ころんだ男は
まなざしを空に向ける
89:名前はいらない
11/11/07 23:15:09.54 Dz1cfjci
「白モフ、ストーカー」
今日も柵越しに背を向けるキミ
少し黄ばんだモフモフした固まりが庭にいる
口笛でも吹いて、振り向かせたいけど
所詮ヒトの家の飼いイヌ
ボクにはどうにもできない
いつ見ても大人しいキミ
いつかこうして覗き見しているボクに気付いてくれるだろうか
そのフサフサした尾尻は隣人のために動くんだね
いつかこちらに向かって思い切り振ってもらえたらいいのに
ボクは哀しいストーカー
窓から庭からこうして彼を見つめるだけ
さわりたいけどさわれない
呼びかけたいのに呼びかけれない
いくじなしのストーカー
90:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/08 15:59:21.36 TnNU2PVa
>>89
モフというのが、新しい個性。犬と恋人は、比喩なのだろうか。ヒトの家の飼い犬というのが、もう少し詰めて考えた
表現を使うべきだと思いました。焦点がしっかりあってないような印象で。ボクとモフの関係について、
もう少し展開できた方がいい設定のような気がするけど、事実なら仕方ないかな。
91:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/08 21:33:04.38 TnNU2PVa
「可能性」
可能性の門から歩み入って、
死体になって運ばれる
行きはよいよい帰りは怖い
あの世とこの世の境目で
うろちょろしてた俺
幽霊や化け物など、
が面白く思えるのは
そんな過去があるから
92:名前はいらない
11/11/08 22:19:42.03 7npplyQs
ことばを信じきれていない
お前の詩が軟弱なのはお前がおくびょうなだけに
云えたい想いにちかいことばを選びすぎているから
最もちかく最もとおいことばどうしが散らす火花を
捕まえることができないまま綴っているから
93:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/08 22:24:30.07 TnNU2PVa
>>92
伝えたい想いにちかいことばを~のところ、まさにそのとおりです。
言葉をあやつるのに、制限を加えすぎているのか、単に見えていないのか。
なかなか今の調子では難しいことだと思いました。どうもありがとうございます。
94:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/08 22:33:17.32 TnNU2PVa
「オレンジ」
俺は鼻をかみ、
やつに紙を投げつける
犬が走り回っている
滝のように降る雨は
洪水をもたらした
一面の水である
そこへ一つのオレンジが流れてきた
ぷかぷかと浮き沈みしつつ
俺はそれを眺めた
95:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/08 22:39:55.01 TnNU2PVa
「オレンジとアリ」
オレンジの実の一粒ずつを味わうのか
アリがうまそうにたかって運んでいる
巣穴に持って帰れば、果汁の保存だ
洪水にも耐えられる立派な巣穴だ
女王様が待っているので、
羽のまわりをしばらくうろつきながら、
一つのアリは小さな頭を巡らす
次はいつ食物をあさりに行こうかと
96:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/08 22:44:38.75 TnNU2PVa
「放課後」
頬杖ついて夕日を眺める放課後の教室
みな帰ってしまっていない
机と椅子だけが取り残されたかのよう
紙飛行機を折って飛ばしてみる
窓ガラスにコツンと当たって落ちた
時計の針はコチコチと時を刻む
その音が妙に懐かしかった
97:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/08 22:53:16.21 TnNU2PVa
「排泄」
液体を白い陶器の穴めがけて発射した
音が立つ
泡も立つ
もう幾度してきただろう
黄色い色の汚れは完全に染みついている
水はいつものように液体を流し去る
生還する、虫たちが、穴から、そしてハエになる
新たなエサを求め、夕空に散っていった
98:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/08 23:00:17.30 TnNU2PVa
「コピー用紙」
ずいぶんたまった使用したコピー用紙を何とか片付けようとするが、
うまくできない、捨てられない
どうせ燃やして処分される運命であるから思い出の余地はないのに
しかし、ずいぶんたまった紙を見ると、なにやら不可思議な愛着がある
コピー用紙に人生でもつづってみようかなんて思ったりもするけど
結局は片付けるんだろうな、その時が来れば
99:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/08 23:17:46.50 TnNU2PVa
「落盤」
このトンネルでは昔、落盤事故があったのだ
大勢の人が下敷きになった
生き埋めになった
どんなに苦しかっただろう、いかほどに辛かっただろう
掘る作業も今は機械化され、安全もはかられているが、
このトンネルは人の血を吸った跡がある
100:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/08 23:50:56.39 TnNU2PVa
「君の姿」
おしゃべりな君と
ずっと話していたい
寡黙な君と
ずっと見つめ合っていたい
スレンダーな君の
体を眺めたい
ショートヘアーな君の
髪の止めピンになりたい
いつも一緒にいたいから
101:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/09 00:13:47.37 I5s46S0y
「流星」
空が一面
流星のシャワーだ
大きな星が降っていて
ポコポコと地面に穴を空ける
降り急ぐな、星達よ
102:名前はいらない
11/11/09 11:38:14.57 IH3LScCQ
「スーパー☆キャット」
ノンノンキャット
キミは空を飛ぶ
真っ暗な宇宙も青い空でもブンブン飛びまわる
ノンノンキャット
キミはトラ縞の万能ネコ
どんなコトでもやってしまう
ドカンドカンと戦って
トントン、トコトンと解決しちゃう
ノンノンキャット
キミは世界一、すばらしいネコ
ノンノンキャット
いつかキミに会ってみたい
そしたらたくさんの冒険談義をしてもらおう
103:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/09 11:51:57.99 I5s46S0y
>>102
ノンノンキャット、僕のイメージでは、胸に星形の模様のある、白黒のネコという感じです。どうしてもドラえもん
を連想してしまいますが。楽しい作品ですね。
104:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/09 14:16:44.10 I5s46S0y
「希望の歌」
昨日のことが懐かしい
明日のことが待ち遠しい
今日生きていることがうれしい
生きるって素晴らしい
死んでいくのは安楽だ
眠りが両者の橋渡しをする
一昨日も明後日もあるから
一年も一ヶ月も通り過ぎて
寒いって温かい
暑いって涼しい
お風呂って温かい
お布団は柔らかい
105:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/10 20:41:43.48 H7PsOgN+
「エンゲージ」
僕の思いは
二人で永遠の誓いを結びたい
それは聖なる祈りだ
あなたの協力が必要だ
冷えていく世界
温める想い
吐息を吐いて嘘をつかない
106:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/11 16:18:12.11 9Qy6hTky
「嵐のブルー」
嵐の去った日の雲は、低く青くたれ込めていた。
それで僕もなんとなくブルーな気分になった。
池にカエルは飛び込み、ラクダが葉をむしる。
こんな日なら、また繰り返しても良いと、僕は自己満足に浸った。
107:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/11 17:17:14.85 9Qy6hTky
「バランス」
バランス―天秤。
世界を保つ理。
危ういときは天秤を使う。
世界の平衡が取り戻される。
時は調和の中に戻り、物質は本来の有り様を取り戻す。
108:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/11 18:51:14.60 9Qy6hTky
「幸せと出会った男」
幸せと縁の無かった男
いま、人生航路のくす玉が割れ、祝福を受ける
私が楽しいとあなたも楽しい
お互いに笑い合って生きていこうぜ
祝福は人間に許された最上の行為
109:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/11 19:31:55.44 9Qy6hTky
「ミラーマン」
噂に聞いたミラーマン
誰の姿もそっくりまねる変なヒーロー
お前の心も鏡に映して照らし出す
やすい服も、ぼさぼさの髪もみんな映す
そんなヒーローも、敵と戦うときには必ず引き分け
誰にも呼ばれない悲しい男
だってみんな自分が悲しいから
110:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/11 22:28:22.57 9Qy6hTky
「夜はやさし」
目覚めて闇が見通せる
明日になれば忘れてしまう
この夜に託した想い
あなたは遠く
私は遠い
キモイっていわないで
初めての夜
ひとりの夜
こんな夜は霧に煙る
街角で再会したいけど
僕はひとりで待ちぼうけ
カカシがぽつんと立っている
闇の中に光りがある
111:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/11 22:33:08.89 9Qy6hTky
「闇の中で始める」
闇の中ロウソク
そっと吹き消して
匂いがする
暗いことがいつも悪いわけじゃない
区別を溶かして一つにする闇
ベッドの上で時を聴く
時のはじける音がきこえる
それは始まりの合図
スタートラインに並んだんだ
112:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/11 22:37:18.29 9Qy6hTky
「パイプドリーム」
輪をかけてやんちゃ
暴れ回る人
でも人にはぶつけない
そんな優しさがうれしい
パイプを吹かすよ
煙の中に消していくお前
かすんで消えて
また現れて
113:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/11 22:43:57.19 9Qy6hTky
「リボルバー」
ひとりだけで暮らす日々
俺がお前に
お前が俺に
だらけきった俺にキックを入れてくれ
キツイ一撃ガツンと一発
リボルバーを発射するようにイージーなやつを
十二発打ち込んでくれ
なあ、お願いだ
114:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/11 22:54:47.71 9Qy6hTky
「夜、道々」
暗い夜をぶっ飛ばせ
ほら、道々に火を放ちながら
やらかそう
さみしいなんて言ってる暇はないぜ
顔を上げて、キスしてやるから
夜が明けるまで
夜が明けるまで
この道をずっとやってきただろう
だから朝に道を聞こう
115:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/11 23:01:00.97 9Qy6hTky
「川の恋」
恋の夜明けがやってくる?
ざらざらとした日射しにてらされた恋
川に流れていってカッパの皿みたいな恋
海にたどり着くまでが恋
116:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/11 23:09:55.56 9Qy6hTky
「ボール」
きらきら光るボールに
夢を託して
いつかはホームラン
ひとりだけだぜ大事なのって
いつもひとりが気にかかる
お前の投げたボールをホームランするぜ
スタンドインすれば観客もどよめく
枯野でススキで冴えない現実に目をつぶろう
俺の投げたボールはどこ行った
117:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/11 23:19:52.72 9Qy6hTky
「色々」
白い月白い花白い頬白い腕
黒い髪黒い空黒い上着黒いサングラス
黄色いリボン黄色いカレー黄色い舌黄色い花
赤い血赤い眼赤い絨毯赤い夜空
色々な物たち
118:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/11 23:26:35.21 9Qy6hTky
「カラス」
赤いライトが点滅している
ブレーキをかけたから
止まらなければならない
ぶつかる前に
警告を発すれば
カラスが鳴く
夜に叫ぶ
漆黒のカラス
119:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/11 23:40:02.74 9Qy6hTky
「新しい日」
新しい日が来ればすべて分かるさ
誕生、交接、騙されたことなど
明日がじりじりと迫ってる
これはもうヤバいんじゃないか
カエルの背中に乗って追いかける
新しい日の境界線を追いかける
120:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/11 23:46:19.06 9Qy6hTky
「帰ってこない」
おじいさんは帰ってこない
戦争に行ったきり帰ってこない
おばあさんは帰ってこない
魚を買いに行ったきり帰ってこない
お父さんは帰ってこない
船に乗ったっきり帰ってこない
お母さんも帰ってこない
花を摘みに行ったっきり帰ってこない
僕はひとりぼっち
家で待ち続けている
121:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/11 23:59:17.94 9Qy6hTky
「彼女の失恋」
彼女は予感していなかった
恋に破れボロボロになるなどと
ススキのように崩れていく
秋の失恋
誰も責められなくて
ただ二人の責任で
涙越しの会話は
つまり気味だった
知っていれば踏み込まなかったのに
私の心を傷つける人よ
その笑顔にやられたのに
もう二度とあなたの微笑む姿見れないなんて
122:名前はいらない
11/11/12 00:25:01.58 UITEWgHm
「ローリング・ローリング」
白い体が床を転がっている
ゴロンゴロン、ゴロンゴロンと
おまいはそんなに転がりたいのか?
いいさ、存分に転がればいい
ついつい教えたとくいワザ
ムッチリと肥えた体が床を転がる
ただそれだけだが
ゴロンゴロン、ゴロンゴロンと
バカのひとつ覚えと言われても
それでもそんなおまえは優秀だ
ローリング、ゴロゴロ
ローリング、ゴロゴロ
ローリングローリングローリング、キャット
123:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/12 03:20:24.64 crNEZgII
>>122
よく分からない詩ですが、ゴロゴロっていう音はなんか楽しいです。
124:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/12 04:32:37.46 crNEZgII
「ドラム」
大きなホールでドラムの音だけが響いている
誰かが大きな音を出している
宙吊りにされた昨日と
やってこない明日の狭間で
ドラムはリズムをきざむ
遠くから聞こえてくる
125:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/12 12:27:28.15 crNEZgII
「玄関」
家に入る玄関の扉を開けるときは、いつも想いを込めている
出て行く、入る、家の外と内
悲しみと希望、暴力と平穏、冷たさと温かさ
靴を履いて、外へ
「いってきます」
126:名前はいらない
11/11/12 12:56:24.09 b6nTj513
「膝を食う」
腹筋を縫い合わせている背中に
病院があります。
膝には感じる魚がいます。
耳には、私たちがいます。
朝に、病院が売られていると背中側が言います。
あなたが感じる病院が
膝の問題を突き抜けて話しています。
ガラス張りの日本人を
縫い合わせている背中側に
病院も売られています
「山羊座を書いたの?」
と新しい野菜が言います
感じる魚が感じる魚を縫い合わせて、
今、突き抜けて行きます。
127:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/12 15:33:20.05 crNEZgII
>>126
想像が飛躍して、色んな物事が出てくるので、文意をとるのが少々大変。膝とか、身体の器官に関することが
述べられているが、野菜や魚も出てくる。最後の文が、水槽の中の魚の映像を浮かばせて終わる。
もっと言いたいことを言っても良いように思いました。
128:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/14 15:57:38.08 sT5bPqw/
「蚊が飛ぶ」
蚊が飛んでいる、やかましい
蚊に刺されたほども感じないほど、死は僕にとって恐ろしくない
墓場の中まで持って行きたいような気持ちがたんまりと
たまっている、湖のように
蚊が水の上を飛んでいく
湖は凪いでいる
僕は何物にも脅かされはしない
脅迫や恫喝などでは
129:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/14 17:20:28.22 sT5bPqw/
「彼岸」
あの世がなけりゃこの世があるさ
この世もなけりゃあの世があるさ
往来自在の私の魂
ふざけてなんかいない
彼岸になれば分かること
あの世とこの世の境が亡くなる日
130:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/15 06:32:57.40 JcoLG82a
「老人と青年」
老人は杖をつきながら歩いている
老人は声をかける人を望みながら歩いている
老人は今にも死に迎えられそうなようすである
何を求めているのか
しわくちゃの顔が笑いにゆがんでいる
老人は自分の死のことなど考えていない
老人はただ生に固執している
青年が老人を見る
青年は不遇を託っていたため沈鬱なおももきである
老人と青年は目を合わす
老いと若さ
その交錯は通じ合う
老いも若さも同じ命である
青年は老いの悲哀を感じ
老人は躍動する若さを眼の中に感じ取る
老人と青年は向かい合った
稲妻のの谷の上で出会ったような邂逅の瞬間
火花が散ってやがて散り果てる
空気が大きくふくらむ
老人と若者はそれぞれにショックを受け対等の関係に打たれる
老人は自らの死を引き受けることになり
若者は自らの若さを誇る
通じようのない年月と通じてしまう年月
満月と新月の出会いが二人の心を彩っている
131:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/15 06:51:30.10 JcoLG82a
「止まった時」
一度は他人に対する差別
一度は怠慢
一度は神に対する不敬
仏の顔はおそろしい
地獄に落とされるのか
この時
凍った時を、縛りついた時を、大きくとらえた時を、
氷上のスケートするみたいに
私だけが動いている
次第に私も凍り付く
止まった時
仏の顔は不動である
私の心の中にも不動である
凍り付いていない表情が
私を黙らせる
時が動き出す
水夫が荷物を下ろしている
道の上で人々が行き交う
凍った時は私の中で仏の顔と共にある
132:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/15 09:22:56.06 JcoLG82a
「君の言葉」
君はいつも無言
笑い顔で無言
だから僕は声を知らない
君は場末のバーで歌っている
その声はかすれて聞こえない
僕の耳に届けばいいのに
無言
沈黙
話し合えたら良かったのに
あのとき君の声を聴いたかどうか定かでない
微かな声を聴いたような
でも覚えていない
君の写真が他人のように見える
君は笑顔で無言
133:名前はいらない
11/11/15 10:41:39.15 2ocZq3Uk
「紅茶(ティー)タイム」
あたたかな湯気にホッとする
カップを両手で包み込みぬくもりを噛みしめる…
ほっこりとした、ティータイム
誰かといてもひとりきりでも
ささやかな憩いのひととき
レモンをいれようか
ミルクにしようか
そんな悩みもまた楽しいささやかなティータイム
134:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/15 17:51:52.98 JcoLG82a
>>133
紅茶とかいて、ティー、素敵な言葉ですね。ささやかな、と、形容したのが、暖かく効いています。
ほんとに紅茶が飲みたくなります。
135:名前はいらない
11/11/16 01:23:44.69 Ne4D65yH
「青い?」
あっちは青い?
こっちは青いよ
素敵な青だよ
ミントブルーとターコイズを
混ぜたような色だよ
あっちも青いと思うんだけど
近くに行ったら青くないかも
無駄足踏むのは嫌だから
あっちに行くのはやめとこう‼
136:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/16 12:52:18.66 o9id2Adj
>>135
ミントブルーとターコイズを混ぜたような青、とても素敵な色ですね。緑にも近いような。
こっちは青い、あっちも青いとは、何のことを言っているのかわからないけど、青に特別な思い入れ
があって、ステキです。
137:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/16 17:08:06.33 o9id2Adj
「黄金の太陽」
黄金と太陽
金貨
闇に消える
コウモリの群れが
戦いの始まり
群れている
この世をかけた戦い
誰もほしがらない星
消えていけば
空に一粒
138:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/16 17:20:14.32 o9id2Adj
「切り取られた闇」
切り取られた闇
家の外は暗い
早く帰ってきて
明るい家へ
放浪の夜は厳しい
明かりを灯していて
車が行き交うから悲しい
139:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/17 15:58:09.15 nl2/mGP7
「星の物語」
星が一つ生まれた
夜空の末っ子である
星はまだ幼児であるので、好奇心が旺盛だ
冒険しようと旅に出た
地上に舞い降りた
一匹の犬が星を見つけた
珍しい物にワンワン吠える
星はきらきらと光った(うれしかったのである)
やがて星は転がって藪の中に入った
竹藪である
竹は、珍しい光りを浴びて、ざわざわ、ざわざわと揺れた
星はきらきらと光った
やがて星は海に出た
ざんざんと打ち寄せる波を星は見たのである
星はきらきらと光った
星は夜が明ける前に空に戻らねばならない
なんだか今日は疲れたと思って、仲間達のいる空へ帰った
星は夜が明ける前に空できらきらと光った
140:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/17 16:51:53.06 nl2/mGP7
「愛らしいひよこ」
あなたはまだ育っていないひよっこだ
ぴいぴいとエサをねだる
それはかわいらしい
そんなあなたが成長する姿を見るのが私の最上の喜びだ
あなたは誇らしい
僕に求めて?
僕にも愛をください
あなたが育てた愛を
141:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/17 19:23:54.69 nl2/mGP7
「小さな物」
竹藪にタケノコ生えた
小さなタケノコ
とってもかわいいよ
家の犬が子犬を生んだ
キャンキャンうるさいけど
とってもかわいいよ
僕らの間に子供ができた
それは想像だけど
とってもかわいいよ
142:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/17 19:33:59.40 nl2/mGP7
「パークインザダーク」
辺りが暗くなるまで
公園で、遊んだ
今のように、
暗い気持ちを知らなかった
だから、あの日はイノセント
今のように、
暗い気持ちを知らなかった
公園で
143:名前はいらない
11/11/17 19:41:39.94 TDcZMBwE
「傷」
また皮が破れた…
ジワジワと出てくる血
柔かなヒフから赤い色が盛り上がってくる
昨日のキズが癒えずに未だこうしてブリ返している
手当にばんそこうをはると、
ガーゼ越しに血が滲んでいる
痛い…
チリチリとしたちいさな痛みがヒフから伝わる…
やがてちいさな血で描かれた円がばんそこに滲んでくる
こうしてなんでもヒフはやぶれ、そして再生するのだ
ばんそうこに守られたヒフはふやけ、
やがてわたしのユビから離れるまで
血を吸い取り、キズを癒し
それらを繰り返すのだ…
144:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/17 19:51:24.61 nl2/mGP7
>>143
血の描き方が、壮絶で痛そう。失われてしまう物への哀惜が感じられる。傷、無くなると良いね。
145:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/17 20:11:04.60 nl2/mGP7
「障壁」
僕の行く道の途中に障壁がある
自分次第で、いかようにも打ち破れる壁だ
今は小さい自分でも
いつか鉄のこぶしを手に入れて
この向こうへ
146:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/17 20:19:22.13 nl2/mGP7
「赤ん坊」
謝ってくれ
俺の心を壊したことを
ひとりで転んで立ち上がれなくなった
泣いている俺の手を取ってくれ
まるで大きな赤ん坊
誰にも見せられた物じゃないこの姿
だから俺は着飾って
身だしなみをちゃんとした
でも本当に見て欲しいのは
裸の姿
147:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/17 20:33:54.62 nl2/mGP7
「見える」
見える
何の障壁もない
空間が生まれる
見える
僕の目に見える
悲しみも苦しさも
すべておいていって
僕は復活する
148:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/17 21:29:56.12 nl2/mGP7
まとめて面倒見てやる
俺のことを望む者は俺の所へ来い
俺のこといらんやつ目つぶってくれや
俺のできることはするしできんことはできん
はっきりした理屈
まあ、そんなこと釈迦に説法やけど
149:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/17 21:37:07.06 nl2/mGP7
「リトル・マウス」
あんまり大口をたたくと
悪魔リトル・マウスがばっさばっさとやってくるだろう
俺にしっぽで注射して
痺れさすだろう
痺れた俺はアホのように口を開けて眠ってしまう
でも、悪魔に知り合いができてうれしい
強いやつは好き
150:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/17 21:49:54.88 nl2/mGP7
「リンゴ」
黄色く白い、リンゴの欠片
パンくずをつっついて
片足をあげる
一つあげては君のため
両足をあげる
二つあげては私のため
牛乳瓶を口にくわえて天井を仰いだ
三つあげては衆生のため
リンゴの欠片が白い
151:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/17 22:01:37.16 nl2/mGP7
「君の欠片」
君の欠片を食べている
おいしいなあ
君の全部をいただきたいよ
舌なめずりをした僕
いやしいなあ
この夜を燃やしてしまえ
再会の時
針が下を向けて落ちる
それを合図に北南
十二時を回ったシンデレラ
僕の針を使いたい
君を包む皮膜を破りたい
永遠に届くこの気持ち
ハンカチーフを目の下に当てて
号泣したのはなぜだった
152:名前はいらない
11/11/17 23:07:06.96 wAkTNpYn
「風」
季節を感じるのは
風
街路樹と人工物の街で
風だけが本物の季節を運んでくれる
風を感じる前に
一度街に出れば
ハロウィンやら
クリスマスツリーやら
一年中毎月毎月
ナントカ商戦とやらで
街中が人工の飾られた季節に染められる
飾られた街を見て
やっと風が変わったのに気づく
153:名前はいらない
11/11/17 23:22:54.04 FIyFWGu2
んじゃ結局風じゃなくて街の景色で季節感じてるじゃん
154:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/18 02:52:07.27 mFGOaWoL
>>152
風に季節を感じるなんて、いいですね。人工の季節のイルミネーションと風が一致したときの、なんともいえない
季節感が感じられたというのがよく伝わってくるようです。
155:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/18 16:46:00.15 mFGOaWoL
「海の涙」
生まれたときからずっと泣いていた
涙の総量は海よりも多い
救いがあったから涙を止めた
昨日からずっとささやき続けられて
海を飲み干してしまおう
塩辛さがスパイス
156:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/19 13:46:25.15 /WbA0MPO
「トンボとおとこ」
碧眼のおとこ
岩をじっと見つめてる
トンボが一匹留まっているのだ
緑色のトンボ
透明な羽が空気をふるわせる
おとこは汗をかき出した
今は夏なのだ
盛夏のトンボ
一匹だけだ
157:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/19 14:10:51.52 /WbA0MPO
頭が治るまでの苦しい時間を乗り切る方法として、体を動かすことがあるようだ
踊りのように、体の欲求のままに体を動かす
そうすれば、ドーパミンがおさまる
アドレナリンがでる
それに、体を動かしている人間は、悪いことを考えないから、人受けもいいだろう
158:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/19 17:42:41.32 /WbA0MPO
人のいっていることが目から逸れてしまって、話がかみ合わない。
病気の副次的症状だが、これもまた辛い。
159:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/19 18:04:47.75 /WbA0MPO
「精神病との和解」
ふっと空から飛び降りて
俺の頭にしがみついた
それ以来ずっと夫婦生活
なあ、お前も寂しかったのか
誰にも好かれないからな
俺の頭で遊んだら元の神様の所へ帰れ
もう誰も傷つけるな
今思うことはそれだけ
160:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/19 19:30:47.96 /WbA0MPO
「影」
影のおとこと影を無くしたおとこが出会う
スパークと共に一体化した
融合だ
二面性を備えた一つの人格を持つ
まず自分の存在を確かめるため
人と話す
今まではなかった普通の会話だ
影はゆれ、実体はむせぶ
人に見られようとおかまいはなく
影と実体はいま融合を見せる
人格の二面性をなくす
涙の中にそれを溶かし込んだ
二人でいたときを忘れてしまう
161:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/19 20:00:54.40 /WbA0MPO
「緑の丘で」
緑の丘に
山羊が鳴く
広い牧場
青い空
雲が流れていく
辛かった事なんて
忘れそうで
一人ではいられなかったなんて
嘘みたい
世界は汚辱もなく
調和の平和
奇跡のように世界が
輝く
162:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/19 20:05:38.68 /WbA0MPO
「あなたと秤」
僕とあなたを秤にかければ
僕の方に少し傾くかな
でもそれは、僕が重荷を背負っているからで
裸になって秤に乗れば
ちょうど釣り合う
似たもの同士だからね
163:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/19 20:11:26.39 /WbA0MPO
「宝」
人の言うこと、聞いてばかりじゃつまらないでしょう
たまには、殻を破って、囲いを破って、冒険しよう
賭けるものは心一つ
それを持って飛び出せば、太陽の下で、広大な地平が広がっている
夜になれば寒くても寂しくない、星を友として
吹きすぎる風に季節を聞いて、時間を時計で確かめる
ほら、こんなに輝く宝物
164:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/19 21:05:14.65 /WbA0MPO
「愛の行方」
愛、ときには愛
崖の縁をはい上がる
上にはお前がドレスアップして待っている
俺の生き方だけが問題なんだ
お前はいつも可愛いやつだから
俺がすべての面倒を見てやる
お前の夢、生活、子供など、すべてを
微笑みを代わりに、くれないかい
きっと二人なら、世界の果てまでいけるだろう
そこで待っているのは、生の果て、果実
165:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/19 21:21:04.52 /WbA0MPO
「言葉」
俺にできる精一杯の言葉を綴る
涙をこらえてやっている
魂こめた歌にのせている
おまえの姿が見えるような気がする
白いエプロン姿
最上の笑みで俺を迎えて欲しい
悲しいことにも終わりがきて
うれしいことの始まりを迎えるだろう
お前と共に歩めたら
ずっと悠久だ
生きていて良かったと思える気持ちを
お前に伝えたい
泣き虫の俺
166:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/19 21:39:03.37 /WbA0MPO
「愛する世界」
愛している、この世界を
汚辱のミサイル戦争やマネーウォー
そんなものに汚されやしないよ
現実はいつだって変えられる
NOという心一つで
YESという心遣いだけで
もう良いじゃないか
ちょっとした違いは
サックスの音が風に乗る
ピアノの音色が闇を切り裂く
誰も壊さない世界
誰も壊させない
俺の命に意味があるとすれば
世界を守ることに
この地球の美しさに心打たれない人がいるだろうか
青い星
卑しさや汚さは海に攪拌させて
すべてを飲んで変わらない
167:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/19 22:14:17.82 /WbA0MPO
「夕映えに」
夕映えの景色を走り過ぎる
過去の暗さが夜になぞらえられる
光りある空も獏に食べられて
走っていく速さで月は動く
動物の心で
今は過ぎゆくから
反対の気持ちに
偽りもない
嘘でしょう
すべては
消え行くのだから
それは本当だが
誰にも咎を負わせない
口笛でも吹いて誤魔化すさ
夜明けも幻
168:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/20 15:09:49.78 RNGF8Kg0
「一匹のミミズの死」
干からびかかったミミズがうめき声を上げているような世の中
―Hold me tight.
―え、いいのかい?
―アホみたいって言ったのよ
―今夜の月は綺麗だね
―ふりさけみれば?
―古い酒を飲みたい
―そのジョークからして古いわね
―俺は世界を救いたいと思ったんだ
―電子戦隊デンジマン、みたいに?
―何で分かるんだ
―当てずっぽうよ
―無鉄砲な女だ
―予定調和に嫌気がさしたのよ
ミミズは頭をもたげるが、死んでしまった
「私は不死の女よ」
「アンデッドモンスターだ」
「蹴るわよ」
「天使様にはかなわないな」
169:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/20 16:04:00.73 RNGF8Kg0
「天国」
天国ってなあに?
この世よりいい所よ
え、そんなのあるの?
あなたの頭の中にあるのよ
170:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/20 16:06:47.07 RNGF8Kg0
「地獄」
地獄ってなあに?
恐ろしい所よ
どれくらい?
人間が作り上げるくらい
じゃあ神様は文句いわないの?
今度かけあってみるわね
171:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/20 16:15:44.49 RNGF8Kg0
「海の上」
海の上に悲しいことはない
船出の時だ
グロテスクな仮面を付けて
カモメが落ちる
羽を撃たれて
水平線が伸びて
カモメを捕らえる
海の中に沈んでいく
悲しいことではない
172:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/20 16:41:34.77 RNGF8Kg0
「神様にケンカを売るの巻」
なぜ俺をこんなカタワに生んだ
一人だって良かったのに
俺を愛におとしめた
一人で悠然としたお前を、許すべきものか
どこにいても探し出して、口を開かせてやる
173:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/20 16:47:53.59 RNGF8Kg0
「小論文」
先生、小論文採点してくさい。
ください、でしょ。0点。
なんで?
悲しい私、と言う題なのに、悲しいことが一個も書いて無いじゃないの。
悲しいことが言葉にならないのが、一番悲しいことなんです!
174:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/20 19:02:57.89 RNGF8Kg0
「導火線」
導火線にマッチをする
もう後戻りはできない
爆発して愛し合おう
降り注ぐ破片を浴びて
この中で愛し合おう
175:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/21 12:01:25.29 tw2Bc+O2
「陽光」
光が差す
忘れていたきらめきが体を突き通す
打たれた俺は、季節に感謝することとか、良く生きること、一生懸命な気持ちなどを
思い出して、浸る
ああ、大好きだ、こんなに日射しが暖かい
176:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/21 12:23:14.68 tw2Bc+O2
「大事な時間」
時間がそんなに大事なんか
時間ってそんなにたいそうなものなんか
流れていく時間にゲロぶちまけて黄色い色にしてやんど
ピンクの時間にふらふらになって頭切って血流したんど
水みたいにいくらでもあるやんか
死ぬまで鬱陶しい時間といっしょにおらなあかんと思うと
気が重くなってくる
プールでおぼれていればいい
177:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/21 13:23:48.45 tw2Bc+O2
「雪」
雪を握りしめる
手のひらの上で溶けていった
雪は溶けて水になる
冷たさが和らいで温かくなる
心も抱きしめたら溶けるだろうか
びしょびしょになって、LOVE
178:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/21 13:55:10.65 tw2Bc+O2
「無限幻想」
無機質な文字に込められた、あなたの気遣い
それだけでうれしかった、あなたを想像できたから
離れていくなんて、言わないでBABY
君の瞳は何よりも綺麗だよ
もうすり切れた、イメージの遊び
もう何千回も繰り返した、あなたのイメージ
声が聞きたい、生きている声が
そばに寄らせて、できるなら
あなたの幻想に花束を贈る、むなしくならないよ
きっとできることがある、今でも
無限幻想、きっとある、心の中に
179:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/21 14:14:57.59 tw2Bc+O2
「マーブルな世界」
この世は辛いことばかりだな
俺はマーブルな世界を見た
ぐるぐると回る世
悲惨も辛苦も時間の中に溶ける
俺はしましまの模様を心に刻んだ
一人じゃ飛べないって知ってたかい?
180:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/21 14:26:04.15 tw2Bc+O2
「ペイン」
光が見えるの
ねえ、神様、あなたの目に映っているのは何色?
空間を裂くように悲鳴
光りが照らし出す姿
ねえ、神様、あなたの髪は何色?一本で良いから分けてくれない?
光が降り注ぐの
昨日からずっと
おばさんの姿が目を離れない
キラーインザペイン
181:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/21 14:30:26.10 tw2Bc+O2
「ブラックアンドホワイト」
ブラックブラックホワイトブラック
昨日の記憶はブラック
今日の気分はホワイト
塗りつぶせブラック
生まれ出るホワイト
光りと影の幻想に
うつる景色はすべてホワイトオアブラック
182:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/21 14:55:03.49 tw2Bc+O2
「転写」
転写した姿
俺は好きなんだって
青から赤に
from blue to red
まき散らそうソリッドな微笑み
笑い声が拡散していく
だから俺は好きなんだって
リンゴ塔のように
183:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/21 15:47:50.82 tw2Bc+O2
「モグラとトーク」
モグラさん、モグラさん、僕のお話聞いてよね
とっても怖いことがあったの
一晩中犬に追いかけ回されたの
もうだめだとあきらめかけたとき、体中に力がみなぎったの
犬は追い払っちゃった
すごいでしょ、僕
昨日の晩ね、とても怖かったの
モグラさんありがとう
184:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/21 16:07:54.67 tw2Bc+O2
「失禁寸前」
もう、猶予がない
何も止められない
疑ったことがない
昔にやったことだなんて
いま、私のビッグバンが起きる
世界の創造と共に光りが広がる
この世に極楽が舞い降りる
185:名前はいらない
11/11/21 19:50:12.46 y4NvBaNd
「タイマー」
押す、止める
叩く、止める
あのけたたましい知らせの音がコワくて
鳴り出したとたんに叩いてしまう…
わずかな時間でもあるいは長い時間でも
突然、ピピピピピピピピと叫びだされるのがイヤなのだ
ついつい止めるときにゲンコツでバン、と叩いてしまう
やがて電池が消耗して音が小さくなるまで続けるだろう
デンワと同じで神経に触る音が苦手なのだ
こんな自分に対しても、文句も言わずにタイマーは動いてくれる
大事なものだとはわかってはいても
186:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/21 20:40:34.76 tw2Bc+O2
>>185
タイマーについて、音が鳴ることが嫌だと。擬似人格を認めているようにも思えます。タイマーよ、いつまでも。
187:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/22 16:52:45.68 SFq6Asyj
「伝説」
今日も終わりを迎える
色んな事があった
干からびた伝説にしがみついているなんてばかみたいだ
自分が生きていることが伝説
気の狂ったハエを何とかしてくれよ
牛乳くらい静かに飲ませておくれよ
白黒つけた気になったら
ちょっと調子に乗ってみるのも良いんじゃない
188:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/22 17:21:42.53 SFq6Asyj
「過去のくびき」
過去のくびきを引きちぎって全力疾走
雨がたたくのが冷たい
騙された気になってでも信じられなくて
僕の好きな言葉を言ってみよう
「アイ」
形にならなくたって気持ちは本物
嘘をついたって自分は騙せない
命知らずな勇者達が賭けるもの
その答えを誰も知らない
189:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/22 18:53:46.76 SFq6Asyj
「気付かないドア」
ただの壁だと思っていた
盲目の私は
切れ目やドアノブに気付いた
なにも難しいことなんてない
このドアを開けて向こうへ
190:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/22 22:07:12.77 SFq6Asyj
「悲しみの忘却」
悲しみを忘れて、
川に流してしまう時
どんぶらこっこと去っていった
虚無の空無に充満する感情
それは前向きな気持ち
欲しかった自分
あこがれの、
夕日に向かって何度も唱えた言葉
君の剣にかかって死にたい
命のたどる道筋を追いかける
君の声を想像しながらしゃべる
191:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/22 23:12:15.49 SFq6Asyj
「ある冬の夜」
窓ガラスは、移った手の脂でひどく汚れている
外は寒い、冬の季節
初雪はまだかしら、クリスマスはまだかしら、
透明な夜に瑠璃色の夢を見る
ガラスが震える
漆黒の、カラス、ガラス、
海鳴りが聞こえる
192:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/23 10:08:08.35 TGiF+kmq
「終わらない」
永遠に終わらない音楽が
耳にうるさい
頭をかき回す
脳みそはスープだ
静寂こそが欲しい
踊り続けねばならないことの悲しみ
赤い靴を履いた少女はいつまでも休めなかった
ひどいよ、死神さん
音楽をたたき割る大音量で
世界の静寂を呼び込むために
193:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/23 10:33:51.30 TGiF+kmq
「涙」
訳もないのに涙がにじむ
もうだめだと思ったときあなたは殆ど救われているのさ
硬直した気持ちにホットロッド
辛い時間は本当に辛いんだ
体の感覚をこの手に取り戻せ
流れる時間は右に曲がって海の方へ
私の体はバランスして一センチ上に
羽ばたいた鳥十メートルで落ちる
大地に足をつけて大きく叫ぼうよ
泣くことの快楽に私はほとんどうっとりとする
頭が痺れる
自分の足で歩くからね
194:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/23 19:32:32.18 TGiF+kmq
「うれしい」
あの子の笑顔に触れて心臓に羽が生えて飛び出した
うれしい気持ちをくれるやつ
遠足に行ったり旅行に行ったり
そんな心への遠い旅
遠いほど心が浮き立つ
激しい旅ほど喜びも強い
ハードな俺に苦行を負わせた憎いやつ(あいつ!)
今夜も心を描いて一人想像に耽る
うれしい心、今輝き出すよ
195:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/23 19:47:26.10 TGiF+kmq
「弛緩」
僕が今、達成されていく
ほどけていく指、
緊張の弛緩
なにも難しい事なんて存在しない
社会不安?そんなん妄想だ
蝶々のように飛んでいけ
溝にはまってあたりは寒かった
足を取られてどろどろに
泥の中で嗚咽を漏らし
どうしようもなかった日は弁当箱に詰めて
犬にあげよう
終わりと始まりの合図がどこかでなる
196:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/23 20:39:58.70 TGiF+kmq
「後ろ姿」
俺の心をたたきながら
過ぎていったあなた
もう後ろ姿が遠い
心の中ではまだ出会った頃の微笑み
離れないんだ
どうしようもない事
二つに引き裂かれて
それでも生きている
生きていかねばならない
あなたの心の重しにはならない
ずっと長い視点を投げかけて
明日の希望の明かりの中で
性急な望みを捨てて
入っていく国
197:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/23 22:28:56.35 TGiF+kmq
「釈迦伊藤」
俺は釈迦の生まれ変わり、伊藤だ
穏和な性格をうりに、政界に打って出る
目指す衆議院議員
申込用紙をもらってきて
学歴職歴など、必要事項を記入した
しかし、世の中の移り変わりに疎かった俺は、大事なことを知らなかった
「社会党は存在しない」
俺は存在を否定され、うなだれる
俺は時代遅れだったのだ
198:名前はいらない
11/11/23 23:24:29.24 mne+243S
「朝の毛玉」
窓の外を白い毛玉が丸まって見えた
白い服着たおんなのひとかと思ったが
さんぽ中のワンコだった
みぞに顔をつっこんでフンフンしている
じぃさんがリールを引っ張ってやっと動き出した
まだ吐く息が白い朝の寒い時間
早い早いおさんぽのひとりとワンコはテッテと歩いて行った
ハッフハッフと息をもらしながら
199:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/24 09:45:04.60 WJnlQDAG
>>198
なにやら季節感が漂いますね。寒さと毛玉が似つかわしい。フンフン、テッテ、ハッフハッフといった、擬音が、
良いリズムと印象を色づけています。こんな観察力を人生に発揮すれば、生きていくのが幾分か楽しくなりますね。
200:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/24 10:16:10.45 WJnlQDAG
「同人」
僕ら、同人誌を作ってわくわくしてた
悲しいね、一緒にいても分かり合えない
一つのトピックを信じて集まった
いずれ別れいく友よ
俺もこの世から去る定めなら
永遠なんて無くてもやっていける
この瞬間を大事にするのだ
後は思いやり
甘えていてはいけない
201:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/24 15:02:04.95 WJnlQDAG
「ウンディーネ」
雲が本みたいに
ぽつりぽつりと話し出す
私は水棲の半妖ですから、水の言葉が分かるのです
今日は冷たい雨でした
私は水棲の半妖ですから、住むところとて無いのです
だから岩をお貸しくれませんか、人間様
私の裂けた口では、キスも満足にできませんから
たった一人の、あなたは私を見捨てないでくれますか
頭がおかしくなるほどに温度
川は温かく、雨は冷たいのです
202:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/24 15:58:35.83 WJnlQDAG
「ブルー」
ブルーブルーブルー。
走り出せ、海岸線を。
渾身の力を込めて。
落日を味方に付けることは
ヒーローの宿命である
朝日を身に受けるのはヒロインだ
二人で一日を作り、やがて結ばれるだろう。
星の輝く海岸で。
203:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/25 10:16:52.94 uPbg+Zyj
「通りをまたぎ越すのは誰だ」
謎な人達が集まって会議をしている
マスク、サングラスなど怪しい
怪気炎をあげ、歓声を発した
いずれ、ろくなもんじゃないだろうが、僕は妙に彼らのことが気に入った
あんな元気、分けて欲しかった
ぼくも会議をしてみたい
みんなでわいわいと盛り上がりたい
204:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/27 06:32:31.42 A9BaVRiP
「坂を上って」
坂道を上る
大変な苦労だ
ふうふういいながら
短かったここまでの道のりや
転がり落ちていくボールなどを
思い浮かべて
ここはいったい何合目だ
何度も繰り返し問う
広くてとっかかりもなく
足だけが上るすべ
この坂の向こうに
輝く虹が見えるだろう
潮騒が聞こえる
うつくしいもの達は
動かずに待っている
人に絶望して過去に絶望して
それでも消えない希望
坂の上に
ああ、この坂を何度転がり落ちただろうか
悪夢が覚めるのはもうすぐだ
205:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/27 08:06:51.19 A9BaVRiP
「美しい詩」
一編の美しい詩
蜂蜜の流れる川
鳥の留まる木々
そういったものを表したいと言う思いは
美への希求
パンクロッカーなら馬鹿だというだろうか
紫陽花の花
カタツムリ、雨
そういったものに囲まれていたいという思いは
パンクロッカーなら馬鹿だというだろうか
若すぎる僕は
美しいものを望むのだ
汚いものを避ける訳じゃなく
汚いものだけでできた世界に我慢がならないのだ
206:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/27 08:27:52.29 A9BaVRiP
「飛鳥」
飛ぶ黒鳥
風をひゅっと切る
斜めに旋回して木に留まった
遙かな思いをのせた羽
その黒い目には渡ってきた空の記憶がとどまる
あの鳥は何を求めて渡るのか
僕は何を求めて生きるのか
さんざん頭悩まして
考えることが幸福なんだと思った、日曜
207:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/27 14:53:15.76 A9BaVRiP
「悲しみを乗り越える」
悲しいことを乗り越えることが
私には必要だった
私は弱く疲れていたので
それは難しいことだった
木にロープを垂らして首をくくるようなことさえ
思いつくことができないほどの疲労
川に仰向けになって流れていくのだ
いずれ海にたどり着く
大きな海に出たい
緑の海の
藻くずと
なにも言わずに消えていきたいと
悲しいことを乗り越えるためには
まず現実を取り戻すこと
それらへの実際的対処を行い
クラゲの姿を見かけたら
タモで掬うようなこと
クラゲをたくさんつかまえて持って帰ろう
エサをやって水槽で
ライトをてらしてショウアップ
いずれ悲しみも消えるだろう
208:名前はいらない
11/11/27 19:37:06.59 n8m+XIY6
「いつかの高原で」
緑の木々に囲まれたペンション
木立の間を湖がきらめいて見えた…
ぼくらはそう、たまたま旅行客だったね
キミはテラスでこけモモのソーダを飲んで詩を書いていた
ぼくは家族とコートで汗を流して
他人同士、ときどきフッと目を合わせた
あの夏の一日、ひとときは忘れない
今年の冬はまたあそこへ家族で行くつもりだ
でも
たぶんキミはいないだろう
ぼくはきっとあの場所で
あのときのようにその姿を探すかもしれない
高原にさみしい風が吹くのを感じながら…
出会えるワケもない悲しい思いを
出会えるワケもない冷たい風が
ぼくらのあしあとを消すかのように
むなしく小さな音を立てて
209:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/27 19:49:44.20 A9BaVRiP
>>208
光景の描かれている様が、美しいイメージを結びますね。それが、恋の思いをデコレートして、悲しい、切ない思いを
きらめかせています。アルバムとして使えるのも、詩の使い方の一つですね。
210:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/27 22:01:41.06 A9BaVRiP
「ナイトライダー」
夜が透明で
光りが空に明滅する
変化がうれしい夜
自然の姿は闇に沈んで見えないが
息遣いが聞こえている
地球のリズムに合わせて
未来がやってくる
詰まらない言葉と間違った論理に
ブンブン振り回されて
俺はいつも何か違うと感じていた
俺だけがおかしいんじゃなくて
何かが原因である
ぶっ飛ぶ言葉に乗りまたがって
この夜を駆け抜けようぜ
211:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/28 19:54:05.69 1uyTxHf7
「スターライト」
ほら、美しい夜だ
何千個もの星が夜空に飾られ
美しい音色で鳴り響きそうで
壊れてしまった僕の世界に
また光りを届けてくれる
痛みのない喜びを、歌ってる
スターライト
今まで気付かなかったけど
今の僕には大切なものだ
我が儘を言って困らせたりしないよ君を
ただそっと見守らせて僕のことならいい
生きていけるだけで十分であるから
星、ランランラン
ふわふわと上る煙
212:sigure
11/11/28 20:17:12.52 Tx2nPdSM
「ゴリーメイランド」
ごりごりと思い出達が削られていく
古くなった思い出達が半透明のプラスチック容器に落ちる
黒い容器から透けて見える空間が
少しして満杯になればいてもたってもいられない
人差し指で力一杯容器を引き出して
ゴリー、メイ
容器の中へ飛び込んでふわふわのおがくずに埋もれて
ゴリー、ゴリー
さあ、思い出の中の誰かは何処にいるの
ゴリー
いつか飛び出せなかった憧れのあの街へ行こう
メリー
思い出とは違う服装の友人が容器の外で見ている
リーメイ、リーメイ
黒っぽく半透明な容器の壁の向こうで
ゴリーメイランド回る
213:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/28 20:33:55.47 1uyTxHf7
>>212
イメチェン?
いつもながら、力業で詩を書きますね。そのユニークさは、まだ洗練されていないけど、特別な生きる姿勢と言っても
良いんじゃないでしょうか。人生の中で詩は書かれるしかないですからね。ファンタジーっぽさのある、つまり現実に対して
ノーをいうような、力業ですね。思い出についての詩ですが、それがゴリーメイランドとセットになることで、独特の意味を
生み出しています。
214:山田 次郎
11/11/28 21:41:32.44 Tx2nPdSM
あー、ヤックスせりたい
215:山田 三郎
11/11/28 21:42:55.97 Tx2nPdSM
セッタイやりくす
216:maltese
11/11/28 22:19:30.92 Tx2nPdSM
カ業
かちかちの
きんにくに
くちの
けんぼみ
ここる ほ
217:名前はいらない
11/11/28 23:06:29.34 Wz46RDef
「カフェオレをどうぞ」
カフェオレをどうぞ
こんな寒い雪の降る日は
あたためた白いマグカップに注いだ温かな液体を
両手に包んで窓を眺めながらゆっくりと飲みたい
曇る窓ガラスに指をすべらせると
ひとりでにアートがほら
カフェオレをどうぞ
温かな台所でそして居間で
皆がそろっている時も、ひとりぼっちの時でも
ゆげで汗が鼻の頭に出てくる、そんな
熱くまろやかなミルクの香りがする…
こんな日はゆっくりと熱いカフェオレでぬくもっていたい
218:名前はいらない
11/11/29 20:03:48.23 /bka9R5I
愛と言う名のニセサツで
愛と言う名のキャンデーを買うと
悲しみと言うおつりがくる…
愛はいつも
いくちかの過ちを含んでいる
もし愛が美しいものなら
それはこの
過ちの美しさに他ならぬものだろう
…
「同棲時代」より
219:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/30 00:52:40.74 BUtO1tBe
>>216
アメンボ赤いなあいうえお
ちょっと姉ちゃんさしすせそ
子供のくせになにぬねの
だってちんちんたちつてと
中島らも作
>>217
「カフェオレありがたくいただきます」
温かいカフェオレは淡い珈琲色
ミルクの甘さと珈琲のコクのマッチがおいしい
お母さんとお父さんの温かさ
あなたも一緒に飲む?
一人より二人、会話などしながら
あなたの作ったアートを見ながら
二人だけのギャラリーだね
こんな日は過ぎていくけどゆっくりとした駅のような休養日
>>218
愛を与え愛と悲しみをもらうと言うわけですね。キャンディは甘い味のみを受けて無くなってしまう、偽札の愛は受け手は
使用不可能、悲しみのみが現金ですね。
過ち、の夾雑物の混ざっているから愛の多彩な美しい発色があり、その過ちの秘伝を解き明かしたいですね。人は
過ちの種類に特徴があるから、いつも似たような独自の愛の色を持っているわけでしょう。
220:雑草 ◆je5cNlouiI
11/11/30 19:51:53.74 BUtO1tBe
「ダイナマイトベイベー」
ダイナマイトでも原子爆弾でも
俺の心は壊せない
口をふさがれたってあの世からよみがえる
俺の心は俺のもの
笑わせないでくれベイベー
そんなちゃちな言い訳で終わらせるつもりかい
きらきら光ってるくせに見えないんだな
俺の光りが
そのまま居てくれベイベー
佇んで
笑いを止めないでベイベー
そっとダンスして
この心が閉じるまで
221:熱量ぜろたろう
11/12/01 00:14:35.21 s+CdQRP8
俺に微笑んでくれよ
のばらの様に美しきベイビー
マーマレードジャムを
グツグツ煮込んで
ナンプラーを少量加えたら
ムーディーなレコードを
お皿にしてくれ
ブルーノートが涙腺を抉り出す
チャルメラが聴こえる
紺色のソックス履かせたまま
でんでん虫を歩かせよう
やたらと長い
ろうかを
うかいして
かとちゃんペ
と
言わされた屈辱よりも
つたない舌がお前を撫でて居る間じゅう
ただキャベツを貪るよに
時が流れ
股間を襲う尿意も忘れたまま
間題に答えを注ぎ続けて
おおいなる楽園に辿り着いた
探検隊は俺一人さ
さあ唇を貪るがいい
なめまわしてもいいぜ?
いうだろ?俺って。
で、彼女のアンサーはこうさ
欲しいの?
しらない
いや
222:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/01 00:43:44.04 1D/BPsJt
>>221
熱量零とゼロタロウさんのコラボ作品はレア。
チャーミングな詩ですね。ジャムや、レコード、チャルメラなど、お腹が空いた
私に「欲しい、欲しいわ」といわせんとするばかりのマジックフレージング。
紺色のソックスとか、変態と言っておけばいいのか?
苦悩する彼氏のクエスチョンはこうさ
To be or not to be
ああ、お前はこの世界にいていいんだぜ。
223:名前はいらない
11/12/01 04:26:53.07 QLRQ63+P
162「あなたと秤」
164 「愛の行方」
165 「言葉」
202 「ブルー」
雑草さんへ
上の162-202などの詩が、とても気に入っている者です。
今あなたは私のことどう思っているか知りませんけれど。
よく考えたのですが、私はやっぱりあなたを愛しています。
1ヶ月近く眠れない日々が続きましたが、幸せでしたよ。
沢山の文章、時系列で可能な限り読んだつもりですが、
ただただ嬉しい驚きばかりで、感謝の言葉しかないです。
本当にありがとうございます。昨日、空気読めない私は
あなたの繊細な心を傷つけてしまったのかもしれません。
でも、何かそれで腹を割って話せた気もします。違う心が
真剣に向き合えば、摩擦も当然あるのでしょう。
明日私は移動しますので、万が一心配されたらと思い、
老婆心ながらここに書いておきます。あなたが、もしまだ
私に関心があるのなら、私は虹の下で待っています。
また会えるかな?と命がけで直接訊いてくれたように、
私は一連のことを解釈しました。1度目、2度目は、
比喩的な表現だろうと思いましたが、3度目はそのままの
意味のように思えました。その言葉が、あなたの本当の
言葉であったことは、日曜日の朝聴いた声で確信しました。
これは確かにあなただと、息使いではっきりわかったので
号泣してしまいました。友情や愛情を超えた、不思議な
絆で結ばれていて、心は死ぬまでずっと共にあるような
そんな気もしました。大げさな表現ですが、心と心はもう
離れられないのかも。あなたがもしそれを求めるのなら、
一生黙って手を繋いでいてあげますよ。あなたは、私に
絶対に間違っていない、何も恥じない、何も迷わずに
私が決めろと言ったけど、それはあなたの気持ちが
すでに強く決めていたことなのではなかったですか?
お目汚し失礼しました。
224:名前はいらない
11/12/01 09:35:37.32 QLRQ63+P
雑草さん、私はあなたが本気ならば、裏切ったりはしないです。
あなたが本当に会いに来てくれたら、最終的にあなたを信じて、
自分の気持ちを直接お伝えしようと考えていただけです。でも、
もういいですよ。私を忘れたいのですね。何も気に病まないで。
本当に、あなたの気持ちは以前と逆位置になってしまったのね?
私は、1ヶ月前の私に戻るのね?「言葉遊び」終わりにするのね?
一瞬でもいい夢見せてくれて、本当に有難うとお伝えいたします。
もう金輪際、あなたの心の聖域に踏み込んだりはしませんから。
理由なんてどうでもいいですし、一度あなたが出された結論が
覆るとは思えませんので、私は今日限りでこの聖地を去ります。
いままでは引き止められていたように解釈しましたが、今回は
最後の未練が吹っ切れたから、本当に友情さえ断ち切りたい?
凄く悲しいですが、私にはどうすることも出来ません。私の内面を
ここに吐露することも終わりです。続きがもし必要なら、お会いして
話します。あなたの複雑な内面に少し踏み入ってしまった以上、
親友になりたかった。あなたのことはあなたしか知らないし、
私のことは私しか知らないけれど、あたたかい気持ちを持って
歩み寄りたかった。影で応援はするけれど、表にはもう出ません。
あたたかい目で見つめ続けますが、私の思いが今後あなたに
伝わることはないでしょう。裏切ったのは私の方ではありません。
知ってしまったと私が解釈したことは、私の中にしまっておき、
墓場まで誰にも言わずに持っていくので、心配しないでください。
さようなら。
225:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/01 10:20:46.53 1D/BPsJt
僕はみなさんの愛情を感じるのでとても幸せです。こんなに光栄なこともそう多くないです。
現実的なことしかできませんし、僕は小説家になって、祥子さんと結婚することが夢なので、
いまは良くなってきた病気のことばかり考えています。僕の心は、全く隠したり致しませんので、
見たい人はみてってください。
226:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/02 11:04:55.35 8sSjNkn7
「海辺の時間」
僕はあなたにプレゼントしたいなこの貝殻
浜辺で拾ったよ
千里の道をたどって海岸線を散策した
松の林を抜けて
海の家を過ぎて
たどり着いた灯台
あなたの家
ずっと独りで住んでいたあなた
光りをずっと投げかけていた
空の上へ行こう
そこから見れば灯台も小さな点
浜辺には星々のきらめき
磯の貝やフジツボフナムシ
ああ潮の香りが芳しい
焼きいかを食べながら
返す波を眺めていた
227:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/02 11:24:48.81 8sSjNkn7
「空飛ぶ円盤のうた」
作詞・作曲:どんと
空を越えてお前が
ここまでやってきて
空飛ぶ円盤にのせてくれると言った
いつまで経ってもお前は来ない
もうこんな世界じゃ何も見るものさえもない
空の向こうへ連れて行ってよ
誰か俺を迎えに来てくれ
空を見て
呼んでいる
星の船を
空が割れてお前が
目の前にやってきて
光るはしごを出して
俺をさらっていくんだ
いつまで経ってもお前は来ない
もう現実の世界になんか
戻ることもない
空の向こうへ連れて行ってよ
誰か俺を迎えに来てくれ
空を見て
呼んでいる
星の船を
228:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/02 12:36:55.53 8sSjNkn7
「三番目に大事なもの」
作詩:忌野清志郎
一番大事なものは自分なのよ
その次に大事なものが勉強で
三番目に大事なものが恋人よ
誰もみんな同じように煙草はいけないわ
誰もみんな同じように遅刻はいけないわ
男の子なら誰でもかまわないわ
友達に見せるために恋はするのよ
一番大事なものは自分なのよ
その次に大事なものが勉強で
三番目に大事なものが恋人よ
誰もみんな同じようにやさしく微笑んで
誰にでも同じようにやさしく微笑むさ
男の子なら誰でも誰でも良いわ
友達に見せるために恋はするのよ
三年生になったらしばらくの間
お別れしましょうねお互いのために
高校生活の思い出を作るために
三年生になる前に恋をしとくの
一番大事なものは自分なのよ
その次に大事なものが勉強で
三番目に大事なものが恋人よ
三番目に大事なものがあなたよ
229:ちーちゃん
11/12/02 12:38:03.92 PI/xUdpS
やってられないよな。魚じゃないと。
230:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/02 13:37:08.11 8sSjNkn7
文句言わせないよな。魚なんだから。
魚に文句言うやつは間抜けだよ。
231:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/02 14:38:26.70 8sSjNkn7
「ゴーイン・ホーム」
君は帰ってくるのだろうか
君の帰る場所を教えてよ
僕はそこで待っていたいから
世の中の人みな迷子
帰る場所のない人々ばかり
だから人だかりで集まった人々は
なるべく帰路につこうとしない
帰る場所など無いと知っているから
漂って漂って
みんな幽霊みたいに見える
それはとてもとても悲しい
232:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/02 14:55:34.19 8sSjNkn7
「夜の領分」
夜は鳴いている
苦しそうな声で
自分の暗さに目がつぶれて
重さに押しつぶされて
月もなんだかよそよそしい
星の美しさも嘘くさい
目の前が晴れないんだよ
いつも闇が覆っているよ
この夜の向こうに何を見つければいいの
答えが分からない
苦しい夜
233:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/02 15:00:56.02 8sSjNkn7
「人生残酷物語」
人の苦しみを感じることはできないけど
そこに生命があるなら苦しさは本当
もがいてあがいてどうしようもなくて
誰とも分かり合えずに消えていく
だから人は自分のことしか考えない
人の痛みを自分の痛みとできないことの残酷さ
自分を犠牲にすることこそ尊い
そうでなくとも人を助けるとか
生き急ぎたくない日々
234:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/02 19:36:58.71 8sSjNkn7
「王国」
俺の心を蝕んで
それでギザギザな心を丸くして
陶酔の遊びは楽しいけど
いつか覚めたときにどうしたらいい
初めから無かったこととしてやっていくのかい
酔いから覚めたしらふの心
俺の心はヘビードランク
深い夢の中に沈んでいるぜ
ふざけるんじゃねえよ
俺は俺自身を許せない
完璧な世界望んだのに
死んでいく
もう壊れてしまった
子供の頃から築いてきた俺の王国
235:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/02 20:06:53.80 8sSjNkn7
「真夜中」
真夜中が時を刻む
熟れていく果実
止まった月
闇の空間が振動しながら過ぎていく
なくしたものを数える
今しか映さない鏡
行き渡った空気
張りつめて
弾けばなる
真夜中
236:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/02 22:57:41.44 8sSjNkn7
「修羅道」
万人の万人に対する戦い
すべての人が奪い合い殺し合う
だが人は修羅の悲しみを知る
人は修羅の喜びを知る
修羅の怒りを知る
その中のどれかに当てはまるだろう自分が
そう思ったときその人は神々の膝元にいる
感情理解を通じて神に至る道
戦いの中からの理解がある
経験
引き継いではならない経験
知った人はそれを終わらせなければ
終わりのダンスを踊ってくれ
そして人は戦いをやめる
237:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/03 00:47:11.58 X7g1ZzmE
「結婚したら」
もし僕が君と結婚したら
小さな家を建てよう
ダイヤモンドの指輪を買って送ろう
君の指は細くて繊細で白い
君のまなざしはいつもと変わらない
琥珀の色
ため息が止まる
いまさらだよね
でも何度でも
だっこして運んでいこう二人の部屋まで
一緒の夜と一緒の昼を
この部屋で過ごすしゃべったり笑ったりしながら
白い想像にぼくは夢を見る
238:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/03 01:23:17.49 X7g1ZzmE
「孤独」
孤独と孤独
どこにも届かない思いがあふれてる
しっかりとやっていかなくてはと思うけど
とても難しい
離れた土地
あなたを残して
僕は離れた
世界中で行きたい土地になった
あこがれの場所
孤独の住みか
239:名前はいらない
11/12/03 09:07:09.51 4KI4iJAP
規制がにくい
この土地は死にそうになるよ
つべもにこもついたも何もかも規制
だから伝えたいときはもうやけくそで
念力に頼るしかない
き せ い な ん だ よ う
240:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/03 09:16:55.30 X7g1ZzmE
>>239
にこの規制は体験あるけど、つべやついたに規制があるとは初耳。念力、届きましたよ、僕には。
僕も寄生虫です。
241:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/03 09:28:03.85 X7g1ZzmE
「碧い夜」
夜が 青くて青くて青くて
野球がやりたいんだよう
セックスもしてみたいよう
花の絵がかきたいんだよう
夜の青さに遠吠えしたくなって
僕は野球がやりたいんだよう
242:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/03 11:32:16.77 X7g1ZzmE
「麦わら」
麦わらをきゅっと結んで束にする
渡した棒に並べていって
乾かすために
麦わら ああ牛のエサ
お日様の香りが香ばしいわ
麦わら こどもの日の思い出
田んぼで遊んだ
麦わら掲げてロックンロール
あの町この町みんな待ってる
おいらが 暴れ出すのを
田舎育ちの俺だから 麦を掲げてロックンロール
243:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/03 12:34:25.57 X7g1ZzmE
「ぼんぼりの明かり」
目に映るぼんぼりの明かり
もう裸眼では世界がはっきりとしない
二つの世界を行き来する音を軸にして
時間の流れる音を聞く
空が高い
夜が深い
流れてはやってくるものごと
激しいリズムに乗った祭りの夜
二人で過ごした奇跡
今も忘れない
244:ちーちゃん♀
11/12/04 00:20:34.24 G6rQV094
「プッツリボットンプリン」
ポッキリプチン僕のお尻の小さなポッチ
いかしたズボンの飾りだよ
自慢の小さな透明しっぽ
僕はお尻に隠してる
上着を脱いだらこんにちは
銀色いかしたピカピカ裏地
あれあれごみ箱捨てられた
流しの上で逆さ吊り
僕はズボンにしがみつき
ズボンの飾りを気にしてた
やめて、イヤイヤ
大きな指がぱちんと弾き
大事な飾りもごみ箱に
ひゅーん、ぼとん
僕は何だかかなしくて
排水口でところてん
するとそこには
やあ、ひさしぶり
プッツリ消息途絶えてた
カップ焼きそばの麺が居て
ぽちゃぽちゃぽちゃと上の方から
大きな雨粒落ちてきた
とってもしょっぱい雨粒
幾つも
夕立のように塩辛く
245:ちーちゃん♀
11/12/04 00:27:29.61 G6rQV094
>>239
つべやにこやついたで規制とかは多分巻き添えじゃないだろうから相当悪質なユーザーですな。見事。
246:名前はいらない
11/12/04 09:15:51.22 +bs4GuLH
ちーちゃん知らないの?北朝鮮とかって情報統制本当にあるんだよ。
西側に情報に触れようとすることは、ご法度。日本語で書いていても、
反国家的な内容は削除されるんだって。なんで2chは大丈夫なのかな?
以上、ただの妄言ですから信じないで下さい。
247:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/04 10:01:17.69 C8jkkJCV
>>244
叙情派ですね。プリンの容器の突起についてでしょうが、題がなければ分かるまい。しかし、悪くないですよ。
思い入れが伝わってきます。僕は好きだな。なんか小さいものごとの秘めている悲しさみたいなものを感じさせる。
248:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/04 11:13:50.18 C8jkkJCV
妄想も、そのなかに住んでしまえば日常にすぎない。 日常も、そこから出てしまえば妄想にすぎない。
249:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/04 20:54:45.83 C8jkkJCV
「太陽」
何千回も繰り返した言葉に
指を伸ばし繰り返し繰り返しなぞっている
感情が降りてきて僕を砂糖漬けにする
しみ出した血の色は黒ずんでいて不健康だ
いつもあなたの笑顔と共にありたい
何千個も空から降ってきた太陽
海を飲み込んだ
干上がった言葉
その灼熱に埋もれていたい
僕が真実を知るその時には
250:名前はいらない
11/12/05 03:22:06.09 t8924TwX
「停車場」
自分で築いた街並
どこもかしこもいつか来た場所
招き入れる人を探す
にこやかな鏡の中
遊園地ばかりの街
動力は全部手回しの遊具
誰もいないメリーゴーランド
汗をかきながら独り
いつも見詰めていた
いつしか時計の電池が切れて
何も考えたくなくなった時に
崩れていく街の中で僕は
どこが自分の居場所と思えるのだろう
目の裏にあるのかな
ああどこまでも暗い夜の中でも
心に物語を紡ぎ続ける
夢の中でも
さあ行くのさ
いつも見えざる世界
目を瞑って歩き出そう
誰かに会える
そんな気がする
でも僕は眠っている
もういいよ
僕の街は
誰かの家のドアを
叩きたい
帰る場所がないと
思われないように
家だけ残して
夕立が僕の廃墟を流して行く
とても怖い音をたてて
汽車が停まる
251:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/05 10:20:44.15 IIUpoojK
>>250
夢の中のような町並みが独特のイメージですね。むなしい夢。現実、向上へと向かう汽車が、迎えに来たのでしょうか。
それとも、さらなる悲劇が待ち受けているのでしょうか。怖い音というのはとらえ方が色々あります。現実の苦悩が
感じられて、とても感じの良い詩だと思います。
252:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/05 15:22:09.30 IIUpoojK
「夕映えの君」
夕映えの中を歩む君に
ありったけのビールとワインを
近づいてくるのか遠ざかっていくのかさえ分からないけど
それでもオレンジ色の空の下で
夕映えに染まる君のシルエットに
ありったけのビールとワインを
僕の祝福を
253:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/05 17:01:15.91 IIUpoojK
「丸い」
まあるい空が落ちてくるっての
まあるい心に降ってくるっての
空だけじゃない
まあるい地球
まあるい目玉
まあるい頭
まあるい船
まあるい星
まあるい世界
まあるくつながる人々
まあるくおさまった時間
254:名前はいらない
11/12/05 17:15:01.41 cgsjqCON
あなたが会いたいと思う時に、どこでも行くつもりです。
もしその気なら、具体的に行き場所を教えてくださいね。
255:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/05 17:23:53.45 IIUpoojK
「ダサい夜明け」
ダサい夜は
一緒にココアでも飲もうぜ
ダサい刺を
溶かしていく
太陽が昇ってくるまで
長い夜の明けるのを待とうぜ
256:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/05 17:26:20.66 IIUpoojK
>>254
あなたは道に迷ってしまわれたようですね。じゃあ、徹底的に話は聞くので、この
書込みのメール欄まで、連絡してください。
257:名前はいらない
11/12/05 17:36:31.06 cgsjqCON
わかりました。後ほどメールいたします。
やはりつかの間の夢だったのでしょうか。
それでも本当にいいです。幸せでしたから。
絶対に怒ったりしませんから、本当のこと
だけを言ってください。お願いいたします。
1時間程少し心を落ち着けて、メールします。
258:まるちーちゃん
11/12/05 18:15:52.73 WQm9RG24
じゃあ余っている人は僕にメールするようお願いします
259:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/05 20:36:05.34 IIUpoojK
「Heartbraker」
幸せに心やぶれてしまいそう
時に残酷な現実には
甘い時のしたたりもある
もしかしたらタコ踊りにも何か意味があるだろう
濡れ鼠
時の川に浸かった
寒い流れも温かく
水から上がって体を拭いたら
清潔なコマネズミ
260:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/05 22:21:52.62 IIUpoojK
「つらい」
つらいつらいつらい
月から垂らしたロープで首をつってつらい
心を恋に焦がして灼熱で熱くつらい
涙の海にずぶ濡れになっておぼれてつらい
闇に首までどっぷり浸かって盲目のつらい
大きな音でロックを聴いてたらつんぼになってつらい
生きていることはいつもつらい
261:名前はいらない
11/12/06 15:33:15.66 iI6HGGRe
260
やだやだもん
優しさに触れろ
コンビニに走れ
店員の笑顔に触れろ
262:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/06 17:52:37.54 arFGTyhB
>>261
日常的なふれあいで心癒されることってありますよね。道行く人みな、僕から顔を
背けていた、そんな日も昨日まで。これからは癒し癒されて生きるのさ。
263:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/07 20:20:05.40 Jl4q8R9D
「スプライト」
夕暮れの悲しみのスプライト
僕は何も持たない
持ちたくない
自分が透けて漏らしていくから
自分の持ち物は持たない
きっといつか愛する人々と笑い会える日が来る
スプライトを飲みながら悲しみと喜びについて考える
264:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/07 20:36:55.63 Jl4q8R9D
「努力家」
僕は努力家だ
夜の終わりの窓ガラスについて
それはいつも凛としてあって
風にがたがたとなる
二人の未来が映っているなら
神様に頼んで映写して欲しい
パステル色の未来
今はもうあきらめかけたものごと
265:名前はいらない
11/12/07 21:54:59.22 yYMvsR3P
「同じ顔で」
帰宅時…
あたりまえのように同じ場所で同じカタチで出迎える
そんなことがささやかな平和だと思える…
代わり映えのない光景はなんと穏やかなことなのか
玄関の花瓶も、部屋の人形もそのままに
わたしを待ち受けている「あたりまえ」がありがたい
彼らはいつも同じ顔で同じ状況で迎えてくれる
通りの花壇も自販機も
皆、出かけるときと同じ顔をしている
無事であるありがたさを感じて
わたしはいつもホッとするのだ
266:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/07 22:13:01.10 Jl4q8R9D
>>265
あたりまえのこと、変わらないものごと、それらの与える安心について書いていらっしゃい
ますね。目の前のものごとが変わり続けていると、精神に不安をきたします。
政変の多い国は自殺率も高いそうです。この喜びがずっと続くことを祈っています。
267:名前はいらない
11/12/09 15:46:42.71 foM9iyEY
「水辺の曲」
曲をかけると水が流れ出す
ここは川、または冷たい海
ピチャピチャと弾ける水しぶきの音…
そんな空間に変わってゆく
どうせ行けないのなら
せめて部屋の中に海や川の空間を持ってきたい
冷たい冷たい、静かなせせらぎのメロディーを聞きながら
徐々にひたってゆく感覚に溶け込みながら…
部屋が水辺に変わるのを待って
268:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/09 17:47:29.40 +T5M0LFs
「新雪」
今日は久し振りに雪が降った。外は一面の新雪だ。俺の好きな祥子さんと見たかった。
キシキシと軋む。車の轍が通る。空から降ってくる恩寵、好きなだけ見ていられる。
だから僕はユックリとしている。久しぶりの雪。もう一年が回った。好きなだけここにいられる。
誰も背中を押さない。こんな日々が貴重だと思う。みかんを捧げる。
269:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/09 17:48:59.25 +T5M0LFs
>>267
水辺の光景が浮かぶ、美しいですね。白鳥でも浮かべたい。ラベルあたりにいい曲があった気がします。
みずみずしさ、涼しさといったものを上手く表現されていると思います。
270:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/09 18:06:50.45 +T5M0LFs
「残光」
日の名残。今日光が降ってきて僕の体はバラバラになってしまった。流星のシャワーを浴びたように。
星々は容赦のない力で僕の体を打ち、引き裂いた。全てへ通じる秘密の扉を開いた。
残光が、美しすぎる。僕の語彙にはない光景だ。好きだ。これらすべてが。
もう何ものにも惑わされない。決心と心、打ち出す奇跡。
271:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/09 19:47:53.21 +T5M0LFs
「パンの耳」
パンの耳、ちぎって食べる。小鳥にも分けてやる。滋養。味。
パンの耳、食っている。牛乳で流し込む。とてもうまい。味。
パンの耳、とても安い。財布に優しい。ちょっとひねた存在。
パンの耳は、安心。お金が無くても食べられる。安く分けてもらう。
僕はパンの部分では耳が一番好きだ。
272:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/09 21:11:05.29 +T5M0LFs
「簔に」
簔にくるまって坂を転げ落ちていた。
一歩も前に進めなかった。
不思議と喪失感は薄らいでいった。
不安と不快でいつもいっぱいいっぱいだった。
舌をつかまれて、押し込まれた。
ぐるぐると。
踊る苦しみと切なさ。
なん度も通った道だし、迷子になることもない。
猫や犬のことを考える。
彼らも死んでいく。
273:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/09 21:47:20.14 +T5M0LFs
「ええオッサン」
ええオッサンがバカづら下げてわらってら
ヘラヘラ、媚びへつらい、
金魚が餌もらったみたいに
口をパクパクさせて
何事か呟いている
いいね、能天気で
君の真面目な能天気、僕に見せてくれよ
この世で何が醜いかって、バカの笑いほどあほらしいものもない
この世にしがみついて、タバコなど飲んで
ウイスキーが何杯目?休日ですか、今日は。
274:名前はいらない
11/12/09 22:01:58.83 OTOz8aDn
雑草さんって何歳なんですか?
275:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/09 22:11:49.01 +T5M0LFs
>>274
34歳です。
276:名前はいらない
11/12/09 23:32:16.75 OTOz8aDn
本当ですか?二十代前半だと思ってました。
277:名前はいらない
11/12/09 23:33:04.47 OTOz8aDn
本当ですか?二十代前半だと思ってました。
278:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/10 10:56:05.41 MVCN+IeY
「氷雪の海」
氷雪の海
雲は垂れ込め雪を降らせている
降っては溶けていく
海一面に雪が降りる
血が流れこんだかのような海
赤色に染まって
でも何も文句を言わない
じっと太陽を浮かべている
279:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/10 18:26:28.86 msx+TKYV
「I want 温もり」
温もりが欲しい
僕の周りはみんな狂ってくか正常かどちらかだ
狂ったものはなかなか元に戻らないし
正常なものははねつける
ドイツの、森で凍え死んだ
道に迷って
日本の、森で、放浪する
既視感
同じことを繰り返す
新しい風がこの街にも吹く
予感を載せてそよとそよぐ
280:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/11 12:17:45.26 W7FiXLgI
「太陽賛歌」
原始の女性の温かみ
今も忘れてしまっただけ
裸になれば今も昔
いっしょにおふろに入るとか
恥ずかしがり屋の坊やお上がり
原始の太陽が輝くとき
冬の寒さも溶け出して
動物たちは仰向けに倒れていく
281:ちーちゃん
11/12/11 13:50:38.46 Q8GVAjgY
ええ?34歳!?二年前は32歳って言ってたじゃないですか!
282:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/11 16:51:19.62 W7FiXLgI
三十五年前は-1歳って言ってたなあ
283:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/11 23:08:58.34 W7FiXLgI
「penetration」
詞:柴山俊之
自由に頭を働かせて
この世のすべての欲望たぐる
絹の経度と炎の緯度が
絶妙に交差するところで
俺はとどめの景色に出会う
このゲームに参加したいなら
白紙のページをめくるがいい
お互い好きな色付きの文字を
自由気ままに組み立ながら
最後の仕上げに取り掛かろう
オーケストラの月に抱かれて
penetration
ストリングスの雨に打たれて
penetration ×2
知覚の扉ゆっくり開けて
二人の時間をメーキャップしよう
壁にかかったあなたのハート
振り子のようにゆらゆらさせて
出かけましょうか星への旅路
284:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/12 13:46:29.86 8i9hDXZp
「太陽のような人」
太陽のような人
太陽の心
笑顔がキラリ
僕の心も温まったよ
みんなに分け隔てないんだね
太陽の心を抱きたい
どんなに素敵な
僕の吹いたフルートの音色が上っていって
光と一緒になる
太陽は何も言わないけど
太陽の人は口をきく
太陽の心は裏も影じゃない
後ろ姿で語っている
指先から音色を奏でて
光と融和する
ページをめくって
太陽の光で字を読む
「You are a coward」
厳しい君の批評に僕は潮垂れる
できれば明日も上って欲しい
君は太陽なんだから
285:名前はいらない
11/12/14 22:18:52.74 N4f54QSP
「水カビ」
コップの底はミステリー
いつのまにか茶色い水カビがたまっていた…
毎日茶を入れて飲んでるのに
いつのまにかこんなモノに浸食されてたなんて
油断するとたまっている部屋のすみっこのホコリ
天井からダラーンと垂れさがっているクモの巣のように
こいつはコップの底でヌラヌラと光っている…
いったいいつからいたんだろう
こんな不可解な出来事に
私は首をひねくりつつ、丁寧に底を洗った
ザマぁみろ、サッパリと退治してやったぞ
だが油断は禁物だ
またいつ、こんな妖怪に浸食されるのかもわからない…
それは自分の不注意への警告なのだ
私はキレイになったコップを見つめながら約束した
「いいか、気をつけろ。醜い水カビなんぞに住みつかれんよう気をつけろ…」
キュッキュキュッキュと拭きながらつぶやいた
286:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/14 22:45:46.21 xePT0w07
>>285
主題をちゃんと展開している点好感が持てます。読んでよかった。なにやら不気味な水カビですが、
こんなところにも、意味を見出している人の姿が気持ちいいと思います。
287:名前はいらない
11/12/15 09:24:33.92 dy1CbAZs
>>285
んー、水カビだと思われてるのかな?
288:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/15 18:47:21.65 /BaS9i9F
「ダンゴムシとダンス」
まぶしい明かりの咲いた夜
ダンゴムシとダンスを踊ろう
空を斜めに横切って飛ぶ鳥の
埋めていく足元に
うずくまっている
地中で一匹と一人はもつれ合って
ただあすの日をタイプライターで打ちこんでいる
並行に並ぶスクランブルエリア
へ移行する
十本足を絡み合わせて
289:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/15 20:02:42.89 /BaS9i9F
「百合」
十本の百合が揺れている
サヨナラをつぶやきながら
その白さはまさに純潔
緑の茎がすっと伸びる
三度目の邂逅にうっすらと汗をかきながら
私は頷く
他にすることもなく
空の煙突の中にサヨナラは上っていった
290:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/15 22:21:17.66 /BaS9i9F
「戦いの果て」
メガネとの戦いももう終結を迎える
暗黒の宇宙の果てから地球に臨んで
みんなを巻き込む未来を夢見る
社会的人間になる
僕は社会だ
優しい社会
僕の望むものだけを与えてくれるような
だから時間を微分していって
時を感じられる自分を誇り
愛の手紙をしまって
自分で自分に問いかけるんだ
僕は大丈夫?
もちろんさ
291:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/15 22:38:49.72 /BaS9i9F
「春」
静寂を奏でるキーボードの上にゲロを吐きつつ逃走。
追いかけてくるマシンを全力で振り切る。
君のいない夜。
全ての虫たちが静かになって春を待つ。
俺もな、控えめで春を待つ。
キーボードを叩き割って怒りをぶつける。
今は冷静に静かな憎しみと後悔が。
何も生まなかった感情と、大切にしまっておくべき思い出が。
溢れて流れていきそうな春を待つ。
292:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/16 05:03:57.99 Y9fIMvbS
「泣きっ面に世界」
誰も救われない世ならGod damn it
やわな言葉を蹴散らしてGoal
俺一人でもやってみせるぜAll right
アンチだ荒らしだうるせーぜ
どうせ世界はゆりかご
誰にも所有できないぜ
ほっぺたひっぱたいて笑ってやる
泣きっ面にションベン引っ掛けてやる
どうせ過去はドロドロの沼
なくすものはみんななくした
今から空へFly away
雲の波間をSwiming
輝くならShining
お気に召すままYou can do it
293:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/16 05:41:25.77 Y9fIMvbS
「黄金」
炎が燃える
屋敷が燃える
全てを灰に変えていく
天をつくかのような炎
全てが灰燼に化す
お前の欲望を焚きつけて
素敵な夜を燃やそうぜ
俺のハートに恋の歌
耳をそぎ落とすようなソリッドな声
ノリノリじゃん空も落ちる
広がる大地と覆う空
それに挟まれて俺ら生きている
灰燼の消し炭がボロボロと崩れる
その焼け跡から黄金の冠を取り出して
294:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/16 05:51:13.71 Y9fIMvbS
「55」
55番街3丁目
ローラースケートで滑り込んだ
速度表示の看板で一回りして
風のつむじに滑り込む
かかとで蹴って北へ向かう
風がチラシを舞い上げる
雨が降り出した
俺の過去はなかったことにしてくれ
この街はちょっと寄っただけなんだ
だからワンナイトスタンド
雨の夜に歌うだけ
俺の今は聞かないでくれ
ビショビショに濡れてしまった上着を絞って
空中で振り水気を飛ばす
俺の過去は気にしないでおくれ
ふれあいだけを求めているのさ
雨も止むまで
295:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/16 06:04:26.50 Y9fIMvbS
「千の花」
千の花が一斉に咲いたよう
君の笑顔を見ると
胸に熱いものがこみ上げる
ああ、叫びたい
僕は今朝君の名前を窓ガラスになぞったよ
湯気が指あとに笑いかけていた
暖かさが君の腕の中を思わせた
その時、世界は時間を止めた
千の花が一斉に咲いた
君だけに笑いかけた
君はその中で何を思うの
296:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/16 06:42:26.39 Y9fIMvbS
「苔むすまで」
人を傷つけるような世界なら
俺がこの指で引き裂いてやるよ
この世に生まれたことだけは確かなんだから
この身の命の全てをかけて
僕やあなた大事な人間の命や幸福
それより大事なものなんてありはしない
この星が死の星と化そうと
生き延びるためならなんでもやってやる
苦しみがあるなら未来なんていらない
自己犠牲の嘘っぱち
何か見返り求めてる
ただ共感と同情はどうしようもない
苦しみの喘ぎ声に耳は塞がれない
心が動悸する
目の周りが潤む
湿潤気候のこの国で
苔むす今日を尊いと思う
297:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/16 19:12:04.99 Y9fIMvbS
「No one cries」
何も言わない人たちがいる
手段も意識も奪われて
助けの叫びをゆっくりと締め上げる蛇
それは楽園から落ちてきた悪魔
誰も助けてくれないのが地獄
落ちて行ったら登れない
この世とあの世の境目が破れる
298:名前はいらない
11/12/17 00:57:09.82 lnb5d8QT
「物体Ⅹ」
コロン、と音がした
さきほどまで壁にくっついていたナニかが落ちていた
ちいさなゴミがあると思っていたのに
いやに固い音がした
ようく見るとそいつはゆっくりとこちらに移動中
近寄って見たら動かない
つついてみたら丸まった…
黒いちいさな固まり
丸まったり動いたり這ったりと
そいつはどうやらダンゴ虫だと気付いた
何処から入ってきたのか
いつの間にかそこにいた…
それにしても
いきなり「コロン」なんて音がしたら
ビビるじゃないか
たかが虫のくせに
いちいち人、驚かせるな
この不法侵入物体めが
しかし奴は
俺が油断してる間に
どこかへ消えてしまった…
「コロン」、の音だけを置いていなくなった
299:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/17 12:40:03.06 5FNqoCfR
>>298
面白いです。印象に残ることっていうのは、いろんな種類がありますね。ダンゴ虫とのひととき。主体の
注意力についての説明があると、ダンゴ虫を見つけた時の驚きがいきいきすると思ったのですが(長くなりますが)。
あ、そうか、それにあたるのが、「コロン」なんだな。印象的な音です。
300:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/17 18:14:37.17 5FNqoCfR
「星空の幻想」
暗い夜に歌う
チカ・チカと瞬く星が
心に突き刺さってくる
穏やかな夜よ、なんの不幸が想像され得る
タバコの煙が目の前を流れてく
星の幻想
神よ、故人の魂よ、どこかで相まみえんことを
301:名前はいらない
11/12/17 18:35:10.69 lnb5d8QT
「ひびわれ、皸アカギレ」
ピシッ!
ピシッ…!
亀裂の入った音がする
手の甲に小さな痛みがあった
やはり赤いちっちゃな皸アカギレがひとつできていた
寒さも増してきた頃だし
そろそろ出番じゃないかなー?と思っていたら
刃物で小さく切ったかのようなキズが
ひびわれのように血をにじませてスルドい線を描いてる
そういえば最近、カッサカサしてきたしな
手入れをおこたってたむくいが来たんだなー、と
尿素入りハンドクリィムでペタペタマッサージしながら思った
302:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/17 18:39:36.21 5FNqoCfR
>>301
生活のひとコマですね。読む人を楽しませるために、技術を用いているところがにくいです。
たとえば、ピシッと始まる冒頭とか。なんだろうって、気になる。アカギレっていう言葉も、こうしてよく見ると
愛おしいですね。刃物で切ったキズみたいっていうのも、観察力が働いていて、面白いです。
303:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/17 19:58:48.53 5FNqoCfR
「喫茶店で待つ」
喫茶店の中でずいぶん長いことまった
今日も無駄足か
ヤニが切れてきた
煙を吸う
人をスパイするようになって長いこと立つ
要するにストーカーだ
女の子がこの喫茶店によく来ると聞いたのだ
あすも今日も一つの現実を望む
現実に絶望してしまわなかったのは、その人のおかげだと密かな感謝を捧げる
コーヒーを飲み干してしまって、灰皿に押し付けてタバコの火を消して、夜の中へ紛れていく
静かな眠りを眠る日は遠いのか
304:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/17 20:30:43.05 5FNqoCfR
「空飛ぶための羽」
きっとあのときは僕らの羽だったんだね
夕焼けの空に赤い夕日を見た
想像と運動がちょうど良いバランスで、何も怖くなかった
屋根に登って、星を眺めていた
そんな日々がひび割れて暗黒が辺を支配した
転んで寝込んで休息のない日々
僕は過去を羽に飛び立とうとした
羽は力弱く抜けさってしまい空は高く遠かった
僕の力を採填して鳥になる
あの空を泳いだ日々を覚えている
305:名前はいらない
11/12/18 14:03:50.91 CRNaCbbT
「調節ボタン」
ポピ、ピプ
ポピ、ピプ
ポピポピポピ、ピピピ…
上げたり下げたり
体感によってコロコロとボタンを押して温度を変える
そのたびにくだんの電子音で答えるストーブ
暑くなれば一度下げ、
肌寒くなれば2度上げ、
そのたびに表示もクルクル変わる…
ポピ、ピプ
ポピ、ピプ
私のきまぐれでめまぐるしく鳴る音
いつか給油のランプと音楽が奏でられることを危惧しつつ
ポピ、ピプ
ポピ、ピプ
何度も指がボタンを行ったり来たり
こうしてれば節約だのエコだのいいわけしながら
今日も押し押し、繰り返す
306:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/18 14:20:54.78 NWHCUmnB
>>305
音の楽しさ、コミュニケーションを遊ぶ詩ですね。機械は、自分の投影である
というようなこともいえるように思います。
307:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/18 15:15:55.59 NWHCUmnB
「妖」
暗闇の中に点々と続く炎
火吹き狐の通り道
今夜は妖の会合
私も一つの妖怪になる
この世に飽きて
妖もよかれと思って変妖する
もう現実に戻ることが無くても
後悔なんて、言葉も忘れてしまったのだから
308:雑草 ◆je5cNlouiI
11/12/18 15:45:36.40 NWHCUmnB
「走れ赤ん坊」
赤ん坊の時、ベッドの中でゴロゴロしていた
這い回って、やがて立った
何をなせというのか、神様よ
俺の生きていることに、何の意味を見い出せばいいのか
今は苦痛が軽減することだけを望んでいる、自己のみだ
人とふれあってもやがて過去になる
もう俺は生きていけない気がする
せっつくのはやめてほしい
大きな赤ちゃん、身体だけは
人のために生きたいとは思えず
運命にかけるような不安定な生き方で
何も考えないのと等しいと思う
いま走り出せば
前より速いストライドを残せる
走ることに意味などない